第2話:乳首緊縛の刑

その1


佐藤エリ子の日記(抜粋)
 このところ私、一所懸命にお勤めしてたので、ずっと無事だったのです。
 黒船館にも大分慣れてきて、あんな失敗はしないでいました。

 だって、もうイヤです。
 ホンのチョットの失敗でも、みんなでよってたかって、私のこと苛めるんだもの。
 本当はセクハラで、訴えたいくらい・・・・
 でもココって、セクハラするためのクラブなんですよね。

 内緒だけど今日、失敗しちゃったんです。
 ここんところ、順調だったのでチョット油断したのかも知れません。

 今日のお客様は「Pたん」様という変な名前の方でした。
 だけど、ココに来る人ってみんな変な名前なんです。
 ホントに変わった名前ばっかり・・・

 中にはイヤな方もいますヨ。
 私のことジロジロ見たり、触ろうとしたりして。
 そんな時、心の中で思いっきり悪口言うんです。
「このドテカボチャッ」とか「やめろよ、イロキチの□□!」とか、ね。
 でも顔はニコニコして・・あぁ、やんなっちゃうな。

 ところで、その「Pたん」様はチョット赤ら顔の、小柄で親切そうな方でした。
 それで、宝玉の間にご案内していた時なんですけど、「広須江涼子 棘鞭地獄」のお話で、キャプテン様の描かれた挿し絵をご覧に入れたのです。

 私、つい「涼子ちゃん、本当はこんなに大きくないですよね」って、言っちゃたんです。
「Pたん」様は「アハハハハ・・そうだな・・」て笑ってたけど、後で他の方に聞いたら「Pたん」様、涼子ちゃんの大ファンなんだって。
 だからあの人の前だけでは、ちょっとでも涼子ちゃんの悪口言わないように、みんな気を付けているんですって。
 そんなコト、知らなかったモン。

 ・・・でも、大丈夫かなぁ。何も言われなきゃいいけど。


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告  発  書
黒船館副長 K・T様

 本日佐藤エリ子は私をエスコートする際に、不埒にも私の名前を読み間違え、ナ、ナント許し難いことに「Pマン」と呼んだのであります。
 これは心の中で、私のことを見下していたのに違いないのであります。

 このような態度は、黒船館の品位を汚すものでありますから、直ちに厳しく躾るべきと考える次第であります。
 是非とも容赦のないお仕置きをされるよう、ここに告発致します。

 その上、最愛の涼ちゃんに何てコトを・・・ま、これは独り言ですがね。


Pたん


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査問委員会準備懇談会(盗聴テープより)
K・T ワッハッハッハ・・・「Pマン」ですか。
Pたん まったく、わたしゃ黙っているわけにはいきません。
イネ  ま、ま、抑えて。しかし、ナンですなぁ。口実さえ見つかればいい
    のですから、まぁ良かったじゃないですか。
THALYS 口実だけならいくらでも御座いますけどね。Pたんさんも、そんな
    に赤くなられずに、ここはひとつ冷静に行こうではありませんか。
K・T う~ん、しかし今、採用試験中でなかなか査問委員会を開催する時
    間が取れませんゾ。どうしたもんですかな。
Pたん いっそこの場で決めてしまいますかね。さっさとしないと、気が収
    まりませんヨ。
イネ  まぁ、告発書は頂いてますしね。ここは副長の責任で、判決を決め
    ても宜しいんじゃないかと思いますよ。
K・T しかし、規則がなぁ・・・
THALYS いや、この場合、緊急を要するということで、どうでしょうか。こ
    このところ、暫く放っておいたから、気が緩んでいるのですよ。
Pたん そうとしか思えませんよ。まったく涼ちゃんのことを・・ゴホッ・
    い、いや、私のことを・・・読み間違えるなんて・・・
K・T それじゃ、判決書と任命書は書きますかな。ところで、どんなお仕
    置きにしますかね。
THALYS この前、あれだけ叩いて、まだ反省していないんですから。もっと
    感じるトコロを、お仕置きせんといけないと思いますよ。
イネ  それじゃ、乳首を縛り上げて、1日、そのままでお客様の案内をさ
    せますかネ。どうですか・・・
K・T もちろん下着は着せずに、ですな。それで歩く度にブラウスで擦ら
    れて、こりゃたまらんゾ。
イネ  そうですねぇ。これはひとつ、諜報部拷問課のマキさんにお願いし
    ますかナ。も少し効果的な方法を考えて頂けると思いますから。
Pたん うへへ、相変わらず鬼畜ですなぁ・・・
イネ  あっ、ヨダレ垂らさんで下さいよ。


-発言者は、テープの音質が悪いため、事実でない可能性がある-
-なお、この盗聴テープは焼却処分したため、現在は存在しない-

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