第1話:乳房打擲の刑

その5


佐藤エリ子の手記・続き

 他の男の方達は、楽しそうに笑いながら、タバコをふかしておられます。

 そのまま、私の手首が縛られてしまいました。次の手首の少し上の部分、そして更にもう少し上の部分・・少しずつ両手が背中の方で合わせられるように縛られて行きます。両方の肘がどんどん引き寄せられて行きます。肩が外れそうに痛みます。私は固く目を閉じて、その痛みと恥ずかしさに耐えていたのです。

 K・T様と九兵衛様が部屋の隅にあった、大きな鏡を運んできて、私の正面に据えられました。そして鏡を見るように言われたのです。

 恐る恐る目を開けると、そこには哀れな私が写っていました。まるで、ミロのビーナスのように、両手のない私です。慌ててまた目を閉じたのですが・・髪を鷲掴みにされ、頭を目眩がするほどグラグラと揺すられて、目を開けてよく見ておくように命令されました。

 私の胸は、小さな薄い布に包まれて震えていました。普段は薄い色合いの乳首が、鳥肌が立つように固く縮まっています。私が目を閉じようとする度に、髪を掴まれ、頭を揺すられます。

 イネの十四郎様が何か言いながら、私の下着に手を掛けています。背中の留め金が、外されてしまったようです。それから胸の谷間のトコロで下着を摘むと、ゆっくり、本当にゆっくりと上にずらし始めたのです。今まで誰にも見せたことのない私の乳房が、少しずつ露わにされて行きます。こんな恥ずかしい思いを、こんなに永い間味あわされるのなら、自分でさっさと脱いでしまった方が良かったのかもしれません。

 最後に鋏で肩紐を切られて、上半身をすっかり裸にされてしまいました。そして部屋の中央で正座させられると、右も左も、腿と臑を革ひもで縛り上げられたのです。

 忽ち足が痺れてしまいましたが、どうしても正座を崩すことができません。そういえば手先も感覚を失っています。その分、外気に晒されている胸が、一層敏感になっているみたいです。

 私に太い首輪を付けると、みんな部屋から出て行かれました。私には見えないのですが、首輪は鎖に天井から繋がれいるのです。少しでも上体を伏せようとすると、喉が絞められてとても苦しいのです。

 今、部屋は真っ暗です。そして天井から強い光が私を照らしています。私は、じっと時の経つのを耐えるしかなかったのです。

 どれ程の時間が経ったのでしょうか、扉の開く音がして、誰かが入ってきました。僅かに首を廻して、扉の方を見たのですが、そこは闇に閉ざされ何も見えませんでした。

 突然、闇の中から手が現れて、私の乳首を摘んだのです。

「アッッ!!、イタイッ!! ・・イッ、イタイイッッ!!!」

 思わず大声で叫んでしまいました。

「オネガイですっ!、ヤメテッ、ヤメテエェッッ!!!」

 その手は、なかなか止めませんでした。乳首を摘んだまま、ブルブル振り回したり、強く引っ張ったりするのです。その間中、私は叫び続けていたのです。

 ふいに手が放れて行きました。私はホッとしたのですが、次の瞬間・・

 バァアアァァンンッッッ!!!

 私は乳房に激痛を感じ、そのまま失神したのでしょう、何も判らなくなってしまったのです。

 気が付くと、私は誰かに頭を支えられて、喉の奥から、ヒィィッ、ヒィィッ、と音を立てながら呼吸していました。乳房全体が、ズキズキと疼くように痛みます。私が気が付いたのを確かめると、頭の支えがなくなり、その誰か判らない方は部屋を出て行きました。まだ、一人目なのに、こんなに辛い思いなのです。

 その日、何人もの人が部屋に入っては、私の乳房を殴りつけて行ったのです。中には私の脇腹やお臍をつついたり、擽ったりする方もおられました。スカートを捲って、私の股間に触れたりする方もいたのです。後ろから抱き付かれて、ズキズキしている乳房を、強く揉みしだかれたりもしました。

 ようやく許された時、私の顔は涙と鼻水と涎でグチャグチャだったそうです。戒めが解かれても、そのまま倒れてしまい、起きあがることもできずに、痙攣していたようでした。乳房は真っ赤に腫れ上がっていました。

 私は手当を受けたのですが、2日間寝たままで起きあがることができませんでした。後で聞いたお話では、私のお仕置きに参加した方は21人、半分以上の方が感想を言わずに、黙って帰られたそうです。でも、それはなるべく多くの人が参加できるようにする、館員相互の礼儀なのだそうです。

 もう私いやです。でも、辞めさせて頂けないのです。
 一所懸命に皆様のことをご案内して、苦情を言われないよう努力するしかないのです。

 皆様、お願いです。私のことを、これ以上苛めないで下さい。
 少しの失敗は見逃して下さい。
 本当にお願いします。


案内係 佐藤エリ子

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