ファンタジー官能小説『セクスカリバー』 Shyrock 作 |
<メンバーの現在の体力・魔力>
シャム 勇者 HP 630/630 MP 0/0
イヴ 神官 HP 530/530 MP 560/560
アリサ 猫耳 HP 540/540 MP 0/0
キュー ワルキューレ HP580/580 MP310/310
エリカ ウンディーネ女王 HP 460/460 MP 590/590
チルチル 街少女 HP 390/390 MP 0/0
シャルル 漁師・レジスタンス運動指導者 HP 660/660 MP 0/0
ウチャギーナ 魔導師 HP 460/460 MP 560/560
ペペ 魔導師 HP 500/500 MP 600/600
マリア 聖女 HP 470/470 MP 610/610
⚔⚔⚔
呪いのせいで記憶喪失に陥った男性を治療する方法はただひとつ。
満月の夜に成人した女性3人と各3種類の体位で合計9回交わることで、記憶が回復するという。
その儀式を『満月九射の術(まんげつきゅうしゃのじゅつ)』という。
女神チルから『満月九射の術』を伝授されたが、未知の施術でもありイヴたちとしても絶対的な自信があるわけではなかった。
しかしながらユマ姫が『クリトビスの塔』に連れ去られるところを目撃したのがエンポリオであるという噂もあり、その真相を確かめるためにも彼の記憶の回復が欠かせなかった。
そして訪れた満月の夜、イヴたちは儀式の準備を整えた。
問題は被験者のエンポリオである。
果たして童貞であるエンポリオが、美女3人と交互に交わって、めくるめく愛欲の世界に没頭することができるだろうか。
ましてや一夜で9度連続で射精するのは、いくら若さ溢れる18才といえども平凡ではない。
はたしてエンポリオに持ち堪えるだけの体力があるだろうか。
いや、体力だけではない。初体験の夜に3人の女性と交わらなければならないわけだから精神的に耐えられるのか、それは全くの未知数であった。
シャム「何時に行くつもりなんだ?」
エリカ「そうですね。エンポリオさんが起きている間は無理だと思います」
イヴ「私も同感だわ。私たち3人の中の誰が行っても、おじけづいてしまい早く部屋から出て行ってくれというと思うの」
シャム「そうだなあ。じゃあエンポリオが眠ってからだな?」
マリア「ところが、エンポリオさんが眠るまで待つと、開始が遅くなり、9回できない可能性があります」
シャム「おいらなら3時間あれば9回らくらくだぜ~!」
イヴ「シャムといっしょにしないでよ~! シャムは別格なんだから~」
エリカ「そうですね。シャムさんは怪物だと思います」
シャム「おいらモンスターじゃないぞ。一応人間のつもりなんだけど」
マリア「意味を履き違えているようですね」
イヴ「シャムは時々、ボケるから気にしないで、マリアさん」
マリア「シャムさんのボケは天然ですか? それとも狙いボケですか?」
イヴ「ずっと見ている限り、天然が勝っているかなあ?」
脱線した話題を軌道修正したのはエリカだった。
シャム「話を本題に戻しましょう。スタートは夜10時にしませんか。最初はイヴさんで、2番手がマリアさん、そしてラストが私と言う順番で」
イヴ「それで構わないけど、その順番ってどういう意図があるの?」
マリア「私も知りたいです」
エリカ「一番最初はエンポリオさんが驚いて暴れるかも知れません」
イヴ「それは考えられるね」
エリカ「エンポリオさんがいくら非力な部族のエルフ少年だとしても、やっぱり男です。魔導系のマリアさんや私だと、もしかしたら力負けして捻じ伏せられるかも知れません」
イヴ「え~~~!? ちょっと待ってよ~! それってどういう意味なのよ~。まるで私が怪力の女戦士みたいじゃないの~」
シャム「怪力じゃん」
イヴ「もう、シャムったら~! こんなか弱き淑女をつかまえて怪力戦士だなんて酷いわ~! 私は戦士でも武闘家でもないのよ~。これでも一応神官の端くれだからね」
イヴが目を吊り上げてブリブリ怒っている。
シャム「まあまあ、怒らない怒らない~。イヴ以外は魔法系だから剣の使えるイヴが3人の中で一番強いってことになるんだよ~」
イヴ「そういうことなら仕方がないけどさ……」
シャム「エンポリオに手こずるのは最初だけだと思うんだ。そのなだめ役はイヴしかいない!」
エリカ「私もそう思います。イヴさん、1番手をよろしくお願いします」
マリア「私からもお頼みします」
イヴ「みんながそれほどまで言うのであれば、引き受けないわけにはいかないわね」
シャム「よし! 決まったぞ。で、体位は? ひっひっひ~」
エリカ「何か急に卑猥な表情に変わりましたね、シャムさん」
⚔⚔⚔
作戦を練るシャムたちとは離れて、別の部屋では他の仲間たちがチェスをしたり談笑をしたりと憩いの時間を過ごしている。
シャルルとペペがチェスの真っ最中でウチャギーナが興味深げに覗きこんでいる。
ウチャギーナ「チェスってどうなれば勝ちなの?」
シャルル「キングが逃げられない状況になったらチェックメイトと言ってそれで終了なんだ」
ウチャギーナ「キングってどれ?」
ペペ「この王冠の駒がキングなんです」
シャルル「ウチャギーナも一度やってみるか?」
ウチャギーナ「ううん、いいよ、動き方とか知らないから見てるだけでいい」
その時、キューがウチャギーナに手招きをした。
キュー「ウチャギーナちゃんもおいで。いっしょに話そうよ」
ウチャギーナ「うん、分かった~」
チルチル「あ~あ、昨日も今日も暇だピョン♫」
アリサ「にゃお~、イヴさんたち作戦練ってるのかなああああ?」
キュー「詳しいことは分からないけど、たぶんシャムも入って思案中だと思うよ」
ウチャギーナ「もしかしてシャムも『満月九射の術』のメンバーに加わるとか?」
アリサ「まさか。『満月九射の術』は成人女性3人だけで行なう術だとチル女神様が言ってたよおおおお」
キュー「でも分からないよ。案外、3人の女性がエンポリオと交わるところを横で見物してるかも」
ウチャギーナ「それはないと思うよ。横で見られてたら女性たちはやりにくいと思うよ」
アリサ「でも私は見物してたいかもおおおお」
チルチル「みんな興味本位はダメダメピョン♫」
キュー「最も年少のチルチルちゃんが一番冷静だね」
アリサ「本当だねええええ、アハ」
ウチャギーナは女性たちと雑談しながら、昨夜の生々しい初体験の情景を思い浮かべていた。
キューがウチャギーナに呼びかけてみてもまったく無反応だ。
すっかり昨夜の思い出に浸っているようだ。
キュー「こりゃダメだ~、何も目に入らないみたい」
アリサ「あらら、じゃあ、今夜はウチャギーナちゃんはお休みして、アリサとキューちゃんでシャムとニャンニャンするうううう?」
キュー「にゅう、それいいかも」
チルチル「あのぅ、チルチルは?」
アリサ「う~む、チルチルちゃんは未成年だからねええええ……」
チルチル「そんなのずるいよ。私も仲間に入れてほしいでピョン♫」
会話が盛り上がる中、ペペはシャルルと黙々とチェスに興じている。
女性たちの楽しげな声が聞こえてきても、照れくさいのかあえて知らんぷりをしている。
⚔⚔⚔
時計の針が午後9時30分を指した。
決行まであと30分だ。
イヴは控え室で時刻到来を待っていた。
その姿は白い下着の上にピンク色のガウンを羽織っただけの悩殺的なものだ。
表情は少し硬く心なしか緊張の様子がうかがえる。
今日のシャムはすっかりマネージャー気分だ。
シャム「準備はいいか?」
イヴ「うん、心の準備はできたよ。でもエンポリオってどんな子かよく知らないからね。当たって砕けろだね。あはは」
シャム「だいじょうぶ。イヴの魅力ならエンポリオは絶対にとりこになるさ」
イヴ「好きになってもらえたら大成功だけど、後々しつこく付きまとわれないかな?」
シャム「ははは、すごい自信だな~。じゃあ今のうちに、体位のおさらいをしておこうか」
イヴ「童貞君なので私がリードする『騎乗位』で開始、2つめは2人が横に寝転んで『側位』、最後は向かい合って『対面座位』だよね」
シャム「最初の騎乗位は短時間で確実にイク。2番目の側位はイヴの誘導にかかっていると思うぞ。3番目の対面座位はイヴの顔を真正面から見ることになるから100%イク」
イヴ「どうして私と対面座位だったら100%イケるの? 特に対面座位が得意というわけでもないのに」
シャム「理由は簡単さ。イヴと対面座位ですると何故かイキやすいからな」
イヴ「うふ、そういえばシャムは私とするとフィニッシュに座位でしたがるものね、どうしてかな?」
シャム「おまえのイキ顔を見てたら、おいらの下半身が突然熱くなって、ドビュっと……」
イヴ「まあ、嬉しいことを!」
シャム「あ、いけない。そろそろ時間だ」
イヴ「もう! その話をもっと聞かせてよ」
シャム「ダメだ。エンポリオが待ってるぞ。早く行け」
イヴ「は~い」
イヴが歩き始めたとき、ガウンがはだけ、その下に着けている純白の下着がチラリと覗いた。
任務とはいっても、まもなくエルフの少年に抱かれるイヴの妖艶ないでたちに、シャムはかすかな嫉妬を覚えた。
イヴが控え室から出ていくと、入れ替わりにマリアが部屋に入ってきた。
⚔⚔⚔
エンポリオの部屋は2階にある。
彼がいる部屋へと階段をのぼるイヴ。
直前にシャムとくつろいで落ち着いているはずだが、今夜抱かれるエンポリオのことをよく知らないだけに、かすかな不安が心をよぎった。
だが任務を果たさなければならないという責任感がイヴを2階へと導くのであった。
エンポリオの部屋の前に着いた。
もちろんノックなどはしない。
イヴは大きく息を吸いこむと静かに扉を開いた。
ギギギ……
扉の軋む音がしてイヴは焦りを隠せない。
室内は想像したより明るかった。
おそらく窓から差し込む満月のせいだろう。
イヴは足音を忍ばせてエンポリオのベッドに接近した。
白いベッドカバーの向こうから若い男の寝息が聞こえてくる。
(もう眠っているのね……)
イヴは唇を一文字に結び、背中のホックに手を掛けた。
ブラジャーが乳房から離れていく。
決して大きくはない乳房だが、お椀型をしていて実に美しい。
美乳とはイヴの乳房を指していうのかもしれない。
さらにゆっくりとショーツを下ろす。
身につけている2枚の布が身体から離れて、流麗な裸体が現れた。
掛け布団をそろりとめくり、ベッドの中に滑り込むイヴ。
エンポリオはパンツ1枚の格好で寝ている。
イヴは意を決して身体を寄せ間髪入れず唇を重ねた。
エンポリオ(うっ……!?)
目を覚ましたエンポリオは、見知らぬ女性に唇を奪われていることに、訳が分からずただ驚くばかり。
まだ完全に目が覚めていないこともあり、自分の身に何が起こったのか状況がよく分からない。
夢でも見ているのかと目を擦ってみるが、これはどうやら夢ではなさそうだ、と気付く。
イヴの攻めは止まらない。
エンポリオに腕を絡みつけ動きを封じると、唇の中に舌を差し込んだ。
エンポリオ「ううっ……!」
エンポリオのパンツの中をまさぐるイヴ。
すっかり目を覚ましたエンポリオは襲われているものと勘違いし、イヴをはねのけようとした。
エンポリオの行動を予測していたイヴはエンポリオの脚に自身のしなやかな脚を絡めた。
エンポリオ「な、何をするっ……?」
暴れるエンポリオの唇を奪いつつ、“男のあかし”をしっかりと握りしめたイヴは高速でしごき始める。
女性経験のないエンポリオの肉柱を怒張させるのに、多くの時間を要しなかった。
くちづけが長引き呼吸が苦しくなったイヴはキスを中断した。
その刹那、エンポリオの口から拒絶の言葉が漏れた。
エンポリオ「だ、だれ!? ……やめてくれ」
イヴ「私はあなたのお母さんから許しを得て泊っているイヴというの」
エンポリオ「そのイヴさんがどうして俺にこんなことをするんだ」
イヴ「理由はあとでちゃんと説明するわ。今はすべてを忘れて私と楽しみましょう」
エンポリオ「どういうこと? 訳が分からないよ。とにかく早く僕から離れてくれ!」
イヴ「離れていいの? “ここ”がすごく硬くなってきているわ。こうすれば気持ちいいでしょ?」
太くなってきた幹をシコシコと擦るイヴ。
エンポリオ「や、やめてくれ」
イヴ「だいじょうぶ、気持ちよくしてあげるから」
エンポリオ「うわ~~~!」
戸惑うエンポリオを尻目に、イヴは布団に潜りこむと臆することなく肉柱を咥えこんだ。
他の種族に比べるとエルフ族の男性は非力なことから、精力も虚弱と思われたが、意外なことに実に立派な肉竿を保有していた。
先端のカリの部分を口に含み転がしてみると、トロリとした液体がイヴの口内に広がった。
(あら、もうかなり興奮してるのね。私、全然濡れてないのに)
イヴはエンポリオの指を自身の秘所に導いた。
最初抵抗を見せるエンポリオだったが、希世の金髪美女イヴからこれほど攻められては、理性という名の心の堤防が決壊するのも時間の問題であった。
次第にエンポリオは従順になっていった。
初めて触れるすべらかな女性の肌と神秘の水源地。
エンポリオは興味深げに自ら指を動かした。
女体を知らない指であっても、触れていくうちにイヴは変化をみせていく。
イヴ「あぁ……エンポリオ……あっ、そこいい……あぁぁっ……」
かなり潤いを見せ始めた頃、イヴはエンポリオの股間に手を伸ばした。
イヴ(すごい! 怖いくらい大きくなってるわ! そろそろ……?)
イヴ「エンポリオ、私、あなたの上に乗るわ。あなたのオチンチンを私の中に入れて」
エンポリオ「俺、仰向けに寝ればいいのか?」
イヴ「そうよ」
素直に従うエンポリオ。
仰向けになった弾みで、怒張した肉柱がまるでバネのように揺れた。
イヴとすれば少々性急なインサートだが、今夜はチンヒールでもなければ、愛あるセックスでもない。
あくまで治療術の一環なのだ。エンポリオを短時間で3回果てさせなければならないのだ。
イヴは怒張したモノを握ると自身の花芯に照準を合わせた。
ゆっくりと腰を沈めていく。
イヴ「あぁっ……」
エンポリオ「うっ!」
猛々しいモノがイヴを貫く。
性に長けた男性が悠然と行うそれとは違って、まさに直球そのものだった。
初めて性を体験する男性に持続を求めることは愚かである。
初めての結合に大いに興奮して、何が何やら訳が分からないうちに腰をせわしく動かし瞬く間に果ててしまう。
男性の初体験とは実に呆気なく射精を迎えるものなのだ。
イヴとすれば容易に目標の3分の1を達成できるのだから文句はないはずなのだが、自身が盛り上がらないうちにエンポリオが果ててしまうと当然物足りなさが残る。
できることならエンポリオを少しでも長く持続させたい。
イヴ「エンポリオ、あなたはじっとしていればいいのよ。私に任せて」
「うん」
自分から動こうとするエンポリオを制して、イヴは自ら腰をゆるやかに動かし始めた。
イヴ「あぁ~」
エンポリオ「ううっ……」
仰向けのエンポリオの腹部に騎乗するイヴは前後にゆっくりと腰を振る。
イヴ「あぁ~ん……」
エンポリオ「はぁはぁはぁ、イヴさん、すごい~」
イヴ「あぁ、私も気持ちがいいよ~。あぁん!」
結合しているうちに敏感な箇所が擦れたのだろう、イヴはビクンと身体を震わせた。
だけどグラインドを止めることなく腰を振り続ける。
(グリュングリュングリュン……)
エンポリオ「イ、イヴさん……気持ちいいよ~」
イヴ「私もよ~、エンポリオ~」
エンポリン「おっ? おおおっ!」
イヴ「……?」
エンポリオ「お、俺、やばいよ! なぜだろう、身体が燃えるように熱くなってきた!」
イヴ「えっ、もうイキそうなの? いいわ、イッて~、イキたくなったらイケばいいのよ、気持ちに素直にね~、あぁん~、はふ~ん~」
エンポリン「くうっ! うううっ! ううう~~~っ!」
イヴ「あぁん、すごく大きくなってるわ~! エンポリオ、すごいわ~!」
エンポリオ「イ、イヴさん! お、俺、もう我慢できないよ! 出そうだ~~~!」
イヴ「あぁ~ん! いいよいいよ! 出して! 私の中にいっぱい出して!」
エンポリオ「おおお~~~~~~!! くおっ~~~~~!!」
(ズピュ~ン!! ドバッ!!)
イヴ「やん~! あぁん!」
生まれて初めて女性の体内に精液を注入したエンポリオ。
初体験の少年にとってそれは衝撃的であり一種の感動であった。
過去、自身の指で慰めたことはあったが、その快感は自慰をはるかに超えるものであった。
性交とはこれほどすばらしいものか。
これほどに気持ち良いことがこの世にあるのか。
エンポリオはイヴに放出した後、もたれかかるイヴを抱きしめてしばらく呆然としていた。
よほど感動したのか無心にイヴの髪を撫でてやっている。
男性が愛する女性との性交後に無意識のうちに行なう仕草といってよいだろう。
イヴ「どうだった?」
エンポリオ「すごく気持ちがよかったよ。まだ身体がジンジンしている感じ……」
イヴ「それは良かった。じゃあ続けてもう1回しようか?」
エンポリン「え? もう1回? したいけど俺のモノがまだ萎んだままだよ」
イヴ「だいじょうぶ。すぐに大きくなるわ」
イヴはそうささやくと、すぐにエンポリオの萎えたモノを口に咥えた。
瞬く間に回復を見せるエンポリオ。
イヴ「すごいわ! もうこんな立派になったじゃないの」
エンポリオ「ううう……イヴさんに咥えられるだけでイキそうだよ」
イヴ「うそ~! そんなの計算外なんだけど、どうしよう……?」
セックスによる射精しか思い付かなかったイヴは、フェラチオでイク可能性を知らされて焦ってしまう。
エンポリオ「計算外って何……?」
イヴ「いえいえ、何でもないの。気にしないで。同じなら口じゃなくてアソコに入れて欲しいな~。私も気持ちよくなりたいもの」
イヴは甘える素振りをしてみせた。
エンポリオ「俺も入れたい! さっきと同じポーズでするの?」
イヴ「違うポーズでしようよ。同じポーズばかりじゃ飽きるでしょ?」
エンポリオ「今度はどんなポーズ?」
イヴ「そうね。横向きで寝てしようか。私の背中に密着するようにエンポリオが横向きに寝るの」
エンポリオ「何か難しそうだなあ。俺できるかなあ」
イヴ「だいじょうぶ。すぐに覚えるよ」
イヴが先に横向きに寝ると、エンポリオを誘った。
今夜イヴが遂行する3つの体位の中で一番難易度が高い体位といえるだろう。
イヴの指示に従いエンポリオはまるでコバンザメのようにイヴの背中に張り付いた。
しかし初めての体験ということもあって、勝手が分からず背後で戸惑っている。
エンポリオ「こんな感じでいいの?」
イヴ「う~ん、上半身は私から少し離れて……下半身だけくっつけて……」
エンポリオ「こう?」
イヴ「そうね。下半身は突き出す感じで」
エンポリオ「難しいなあ。これでいいの?」
イヴ「そうそういい感じ。あと腰をもう少し下にさげたほうが入れやすいと思うよ」
エンポリオ「このくらいでどうかな?」
イヴ「うんうん、いいよ。とてもいい感じ」
エンポリオ「……」
エンポリオはイヴの背後で側位で挿入する準備を整えたが、なかなか入れてこない。
イヴの指示を待っているのだろう。
イヴ「入れて」
イヴがやさしくささやいた。
その直後、エンポリオはイヴの合図とともにすぐに行動した。
(ズニュッ……)
イヴ「あぁっ……」
イヴは唇をかすかに開き、悩ましげな声を漏らした。
(ズンズンズンズン……)
イヴ「ああぁ……いいわ……そうよ、その感じで……どんどん突いて……ああぁ……」
エンポリオ「はぁはぁはぁはぁ~、俺……すごくぅ……はぁはぁはぁ~……気持ちがいいよぉ~」
(ズンズンズンズン!)
イヴ「あっ、あっ、ああっ……」
エンポリオ「お、俺! もうもたない! おおっ、おおおっ!おおお~~~~~!!」
(ドピュ~~~ン!)
2回目も呆気なく果ててしまったエンポリオ。
男性が短時間で達してしまうと、女性は欲求が満たされていない状態で性交が終わってしまう。
だけど今夜は楽しむための性交ではなく、大切な任務などだと自身に言い聞かせるイヴ。
イヴ(今夜はこれでいいの。むしろ私が感じないほうが遂行しやすいわ)
2回目を終えた2人は少し休息をとることにした。
イヴが瓶から水を注ぎ2人は喉を潤した。
イヴ「疲れた?」
エンポリオ「全然」
イヴ「まだ行ける?」
エンポリオ「もっとしたい」
イヴ「うふ、元気ね」
休息が終わり、3回目の幕が切って落とされた。
3回目は、直前にシャムが褒めてくれた『対面座位』である。
シャムに絶賛されてイヴは自信に満ちている。
あぐらで座るように告げるイヴ。
エンポリオは素直な性格なのでイヴに言われたとおりベッドの上であぐら座りをする。
萎えたモノを咥えると肉柱は瞬く間に荒々しく隆起した。
その頃、2番手を受け持つマリアはシャムとエリカからアドバイスを受けていた。
シャム「もう一度おさらいをしておくぞ。1つ目が『正常位』、2つ目が『後背位』、そして3つ目が『屈曲位』だ。いいな?」
マリア「はい、順番は覚えました」
エリカ「イヴさんがじょうずにリードしてくれていると思うので、エンポリオさんはきっと学習できていますよ」
マリア「うまくやれたらいいのですが……」
シャム「自信を持って。困ったら昨夜のおいらとやり倒した場面を思い出せばいい。マリアは利口だから必ず学習している」
マリア「昨夜のって……恥ずかしいですわ……」
マリアの頬が熟れたリンゴのように赤みが差した。
エリカ「うふふ、やり倒した場面っって……実に色気のない表現ですね」
シャム「やり倒したのは間違いないぞ」
エリカ「一夜を過ごしたとか……愛し合ったとか……もうちょっと良い表現ってないものですかね?」
シャム「若干18歳のおいらに、そんな文学的表現を求めるほうが無茶というものだ」
マリア「シャムさんってまだ18歳だったのですね。大人っぽく見えますわ」
シャム「アソコだけ大人っぽいって言いたいんだろう? ケケケ」
マリア「いやですわ、そんな……」
エリカ「変な笑い方しないでくださいよ、気味が悪い」
シャム「1回目の正常位がうまく行けば、後は流れでうまく行くと思う。エンポリオはイヴと3連発こなした後だから、勢いに乗っていると思うし」
エリカ「案外疲れ果てていたりして」
シャム「エンポリオは18才だぞ。おいらと同い年の。いくらやってもすぐに回復して元気がモリモリ湧いてくる~」
エリカ「シャムさんと同じじゃないですよ。あなたは別格ですからね」
シャム「そうかなあ。マリア、1回目の正常位を始めるまで、予めしっかりと触ってもらえよ。たっぷりと濡れてないと痛いかも知れないからな」
エリカ「そうそう、チェリー君はすぐに入れたがるけど、急がずにじっくりと愛撫してもらうようにしてくださいね」
マリア「はい、よく分かりました」
マリアの頬には一段と赤みが増している。恥ずかしくて堪らないのだろう。
清純なことは素敵なことだが、このような場面に遭遇すると、その清純さが逆に不安に感じられるものだ。
しかし聡明なマリアはきっとこの大役を果たしてくれることだろう。
シャムとエリカはマリアを信じて疑わなかった。
⚔⚔⚔
2階では、無事任務を果たしエンポリオの部屋を退出しようとするイヴの姿があった。
シャムたちの待つ部屋にイヴが戻ると、入れ替わりマリアが2階に向かう手筈になっている。
つまりイヴが戻らない限りマリアは動くことができないのだ。
ところがここで思わぬ事態が発生した。
エンポリオがイヴを自室に押し留めようとしたのだ。
イヴ「えっ? もっとしたいって? 今日はもうおしまいにしようよ~」
エンポリオ「どうして? せっかく男女の愛し合い方を俺に教えてくれたのに。俺、イヴを放したくないよ。お願いだから今夜ずっと俺のそばに居てくれよ」
イヴ「ごめん。それができないの」
エンポリオ「どうしてなの?」
イヴ「理由は……理由は後から分かるわ……ごめんね、エンポリオ。じゃあね」
イヴはそう言い放つと、振り返りもしないで部屋を出ていった。
自分を慕ってくれる気持ちは嬉しい。
だけど情にほだされてはならない。
今夜の情交は重要な任務なのだから。
イヴは後ろ髪を引かれる思いで、エンポリオの部屋を後にして1階へと下りていった。
イヴからバトンを受ける形となったマリアは、イヴと視線を交わすと階段へと向かっていった。
シャムたちが待機している部屋に戻ったイヴは照れ笑いをしてみせた。
シャムたちが冷やかしの言葉をかけてくることを予測して、イヴとしては先手を打っておきたかった。
イヴ「あぁ、疲れたよ~」
エリカ「ごくろうさま~」
シャム「顔には気持ちが良かったと書いてあるぞ~」
やっぱりシャムのツッコミが来た。
イヴはボケることなく素直に返答した。
イヴ「うん、すごく気持ち良かったよ~」
シャム「こいつ~!」
シャムはイヴの額を中指で軽く弾いた。
イヴ「いたっ! それって大任を果たした女性をねぎらう態度とは思えないね~」
シャム「悪い悪い。本当にご苦労だったなあ。うまく行ったか?」
イヴ「何とか切り抜けたよ。この後のマリアさんもうまく行くと思うよ」
シャム「どうしてそう言えるんだ?」
イヴ「だってエンポリオったら3回もナニしたくせに、帰り際、私に帰らないでって駄々こねるんだもの」
シャム「はっはっは~! イヴ、エンポリオに惚れられたじゃないか~!」
イヴ「何が可笑しいの? 笑う場面じゃないよ」
シャム「すまん」
イヴはご機嫌斜めである。
イヴ「私だってしたくてエンポリオとセックスしたんじゃないのに。任務だから仕方なくしたんだから」
シャム「分かってるって~。お願いだから機嫌を直して~」
3番手のエリカが準備にとりかかった。
エリカ「もうすぐ私の出番なので、そろそろ準備運動をしようかな」
シャム「まるでスポーツみたいだな」
エリカ「いいえ、スポーツのようなものです。私の場合は他の2人より変則的な体位が多いので、柔軟さが求められるのです」
イヴ「スポーツって言ってしまうと色っぽさがなくなるわね」
エリカ「そうかもしれませんが、チェリーさんから見れば3人ともお色気十分だと思いますよ」
シャム「童貞じゃなくておいらから見ても3人ともセクシーだと思うぞ」
エリカ「まあ」
イヴ「シャムもたまにはいいこと言うのね」
⚔⚔⚔
その頃、アリサたち6人は居間で今夜もゲームに興じていた。
キュー「だいじょうぶ? ルール分かった?」
アリサ「にゃう~ん、アリサよく分からないよおおおお」
ウチャギーナ「おバカさんなんだから」
アリサ「ウチャギーナちゃん、何か言ったああああ?」
ウチャギーナ「何も言ってないよ」
チルチル「大富豪、富豪、平民、貧民、大貧民の順だよね。チルチル、大富豪になりたいでピョン♫」
ペペ「私は平民が良いです。ふつうが一番です」
キュー「これはゲームなんだからさ、そんな真面目に答えなくても」
アリサ「よく分からないけど、アリサも大富豪がいいよおおおお」
チルチル「だよね、大富豪~大富豪~♫」
キュー「ゲーム前から賑やかだね~」
⚔⚔⚔
2階の部屋では覚悟を決めたマリアがエンポリオの胸に飛び込んでいた。
エンポリオ「それにしても今夜は一体どうなってるのかな? イヴという子が帰ったら、すぐに君がやって来た。今夜はまるで雲に乗っているようなラッキーな気分だな~。君はマリアと言うの? 可愛いね。俺はエンポリオ、よろしくな」
マリア「私はあなたよりも年上ですよ。でも可愛いと言われて悪い気分はしないですわ。すごく嬉しいです」
エンポリオ「マリア、キスしよう」
マリア「はい……」
チュッ……
エンポリオは高い学習能力を持っている。
さきほどイヴから習得したテクニックを早くもマリアとの実践に使用しようとしていた。
性の技巧は経験が大事だが、本質的には天性のものといえるだろう。
マリアと唇を重ねつつ、肩に手を回し、もう一方の手はマリアの豊満な乳房をまさぐる。
マリア「あぁ……」
乳房を揉みしだかれて悩ましげな声を漏らすマリア。
エンポリオは柔らかな乳房の感触を楽しみながらまだ固さのない乳首に舌を這わせ始めた。
いくら天性の性技を備えているとはいっても、経験が浅いとつい気が逸る。
エンポリオの指は早くも繁みに伸びていた。
指は恥じらいの丘を一度も旋回することなく、スルリと性毛の中に滑り込んだ。
マリア「あっ……」
クニュ……
女芯特有の温かな好感触がエンポリオの脳を刺激する。
マリア「あぁっ……」
性に未熟なエンポリオが『焦らしの技術』を心得ているはずがない。
指はあわただしく花芯を捉えた。
クリュンクリュン……
マリア「あぁ……いけませんわ……」
エンポリオの指がうごめくと、マリアの奥から生温かい蜜が溢れ出した。
次第にグチュグチュという水分を含んだ音へと変化していく。
マリア「あぁぁぁ……あぁぁぁ……」
すでに巨大化しているイチモツをマリアの口内に押し込みたい衝動に駈られるエンポリオ。
シナリオにはなかった行動に戸惑いをみせるマリア。
エンポリオ「俺のを吸って……」
マリア「え? そんな大きなモノを口に含むなんて無理です」
昨夜、シャムからフェラチオの技法を少し教わりはしたが、いざ実践するとなるとやはり抵抗があった。
マリアの戸惑いなど意に介することなく、強引に口内に押し込んでくるエンポリオ。
マリア「うぐっ、うっぷ……!」
エンポリオ「しっかり咥えて」
マリア「ううぐっ!」
どうにか収まりはしたが慣れないとやはり苦しいものだ。
拒絶することは好ましくないと判断したマリアは我慢してしゃぶりあげる。
ジュポジュポジュポ……
エンポリオのモノは一段と硬く、そして大きく成長していった。
マリアのフェラチオは昨夜シャムから教わったばかりでどこかぎこちなさが残っているが、逆にエンポリオの場合はイヴとの初体験で習得した性技はすべて学習してしまった。
そんな性に優等生のエンポリオだが、マリアの懸命な吸引にたちまち強い昂ぶりを見せ、あえなく果ててしまった。
マリアは動揺を隠しきれなかった。
貴重な1回の射精を、3体位を実践する前にフェラチオで費やしてしまったことを悔やんだ。
(まさか私の口の中で果ててしまうとは想定していませんでした。私、しくじってしまいました……)
エンポリオ「ふう~、すごく気持ち良かったよぉ。頭の中が真っ白になってしまったよ。マリアさん最高……」
マリア「そ、それは良かったです……」
あくまで冷静を装うマリアだが、落胆は相当なものであった。
マリアの胸中など知るはずもないエンポリオは、生まれて初めて体験するフェラチオ昇天でルンルン気分になっていた。
一見そっけなく見えるが、エンポリオは案外気の付く少年である。
汗をぬぐうマリアを見ると、瓶から水を汲みさりげなくコップを手渡す。
自身も喉を鳴らし水を飲み干すと、再びマリアに挑みかかった。
まるで春を迎えた蝶のように重なり合う2人。
抱き合っていると情欲はふつふつと燃えはじめるもの。
マリアはすでにたっぷりと潤っている。
エンポリオも早くも激しい隆起を見せている。
2人はごく自然に結合を果たした。
下にいるマリアが開脚姿勢になる。
エンポリオを上に乗りマリアの股間に割り込んだ。
マリアの誘導がうまかったのだろう。ごく自然体で正常位になった。
怒張したモノが一気にマリアを貫いた。
マリア(いたいっ……)
声は堪えたが明らかな疼痛を感じたマリア。
昨夜の破瓜からさほど時間が経過していないので、痛みを感じたとしても不思議なことではないだろう。
そんなマリアの事情など知らないエンポリオは激しく攻め立てた。
ズンズンズンズンズン!
マリア「うっ……ううっ……ああっ……!」
エンポリオ「はぁはぁはぁはぁはぁ~」
ズンズンズンズンズン!
マリア「うっ! あっ! ああっ……!」
エンポリオ「はぁはぁはぁはぁはぁ!」
花芯に太い肉柱がこじ入れられ、不規則な反復動作が繰り返される。
閉じた瞳の奥でさざなみのように寄せては返す快楽。次第に大きな波になってマリアに襲いかかってくる。
そんなマリアの上で激しく腰を振り、早くも射精を迎えるエンポリオの姿があった。
「おおおっ、いい~~~! もう我慢ができない~~~っ!」
さきほどマリアの口で果てたばかりのエンポリオだったが、正常位を始めて瞬く間に雄叫びとともに白濁色の液体をマリアに中に放出してしまった。
熱いものが放たれたことで、マリアは第1ラウンドの終了を悟った。
ようやく1つめの難関を潜り抜けたのだ。
ほっと安堵のため息をつくマリア。だがこの後2ラウンドを乗り切らなければならない。
性の経験が浅いためまだまだ挿入時に痛みが付きまとうが、一方で楽しみもある。
シャムから教わって今夜は実践1時間目。刺激的な初めての快感に嗚咽するように声をあげ、愛液を溢れさせてしまった。
痛みと快感が錯綜した複雑な感覚。
いつかは痛みも失せ経験したことがない快楽の世界を味わうことになるのだろうか。
そんな先のことなど今のマリアには分かるはずもなかった。
わずかな休息の後、早くもエンポリオの鼻息が荒くなっている。早くも新たな興奮が高まって来たようだ。
マリアはシャムから教わったとおりに四つん這いのポーズをとることにした。2回戦は『後背位』だ。
マリア「今度は後ろから入れてください。手順を説明します」
エンポリオ「後ろから入れるの? 分かった」
羞恥心をかなぐり捨てまるで講師のようにエンポリオを導くマリア。
マリア「私の腰を両手で固定し、ゆっくりとペニスを挿入してください。一気に入れてはダメですよ。ゆっくりですからね」
いきなり奥深くまでペニスを入れるのではなく、最初は膣の浅いところでペニスを止め、前後に出し入れを繰り返し、女性の様子を見つつ、徐々にペニスを最奥の手前まで挿入するのがコツなのだが、最初から一連の動作を即座に理解できる男性はおそらく少ないだろう。
回りくどい説明を避けて簡単に説明してやるのがポイントといえるだろう。
それらはすべて“シャム先生”からの受け売りだが、聡明なマリアは教わったことをすべて習得していた。
童貞男性が、初めて後背位で女壺に挿入するのは、暗闇を手探りで歩くようなものだ。
深さが分からないためつい膣奥まで突きたい衝動に駆られてしまう。
突きたい衝動を堪えてゆっくりと突くことができたら、たとえ処女であっても痛みは少ないだろう。
エンポリオは童貞だが利発で心やさしい少年であった。
そのためむやみやたら突きまくることはなく、マリアの様子を窺いながら律動を繰り返した。
時には穏やかに、時には猛々しく。
硬直した肉柱の抽送がつづく。
押し寄せてくる快感の波を身体いっぱいに受け止めるマリア。
初めての後背位を天性的な動きでこなすエンポリオ。
マリア「あぁぁ……すごいですぅ~……ああっ……」
エンポリオ「うぉ~、俺もすごくいいよ! うしろもすごくいい! ううっ、締めつけられるようだ! おおお~!」
エンポリオの腰の動きがあわただしくなってきた。
エンポリオの動きに合わせて尻を小刻みに震わせるマリア。
登頂を告げる嬌声が2人の口から漏れた。
直後、エンポリオがマリアに覆いかぶさり、2人は重ね餅のようになった。
2人は息を弾ませている。
とりわけエンポリオの息が激しく、マリアのうなじに吹きかかる。
マリアはシーツに頬をうずめて、悦楽の余韻に浸っている。
昨夜初めてシャムから教わった男女のいとなみ。
それがいかに素晴らしきものか、昨夜は無我夢中で突っ走ってよく分からなかった。
だけど今、かすかだが身体の奥で何かが目覚めたような気がする。
それが何なのか、今のマリアに分かるはずもなかった。
エンポリオ「マリア、すごく気持ちがよかったよ。ねえ、もう1回やろうよ」
驚くべき回復力である。
たった今通算5回目の性交を終えた後だというのに、早くも新たな欲望が芽吹いている。
マリア「その前に水を1杯もらえませんか」
エンポリオ「うん、汲んで来るから待ってて」
マリアの言葉遣いはいつもながらに丁重だ。
エンポリオがコップを2つ運んできた。
2人はゴクゴクと喉を潤したあと3回戦に突入した。
3回戦は『屈曲位』だ。
屈曲位は正常位に比べると少しアクロバティックで、花芯が上に向いた状態の女性に男性が覆いかぶさるように前屈みで挿入することで、深い挿入感を味わうことができる。
まずマリアは正常位の体勢になった。
マリアの指導のもと、エンポリオは上体を起こし、マリアの脚を持ち上げ肩に乗せた。
マリアの臀部と腰を浮かせて挿入すると、エンポリオはマリアの腰を引き寄せピストンを開始した。
性に不慣れであっても、相手方に導かれると案外簡単なものだ。
もともと男女は構造的に合致するようにできるいるのだから。
マリア「ああっ、エンポリオさん、気持ちいいです……」
エンポリオ「おおおっ……これはいい……すごくいい……」
グリュングリュングリュン……
マリア「ああぁ~……ああ、ああぁ~……」
エンポリオ「くっ、ううっ……はぁはぁはぁ、ううっ、すごい~」
2人目の女性マリアを迎えたエンポリオの熱い夜も、ついに3回目を、否、フェラチオによる射精も含めば正確には4回目の発射のときが刻一刻と近づいていた。
⚔⚔⚔
時計の針はすでに午前3時を指そうとしていた。
イヴ「マリアさん、遅いねえ。うまく行ってるかしら」
エリカ「大丈夫ですよ。彼女ならきっとうまくやってますよ」
シャム「う~ん、でもあんまり時間がかかると、夜が明けてしまうぞ」
イヴ「私も予定より時間がかかっているのが気になるの。それとエンポリオの体力も……」
エリカ「私に任せておいてください。マリアさんさえ戻ってきたら、後は私がうまくやりますから」
シャム「うん、エリカ、頼んだぞ。最後はエリカにかかってるからな…… ふぁ~~~」
突然シャムが喉の奥まで見えるような大きな欠伸をした。
イヴ「もう~、シャムったらダメじゃないの。エリカさんががんばろうというときに欠伸なんかして。気合が抜けちゃうじゃないの」
シャム「だっておいら、昨夜ろくに寝てないんだぞ。ふぁ~~~」
エリカ「おほほ、シャムさんは先に寝てください。イヴさんも先に休んでくださいね」
イヴ「ありがとう、エリカさん。でも、気になって眠れないわ」
その時、マリアが任務を終えて戻ってきた。
表情には明らかに疲労の色が窺える。
シャム「おおっ、マリア、帰って来たか~!」
イヴ「マリアさん、お帰り~。おつかれさま~」
エリカ「ごくろうさまでした!」
マリア「ただいま戻りました。あ~あ、本当に疲れましたぁ~」
イヴ「お役目大変だったね。ゆっくりと休んでね」
マリア「はい、ありがとうございます。一応3回行いお役目は果たしたんだけど、ちょっとまずいことが……」
エリカ「どうしたのですか?」
マリア「実はエンポリオがかなり眠そうな感じなんです。『俺、もう疲れた……』とか言ってましたし、あのままだと寝てしまうかも知れません」
シャム「ふ~む、確かに男って射精したあと眠くなることがあるな」
シャムが顎に手をあてがい納得の表情を浮かべている。
イヴ「シャム、うなずいている場合じゃないわ。そのまま爆睡してしまったら大変だわ! せっかくここまでがんばったのに水の泡になるわ!」
エリカ「とにかく私、すぐに行って来ます!」
シャム「うん、エリカ、頼んだぞ~~~!」
エリカ「ええ、私に任しておいてください!」
エリカはあわただしく部屋を飛び出し2階へと向かった。
⚔⚔⚔
マリアたちがあたふたしていた頃、ほかの仲間たちは居間で横たわり、ほとんどの者がすやすやと寝息を立てていた。
チルチル「むにゃむにゃむにゃ……もう食べられないでピョン……むにゃむにゃ……パフェなら入るかもぉ……ふにゃ……」
アリサ「にゃんふ~にゃんふ~……私はチョコパフェが食べたい……にゃんふ~にゃんふ~……」
驚いたことにチルチルとアリサは夢で会話をするという器用な離れわざをやってのけていたのであった。