第10話
まもなく俺の猫手は薄い布地に触れた。 感触からして素材は木綿のようだ。 (くほ~っ!やった~!あこがれの静のパンティについに触れたぞ~。ルンルン~♪) 俺は感激のあまり、思わず静の下腹部に頬ずりをしてしまった。 俺の思考回路は人間なのだが、行動はやっぱりネコそのものだ。 (おお~、静のなだらかなる恥じらいの丘~、すばらしい~!静はスリムだけど、ここはこんもりと小高く盛ってていい感じだね~。うううっ!鼻血が出そうだ!これは堪らないぞ~!) 静の恥じらいの丘に触れているうちに、俺の股間はいつしか溶解炉のように熱くなっていた。 欲望というものは拍車が掛かると際限が無くなってしまうものらしい。 俺は爪を立てないように気を遣いながら、恥じらいの丘のさらに裾野に猫手を滑らせた。 目から火が飛び出すほどの衝撃が走ったのは、その時だった。 静の膝が俺の顔面を直撃したのだ。 はじめ静は横向きに寝ていたのだが、俺に触られてくすぐっくなったのか、突然寝返りを打ったのだった。 軽い寝返りであっても、膝の直撃だとネコの俺にはカウンターパンチを食らったような衝撃がある。 (いてててて~、ちぇっ、俺が今、人間だったら別に大したキックでも無いんだけどな~。おお、いてぇ) 静は何回か寝返りを打ったが、ようやく最初と同じ横向きの姿勢に落ち着いた。 だが最初の姿勢と少しだけ違う点があった。 今も同じ横向きなのだが、両膝を上げ身体を丸めてスキーでいうところの直滑降のような姿になっている。 (惜しいことをしたな~。せっかくいいところまで行ったのにな~・・・) 両膝を上げているため下腹部が隠れてしまい、恥丘付近に潜り込めなくなってしまったのだ。 もう少しで恥丘のさらに下方にある秘密の花園に猫手を忍び込ませることができたのに。 俺は落胆の色を隠しきれなかったが、その時俺の頭にある考えがひらめいた。 (あ、そうだ!)
9/11
|