官能小説『惠 絶頂感』

Shyrock作




第7話「惠が他の男性とイメージチャット中に横から愛撫」

 ちょっと甘さのある、でもはっきり言って少々鼻を突く匂い。
 ブルーチーズに潮の香りを足したような臭気。
 自分の匂いとは言え、こんなに恥ずかしいものはない。
 しかし俊介はさらに……

「ほら…舐めてごらん」

 とささやいた。

「あぁ、そんな……」
「ダメ、味わってごらん、僕が夢中になってる君の味だよ」

 惠は思い切り目を閉じ、指をしゃぶった。

 ……塩辛い……

(これが自分の味? なんで塩っからいの? オシッコの塩気……?)

 色々な想いが頭の中で交錯しているうちに、惠はなぜか夢中で舐めていた。

「いやらしいなぁ……でも、すごく好きだよ」

 そのまま惠は四つん這いにされ、下着を脱がされた。
 後方からは俊介の唇が花びらを舐め回す。
 宙に浮いてしまいそうなほどの快感が惠を襲う。
 ピチャピチャと音を立て、俊介は花芯から菊門にいたるまで丁寧に愛を注いだ。

(あの塩辛さを俊介も味わってるのね……あぁ、恥ずかしい……オシッコの味なのに……)

 そんな想いが脳裏をよぎり、顔が火照りよりいっそう興奮が高まった。
 やがて唇が花芯から離れた次の刹那。

「あぅっ……!」

 惠は目を見開き、のけぞった。
 予想もしなかった突然の挿入だった。
 後方からまるで獣のように俊介が入ってきたのだ。

「きゃぁ~~~~~~~!」

 悲鳴と言っても過言ではないだろう。
 もしかしたら近所に聞こえたかも、と思うほどの絶叫だった。
 だけどそれはまぎれもなく歓喜の声なのだが。

 肉柱が惠の中で動く。
 奥の一番敏感な部分に触れた時はビリッと電流が突き抜けたような衝撃が走った。
 それが後退する時は内側の襞をかきむしられるような感覚であった。
 時折、入口付近で、浅く焦らすように蠢く肉柱。そして突然のズン。
 この繰り返しに、惠は夢中でのけぞり、口元からはよだれさえ垂らすほどであった。
 何度も絶頂に達しているうちに、意識が飛びそうになっていた。
 やがて惠の満足そうな表情を確かめると、俊介は肉柱を引き抜き、惠の目の前に持っていった。

「フィニッシュは口でしてくれる……?」

 俊介の要望に応え、惠はまだまだ元気があり余っている肉柱を含む。

 惠はふと思った。
 男性はよくフェラチオの擬音を『チュパチュパ』や『ジュポジュポ』と表現するが、行なう立場の女性からすれば『んぬっちゅ』そして連続音は『ぬっちゅ、ぬっちゅ』ではないかと。
 カタカナよりも平仮名であり、粘り気のある柔らかい擬音で表現すべきだと。
 口に入れた瞬間は『ん』
 それを唇で包んだ瞬間が『ぬ』
 すぅ~っと唇を滑らせる時は『っ』で、傘の部分に来た辺りで『ちゅ』
 舌を動かせば『れろ、れろ』
 そんなことを考えていると、惠はいやらしい気分になり、愛撫されていなくても濡れてくるように思えた。

 愛しい俊介の肉柱に、『んぬっちゅ、ぬっちゅ、れろ、れろ、ぬっちゅ』をつづける惠。
 俊介の喘ぐような声が聞こえてくると、さきほどの映像のヒロインになったような気分になった。

(この人を征服している……)
 そんな想いがした。

「ぬっちゅ、ぬっちゅ、れろ、れろ、ぬっちゅ、ぬっちゅ、れろ、れろ」

 やがて俊介が魚が跳ねるようにビクッと動くと、惠の口内に熱い液体がほとばしった。

 俊介と部屋で愛し合うようになって、惠は色々な刺激を教えられた。
 チャットセックスもその一つ。
 惠が『痴女』的なプレイを好む要素があるのを知った俊介は『イメージチャット』というサイトを開設し、年下の男性との文字だけのイメージプレイをするように命じた。
 惠は大学生の頃、小説同好会に所属しリレー小説を愉しんでいたこともあって、あっさりと沼にハマってしまった。
 最初のうちは俊介に言われた台詞を書き込んでいたのだが、すぐに惠自身にも信じられないほどのいやらしい言葉を、テンポ良く書き込めるようになってしまった。

『ほら坊や、おねえさんの大事なところ、もう濡れてるわよ』
『あぁ、見たい、見たいよう』
『ほ~ら、お顔に座ってあげるわ』

 こんな文字での会話を楽しみながらキーを打つ、そのうえ俊介の指でショーツ内を刺激される。
 そこには想像をはるかに超え高ぶりを見せる惠の姿があった。
 また、イメージの世界ということもあり色々な女性を演じてみせた。
 時には実年齢よりもずっと上の熟女とか、あるいは女子大生とか。
 多くの人は変身願望を持っている。
 そんな『変身願望』が満たされるのは楽しいものだ。

 今でもイメージチャットをすると、惠は色々な女性を演じて楽しむことがある。
 イメージチャットに慣れてきた頃、今度はテレホンセックスにも挑戦することになった。



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