第10話「防男加工」

「そうだろうな。好きな男にそんな破廉恥なことを言えるはずがないだろうな。はっはっは~」
「……」

 めぐみは「剃るのだけは許して欲しい」と何度も何度も許しを請うた。
 だが泰三はそれを無視し冷ややかな表情でカミソリを構えた。
 万事休す……めぐみは観念したのか、おもむろに目を閉じた。

「磯野。慌てていたのかパンツを穿かせたままめぐみを縛ってしまっただろう?」
「いいえ、旦那様、そうではありません。女は最初から裸より、一枚ずつ剥がしていくのも男の楽しみというものです。どうぞそのカミソリでめぐみのショーツのお好きな箇所を切ってやってください」
「なるほど。楽しみを後に取っておくほうが一興というわけか。なかなか気が利くではないか。さて、ではぼちぼちと……」

 泰三はめぐみの股間にハサミを近づけ、クロッチをまさぐった。
 鳥がわた毛を震わせえるように、めぐみが身体をかすかに震わせているのが分かる。

「ふふふ、どのあたりを切り裂いてやろうかな」
「……」

 めぐみは脅えながら泰三の挙動をじっとうかがっている。

 泰三はクロッチの上辺を掴んだ。
 グイッと絞り上げる。

「あっ……」

 クロッチのつかまれた部分が、窮屈そうに引き絞られる。
 布の裏側にもハサミの刃が回り込んだ。
 二枚の刃が交わると、布は呆気なく裁断されてしまった。
 裁断された布の下の部分は肌から離れパラリと垂れる。
 次の瞬間、薄っすらとした黒褐色の翳りと、縦に走った薄紅色の亀裂が現れた。
 泰三は淫靡な微笑を浮かべながら、めぐみの恥毛を指で摘まみあげる。

「めぐみよ。この愛らしい毛たちとはもうすぐお別れだよ。名残惜しいだろう? ぐふふふふ」
「……」

 めぐみは無言でぶるぶると震えている。
 めぐみの瞳には、涙が光っていた。、

(口惜しい……どうして私はこんな仕打ちを受けなければいけないの? 酷いわ……)

 泰三は恥毛を指で分けてクリトリスを摘まみ出すと、その包皮を剥き上げながら、めぐみに告げた。

「めぐみよ、もうすぐ生まれたときの姿にしてやるからな。この可愛い真珠が丸見えになるぞ。さて、ぼちぼち剃るとしようか」

 恥毛をあらかたハサミで切り落とすと、ハサミからカミソリに持ち替える泰三。
 カミソリが肌に触れ、ジョリジョリと音がするとわずかな黒い翳りが肌から放れた。

「あっ……」

 恥毛が肌から徐々に放れていく。
 床にはビニールシートが敷かれており、そこにパラパラと落下する。
 めぐみの震えはまだ止まりそうにない。

「めぐみ、あまり動くと大事な場所を怪我するぞ」

 ジョリジョリジョリ……
 縮れた毛がどんどんと白い肌から放され、ついにすべての恥毛がきれいに剃りあげられた。

「さあ、きれいになったぞ。まるで幼児のようだ。磯野はそう思わないか?」
「全くそのとおりです。陰唇の色素もかなり薄めできれいですね。それに割れ目の中が少し覗けて実に嫌らしいです。実に見事な性器かと思います。いやあ素晴らしい」
「ははは、磯野が絶賛するとはなあ。えらく気に入ったようだな。これだけ誉められるとめぐみも嬉しいだろう? なあ、めぐみ」
「……」

 下着は切り裂かれ、秘所には一本の恥毛する残されていなかった。
 女性として最も恥ずかしい姿を、男たちの好奇の目に晒してしまっている。
 めぐみは消え入りたいほど恥ずかしい心境であった。
 恥辱に耐えるめぐみに、さらに追い討ちをかけるかのように、磯野は手鏡を持って来た。
 手鏡はめぐみの股間に配備された。

「めぐみ、鏡を覗いてみなさい。陰毛を剃られて子供のようになった自分をしっかりと見るのだ」
「いやあ! 恥ずかしい! 許してください!」

 思わず顔を背けるめぐみ。
 泰三が背後からめぐみのおとがいをつかみ、強引に鏡を覗かせた。
 恐る恐る覗き込みめぐみの目に無毛の丘が映った。
 開脚を余儀なくされていたため、陰裂がパックリと開き、内部の美肉までが顔を覗かせている。

「あぁ……恥ずかしい……」

 泰三が口元をほころばせる。

「ふふふ、どうだ? きれいになっただろう? もうすぐその下の口から、いやらしい涎を垂らすことになる。楽しみだろう?」
「いや! 嫌です! 許してください! お願いです! 私をもうこれ以上いじめないで……」
「そうはいかないんだよ。私に対して従順になるまで、おまえの性根を叩き直してあげないとね」

 磯野がアフターシェーブクリームを泰三に渡そうとしたが、泰三はそれを拒んだ。

「旦那様、剃り後が少しヒリヒリすると思いますので、メンズですがこれを塗ってやってください」
「うん? クリームか? そんなものはいらんよ。これで十分だ」
 
 泰三はめぐみの股間にひざまずいて、両脚をさらに割りひろげ口を寄せた。

 ペロリと舌を出すと、無毛の丘をペロペロと舐めはじめた。

「いやっ……いやです……旦那様……許して……ください……あぁっ……あああっ……」
「クリームの代わりを私の唾液を塗ってあげよう。クリームより効果があるぞ。ぐふふふふふ」



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