主人公のイヴさんは実在の看護師さんです。ただし物語は架空です

第16話~第20話





イヴ




第16話


(ズズッ・・・)

「ううっ・・・」

 かなり入ったようだが、まだ子宮までは到達していない。
 上野はさらに強く押し込んだ。

(グググッ・・・)

「ひえぇ~~~~~~~~~~~!!」
「よし、これで十分だろう。さあ、スイッチを入れるよ」

(ヴィ~~~~~~~ン・・・)

 鈍い振動音が響く。
 すぐにイヴは表情に変化を見せた。
 口はだらしなく半開きになり、声をうわずらせながら叫んでいる。

「ふはぁ~・・・ああぁ~・・・いやぁ~・・・やめてぇ・・・くださぁい~・・・」
「どうだ?Pスポットを攻められる気分は?」
「や、やめて!!変になりそう!!」
「Gスポットなら攻められた経験があるだろうが、Gスポットとは一味違うだろう?」
「ひぃ~~~~~!!」
「ここはね、いくらセックスに長けた男でも攻めるのが困難とされている場所なんだよ」
「はぁ~~~!もう、やめてぇ~~~!!」
「でもこのバイブなら容易に一番奥のスポットを攻められるんだよ。ふふふ、優れものだろう?」
「いやぁ!!何か変、何か変なんですぅ~、もう、もうやめてぇ~!!」
「はっはっは~、子宮口を攻められる味は最高だろう?でも、今まだ『弱』なんだよ。さあて、スイッチを強くするかな~?」

(ギュイ~~~~~~~~ン!)

「あああっ!あああ~~~っ!!もうだめ、もうだめぇ~~~~~~~~~!!」
「はっはっは~!狂え~~~!!狂ってしまえ~~~!!」
「いや、いや、いやぁ~~~~~!!ぶ、ぶちょう、いやぁ~~~!もうゆるしてぇ~~~!!ああぁ~~~~~~~~!!」
「もうじきイキそうだな?これは成功だな!大量生産して儲けてやるぞ。がっはっはっは~!」

 上野は好き勝手なことをつぶやきながら、突然自身のズボンを下ろし、肥大した肉塊を取り出した。

「待て!」

 その時、一部始終を見つていた阿久夢が彼の行動を阻止した。

「上野部長、君は何か勘違いしているんじゃないのかね?早乙女君は君の部下だろう?医学研究のため早乙女君にある程度協力してもらうのはやむを得ないとしても、それはいけないよ。それは・・・」
「も、申し訳ございません。つい勢いあまって・・・」

 上野としては会長である阿久夢からの制止を無視するわけにも行かず、すごすごと降ろしたズボンを元に戻した。

(くそっ!忌々しいじじいが!自分はシャワー室でイヴに散々嫌らしいことをしたくせに・・・しかしここは従わざるを得ないか・・・)

***

「カシャ!カシャ!」

 その後、上野はイヴのあられもない姿をカメラに収めた。

「早乙女君、君のそのすごい格好全部撮らせてもらったよ。もし今日の出来事を他人にしゃべるとどうなるか・・・言わなくても分かっているよね。こんな写真をばら撒かれたりして、もしも偶然彼氏が見たらどう思うだろうな?」
「そ、そんな卑怯な・・・」

 イヴは口惜しそうに唇を噛み締め、上野をぐっと睨みつけた。

「それと次の日曜日、会長の家に行ってもらいたいんだ。まさか嫌とは言わないだろうね?」
「な、何のために行くのですか・・・」
「さあね?それは行ってのお楽しみだよ。はっはっは~」

 診察台から解放されたイヴではあったが、力なくがっくりとうな垂れていた。
 何故、自分が悪鬼のような彼らの標的になってしまったのだろうか。
 自分の身に降りかかった災いが恨めしく、イヴの頬にはとめどもなく涙が伝った。



第17話


 阿久夢宅を訪問する日が明日に迫った頃、イヴの携帯にメロディーが流れた。
 それは上野からだった。
 上野から、明日白衣を持参するよう指示があった。
 それは阿久夢からの要望だと言う。
 指示に従って遂行すれば、撮られた卑猥な画像はすべて返してくれると言う。
 イヴの心は冬の空のようにどんよりと曇っていた。
 できることならこの場から逃げ出したい。
 思い切って警察に通報しようかとも考えた。
 すべてを暴露すれば、警察はきっと協力してくれて彼らを一網打尽に捕らえるだろう。
 しかしその代償として恋人の俊介にすべてを知られてしまうだろう。
 最悪別れることになるかも知れない。
 イヴは考えに考えた末、阿久夢宅を訪問することに決心した。

 あいにく日曜日は朝から雨だった。
 イヴは9時に出掛け1時間かけ立派な門構えの邸宅にたどり着いた。
 チャイムを押すとまもなく戸口には家政婦と思われる中年の女性が現れた。
 あらかじめイヴの来訪を聞かされていたようで、すぐに阿久夢のいる“離れ”へと案内した。
 敷地は外からは想像もつかないほど広大で、母屋からかなり奥に“離れ”がこしらえてあった。
 途中かなりの歳月を経過した大木が立ち並び、手入れの行き届いた庭を経て、まもなく“離れ”に到着した。
 入口には上野が待機していた。
 イヴは上野に形ばかりの会釈はしたものの、視線を合わせることはわざと避けた。
 家政婦はイヴにお辞儀をして母屋へと戻っていった。

 上野部長はイヴの姿を見つけると、いやらしい笑みを浮かべてイヴに何やら紙袋を渡した。
 イヴは訝しげに思い上野に尋ねた。

「これは何ですか?」

 上野は突然声のトーンを下げて、ささやき口調でイヴに語りかけた。

「ふふふ、この前の写真だよ。ちゃんと来てくれたからご褒美として写真を返してあげるよ。ただし画像データは保存しているがね。それから会長からのお小遣いで中には50万円入ってる。会長はこの前の見舞金と今日の交通費だと言っておられたよ。ははは~、まあ、もらっておいても損は無いだろう。受け取っておきなさい」

 見る見るうちにイヴの表情が険しくなった。
 イヴは無言で上野を睨みつけながら、写真だけを抜き取るとすぐさまバッグにしまいこんだ。
 その後、現金の入った封筒はそのまま上野に突き返した。

「馬鹿にしないでください。こんなもの受け取れません」
「そ、そんな・・・せっかく会長が用意してくださったんだから、気持ちよく貰っておけばいいじゃないか」
「いいえ、結構です」
「そこまで言うのなら仕方がないけど・・・。じゃあ会長に返しておくよ」
「それよりも、私に変なことをするのはもうやめてください。お願いします」
「いやあ、早乙女君には申し訳ないと思っているんだよ。大きな声では言えないけど、あんなヒヒ爺さんの相手をさせるなんて、私としてはすごく腹立たしいんだよ。正直むかついているんだよ」

 上野は阿久夢のことを日頃から憎々しく思っているらしく、吐き捨てるようにイヴにつぶやいた。

「部長が心からそう思っておられるなら、そのように取り計らってください。お願いします」
「う、うん・・・分かったよ」

 イヴは土間で靴を脱ぎ自ら揃え、誘導されるがままにフローリングの廊下をゆっくりと進んだ。



第18話


 まもなく廊下右側のドレッシングルームに案内され、上野の指示に従って白衣に着替えた。
 イヴとしてはせめて着替えをする間だけでも上野には退室してもらいたかったが、上野は図々しくも監視目的と称してイヴが着替えをするのをずっと眺めていた。
 脱衣というものは女性にとってたとえ好きな男の前であっても、正視されるのは好まないものだ。
 それを顔を見ただけでも虫唾が走る上野に見つめられ、まるで針のむしろに座る心地であった。
 イヴが白衣に着替え終わった頃、上野は彼女を不安に陥れる言葉をささやいた。

「早乙女君、悪いがしばらくの間、目隠しをさせてもらうよ。それと両手を縛らせてもらうからね」
「え・・・!?」

 瞬間驚きの声を発したイヴであったが、上野に逆らおうとはしなかった。

(今日1日我慢すればようやく彼らから解放される・・・だから変に逆らって上野の逆鱗に触れるようなことは避けなければ)

 イヴはそう考えた。
 仮にここで逆らったとしても、この場から逃げることは不可能だろう。
 まもなくイヴは両手を後手に縛られ、目には黒い布を巻きつけられた。
 上野に手を引かれながらイヴは重い足取りで歩いた。


 それから長い廊下を歩き何歩ぐらい進んだろうか。
 上野が立ち止まるのに合わせイヴは足を止めた。

(ギギギィ・・・)

 ドア開閉時の軋んだ音が聞こえてきた。
 まもなくイヴの耳に男の声が飛び込んできた。
 それは阿久夢の声であった。

「ようこそ!早乙女君。よく来てくれた。さあ、皆さんがお待ちかねだよ。直ぐにベッドに上がりなさい」
「み、皆さんって・・・!?ええっ!!会長以外の人もいるんですか!?嫌です!それは絶対に嫌です!!」
「いまさら何を駄々をこねているんだね。上野部長、早く早乙女君をベッドに寝かせなさい」
「あ、はい」

 上野は強引に嫌がるイヴを引き摺った。

「いやぁ~~~!!沢山の人がいる前でなんて!!それは堪忍してください~~~!!」
「上野部長、何をしてるんだね。皆さんがお待ちだよ。早くしなさい」

 阿久夢に催促された上野はイヴに厳しい口調で迫った。

「つべこべ言ってると破廉恥な罰を与えるよ。いいのかね?さあ、早く横になりなさい」

 大勢の男性の前でベッドに寝かされおそらく陵辱される・・・それ以上恥ずかしいことなど考えられないのに、それでも上野の言葉には得もいわれる威圧感が漂い結局従ってしまう。
 上野はイヴの細い腰に手をやりむりやりベッドに誘い込んだ。
 イヴは言われるままにベッドに横になった。
 目隠しをされていて何も見えないから不安は募るばかりだ。
 周囲にはどんな人たちがいるのだろう。何人ぐらいいるのだろう。

「部長、教えてください。周囲にいる人たちは誰なんですか?」
「それは私が教えてやるよ」

 突然阿久夢が言葉を発した。

「やはり気になるかね?気になって当然だな。この人たちは我が財団の出資者の皆さんなんだよ。まあ株式会社で言うところの株主ってみたいなものだね・・・ふっふっふ、中にはおそらく君も知ってるであろう有名な議員さんもいるんだよ。まあ名前は伏せておくけどね。今日は“美人看護師のまな板ショー”と言う触れ込みで特別招待したわけじゃよ。ぜひとも美人看護師の悶え狂う姿を見たいとおっしゃってねえ。はっはっはっはっは~!」

 周囲の男たちは今や遅しと首を長くさせてイヴのご開帳を待ち焦がれている。
 中には露骨に舌なめずりまでさせている初老の男もいた。



第19話


 やがて阿久夢の一言で破廉恥ショーが始まった。

「では、上野部長。早乙女君のパンティを脱がせなさい」

 目隠しされて視界を遮られたイヴの周囲がどよめき始め感嘆の声が上がった。
 イヴは観念していたとは言え、絶望的な彼の一言に身体をこわばらせた。
 そして突然拒絶の態度を示した。

「いやぁっ!部長、部長、お願いです!脱がさないでください~~~!!」
「早乙女君、往生際が悪いね。もう諦めなさい」

 そう言いながらイヴの白衣の裾をまくりあげた。
 白いパンティが丸見えになってしまい、次の瞬間、周囲から新たなどよめきが起きた。

「おお~!これはすばらしい光景だ!」
「何と!美人だしその上身体も抜群じゃないか!こりゃ最高だ!」
「わしの息子が久しぶりにギンギンじゃ!」

 上野がパンティに手を掛けた。
 ざわめきが鎮まり、男たちは固唾を飲んで見守った。
 腹部と両手を固く緊縛されているイヴは脚をばたつかせ懸命に抵抗を試みた。
 だが上野は気に留める風もなく、あっさりとパンティを取り去ってしまった。

「会長、性器がしっかりと見えるように脚を拡げて、縛りなおししましょうか?」
「いや、拡げても皆さんにはちょっと見えにくかろう。ふうむ、両足を天井から吊るして開帳しなさい」
「そ、そんなぁ!そんなことやめてください~~~!!」

 イヴの叫び声に1人の男性が不安の表情を浮かべた。

「会長、執事や家政婦に声を聞かれる惧れはありませんか?」
「ははははは~、心配はご無用。この部屋は音が外に漏れないようにちゃんと防音工事を施してあるんだよ」
「ほほう、さすが会長ですなあ」

 天井から垂らされたロープにイヴの両足がしっかりと固定された。
 女性慣れしている男性であっても、ふだん目にすることの少ない大腿部の裏側から臀部に掛けての滑らかな曲線が実に美しくまた悩ましくもあった。
 臀部の中央にはふっくらとした隆起が恥丘をなし、さらには一条のサーモンピンクの川が真っ直ぐ縦に走っている。
 別に号令をかけた訳でもないのに男たちは一斉に覗き込んだ。

 阿久夢がにこやかな表情で開始を告げた。

「さあて、皆さん。申し訳ありませんが、私がお先に失礼して今から穴をほじります。そして見事この美人看護師の秘密の谷間から蜜が溢れましたら、どうぞ拍手喝采を」

 阿久夢はそうつぶやくと、手慣れた指使いで大陰唇を撫で始めた。
 眠っている官能の疼きを呼び覚まされ悩ましげな声をもらすイヴ。

「あっ、あっ、会長・・・いやぁ・・・いやですっ・・・大勢の前でこんな恥ずかしいこと・・・ゆ、許してください・・・」

 イヴは目に涙を浮かべながら阿久夢に哀願した。
 阿久夢はそれを冷ややかにはねのける。

「嘘を言ってはいかんよ。ほれ、もうよだれが垂れてきたではないか。本当は気持ちがいいんじゃろ?ほれほれ」

(グリュグリュ・・・)

 いくら拒んではみても、心とは裏腹にイヴの肉体は、阿久夢の老獪な指の前に歓喜の反応を見せた。

「かなり潤ってきたな。さあ、もう一息じゃ。ふふふ」

(グチョグチョグチョ・・・)

「あっ、あっ、あぁ・・・いやぁ・・・はぅ・・・」
「ほれほれほれ・・・」
「いやぁ・・・ああぁ・・・ゆるし・・てぇ・・・はふぅ・・・ああぁ~・・・」

 イヴの秘所から聞こえる卑猥な水音は次第にその音を高めていった。
 半透明な液体がとろりと一筋亀裂からこぼれ落ちた。

 突然周囲から喝采が巻き起こった。

「阿久夢会長、私はもう我慢ができん。頼むから1回やらせてくれないか?」

 50過ぎの恰幅のよい男が真顔で阿久夢に願い出た。



第20話


「ははははは、気が逸りますか。まだまだお若いようですなあ。もう少しだけ待ってください。のちほど素晴らしいイベントを用意しておりますのでお楽しみに」
「ほほう。どんなイベントですか」
「皆さんにくじを引いてもらいます。その中に1つだけ当たりがあります。詳しい説明はのちほどということで」
「会長、気を持たせないで今言ってくださいよ。当たればどんな権利が発生するのですか」
「まあまあ、そんなに性急にならないでくださいな。もう直ぐ分かりますから。ふうむ、あまりお待たせしても何だから・・・じゃあ、上野部長、皆さんにクジを引いてもらいなさい」

 くじは紙片で作られていて人数分束ねてある。それを1人1枚だけ引き当落が決定する。
 来場者は上野が差し出すくじを順番に引いた。

 まもなく1人の男が歓喜の声を上げた。
 男は小太りで血色がよく、頭上はかなり生え上がっている。
 見るからに好色そうな男である。
 引き当てたくじを嬉しそうに掲げて上野の方へ歩み寄ってきた。

「当たったよ!当選すると何がもらえるんだね?」
「当選おめでとうございます」

 阿久夢はにこやかな表情で紙袋を取り出し男に渡した。
 男は興味深げに紙袋の中を覗き込んだが、まもなくがっかりと肩を落として会長に不満を述べた。

「会長、これは無いですよ。これって芋じゃないですか。こんなものを貰っても嬉しくありませんよ」

 男は憮然として会長に抗議した。

「ふふふ、野々垣さん、それはただの芋じゃありません。もっとよくご覧ください」

 当選した男は名前を野々垣というらしい。
 野々垣は再び袋の中を覗き込んだ。
 にわかに表情が喜色に満ちあふれた。

「こ、これは・・・!会長、分かりましたよ!これは幸運だっ!」
「ははははは~、何か分かりましたか。もしよければ皆さんに見せてあげてください」

 野々垣は阿久夢の言葉どおり、紙袋の中から芋を取り出した。
 よく見ると芋は男根の形に削ってあり先端がキノコのように傘が開いている。
 野々垣は芋を手に取り嬉しそうに言葉を続けた。

「もしかしてこれは山芋ではありませんか」
「そのとおりです。それは私の故郷で採れた山芋なんですよ。ナスやキウリでも女性を喜ばせることはできるのですが、遊び慣れた皆さんであれば、おそらくすでにどこかの女性に使っておられるのではと思いましてね。ははははは~、それでこの山芋を選んだわけですよ。山芋は肌に触れると痒みが起ります。ましてや、粘膜ならどうなるか・・・ふっふっふ・・・さあ、どうなるかはお楽しみということで。では早速、試してもらいましょうか」

 上野部長が続いて補足説明を行なった。

「その前にもう少しだけ補足説明を行ないますと、山芋はしゅう酸カルシウムを含むため、皮膚を刺激して痒みを起こす事が多いのです。粘膜であれば尚更ですが、酢をつけると避けることができます。そして・・・」

 その時見物人の1人が突然長い説明に痺れを切らしたのか、声を荒げた。

「講釈はもういいから、早く始めろ!」

 また会話の内容を聞いていたイヴが恐れをなし急に暴れ出した。
 四肢を拘束されていることも忘れて必死にもがいてみせた。

「お願いです!そんな変なもの使うのやめてください!許してください!!」



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イヴ














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