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第8話 あなたを想えば全裸オナニーだって平気 「ふあぁ、ひぁっ! ビンビンしちゃうぅっ! はあぁぁ、感じちゃうのぉ」 押し迫ろうとする恥肉のヒダを泳いで、ヌラリとした指先が踊った。 切り上げられた割れ目の先っぽを、人差し指の腹でなぞったのだ。 痺れるような快感が、美桜を襲った。 性感を束ねたような器官、クリトリスへの刺激に、丸みを帯びた背筋がピンと跳ねる。 「気持ちいいのね、美桜。独りエッチして、大切な人を忘れるくらい感じてるのね」 いつしかサキコは、ベッドの縁に寄り添っていた。 息を吹きかければ届く距離で、美桜の濡れそぼった花弁に目を当てている。 「はあっ、くっ……そんなことぉ、ふあぁんっ……」 美桜はすぐに否定しようと唇を動かした。 けれども甘く緩んだ女の吐息に呆気なく阻まれてしまう。 「うふふっ、無理しなくていいのよ。もっと自然に……気を楽にして、美桜の大切な処に沈めた指だけに……神経を集中させて……」 「いぃ、嫌ぁ……くぅ、でもぉ……指が勝手にぃ、あぁんっ……」 身体の中心を切ない電流が駆け抜けていく。 まるで子守歌のようにささやきかけるサキコの声。 それに操られるかのように、美桜の両手がハシタナイ振る舞い披露させる。 (ごめんね、翔くん。こんな淫らな美桜を許して……) ギュッと閉じては、薄く開いて…… 美桜の瞳からは、贖罪色をした涙が零れ落ちていた。 「はうんっ、だめ、ダメェッ! はあぁっ、でもぉ……くふぅんっ……」 しかしである。 透明な光の粒が滴る先では、緩く結ばれて、戸惑うように開かれて…… 赤く色づいた美桜の唇は、歓喜の唄声を鳴り響かせているのだ。 じゅちゅぅ、じゅちゃ、にちゅぅっ…… 柔肉を弄る指音が増した。 「はあぁ、あぁっ……身体がぁ、溶けそうでぇ……ひうぅんっ……」 漏れ聞こえる喘ぎに艶やかさが増した。 (美桜、飛んじゃう……エッチに指を使って、何もかも白くさせて……) 胸の膨らみを絞りあげていた右腕が、股間に宛がわれていた。 利き腕だからこその器用な指捌きで、蕩けた合わせ目の感じるポイントだけを刺激する。 「ハア、ハァ……イクんでしょ、美桜? だったら……うふぅ、おイキなさい。なにかも忘れて昇りなさい」 そして、向き合うサキコもまた喘いでいた。 質感があり、なのに質感を失って。 そんなグニャグニャと揺らめくベッドの縁に、小さな身体を預けている。 地面なのか? 床なのか? それさえもあやふやな所に、膝立ちのまま漆黒のドレスの裾を捲りあげ、華奢な腕をその奥へと忍び込ませ。 「き、気持ちいいのぉ……わたし、もう……ふあぁ、あはぁっ」 「ひふぅ、んはぁ……あたしもよぉ、美桜……オマ〇コが、痺れてぇ」 少女と少女の悦びの声がハーモニーされる。 ふしだらに奏でては吸い込まれて、それでも止まらない指使いを、性感の大波がさらに後押しする。 「んぐ、はぁ……イク時は知らせるのよ」 サキコが美桜に命じた。 優雅にカールされた髪を振り乱して、幼い身体を上下に弾ませながら。 「はぁ、はい……サキコ様……んふぅっ」 美桜も素直に従った。 湯立つように赤く染められた顔をコクコクとうなずかせながら、ラストスパートのように指を滑らせた。 「あくっ、くぅっ……美桜の……おぉ、オマ〇コ……ひあぁぁっっ!」 右手の指先が、処女膜すれすれのラインを抉る。 左手の指先が、硬質な肉真珠の包皮をめくり、根元から強く揺さぶった。 とても躊躇して、肝心のそこだけ声のトーンを落として、美桜は禁句の単語も口にする。 その瞬間、全身を包む素肌がヤケドをしたように熱く燃え上がり…… 「ふぁんっ、すごい……み、美桜ぉ、昇っちゃうぅっ! い、イク、イク……イクぅぅっっ!!」 花弁の肉が激しく収縮する。 ほぐされて蕩ける間際の肉ヒダが、ギュッと閉じ合わされ、絞り立ての愛液をジュワっと放出させる。 美桜は絶頂を感じていた。 腰から背中の真ん中を痛々しい電気に貫かれたまま、放心したように唇をパクパクとさせていた。 「うふぅ、イッたのね……美桜……くはぁ、あたしもぉ、んんっ……オマ〇コ、いぃぃっ! はあぁぁっっ!!」 そして、幼い少女の絶叫が後を追った。 美桜が果ててまもなく、サキコもまたエクスタシーの声を響かせたのだった。 煌びやかにまとわせたゴシックドレスを波打たせ、チラリと覗かせた純白の太腿を身震いさせる。 (わたし……何を? わたしは……そんな……) 美桜は両腕を引き上げた。 だらしなく股を開かせたまま、緩やかに伸ばした指の一本一本を見つめた。 「まだバージンなのにね、美桜は。だけどとってもエッチなのね……うふふ」 「違うわ……わたしはエッチなんかじゃ……笑わないで」 動揺する美桜の心を、サキコが抉った。 否定したくて、言い返そうとする美桜をからかうように、サキコもまた腕を掲げた。 「とっても濡れてるでしょ。人差し指も、中指も、他の指もぜーんぶ。うふふ、オナニーして感じちゃって、オマ〇コからたくさん溢れさせた恥ずかしいお汁で」 白色の腕とミルク色の腕がクロスしていた。 ほっそりとした女の子の指と指が交わって、重なり合って、淫靡に光る液体をまぶし合っていた。 「美桜は翔吾と結ばれたいの?」 サキコの問いかけに、美桜はコクンとうなずいた。 「美桜は翔吾とセックスして、バージンをプレゼントしたいの?」 続くサキコの問いにも、美桜は少し恥じらいの目を見せながらうなずいていた。 「ふーん、そんなに美桜は翔吾のことを愛してるんだ」 「はい、わたしはあの人を愛しています。ですからサキコ様……どうか翔吾に合わせてください。そして、出来ることならわたしと翔くんを……」 サキコは一人で納得したように声を吐いた。 するとうなずくだけだった美桜が、意を決したかのような顔つきで声をあげた。 声帯を振り絞るように震わせて、すがりつくような眼差しも抱き合わせて。 「ここから元の世界へってこと?」 言葉に出来なかった最後のフレーズを、サキコが代弁する。 美桜はウンウンと、首が折れるくらいにうなずいた。 「だけど美桜も翔吾も、ホテルの火事で丸焦げになったんでしょ。今も限りなく死人の立場だし」 「そこをなんとかお願いします。翔くんと一緒にもう一度! サキコ様の力で……どうかお願いします」 うなずくだけでは足りないと悟ったのか、美桜は膝をついた。 両手も揃えてついた。 白いモヤの沸き立つあやふやな床上で、全裸のまま土下座をしてみせる。 「まあ、そこまでされたらダメって言えないわね」 「あぁ、ありがとうございます」 プライドも捨てた形振り構わぬ美桜の態度であった。 それが功を奏したのか、サキコの声が緩んだ。 「ちょっと、喜ぶのはまだ早いわよ。それよりもまずは、美桜の彼氏を召喚させないと」 そのサキコが片腕を中空に翳している。 さっきまで花弁に浸していた指先を、今はしなやかにくねらせながら、すっとまぶたを閉じた。 風がないのに風の気配を感じる。 水がないのに、ざわざわとした流れの気配も感じる。 美桜は跪いたまま見上げた。 漆黒のドレスをまとった少女が大いなる力を宿した女神に思えて、瞬きも呼吸も止めて、祈り続けていた。 「燃え尽きし若き肉体を是へ!」 あどけない少女とは思えない覇気のある美声が、無の空間へと拡散された。 前頁/次頁 |
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