官能小説『隣人 改』
しょうた&リレー小説参加者の皆様

※第1話~第2話はしょうたさんの直筆により、
第3話以降はリレー小説の皆様の合作によります
編集はしょうたさんです



第29話

 たぶん、セックスレスであった俺の身に変化が起きたからだ。恋とは違うのだろうけ ど、それに近いものが芽生えたのかもしれない。
 だから、慣れ親しんだ光景が輝いて見えるのだろう。
 肉体を交わらせた久美の家を見た。
 ベランダの境界となっている仕切り板にある僅かな隙間から、久美のベランダが見え る。ベランダは部屋から漏れる明かりに照らされ、淫欲を爆発させるきっかけになった 洗濯物は既にない。
 次に、みどりの方に目を向けた。
 みどりの方のベランダは暗かった。遮光カーテンでも隙間から明かりが漏れるのに、 そのかすかな光すら漏れていない。
 しかし、月明かりによって、薄っすらと風で揺れる洗濯物が目に入った。

   仕切り番に近づき、隙間から覗きこむと、タオルと共に若妻の白いパンティとブラジ ャーがそよ風によって揺れていた。
 清潔感を感じる白いパンティ、みどりのイメージにピッタリだと思う。だが、そんな 清楚なイメージを持つ彼女が意外にいやらしいパンティを穿いているのを知っている。
 そう、こうして、ベランダ越しに下着を鑑賞して楽しむのは今が初めてではなかった 。
 もちろん、家族がいるときにこんなことはできないが、一人になったときに、何度か 、両隣の人妻の下着を見て楽しむだけには飽き足らずに、デジカメで撮影したこともあ る。 その画像は当然パソコンに保管してある。その彼女たちの下着画像を見ながら妄 想を更にふくらませて何度もオナニーしてきた。
 そんな下着鑑賞をしている時、みどりもいやらしい下着を穿いていることを発見した 。清楚だと思っていたみどりが、娼婦が穿いているような黒いティーバックのパンティ 、そのうえ、ガーターベルトまで穿いていることがわかったのだから、衝撃的だった。 すぐにデジカメで撮影し、娼婦のような下着を身につけて旦那とセックスしている痴態 を想像し、旦那を羨ましく思いながらも激しく欲情した。
 その時からだ、みどりを見る目がよりいやらしくなったのは。
 そういえば、今日も黒いパンティをはいていた。あの時、干されていたものかどうか は定かではないが、黒のパンティは男の情欲を刺激するいやらしいものだ。
 みどり……とも、やりたい。
 みどりの若い肉体を想像すると、ムクムクと肉の塊が膨らんできた。
 そういえば、彼女は『わたしでよろしかったら、何かお手伝いいたしますから、遠慮 なくいってくださいね』と言っていた。
 お手伝い、してもおうか、この淫欲を鎮めてもらうために……。
 しかし、どうやってそこまで持っていくかが問題だ。日中、みどりの割れ目を弄った とはいえ、あれは、アルコールの勢いもあった。素面の今、いきなりセックスしようと 言うには少し抵抗がある。
 そうだな……旦那が出張中でみどりは一人。まずは、夕食に誘ってみようか。
 そう決断し、部屋に戻り、財布を開いた。
 財布の中には、妻がよこしたピン札の一万円がはいっている。一万円あれば、二人で そこそこの食事はとれるだろうが、残念ながら、この一万円は妻が帰宅するまで、つま り、今日から土曜日まで、六日分の小遣いだから、一晩で使うわけにはいかない。
 なにしろ、財布の紐は妻が固く握っている。
 銀行のカードまで、妻の管理下のあるので、たまらない。
 まぁ、普段はそれでも困らないのだが。
 仕方がない……、カードを使うか。
 後で届く請求書の明細を見て、妻は問うてくるだろうが、妻も知っている学生時代の 後輩から誘いがあったとでもいえばいい。
 そう決めたら、行動は早い。
 電話機のメモリーに記憶されている電話帳からみどりの番号を検索しディスプレイに 表示された番号に電話をかけた。
 十コール待ったが、でない。
 留守なのか? もう少し鳴らし続けてみよう。
 カチャ。
「モシモシ」
『タダイマ、ガイシュツシテオリマス。ピーットイウハッシンオンガ――』
 という、お決まりのメッセージが耳にはいったので、受話器をおいた。
 残念……。
 少し落胆したが、不在の家に何度電話をかけても仕方がない。
 さて、これからどうしようか?
 外食するか? 冷蔵庫にあるもので間に合わせるか?
 今夜は、食事をつくる気にはなれない。
 そう思い、着替えをすまし、近くのファミレスに向かった。




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