第24話
「うふっ、吉川さん。今日はありがとうございました。それに、みぃちゃんお手伝いありがとう、あと、食後のデザートもね。それじゃあ……うーん、何に乾杯しようかしら」
「そうですね……僕の場合は、美しい奥様お二人とこうしてお近づきできたことに乾杯かな?」
二人の人妻が笑った。
「じゃあ、わたしたちは、素敵な御主人とお近づきできたといことで」
久美が嬉しそうに言った後、みどりもにこやかな顔をして頷いた。
「それじゃぁ、乾杯!」
「乾杯!」「乾杯!」
俺たち三人はグラスを合わせた。
久美と二人ならばまだしも、みどりがいるので、最初は、なかなか会話が弾まなかったが、食事が進み、アルコールも程よく回っくるにつれ、みな、饒舌になりはじめた。
二人とも、ホームページに興味があるようで、それを仕事にしている俺に今度教えてほしいから始まり、お勧めのサイトの話、そして、アダルトサイトの話に方向が進んでいった。
久美はともかくみどりまでが、エッチ系のサイトを観覧しているとは思わなかったが、アダルトサイトの話で盛り上がり、これから、それぞれのお勧めのアダルトサイトを観覧しようということになり、久美がノートパソコンをとりに椅子から立ち上がったとき、久美の携帯電話に着うたが鳴り響いた。
「はい」
久美が電話に出た。話の雰囲気から察すると、どうやら仕事の話らしい。ごめんと久美がポーズを作りLDKから出て行った。
みどりと二人きり、キーケースを返しもらうチャンスだ。
「あのぉ、松木さん」
「はい?」
「あっ!」
キーケースについて尋ねようとしたが、みどりの思わぬ行動に言葉を失った。なんと、正面にいる若妻のつま先が俺の股間に触れてきたのだ。
みどりが濡れた視線で俺を見つめながら、つま先で肉棒を優しくこすりだす。心地よい刺激に三度も精液を放った肉棒がムクムクと膨らんできた。
「ま、松木さん……」
「なんでしょう?」
小悪魔とはこんな顔をするのではないかと思うような笑みをみどりは浮かべ、何事もないようにとぼけている。
「あのぉ、僕のキーケース持っているんですよね?」
「え、えぇ、持ってますよ」
「返してくれませんか?」
「えぇ、お返しますよ。でも、その前にわたしの質問に一つ答えてもらいたいんですけど」
「はぁ、何でしょう?」
「久美さんとセックスしましたよね?」
「はは、何を言うんですか? 僕と久美さんがそんなことするはずないじゃないですか。二人とも結婚していますし、それに、お隣ですよ」
「正直に答えてください」
「はは、松木さん、酔っているようですね」
「ふふ、そう、酔ってますよ、でも、まだ思考は正常です」
みどりはそう言って、勃起した肉棒から、つま先を離し、ポケットから何かを取り出すような仕草をした。
「テーブルの下から見てください」
「はぁ……」
腰を曲げてテーブルの下からみどりを覗くと、その細い指に摘ままれたものは間違いなく俺が探し求めていたものだった。
「これ、どこで、見つけたと思います?」
みどりが悪戯っぽい声で訊いてきた。
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