後編(1)

 それが、百合子が教室に入ってからも興奮の融けないけない理由だった。
 淫らな玩具が、もっとも敏感な箇所を刺激し続けているのである。

 それに、妖子が気付かない訳がなかった。

 当然のような言い方だが、当然としか言いようがないのだ。
 彼女は普通の小学生ではないのだから。

(おもちゃ…かな? あの人相当スキモノなんすねぇ…)

 個人の趣味だ。こちらがどうこう言うことではない。
 それに、何故わかったのかと驚かれても面倒だ。

 妖子にとっては、目の前の教師の行動より、いなくなった部下を捜すことの方がよっぽど重要だった。

*---

 キーンコーンカーンコーン…

 チャイムが鳴り響く。

(お…終わった…っ)

 この日の授業はいつもより長く感じられた。
 百合子はふらつきながら教室をでていく。

「先生さよならっ」
「さよなら」
「明日ねっ!」

 元気な生徒達が隣を走り抜けていく。
 それを見送りながらも、百合子は穏やかにはいられなかった。
 早くいかねば。彼の所に。そう、思っていた。

「さよならせんせっ!」
「ひぃいっ!?」

 予想だにしない刺激に、百合子は座り込んだ。
 なんのことはない、帰る生徒が軽く百合子の背中を叩いていっただけだ。
 子供らしいスキンシップ。よくあることだ。

 だが今の百合子には、叫び出すのに充分な刺激だった。
 叩いた生徒も、その場にいた生徒達も、突然叫んだ百合子をキョトンと見ている。

「あ…あの…ゴメンネ、先生びっくりしちゃった…考え事してたもんだから」

 笑みを作り、生徒にそう告げる。

「そっか…ごめんなさい先生」

 申し訳なさ気に俯く生徒に百合子は首を横にふる。

「いいのよ。こっちこそ驚かせちゃったわね」

 帰るよう促し、自分も歩きだす。また、廊下は普通の下校風景に戻る。
 その現場を見つめていた一人を除いて…

*---

 ふらつく百合子の足取り。先程の刺激は、危うく到達するほど秘所を苛んだ。

(あぁっ…もう嫌っ…)

 授業中、中に納められたディルドゥは動くことはなかった。
 だが濡れそぼったそこから抜け落ちそうになるたび、きつくくわえ直す、という作業をしているだけで、今の百合子は感じてしまうのである。

 きっと授業中に動かされていたら、授業所ではなくなっていただろう。
 理性は失せ、ただの雌の悲鳴をあげながら絶頂を貪っていた。

 だがあえて鬼人は動かさなかった。理性を保ったまま狂わせる為に。
 己がいかに卑しいのかを味わわせる為に、そうしたにちがいないのだ。

 屋上に向かう中、階段を駆け上がる度快感が走る。
 それを堪えながら、必死に歩調を早めていく。

 彼の許可なく到達することは許されず、もしそれがばれれば恐ろしい目にあうことは明白で。
 だからこそ百合子は急いでいた。
 今すぐにでもイク許可を貰わねば、本当に狂ってしまいそうなほど、体は敏感に快感を求め出していたのだ。

「ごっ…ご主人…様っ…」

 何とかたどり着いた先に、彼はいた。

「…遅いんだよ愚図。許可なくオナってたんじゃねぇだろうな」
「そ、そんなことございませんっ…」

 慌てて不機嫌そうな少年の足元にひざまずき、百合子は額を地面に擦りつける。

「め…雌豚百合子は…ご主人様のご命令通り…一日我慢…しました…」

 熱っぽい呼吸をしながら、百合子は鬼人の機嫌を損ねないようにそう告げる。

「…ふん。まぁいいだろ。さっさと服脱いでケツ向けろ」
「はっ、ハイッ…」

 慌てながらも、百合子は衣服をぬぎすてる。
 これでやっと快感が貰える。焦らされる快感から逃れられる。
 そう思い、全裸になって鬼人に尻を向け、高く突き上げる。

 そこには、一日玩具によって開ききった熟れた女の媚肉と、そこから溢れ出す透明の蜜に濡れた女の淫核があった。

「変態だな…動かした訳でもないのにこんなに濡らして…。しかもなんだ、随分でかくなってるぜ? お前のここ」
「くひぃいっ!」

 元々少し大きめな百合子のクリ○リスが、焦らされた快感によって勃起していたのだ。
 そこを爪で引っ掻いたのだから堪らない。百合子は呆気なく悲鳴を上げてへたりこんでしまう。

「だらし無い…。ほらちゃんと腰あげてろ! 弄ってほしいんだろうがっ!」

 そう鬼人に尻を蹴飛ばされ、百合子はか細い悲鳴をあげながら、再び四つん這いの体制になるのであった。



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妖子



















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