前編(4) 午後の授業が始まり、担任の流暢な英語が聞こえる。参考書を見ていた魚月は、妙な感覚に襲われていた。 体が熱い。熱というより、ほてりだ。胸の突起がブラジャーの中で硬くしこり、尻がむずむずする。濡れている。 (やだ…どうしよ…) 魚月ももう中学生だ。生理の波によって性欲が過多になることくらいは知っている。 生理がちょうど昨日終わった所だから、体が興奮しているのかもしれない。 元々、魚月は本人の認識はないのだが普通より多感体質で、生理時期以外はほぼ毎日のように自慰に手をだしていた。 寝る前に一度、海斗のことを思って胸を揉みしだき、肉芽を弄っている。最近は癖になっているのか、生理の時と疲れているとき以外は無意識に始めてしまうほどだ。 (ぁ…乳首が…ジンジンするぅ…早く帰ってしたいよぉ…) 机の上に腕を組むようにして置いて、その上に胸を乗せるようにした体制なのだが、どうもじれったい。腕と胸を少し動かすと、堪らない快感が走る。 (ァンッ…気持ちぃっ…) だがそれはいつまでももたない。時期下半身が熱くなっていく。じれったくて堪らない。 (あぁっ…早く授業終わってよぉ…っ) 魚月が悶々と悶える中、授業はいつもどおりの時間に終わっていった。 *--- 帰り道、魚月はいつも通りに振る舞った。だが下半身も下着の中も限界が近かった。 「ナツ、顔赤いけど大丈夫? 風邪?」 「か、かな~? 今日は大人しく寝とくよ」 「そうしなよ。無理しないでね?」 「うん、じゃあまた明日ねっ」 分かれ道に来た時、魚月はなるべく笑顔を崩さないようにして走り出していた。 *--- 「ふぁあっ…あんっ!ひ…」 腰を揺らしながら、魚月は肉芽を中指で擦り上げる。 中学生にしては大きいDカップのブラジャーからは、形のよい乳房が現れ、先端の突起を摘みながら揉みほぐしている。 「海ちゃんっ…あ、ひぁっ…かぃ、ちゃぁんっ…ぁ…ンンッ!」 叫び声は少々抑えながら、体がビクビクと痙攣する。いったのだ。秘所が呼吸するように脈打っている。 「…夕方から…やっちゃった…」 荒く息を吐きながら、魚月は同時に溜息を付く。 制服から着替えることもなく、パンティを床に脱ぎ散らかしたある意味官能的な状態だ。早く着てしまわないといけない。 (にしても…) 最近、性欲が増えているような気がする。生理中はそうでもなかったが…夏休みくらいからひどくなった。 (…欲求不満なのかなぁ…) 枕に顔を埋めながら、魚月がもう一度溜息をつく。腕が下半身に伸びる。 毛が薄い恥丘を、指が撫でる。 その時だった。 ガチャ 「ただいま~魚月~? 帰ってるのか~?」 (海ちゃんっ!?) 小学校が終わるのは6時。海斗が戻るのは7時前だ。帰って来たのは5時半くらいだったのに。 「魚月~?」 「う、うん!いるよっ!」 慌ててベッドから起き上がり、制服を脱ぎ捨てて下着をつけなおす。 (あたしったら…何してるの!? 二回も続けてやろうとしてた…) 無意識とはいえ、おかしいとすら思う。そういう時期なのか、やはり片思いがいけないのか…。 服を着替えながら、魚月は大きな溜息を着いた。 前頁/次頁 |
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