第2話
闘技場と言う商売がある
戦い合う2人に金を掛け合い、真剣勝負を観戦するのだが・・・
それとは別に、貴族や豪商に好まれる商売に、裏闘技場がある
闘技場と同じだ、戦い合うという行為に変わりはないのだから、けれど
それは死闘、時には奴隷と猛獣が戦わされ・・そして、最も多い剣闘士は
「くっ・・」
自らの迂闊さを呪いながらケイトが拳を握る、その傍らではサーシャが腰を引けながら拳を握り
・・裏闘技場のリングに立つ
老婆を信じてしまった自分に愛想が尽きた・・・その老婆は、男達に護られながら鉄格子の奥から、牢獄に閉じこめられた自分達を眺め
・・・広い牢獄の中で、淫らな様でで立たされる2人・・・白い四肢を晒し、素手で貴族や豪商達の眼に視姦される2人は、屈辱に唇を噛みしめ
ましてその様は・・とても服などとは言えない代物
ケイトのそれは申し訳程度に乳首と股間を覆い、恥毛をはみ出させる、覆う面積の異常に狭い下着、生地も薄いらしく、乳首を包む2センチほどの立方体は乳首に浮き上がっている
サーシャのそれは、見た目はいつもの鎧姿と変わらない、敢えて言えばブレストプレートがないが・・そこでは乳首が浮き上がっている、下着を引き抜かれた、太腿もスースーとひどく頼りない
「ルールは互いに無手、2対2・・勝利した方はここを出ることが出来、敗者は・・勝者の望むままに」
武器は奪われた
身を纏う布は戦うほどに痴態を晒すひどい代物
多くの眼がその2人を眺め
そして相手は
「それでは今日の敵の登場です」
現れる・・
・・・闘技場で求められる物は何か・・緊張と、血と、破壊欲が満たされること
それは表も裏も関係ない
敢えて言えば、表はファン心理に近く、裏は死を求める
表は剣闘士の勇姿を求め、裏は・・剣闘士の死と苦痛を求める
そして
「アーク・・オ-ガ」
鎧と武器が万全であっても困難なその魔物、そして・・猛獣、犬に似たその獣は、血走った目を2人に向け
「ケイト・・」
「・・サーシャ様、獣の方をお願いします、顎を掴んで喉を潰せば或いは・・」
「けど・・ケイトは」
「時間がありません」
魔物達に考える時間など無いようだ、オーガは腰布を振り乱すと、血走った目で2人に襲いかかり、その後を獣も走る
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