<第23話:俎板の上の>

「うぐ!?」

太郎のキャリーケースを収納棚に戻そうと伸び上がっていた恵は、突然の変化に反応し、小さく呻き声を上げ、手に持っていたバッグを落としそうになった。
軽いバッグではない。落とせば下の客に怪我をさせかねない。恵は必死で体を支え、態勢を立て直した。

な、何。いま何されたの?このお客様は黙って座ってるから、何処からか犯人が私に何かしたんだ。アソコに何か入れ込まれた感じがする。物凄い異物感があるから。
でも、今はここから動けない。こんなタイミングで一体どんなことをしたって言うのよ。お願いだから終わりにして。

恵は、股間の異物感に耐えるように、両脚を内側に寄せながらバッグを元に戻し、収納棚の扉を閉めた。
そして改めて太郎の前に座り、決済をしようと現金ケースのファスナーを開けた。

「ん、んんん。」

突然、今度はアソコに感じていた異物がゆっくりと震え出した。恵は予期せぬ振動に反応し、思わず呻いてしまった。
自分の発した声に驚き、慌てて赤く彩られた口元を手で押さえた。しかし、異物はゆっくりと陰部で振動したまま、止まる気配が無い。

何よ、突然震えだして。こんなの耐えながら仕事しろって言うの?犯人は一体何が楽しくてこんな事を。
そう言えば、食事に媚薬を入れたとか言って、私の股間が濡れてきていた。ってコトは、その続きでこんなのを。
そんな、こんなの拷問じゃない。媚薬で濡らされたアソコに振動するもの突っ込まれたまま、客の対応するなんて。まともに出来る訳がない。
兎に角、早く決済を終えて、ギャレーに戻らないと。こんなの何時までも耐えられそうにない。

突然起きた理解不能な変化。恵の顔は、厚化粧の上からも分かるくらい火照りが激しくなり、呼吸も荒くなりはじめた。
細かくハァハァと息をし、左手でスカートの裾を強く握って耐えている。
しかし、スカートから僅かに出ているパンスト脚を見るだけでも、振動に耐えながら小刻みに脚を震わしているのが分かる。
そんな必死に耐えながら機内販売を続けようとしている恵の姿を、太郎は上から舐めるように眺めていた。

耐えてる耐えてる。空いてる左手でスカートの裾をギュっと掴んで、細い黒パンスト脚ブルブル震わせて。後姿からして必死って感じ。どこにも搭乗前の気品ある姿は見られないね。
こうやって喘ぎ声を噛み殺し、荒くなり始めた呼吸を必死に隠しながら平静に見せようとする姿なんか健気だねぇ。
恵ちゃんは俺の前で完全に俎板の上のCAになっちゃったね。こうやって通路に座っているけど、既に逃げ道なんてない。俺の気分次第で制服CA恵が煮るなり焼くなりできちゃうんだ。
本当は今すぐにでも逃げたいんだろうけど、そうはいかない。恵ちゃんには、これから更なる試練が待ってるんだから。27年の人生で経験したことないくらいの大きな試練が。

必死に耐える恵をあざ笑うかのように、太郎は時間を止め、襟元から胸を締めている制服の隠しボタンを外していった。
下を向いている恵の胸元が開いていく。上から覗くと、乳房を綺麗に包んで形を作り上げているピンクのブラジャーが見える。
太郎の両手が恵の襟元から胸に向かって差し込まれ、乳房を覆うブラのカップを鷲掴みにした。

制服の中は、パンティと合わせたピンクのブラジャーか。これで胸の山を作ってるってコトね。本来なら、制服の中に隠された山の形が崩れる心配なんてしないんだろうけど、今日は違うぜ。
先ずは背中のホック。胸元が開いて動かし易いから、背中に手を回して外すのも簡単だな。うん、直ぐに外れて横に開いた。
そして乳房を覆うカップ。裏のホック外しちゃったから、ちょっと力入れてずらせば、こっちも直ぐに外れるんだな。
ほら、カップがずれて、乳房の上に乗っかって変な形になった。折角だから、ボタンは外したままにしておくか。胸元が大きく広がって色っぽく見えるし。
さて、時間が動いた後、恵ちゃんはどんな反応するかな。

急いで精算を済ませて立ち去りたいという思いで一杯の恵は、股を窄めて股間を襲う細かい振動に耐えながら、太郎に向き直ろうとした。
が、ただでさえ火照った顔に更なる狼狽の色が現れ、慌てて元の向きに戻って、両腕を閉じて脇で胸を締めるような動きをした。
ボタンを外されて開いた胸から、中に視線を送る恵の姿が外からでも分かる。慌てすぎて周りの視線を気にすることすら出来ていない。

ぶ、ブラが外れた。そんなバカな。
いや、完全に外れてる。てか、いつの間にか胸のボタンが全部開いて中が見える。何でボタンが外されてるのよ。
そもそもカップが乳房からずり上げられて、胸の上に顔を出してるなんて、一体どういうやり方をしたのよ。こんなの一回服を脱がないと直せないじゃない。
兎に角、せめてボタンを留めて外から見えないようにしないと、接客なんて出来ない。しゃがんでたらお客様から中を覗けちゃうもの。

恵が胸のボタンを留めようと両手を動かしたところで、またしても時間は止められた。

ふん。ボタンを留めて中を隠そうってか。そうしないと上からズレたピンクのブラが丸見えだもんな。
でも、今更そんなトコ隠したって何にもならないじゃん。その程度で終わる訳じゃ無い。まだ先があるんだから、胸もそのまま開いとけよ。そんなトコ気にしてる暇すらなくなるぜ。
恵ちゃんの試練は未だこれからなんだ。今度は俺がわざわざ追加で予約した隣の窓側席に案内してやるよ。天下のCAが俺の網から逃げ場を失って最後の晩餐を楽しませるシーンの始まりだ。
制服姿の5年目CA恵を、檻の中で這いつくばらせて、徹底的に貶めてやる。何処に行ってもここまで無様な姿を見ることはないってくらいに。

太郎の手が恵の持つ現金ケースに伸びる。そして、中からコインを数枚取り出すと窓側席に向かって投げた。
コインは窓側席の床上で浮いたまま止まった。

そして、再び時間が動き出す。
ボタンを留めようと両手を動かした恵は、太郎の奥の床でコインの落ちる音を耳にして動きを止めた。



戻る/進む



画像は相互リンク先「PORNOGRAPH」CAアンリ様からお借りしています
(原寸より縮小しています)






























表紙

投稿官能小説(3)

トップページ


inserted by FC2 system