<第6話:落涙>

恵は、垂れ下がった右脚のストッキングを床から拾って手に取ると、予備を入れたポーチを持って、誰にも見られたくない一心で近くにあるトイレに急いだ。
そして、トイレの扉を開け、中に入った瞬間、奥の方で何かが床に落ちる音がした。と同時に右脚から靴の感覚が無くなり、足許に冷たくて固い感触があった。

靴が脱げた?

とにかく早く中に籠りたかった恵は、確かめることなく、急いてトイレの扉を締め、静かにロックをした。
室内の照明が点灯し、恵は漸く音の方向を見た。トイレの奥、便器の向こう側に黒く光るものが落ちている。
恵はハッとして自分の足許を見た。案の定、右脚に履いていたパンプスが無い。入った時に脱げ飛んだのだろう。
いや、パンプスが脱げてただけではない。足首まで残っていた右脚のストッキングも足から脱げ、床に落ちている。ちぎれて残骸となった黒い布だけが恵の右手に残っている。
靴を失った右脚は、パンプスのヒールが無い分だけ爪先立ちになっており、床を踏みつける素足の爪は、綺麗に塗られた赤いマニキュアが照明を反射して光っている。

「うそ。何でこんなことが。」

手に持った残骸を茫然と眺め、恵は呟いた。本当に何も気づけなかった。手も足も出ない。
いや、気づかなかったのは他にもありそうだ。さっきからアソコが湿っぽくなっている。というよりも明らかに濡れている。
恵は恐る恐るスカートの中に手を入れて、ストッキングの上から股間を撫でてみた。

「うそ!?」

恵はまたしても声を立てた。恵の股間は、ストッキングを湿らせるほどに濡れていた。あまりの気持ち悪さに慌ててストッキングを脱いだ。
しかし、濡れているのはストッキングだけではない。大元のアソコが濡れ、それがパンティまでしっかりと濡らしている。しかしパンティの予備は流石に持ち込んでいない。
何が起きているのか、どうすれば良いのか、全く分からなくなってしまった恵は、泣くのだけを必死に堪えつつ、手に持った黒い布の残骸を持ってきたポーチにしまおうとした。
ポーチを開くと、新しい手紙が入っていた。恵は手紙を手に取ると、恐る恐る開いて中を読み始めた。

(前略)親愛なるCA様
後輩に協力してもらって外から監視してもらうなんて考えたね。流石CA様。頭良いわ。そういえばCAはチームプレーで仕事するってTVでやってたな。
でも結局後輩ちゃんも、あれだけしっかり注視していながら、恵ちゃんの脚狙って悪戯した僕の動きを捉えることは出来なかったみたいだね。
香織ちゃんの可愛らしくて上品な顔がみるみる強張って口半開きにして間抜けになってくんだもん。自信を持って監視してただけに、ショックだったんだろうね。いいザマだって思ったけど。
結局二人体制で何とかしようと頑張ってたみたいだけど、TVで偉そうに語られてたCAのチームプレー、僕には全然効かなかったみたいだね。所詮君たちの実力なんてそんなもんなんだよ。思い知った?
接客中の恵ちゃん、両脚とも隙だらけでさ、何でCAって皆ガード甘いんだろうって思いながらゆっくりと楽しみながら破かせてもらったよ。それなのに全然気付かなかったみたいだね。
客の面前でボロボロにされたパンスト床にズルズル引きずりながらギャレーに逃げ出す二人は見ものだったよ。逃げる時にあうんの呼吸だったのは、流石だねぇ。これぞご自慢のチームプレーかって感じで(笑)
挙句の果て、ボロボロのパンスト手に持って、涙貯めてトイレに逃げ込む始末だもん、偉そうにキャリア5年目のCA気取ったところで、僕の前じゃやっぱり泣く以外何もできなそうだね。安CA様(笑)
パンプスも脱ぎ飛ばしちゃったね。って僕が脱がせたんだけど。簡単だったよ。ちょっと手で掴んで動かしたらズボって足から外れて。
黒光りするほどよく磨いてあるね。恵ちゃんのパンプス。でも、パンスト同様に狙われたら守れないんじゃ意味ないな。
パンプスって予備の持ち込み無いんでしょ?ってコトは、脱がすだけじゃなくて履けないくらいまでボコボコに壊したらどうする?流石のCAも為す術なくなるだろうなぁ。一層のことやってみようか?え、CA様。
そうそう、パンスト脚しゃぶるのも破くのも、更に生脚しゃぶるのも2度もタダで美味しく楽しんじゃったし、あまりにあっけないから別の悪戯しちゃった。
今お姉さんのアソコが凄く潤って、パンティとかパンストまで濡れちゃってるでしょ。僕がちょっと液体を塗っちゃったの。大丈夫だよ。毒じゃないから。媚薬ってヤツ。これよく効くんだよ。
破りまくったら太腿からパンストの中に入り込んで悪戯出来そうだったから、手を突っ込んでゆっくり塗らせてもらったの。アソコの触り心地も良かったなあ。流石、JIAが誇る国際線CAはアソコも素敵なんだね。
でも、庶民には手が届かないくらい高嶺の花、国際線美人CAのパンスト美脚を手に入れるの安いなと思ったら、アソコ触るのもタダなのには驚いたよ。
恵ちゃんて、髪型決めて厚化粧して、制服とパンスト脚にパンプスで格好良くクールに美人CA気取ってるけど、実は僕に狙われると髪型守ることも、パンスト脚守ることも、パンプス守ることも出来ない。
そればかりか、乗務中に楽々とアソコに手を突っ込まれて弄られても気づけない、情けなくて安っぽい女だってこと、自分でもよく分かったでしょ。CAのキャリアなんて僕の前じゃ役に立たないんだよ。
さ~て、ストッキングの予備は残り1枚だったよね。僕は破かない約束だけど、未だフライトが6時間くらいあるんだから、間違って自分で破かないようにね。破けたら履くもの無くなっちゃうでしょ。
取り敢えずゲームは僕の勝ち。CA様ご自慢のチームプレーは僕の前では要を成さず、先輩・後輩二人して僕の前に敗れ去った訳だ。
勝利の印に二人して制服着たまま這いつくばる姿なんか作りたかったけど、そのお楽しみは今度に取っておくよ。残り時間せいぜい頑張ってね。次のゲームは後で予告するから。(草々)

何なんだ、この何でも見透かしたような手紙は。二人で何とかしようとしたことまで全てお見通しで、敢えてそれを貶す材料に使っているということか。
コイツはこうやって、必死にやり過ごそうとしながら手も足も出せずに苦しむ私の姿を見て楽しんでるんだ。
これほどまで徹底的にやられ続け、見られ続けているのに、私は近くにいるということ以外、何処の誰がどうやっているのか知ることすら出来ない。何と気持ち悪いことか。もう耐えられない。

今まで必死に堪えてきた涙が遂に流れ落ち始めた。出てくる嗚咽を抑えようと口を手で覆っているが、流石に抑えきれていない。
溢れ出た涙はマスカラが滲んで黒ずんだ流れとなり、恵の頬から滴り落ちている。

知らぬまに脚をしゃぶられ、ストッキングを好き放題破られ、パンプスも脱がされ、その気になればパンプス壊すことも髪型崩すこともお手の物。
アイツの楽しみは、制服を着て全身を綺麗に整えて接客をする私を捕まえて、身なりを維持しようと必死になるのをあざ笑いながら弄ぶのが楽しみなんだ。
挙句の果てに、仕事をしてる真っ最中にアソコに手を突っ込んで必死な私を更に貶めようとしている。
CAになって4年。いや生まれて27年。こんな酷い仕打ちは一度たりとも経験が無い。

恵は一人、泣きながらトイレで茫然自失として佇んでいた。



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画像は相互リンク先「PORNOGRAPH」CAアンリ様からお借りしています
(原寸より縮小しています)






























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