<第25話 : 勝負メイクのビフォー・アフター>


真樹の右目を覆うように、開かれた太郎の口が彼女の顔に密着し、その中で舌が蠢いていた。
恐怖で目を閉じる真樹であったが、その瞼の上を太郎の舌が、右へ左へ、上へ下へと這い回り、右目の周囲を撫で擦っていた。

「んんん、、、ううぅ。。。」

両手を隆に掴まれ、髪の毛を太郎に鷲掴みにされ、抵抗のしようもない状態で目元を嘗め回される真樹は、震えながら呻き声を上げる以外はなかった。

暫くして舐めるのを止めた太郎は、目元から口を離し、再び至近距離で真樹の顔をマジマジと覗き込んだ。
執拗に舌を這い回された真樹の右目は、マスカラが滲んで周囲に黒いシミを散らし、目尻のアイライナーも輪郭がぼやけながら広がり、アイシャドウに至っては溶かされて斑になっていた。

「溶けた、溶けた。キャリアウーマン様が作った勝負メイク。やっぱ舐めれば簡単に崩れるな。良い顔だぜ、真樹ちゃん。」

太郎がジロジロと真樹の目元を見ながら楽しそうに話し掛ける。

「そ、そんな。あ、当たり前でしょ。な、舐めるなんて。。。」

真樹が悲しそうに言い返す。
勝負メイクと言っても、見た目の印象を強める為に施している濃いめのメイクというだけなのだから、普通に崩れる。故に大事な会合の時などは、事前チェックを怠ってはいけないほどなのだ。
それを舐めて崩されるなんて。そんな方法で崩れた自分の目元なんて、真樹は見たこともなければ、想像したこともない。いや、本来であれば、化粧をしたまま目を舐められるなんて有り得ない。

「きゃっ!」

目元を舐め崩されてショックを受けているうちに、真樹は頭をソファーの背もたれに押し付けられ、そして上を向かされた。天井から照明の光が降り注いて眩しい真樹は、目を細めつつ、上から覗き込む太郎を見た。

「右目は崩れたし、次はどうしてやろうかな。毛穴が隠れるほどガッツり塗られた厚化粧だって、溶かしまくれば中が浮き出てくるもんな。ここは明るいからよく見えるぜ。真樹ちゃんの崩れた顔が。」

リビングを明るく照らす天井のライトが、上を向かされている真樹の顔を煌々と浮き上がらせている。
こんな明るいところで、こんな男にメイクを舐め崩され、自分の素肌を無理矢理に晒させられる。この年になってスッピンで他人に顔を見せることもないのに、強制的に斑に化粧を落とされて素顔を見ようというのだから、無様という他ない。

「ねぇ佐藤さん。目は2つあるし、折角だから左目は佐藤さんが舐め崩したら?面白いように崩れるぜ。真樹ちゃんのアイメイク。」

太郎が両手で真樹の頭をソファーの背もたれに押しつけながら、顔を上げて隆に話し掛けた。

「いや、私はこっちの方が良いから遠慮しておきますよ。」

言うなり、隆の手が後ろから伸び、真樹の胸を赤いジャケットの上から揉む。

「うっ!」

真樹が呻き声を上げた。隆は、いつの間にか背もたれの後ろに立っていた。そして、彼の大きな手が真樹の胸を覆い包むように被さった。
とにかく隆の手は大きく力強い。真樹の乳房は赤いジャケットやインナーやブラジャーもろとも揉み込まれてしまった。

「そっか。佐藤さんは顔舐めよりも胸弄りが好みだもんね。そっちは譲るから好きにして。」

「えぇ、そうさせてもらいます。ところで、左目はそのままにしておいたら如何ですか?」

「ん?どういうこと?」

「いや、折角2つあるのだから、片方は徹底的に舐め崩して、反対側は残しておいてあげて、スーパーキャリアウーマン三ツ瀬真樹の勝負メイク、ビフォー・アフターを左右並べてみたら面白いかなと思って。」

「おぉ!佐藤さん。それ面白いね。採用だよ。勝負メイクのビフォー・アフターか。どうせなら目だけじゃなくて、顔全体でやるかな。
 右半分は頬も毛穴が浮き出るまで舐めて、グロスも落としてグシャグシャにして、左半分は元の勝負メイク。キャリアウーマン様の顔が凄い面白いことになりそうだ。」

太郎が両手で挟み込むようにして真樹の顔をガッシリと掴みつつ、顔を近づけて楽しそうに話す。

そんな、勝負メイクのビフォー・アフターだなんて。。。私の顔が玩具にされてる。そんなことされる為にメイクしてる訳じゃないのに。

恐怖のあまり言葉も出ない真樹は、怯えた目で上から覗き込む太郎の顔を見た。

「はうっ!」

またしても真樹が呻き声を上げ、顔を歪めた。ジャケットの上から胸を握る隆の大きな手が、力強く乳房を揉み始めたのだ。
顔を舐めようと接近する太郎だけに気を取られていた真樹であったが、ジャケットやブラジャーごと乳房を揉み潰された衝撃で、顔どころか胸も、いや恐らくは自分の身体全てが男二人の玩具にされようとしていることを悟った。



前頁/次頁







画像は相互リンク先「PORNOGRAPH」MIKOTO様からお借りしています



















表紙

投稿官能小説(3)

トップページ
inserted by FC2 system