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<第31話:どこまでが下着?> 幸雄と祐樹がウェストに差し込まれたチーズを食べ終え、カットソーを捲り上げて露出しているヘソ周りやら脇腹やらを嘗め回して涎でベチョベチョにしていた時である。 「すみません。髪の毛のチーズはあらかた絞り出しちゃったみたいなんだけど、次にいっても良いかな?」 美香の頭越しに隆が質問をした。美香の髪の毛はシニヨンが崩れたなどという程度ではない。ネットからヘアピンからゴムから皆取り外され、隆の手でグチャグチャに乱されている。 しかも、潰れたチーズの残骸が髪の毛にこびり付いているのも見える。そんな美香を隆の手が持ち上げているので、眉間に皺を寄せたまま目を瞑る美香の顔が皆に披露されている。 綺麗に施されたアイシャドウのラメや口紅のグロスを輝かせたまま悲しそうに耐える美香の顔が、男どもの興奮を更にそそっている。 「あら、そうですか。随分と素敵な髪型になったものね。もう元のシニヨンなんか見る影も無いじゃない。それでは、そろそろ胸に移りましょうか。ブラジャーに仕込んでありますから。でも、このインナーが邪魔ね。」 祐佳が、ガラステーブルの上で仰向けになってる美香を見下ろしながら白いカットソーのネックを指先で摘まみ、引っ張り上げた。 ネックの広いスクエアネックのカットソーは、祐佳の指につられて胸元を大きく開いたが、流石にそれだけでは中のブラジャーに仕込まれたつまみを楽しむことは出来ない。 「コイツを使って開けば良いよ。下着は破いて良いってルールだから。」 部屋の奥から遊戯を眺めていた太郎が、大きな刃の付いた布切り用のハサミを持ってきた。 その声を聞いた時、初めて美香が目を大きく見開いた。 「ちょ、ちょっと待ってください!カットソーはダメ。これは制服なの。し、下着じゃないから着替えを持ってきてない。だから切らないでっ!」 ガラステーブルで磔にされている美香が、手錠に繋がれた手足をガタガタと動かしながら叫んだ。 今日この場に臨むため、言われた通りに着替え用の下着を持って来ていた美香であったが、持ってきたのはブラジャーにパンティにパンスト。それとキャミソールまで。 彼女の頭では、カットソーは制服であって下着ではない。だからカットソーを切られてしまうと、フロントに立って仕事をしようにも、ジャケットの中に着るインナーが無くなってしまうのだ。 「あら、何言ってるの?スーツの下に着るインナーは下着よ。そんなコトも知らないで高級ホテルのフロントやってるの?」 祐佳が馬鹿にしたような物言いで美香に言い放った。しかし、美香も制服を切られる訳にはいかないので必死である。 「お願い。これは切らないで。着るものが無くなっちゃう。」 必死に懇願する美香は既に涙声だ。が、祐佳の方は聞く耳持たずという感じでカットソーのネックを指先で引っ張り上げたまま、ハサミの刃を開いて押し当てていく。 「残念。それは貴方のミス。考えが甘いのよ。パノラミックホテルのクラブラウンジでフロントをしている綺麗なお姉さん。」 嘲るように美香を見下ろしながら、祐佳の手が白いカットソーを胸から裾に向けてジョキジョキと縦に切っていく。 手足をしきりに動かして何とかしようとする美香だが、金属製の手錠がしっかりと拘束してるのだから、ガタガタとテーブルを揺すりはするものの、それ以上はどうにかなるものでもない。 「止めて」としきりに叫ぶ美香を尻目に、カットソーは前面を真っ二つに切り開かれ、次いで中に着るキャミソールも同様に切り開かれた。 「ほら。これで美しきホテルレディ金沢美香さんが制服の中に隠している胸はピンクのブラカップを残すだけになったわね。」 「そ、そんな。。。ひ、酷い。。。」 冷たく言い放つ祐佳、そして男4人を前にして、ガラステーブルの上で仰向けに寝かされている美香は、遂に耐え切れなくなって目から涙を流し始めた。 「おや。今度は金沢さん自らが素敵なつまみを提供してくれたぞ。塩分たっぷりの涙という最高のワインのお供をね。しかも、高級ホテルのフロント嬢が一生懸命塗り込んだマスカラ入り。」 太郎が両手で美香の頭を掴み上げ、前に立つ男3人から見えるように顔を向けさせた。 「でも、目は2つしかありませんよ。我々は3人。1つ足りないじゃないですか。」 「そうだね。じゃぁ、ジャンケンで決めよう。勝った人から順番に右目・左目・唇から好きなのを選ぶというのはどうだい?」 「おぉ!それは良い。ついでに眉とか頬とかも舐めちゃって構いませんかね?」 「OK。OK。だって身体を舐めるのは自由なんだから、当然顔だって自由だよ。金沢さんが作りこんだ美しいメイク顔がドロドロにとろけるくらい徹底的に嘗め回して良いよ。 この厚化粧が剥げたら中からどんな顔が出てくるか。そんな楽しみも時遊人倶楽部の醍醐味だからさ。遠慮なく嘗め回してグチョグチョにしてやって。」 美香にとっては悪魔のような会話である。そもそも顔を舐められるためにメイクをしているのではない。それを、ここにいる男どもは舐めて崩すことに快感を覚えている。しかも美香には抵抗する術が無いのだから最悪だ。 二人の男が涙もろとも美香の目をベロベロと嘗め回す。ラメはあっという間に剥がれ、グレーのアイシャドウもブラックのアイライナーも見る見るとろけて薄まっていく。 舌が這い回り続けるので目を開けることすら出来ない美香の瞼は、仕事のために塗り込んだアイメイクが彼らの唾液によって溶かされ、アイシャドウの下に隠れていた細く赤い血管が浮き出るほどになってきた。 目だけではない。グロスの効いた鮮やかに赤く輝く唇にも吸い付かれる。柔らかい上に刺激的な輝きを帯びる美香の唇は、男の口に銜えられ、揉まれ、グロスはおろか口紅そのものも剥ぎ取られていく。 吸い付く男の口に赤いものが移し取られるほどに美香の唇は色褪せ、地の色であるくすんだ赤へと変わっていった。 目も口も散々嘗め回されて、メイクの下に隠れていた素肌の色だけを残すほどになった時、男たちは頬や眉、額に鼻と、所構わず次々と、美香の顔を舌で嘗め回していった。 「凄いわね。顔中が唾液でベタベタ。パノラミックホテルのフロントさんが一生懸命作ったメイクも殆ど残っていないし。毛穴まで浮き出ちゃって、厚塗りメイクもこうなったら哀れなものね。」 男たちが顔舐めに満足したころ、美香の顔は唾液でビチョビチョに濡れ、最初に見せていた顔など分からないくらいにメイクが崩れ落ちていた。 高級ホテルのフロントという仕事柄、毛穴が隠れるほどにしっかりと塗り込んでいた分だけ、とろけきって中に隠していてた毛穴から素肌から曝け出してしまった顔は、祐佳に言われるまでもなく哀れなものであった。 前頁/次頁 |