<第16話:異変>


操作パネルの説明をしようとベッドルームに向かって歩く美香は、バスルームを出るや否や、突然アソコが湿っぽくなったことに気付いた。
さっきはバスルームで備品が散乱し、今度は自分の陰部で何かが起きている。だからと言って、今ここで何か出来る訳ではない。
美香は何事もなく過ぎ去って欲しいと心の中で願いつつ、ベッドサイドで太郎と祐佳に説明を始めた。

操作パネルの説明をし、自ら実演して見せる美香。そんな彼女を間近で見る太郎は、細かい質問を次々をしつつ、祐佳と共に美香との会話を続けていた。
さっきの一件があり、ベルに備品の交換を指示して送り出した美香は、二人の質問を丁寧に答えつつも、一刻も早くベルが戻ってきて、この部屋の案内を終えられるようになることを祈っていた。

しかし、そんな美香の思いとは裏腹に、二人の質問や会話は絶え間なく続き、そうこうしているうちにタイトスカートで隠している美香のアソコは湿るだけに留まらず、疼きすら感じ始めていた。

自らに起きている異変を必死に隠し、持ち前の上品な所作で太郎と祐佳に応じる美香。しかし、真っ直ぐ立ち続けるのが辛いほどに股間の疼きは強まってきて、それに連れて顔や身体が火照り、呼吸も荒くなり始めていた。
堪える美香は辛いながらも、周囲に気づかれるほどの変化は見せていない。流石はパノラミックホテルのフロントと言えるほどに。だが、目の前に立つ二人は美香の身体に異変を作った張本人である。
太郎・祐佳ともに、仕事用の厚化粧ですら火照りを隠し切れなくなり始め、必死に上品さを保ちつつも呼吸の荒さが滲み出始めている。そんな苦しみながらも必死に平静を装う美香の姿を楽しみながら会話を引き延ばしている。

「このパネルは凄いな。よく覚えておかないと。」

「はい、分からないことなどがございましたら、何時でもお電話いただければ対応させていただきます。」

漸く説明が終わった。ホッとしつつも、ベルは何時になったら戻って来るのかと美香は気を揉んでいた。

「ところで、さっきのバスルームで教えて欲しいことがあるんですけど。」

「あ、は、はい。バスルームですね。」

早く戻って股間の疼きを何とかしたい美香であったが、ベルは未だに戻って来ず、太郎たちとの会話も上手く切ることが出来ず、もどかしい思いを抱えながら対応を続けていた。
もっとも、制服姿のまま苦しむ美香の姿を見て楽しむために悪戯をしている太郎と祐佳なのだから、切り上げるタイミングなど与えてくれる訳がない。
だが、そうとは知らない美香は必死にパノラミックホテルのフロントとして相応しい対応を続けつつ、切り上げるタイミングを図り続けていた。

「シンクの上にあるポーチなんですけど、これ何ですか?」

「あ、はい。こちらですね。」

応じながらシンクの前に立って指さす太郎に歩み寄る美香のヒールの音が、再びバスルームで軽やかに響いている。
股間の疼きが辛いとは言え、日本橋最高級パノラミックホテルのクラブラウンジでフロントをする者としてのプライドが、客室で客の前で取り乱すことを辛うじて引き留めていた。

「こちらは女性用の、ひぃっ!」

説明をしようとした美香が突然素っ頓狂な声を上げて立ち止まった。慌てて赤く彩られた口を手で押さえた美香であったが、その場に立ったまま動くことも話すことも出来なくなってしまった。
必死にアソコの疼きに堪えていた美香だったが、今この瞬間、何か得体の知れない物を挿し込まれたような感覚を覚え、生理的な反応として声が出てしまったのだ。
股間が濡れ始めた時もそうだが、誰かが触れた訳でもない。なのに突然湿り、疼き、今度は強烈な挿入感。まるで男根を中に入れ込まれたような感覚だ。やはり誰も触れていないのに。

「だ、大丈夫ですか?」

太郎が驚いたように尋ねる。

「も、申し訳ありません。だ、大丈夫で、、、ひ、あ、あっ、あぁぁ~~ぁっ!」

その場で動けず、訳の分からぬ事態に見舞われて恐怖すら感じていた美香が太郎の問いに答えようと顔を上げ、震える声で話し始めた瞬間、今度は大きな喘ぎ声を出し始めた。
アソコに挿し込まれた何か、それが震え始めたのだ。何かは分からない。しかし、まるで膣内に入り込んだペニスが中で動き回るような感覚。それが最も近かった。
いくら高級ホテルのスタッフとして教育を受け、制服やメイクで身綺麗にしながら上品な所作を続ける美香とて女である。自分のアソコでこんな異変が起きて平然としていられる訳が無い。

「だ、ダメ!や、やめ、、、あ、あぁぁぁ~~~っ!」

何とか堪えようとする美香だが、生理的な反応には勝てない。制服を着たまま喘ぎ声を上げ、両手をシンクについて背中を丸め、タイトスカートから伸びる二本のパンスト美脚をガクガグ震わせている。
後ろから見る美香の姿。完璧な制服姿のまま、大理石の上に乗せている二本の黒く細いヒールがグラグラと揺れている。
明るく照らされたシンクの鏡には、仕事用メイクを施したまま刺激に耐え切れず表情を歪め、赤く彩られた口を開いて喘ぐ美香の姿が映っている。しっかりとアイメイクが施されてた目も開いたまま潤んできている。

「うぅ、、あ、あぁぁーーーっ!だ、だめぇ~っ!」

喘ぎ声続いて叫び声を上げた美香は、太郎に振り返ることもなく、バスルームの出口に向かってフラフラと歩きだした。



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画像は相互リンク先「PORNOGRAPH」PORTER RIMU様からお借りしています



















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