<第11話:止まり・動き・止まり>

時間を止められ固まったまま、上からブレザー、ベスト、そしてブラウスと肩から外され、二の腕まで下された祐佳。
胸を隠すものは黒いインナー、その中に白いブラジャーが残されるだけとなった。

太郎は遂にこの時が来たとばかりに喜々として祐佳の黒い肩紐に手を掛けた。
最初は肩口に指を差し入れて紐を挟み込み、そこからスーっと下へ滑らせていく。

薄手の白ブラウスから透けて見えていたとは言え、触ったことがある訳ではない。
このすべすべした触感を楽しむのも今日が初めてだ。

太郎の手は胸元まで来ると、そのままインナーの中と外とを挟み込むように生地を弄った。
手触りの良い生地だ。こんな上質なの着て歩いてるのか。流石は及川祐佳。
インナーの中では、手の甲にザラザラとした硬い感触が感じられる。

ブラジャーだ。遂にこの中の物に手を出せる。

太郎は先ずはとばかりにインナーの中に手を突っ込み、そこからブラジャーのカップを揉んでみた。

硬い。きっとワイヤーが入って形を整えてるんだろう。
もう少しでコイツとリアルに対面出来る。

太郎は黒い肩紐を改めて掴むと、横に開いて肩から外していった。
二の腕を通し、ブレザーやベストブラウス共々下していき、肘の辺りで止めた。

黒いインナーは捲れてウェスト近くまでずり下がり、上半身はブラジャーのみを残して柔肌を露出する格好になった。

冬服故に何枚も重ねる制服なのに、まさか突然ここまで脱がされた姿になるとは想像したこともあるまい。
でも、まだ終わりじゃない。もう1枚。最後の1枚。そう、白いブラジャーだけ残るって法は無いんだから。

太郎は両手でブラカップを揉んで弾力を楽しんだ後、口でカップを咥えてしゃぶってみた。
装飾が施されてザラザラしたカップ。歯で噛んでみるが、中に入っているパットが邪魔をして乳首が分かり難い。

口でモゴモゴ噛んでいる間に、太郎の両手は紐と肌の間に指を挟みこんだまま背中に向かって滑り進んでいた。
紐というよりもゴムの入ったバンドと言った方が太さからしても正確であろう布を手繰り手繰り進んでいった先、、、ブラジャーを止めるホックに行き着いた。

コイツを外して、肩紐を他の服と同じところまで下せば、及川祐佳の胸を隠すものは全て無くなる。

太郎はドキドキしながらホックを外し、白い肩紐を他の服同様に肘の辺りまで下していった。
乳房を隠すカップが外され、遂に乳房がモロに露出した。

遂にここまで来た。及川祐佳が制服の、そしてインナーとブラカップまで使って隠していた胸の膨らみの大元まで。
しかし、これ以上は何もしない。今は。だって、これが始まりだもん。

「さ~て。3年生の及川祐佳先輩は、この姿になってどんな反応するかな?まだ始まったばっかり。憧れの美し~い先輩の反応をゆっくりと楽しませてもらうよ。」

呟きながら露出した乳首を指先で揺らした太郎はニヤっと笑った。
そして、バックステップにルーズソックスとローファーで固めた美脚を掛け、ミニスカートまでは元のまま、上半身は全て肩から外されて乳房を露出した祐佳をそのままに、元の位置に戻った。

「キャっ!何これ!?」

時間が動くなり、太郎の背中越しに大きな悲鳴が聞こえてきた。

「え!?どうしたんすか?」

「ダメっ!こっち見ないでぇっ!!」

悲鳴に反応して振り返ろうとする太郎を、祐佳は両手で強く押し返した。
そして、自転車のステップから足を外す感触が、ハンドルを握る太郎の腕に伝わった。
この瞬間を逃さず、太郎はまたしても時間を止め、そして後ろを振り返った。

顔を赤らめ、ずり降ろされた衣服を両手で掴み上げて露出した胸を隠しながら自転車から飛び降りようとした祐佳が宙に浮いたまま止まっている。

いいザマだ。あの及川祐佳が顔を赤くしながら大慌てで自転車から飛び降りようとしてる。
女子高生ながら知性豊かで凛とした雰囲気を持つ、二高男子憧れの女と言えども、俺の前ではこんなもんだ。

太郎は宙に浮く祐佳に近寄ると、フワッとした白いルーズソックスに包まれた左足首をがっちりと握った。

そうそう。いつも綺麗に履きこなしてる及川祐佳のルーズソックス、一回鷲掴みにしてみたかったんだ。
まぁ、真っ白で綺麗なのを何時も履いてるとは言え、使ってるのはフツーのルーズソックスなんだから、感触は他の女子と一緒か。
それに時間を自在に止められるようになった今なら、こんなトコ掴むだけじゃなくて、いくらでも悪戯出来るけど。そして、、、

足首を握る太郎の手は、更に下まで進み、陽光を反射して黒光りするローファーの踵を握った。
そして少し揺すりながら握った手を下しつつ前へ進ませ、踵から順番に、最後は爪先を抜き取って手に持ち、陽にかざしながらマジマジと見つめる。
宙に浮いた祐佳の左の足先は、黒くて光る物は抜き取られ、白くて厚い生地に包まれるだけとなった。

ホントよく磨いてあること。時々いい加減買い換えろよって言いたくなるくらいボロボロの履いてるヤツがいるけど、流石は及川祐佳。
傷も少なくピカピカ黒光りして、裏側もあまりすり減っていない。きっと手入れもしっかりして、使い古す前に新しいの買うんだろうな。
まぁ、可愛い先輩が上から下まで綺麗なのを揃えて歩いてくれるから、俺は最高のご馳走を楽しめるって訳なんだけど。

暫くローファーを両手で掴んで握りつぶしたり、捻ったりして遊んでた太郎は、自転車の前に靴を放り投げると、元の位置に戻り、時間を動かし始めた。
と同時に、祐佳のローファーが地面を転がり、それを太郎がしゃがんで拾う。

「先輩。靴が落ちましたよ。」

「いやぁ!こっち見ないでって。」

手にローファーを持って振り返るなり、祐佳の大声が返ってきた。

「いや、でも靴が。。。」

「いいから!後で声掛けるから、それまでそっち向いてて!」

服を漸く肩に掛け、両腕をクロスして胸を隠す祐佳。恥ずかしさで顔を赤くし、目にも光る物がある。ほぼ半泣き状態だ。
路上で上半身に纏うもの全てを肩から外して腕まで下げられ、胸を露わにしてしまったのだから無理もない。
先ずは中のブラジャーから何とかしないといけない。と言っても、そもそも狼狽し過ぎて動けなくなってしまった祐佳は、その場でアタフタするだけで、遅々として進まない。

そんな姿を見た太郎は、あと一押し、そう考え、またしても時間を止めた。



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