第3話:三角木馬の刑 scene 2

 食事の終わった館員が、順にワゴンの周りに集まってくる。
 キョウコはやっと連続浣腸から開放されて、再び最初の姿勢に、X字形に手足を固定されて寝かされている。

「あらABC様、お久しぶり・・」

 マキの呼びかけに館員の1人が微笑み返した。

「ABC様のお好みはピアスでしたわね。ピアスはできませんけど、代わりに針を刺して頂きますわ」
「それは有り難い、だがその前にあの時のショーみたいに、ここを縛り上げてみたいんだがね」

 ABCは、キョウコの乳首を摘みながら言った。
 自分に加えられる苦痛を予告する会話を聞かされて、キョウコは涙を流しながらイヤイヤと首を振っている。

 糸を受け取ったABCがキョウコの一方の乳首を縛り上げた。

「あら、ABC様、それじゃ強すぎますわ」

 マキが笑いながら話しかける。

「強過ぎますとね、・・ホラ、血が止められて紫色になりますでしょ。 縛られている根本は痛みを感じますけど、肝心の乳首そのものは麻痺して、これでは何も感じませんわ」

 反対側の乳首に糸を巻きながら、マキが続ける。

「こうしてゆっくり締めてあげますとね、外側の静脈だけが潰されるから・・ほらっ、こんなに膨らんでくるでしょ。」
「ほう、面白いものだ」

「そうなんですよ。丁度興奮したときと同じで、乳首全体がもの凄く敏感になりますわ。 うふふ、今評判のバイアグラと同じ原理ですのよ」

 両方の乳首を、赤に近いピンクに染めて膨らまされたキョウコに、ABCがまち針を見せつける。

「キョウコちゃん、いまこの針で遊んであげるからね」
「アァッ!、イヤですっ!!・・許して、許してくださいッ!!」

「ハウゥッ!・・イタイッ!!・・ヤメテ~ッ!!」

 キョウコが咽ぶように悲鳴をあげている。
 ABCが乳首を摘み上げ、その真ん中に鋭利な針先を押し当てる。

「こうして、ゆっくりとね・・」

 ABCがゆっくりと力を加えると、乳首の窪みが深くなる。

「アアァァァッッッ!!」

 一際高くキョウコが悲鳴をあげた時、針の先端がプツッと乳首に潜り込んだ。

「クハァッ!・・イタッ!!イタッ!!・・イタイッ!!・・お、お願い!!・・」

「こら、キョウコちゃん、そんなに暴れると針が折れちゃうゾ~。ゆっくり、ゆ~っくり刺してあげるからネ」

 ABCの顔が恐ろしく残酷な笑いに歪む。

 乳首の反対側が、富士山のように持ち上がったかと思うと、プツッと針が頭を覗かせた。
 ABCは更に針を進め、まち針の丸い頭が乳首に触るまでにした。
 ハァハァと、苦しそうに息をするキョウコ、胸が大きく上下している。

「どおぉ、キョウコ、今の感じをチャントお話しなさい」

 マキの厳しい口調にハッとしたキョウコは、涙声で話し始めた。

「イタイ・・イタイです・・おチチが・・や、焼けるように・・痛みます・・」
「おチチ、じゃなくて乳首でしょっ!、罰として、もう一本刺して貰いなさい」
「アァ!、イヤ、お、お願い・・」

 振り向いたマキは、笑いながら話しかける。

「ABC様、もう一本、今度は反対側にお願いしますわ・・」


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