第2話:鞭打ちの刑 scene 2

 資料室をでたキョウコは、素早く周囲を見廻した。

 ここには今、誰もいない・・逃げるなら今よ、今がチャンスよ・・
 でないと、またこの前みたいに、酷い目に遭わされる・・
 早く、逃げなければ・・

 必死に逃げ道を探しながら、ヨタヨタと廊下を進むキョウコ。
 時々股間を庇うように手を当てている。

 と、「船底ルームへ」と書かれた扉が目についた。
 これまで通ったことのない扉だ。

 そっと扉を押し開けてみる。
 そこには大勢の仮面を付けた男女が、ガヤガヤと行き交っている。
 黒船館のメイン広場だ・・

 ここはダメ、早く他の道を探さないと・・キョウコがそっと扉を閉めようとした時、

「オヤッ、こんなトコロに今まで気が付かなかったドアがあるぞ・・」

 向こう側から声がすると、突然扉が強い力で開けられた。
 キョウコは慌てて後ろを向き、本能的に蹲ってしまった。

「おや?、お嬢さん、こんなトコロで、どうしましたかな。ご気分でも悪いのかな・・」

 だみ声ながらも親切そうな声音である。

「イエ、アノ・・すぐ直りますから放っておいて下さい・・」
「まぁ、そうもいかんがノゥ」

 キョウコが振り返ると、赤ら顔の陽気そうな小男が立っていた。
 ほかの館員のように仮面は付けていない。
 胸には「Pたん」という、風変わりな偽名の名札を付けている。

 立ち上がったキョウコをしげしげと眺めたその男は、にっこり笑った。

「おや、このお嬢さんは、この前ショールームで見た方だね。」

 ハッとしたキョウコが逃げようとしたとき、男が強い力で手首を捕らえた。

「お願い!、お願いですっ!!、見逃して下さい!!、に、逃がして下さいっ!!」

 涙をためて哀願するキョウコに、男はニコニコと言った。

「逃げない方がイイですよ、お嬢さん。私も善良な館員としての義務がありますからネ。どうやら私も、とっても楽しいことするお手伝いを、させて貰えそうですナァ。」
「そんな、ヤメテ下さいっ!!」

 必死に逃れようとするキョウコ。
 男の一瞬の隙を衝いて手を振りほどき、駆け出そうとする。
 踵の高いサンダルのためか、別の理由からか、キョウコはまるで夢遊病者のようにユラユラとしか動かない。

 男は簡単に追いつくと、楽しむように後ろから胸に抱き付いた。

「ほらほら、捕まえましたヨ。そんなに逃げると、却って辛い眼に遭わされますよ、お嬢さん。」

 キョウコを押さえつけた男は、手近にあった扉をノックした。
 その扉には「マキ・私室」の札が・・


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「あぁぁぁっっ!、お願いッ!!、お願いですッ!!、もう逃げたりしませんから、許してッ!!、許してクダサイッッ!!!」

 キョウコが悲鳴をあげている。
 体罰室に連れ込まれたキョウコの手首と足首は縄で縛られ、その縄が徐々に引き絞られている。

 体罰室には「Pたん」氏以外に、既に副長K・Tと資料室の素浪、それに拷問課のマキが集まっている。

 副長が小男に話しかけている。

「いや、よく見つけて下さいましたな。お礼に、この娘の体罰を見学して頂きますゾ。」

 素浪が続ける。

「普段は必ず手錠を掛けておくのですがね、今回は走れないように、イロイロと仕掛けをしたものですから、チョット油断しましたよ。」

 マキがキョウコのほほを撫でながら囁く。

「そうね、キョウコ。あのままウェイトレスを装って、船底ルームに入っていたら、もしかしたら逃げられたかな・・、逃げようとした罰がどんなモノか、お客様と一緒にゆっくり楽しみましょうね」

「ああぁぁぁぁっっ」

 キョウコが絶望的な涙を流している。

 キョウコの両手首の縄が、上へ上へと引かれて行く。
 両足首を縛っている縄は、ゆっくりと左右に引かれて行く。

「いやぁぁぁっっ!!、いやあぁぁぁっっっ!!」

 キョウコの悲鳴に構わず、無慈悲に縄が引かれ続ける。
 サンダルを脱がされていたキョウコは、辛うじてつま先立ちで床に立っている。

 足が大きく広げられた今、タイトなスカートが捲れ上がり、下着の許されていないキョウコの股間が皆の目に晒されている。

「み、み、見ないでーッッッ!!!」

 キョウコが羞恥の叫びを上げる。

 涎を垂らさんばかりに、キョウコの股間を覗き込んだ「Pたん」氏が、ビックリしたように叫ぶ。

「こ、こ、これは一体どうなってるんですか!!」

 キョウコの秘裂の上端から、ク○○○スがすっかり飛び出して、真っ赤に充血した姿を晒していた。
 ク○○○スから白い糸が2本、それぞれ足の付け根に沿うように、左右に延びてスカートの中に消えている。

「ハハハハ・・・、この娘の性感をアップするために考えたんですがネ。まっ、Pたんさん、スカートを脱がしてみて下さいよ。」

 素浪の勧めに、男はスカートを脱がしにかかる。
 キョウコのスカートは、後ろに並んだ釦を外すと一枚の布のように拡がり、両手両足を縛った後でも簡単に脱がせるのだ。


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