第9章 ― 支配者の傍ら(6) ―

ジ~…
ズボンのチャックが開くと、固く立った逸物が私の股間に擦りつけられる。

「んじゃ入れるぞ。」
彼はスカートを捲り上げ、ショーツを横にずらし逸物を私の中にめり込ませた。

ズリュッ
「ふあッああッ…」

気持ち良い。肉が肉で擦られる感覚。
私は外なんだと言うことを忘れ声を上げた。

「気持ち良いのは結構だが、ここは外だからな。」
「ッ…んんッ…」

言われて自覚する。
そして歯を食い縛り声を抑えた。

「もっと恥ずかしくしてやるよ。」

ガバッ

「きゃッ」

彼は私の両足を持ち、M字に開脚させた。
私と彼の結合部が露になる。これで人が来れば私の下半身を見られ、なおかつ言い逃れ出来なくなる。

「やッ…こんな格好…人に見られたら…」
「そん時はそん時だ。今は思う存分楽しめ。」
「ああッ! んんッんあッ…」

ズッズッ
ベンチが軋むくらい突き上げられ、声を抑えるのすらままならない。

「気持ち良いんだろ?」
「い…いいッ!…」

気持ち良い。
他人に見られるかもしれないスリル。普通のセックスではない背徳感。
それが私の性感を高め更に快楽を引き出す。

「ああッ良い! 気持ち良いぃッ!」
「だから人に気付かれるぞ。俺は別に良いけど。」
「だって…ああッ…」

わけがわからなくなってきた。人に見られたくないが、恥ずかしいと気持ち良い。人に見られたら今より気持ち良い。
人に見られたくないのか見られたいのか、感じたいのか今のままで良いのか。
私の性感が本能が葛藤している。

「ははッ壊れた玩具みてぇだな。」
「んんんッ…ああッ…」

人に見られたくない。でも感じたい。
もう自分が普通じゃないと自覚する。

ポンッポンッ
いきなりベンチにボールが飛んできた。

「!!」
人がいる。
それがすぐにわかった。

「すいませんボールが…!?」

すぐに人が現れた。
子供だ。小学生。10歳くらいの男の子。
ベンチから離れていたので気付かなかったが、まだ子供が遊んでいた。

「いやぁッ!! 御主人様! やめて!」
「………」
私が御主人様の顔を見ると、笑っていた。

まさか…

「おいガキ。良いもの見せてやるぜ。来いよ。」
「な!?」

あろうことか彼は子供を呼び寄せた。
子供も顔を赤くしながらもやって来た。

「な、なにやってるの?」
「セックスだよ。聞いたことあるだろ?」
「う、うん…」

子供は遠目ながらマジマジと見ている。
まさに興味深々と言った感じだ。

顔が赤くなるのがわかる。そして愛液が増すのもわかる。
御主人様にやめてもらうように抗議したいが、その時の御主人様を考えると怖い。
そして私自身、抗議したくないと言う気持ちが芽生えたのがわかる。

「近くで見ても良いぞ。わからないことも聞いて良いし。」
「うわぁ…なんで濡れてるの? オシッコ?」
「いや、これは女の人が気持ち良いと出てくるんだ。」


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