第9章 ― 支配者の傍ら(4) ―
叩かれている最中、濡れ始めたことは気付いていた。
きっと子供のようなお仕置きに背徳感を感じ興奮したのだ。
だけど御主人様に見られ触れた途端、恥ずかしさが込み上げてきた。
「聞かれたらすぐに答えようねぇ。」
ぐちゃッくちゃッ
「ひゃッああッあんッす、すいませんッ」
勢い良く掻き回され口から発情を知らせる声が出る。
「お尻叩かれて…痛くて…痛かったけど、恥ずかしくて興奮してしまい…ました…」
「恥ずかしいと興奮するのか?」
「……はい…」
たぶんそれで合っている。
初めて一美さんと御主人様の関係を目にしたとき、恥ずかしさを覚えながらも興奮した。
初めて襲われた時、一美さんの前で抱かれ死ぬほど恥ずかしい目にあっていたのに、肉体的にも精神的にも興奮した。
きっとそれが、恥をかくことが自覚していなかった私の性癖なのだろう。
御主人様はそれに気付いている。でも恥をかかせるためにわざと口に出させる。本当に意地悪だ。
「はは綾香可愛いぃ~。」
「な!? か、からかうのはやめてください…」
相変わらずこういう時はトコトン軽い。本当に凌辱魔なのかと疑ってしまう。
「んじゃ次はと…奉仕でもしてもらおうか?」
「は、はい。」
「まぁ軽くパイズリ…って出来ねぇか。」
カチンッ
「出来ます! 一美さんや炎之花ちゃんに比べれば小さいかもしれませんけど、パイズリくらい私にも出来ます!」
頭に来た。
普通くらいの大きさとはいえあの姉妹に比べれば小さい。普段気にはしていないが言われると頭に来る。
私は着ていたブラウスを脱ぎ、ブラもはずし、御主人様のズボンに手をかけた。
「そんくらいで怒るなよ。ま、いいか。」
御主人様は溜め息をつき頭を掻いて呆れている。
今日の御主人様は凌辱魔って言うよりは意地悪。
それほど長い付き合いではないにせよ、彼の“波”がわかってきている。
彼は定期的に凌辱魔と意地悪の責め方に変化する。
大半が凌辱魔の彼の顔がたまに意地悪な男の子になる時があるのだ。
本人からしたら一時的に、ただ一方的な凌辱に飽きただけもしれないが、私たち奴隷としてはその変化は楽しい。
凌辱されるときはただ身を任せ屈辱を味わえるが、意地悪をされているときは気を楽にでき恥ずかしさ中心で責めてもらえる。
「まぁやるなら本気出せよ。」
「わかってますッ」
少しイラッとした感じで返事をし、ズボンから逸物を取り出す。
若さ故か、まだ何もしていないのに固く大きくなった肉の棒が、弾かれるように姿を現した。
「ん…」
私は胸を肉棒に密着させ、寄せて上げた。
…………届かない…
確に胸で挟めてはいる。しかし全体を挟もうとするが足りない。
あの巨乳姉妹は簡単にやってのけるかと思うと悔しい。
「ぷッ…まぁそれでいいからやれよ。」
「……はい。」
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