第5章 ―悪魔と神の天秤(6)―
「所詮、神も人が人を導くために創った存在。そんなものに祈りを捧げるより、動物の本能に忠実になりましょうよ。こんな風に。」
「ひぃッ…」
彼は私の肉芽を摘み、優しく揉みだす。
絶頂を向かえたい。快楽をむさぼりたい。
神への信仰の心は欲望に飲み込まれていく。
「やっぱり一美の妹ですね。あなたにも淫媚な血が流れている。奴隷の素質たる血がね。」
「ち、違います…あふッ…」
「体はそうは言ってない。あと何回かクリ○リスに刺激をやればイキそうでしょう?」
彼はそう言うと肉芽への刺激を強め指の動きを激しくしていく。
「きゃぅッひッ…だ、だめ…ああッひぃんッ…」
「軽くイケば嫌でも認めます。イッてください。」
「ぅあッやめッ…い…いく………ひッ…くぅぅぅぅ!」
歯を食い縛り、絶頂の声を押さえ込むが無駄だった。高ぶった性感を押さえることはできず、大声を堪えるだけで精一杯だった。
「気持よかったですか? って聞かなくてもその顔で、何と無くわかりますね。」
「はぁはぁ…」
「呆けてる暇ないですよ。次はいよいよ本番です。」
「ほ、ほんばん…?」
「ええ。俺の逸物をあなたの中に入れます。」
「え…?」
そう言うや否や彼は私の秘部に男性器を当てがう。熱く粘膜剥き出しのその器官は、ずぐにそれが何かを気付かせた。
「ひッ…ま、待ってください! 私初めてで…」
「ええ、だから入れるんです。俺が炎之花の所有者である傷を刻むんだ。」
水橋さんの口調が変わった。
本気だ。その冷たい口調を初めて聞き、私の体は恐怖に固まる。
「入れるぞ。」
「待って…ひぐぅ!!」
ついに彼の生殖器が私の処女を破った。
体を裂かれるのではないかと言う痛みが下半身を襲い、身をこわばらせる。
「力を抜け。よけいに痛むぞ。」
「そ、そんな…ぐぅ…こと言われても…あぎッ…」
ズッズッズッ
痛みが走る。水橋さんが腰を振りだしたのだ。
「ぎッ…ああッまッまって…いた…ああああッ!」
「ぐッ…処女だと痛いくらい締め付けるな…すぐ出そうだ…」
「いたいぃッ! みず…はし…さんッや、やめ…ああッ!」
腰を振るスピードが早くなっていく。
「さすがに…掴むもんがなきゃキツイか…。…背中に爪立ててもいい。もう少し我慢しろ。」
彼は、私の腕の拘束を解き、私を抱えた。
私は彼に抱きつき、痛みを堪えるように彼の背中の服に爪を立てる。
「ぐぅッ…」
「くッ出すぞ! 中で受けとれ!」
「だ、だめ! 中は…」
「もう遅い!」
ドクッ
熱い液体が私の中を満たす。
これが精液の感触。その感覚は痛みとは別の感覚を与えた。
「あ…あ…そ、そんな……中で出てる…………」
「うぅ………ふぅ。」
彼は出し終ると逸物を引き抜き、私を、四人掛け用の席のソファに寝かせた。
「どうする一美。炎之花、妊娠するかもな?」
「だ、だめです! 妊娠なんて絶対ダメ!!」
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