第2章 昔話「待ち焦がれた快楽」(5)
『先日の服従宣言は、ジラされたから仕方なく言った、と言っても過言ではない。
そこで、今からしてもらうことが服従宣言とする。
紙袋の中身をこの病室で身に付け屋上に来ること。
ここで身に付けたことを証明するために、ケータイを置いておくから写メを撮って持ってくること。
“鍵”も忘れず着けろよ。』
「鍵?」
紙袋の中身を見ていない私は、鍵とはなんなのかわからなかった。
ガサッ…
袋を開けるとそこには南京錠とまた紙袋。
「鍵ってこれ…?」
ガサッ…
南京錠を握りながら中の紙袋を開ける。
そこには太く短いベルト。いや首輪だった。おそらく大型犬用の。
これを身に付けろと言うのか。
幸いナース服は首にまで布があり、タートルネックや学ランのように首回りを隠せる。
しかし首輪のサイズは大きく見つかる可能性も大きい。
「これが服従の証…」
今更、迷いはしなかった。
私は首に首輪を巻き南京錠をかけた。南京錠を開ける鍵は入っていなかった。おそらく彼が鍵を持っているのだろう。
彼の携帯電話で写真を撮り、病室を出た。
カンカンカンカン…
急いで階段を駆け上がる。早く彼に会いたい。
首輪を着けたことにより、奴隷としての自分を思いだし、また体がうずきだした。
ガチャ…
暗い階段の一番上の扉を開けると彼はいた。
爽やかな風が吹く屋上で煙草を吹かしていた。
口から吐かれた煙が風により掻き消されると、彼は私を見据えた。
「早かったな。良い心がけだ。」
「はッ…はッ…あ、ありがとうございます。」
「嫌々の服従だと思ったら、なかなか奴隷が板についてるな。一美は根っからの淫乱でその上マゾらしいな。」
「そんなこと…」
完全に否定は出来なかった。
先日、彼に与えられた快楽と恥辱で、自らが決して普通の人間ではないことは自覚し始めていた。
そして今からどんなことをしてもらえるのかと期待し秘部を濡らしている。淫乱なマゾで間違いはない。
「ま、ここに来たってことは俺に服従すると誓うわけだ?」
「…はい。私、六条一美は、御主人様の奴隷になることを誓います。」
「じゃ、首、見せてみ。」
私はナース服の襟を開け、みぞおちの辺りまでのボタンを外し服を開いた。
首には南京錠で外れぬようになった首輪が巻かれている。
「うん似合う似合う。さぁ始めようか。」
「……はい。」
私のショーツは限界に水気を吸い込み、吸いとれなかった愛液が太股を伝い膝にまで垂れてきていた。
私は堕ちる所まで堕ちる覚悟はできていた。
―――
――
―
「ってのが一美を堕とした経緯です。ま、俺が堕としたと言うより勝手に堕ちてくれたというわけです。
今じゃSMにスカトロに何でもござれの変態奴隷。あなたの知っている一美は、もう何処にもいません。」
御主人様は楽しげに、妹に昔話をする。私は妹を見れなかった。彼女の目から私への失望の色が見て取れたからだ。
「次は綾香を堕とした経緯を説明しましょう。」
御主人様が綾香さんの秘部に指を突っ込み、グチャグチャと掻き回す。
その様子を見て私もして欲しいと思い、秘部を新たな愛液で濡らすのだった。
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