官能小説『父親の面影を追い求め』

知佳 作



桂子(image)





21 送られてきたイケメン写真 彼の正体は猟奇的な性交妄想に憑依りつかれ (とりつかれ) た男だった

 今回の記事は本来なら ※ 男と酒に溺れ、我が子の深・・・ 以前にお話ししなければならない記事ですので、ご了承を。
 ですので今回はふたりが出逢えるまでの葛藤をご紹介します。

 ハメたさ過ぎと申しましょうか。 猟奇的な性交妄想に憑依りつかれ (とりつかれ) たふたりを結びつけたのは久美が桂子に 「ヤリたいなら飢えた男どもがゴロゴロいるココが一番」 と教えてくれた、あの出逢い系サイトがきっかけでした。 

 母親の佳乃に然り、その母の大の親友である敦子や貞子に然り、共に婚外恋愛とはいえ猟奇的な性交妄想に憑依りつかれ (とりつかれ) 血相を変え他家の妻子のいる男らにしがみつき嬌声を上げつつまぐわいを繰り返したのです。

 幼少期から義務教育を終え家を出るまでの間、目の前で今日桂子がやっていることと同じようなことが艶じられたということはオンナとはこうあるべきと幼子に向かって母親から教え込まれたと同じ事。

 長じて桂子がその猟奇的な性交を妻子ある男に求め男色に狂ったとしても何ら不思議ではなかったのです。

 ところが運命とは皮肉なものでひとまわりも歳の離れた倫之に、本来バイトが禁じられている喫茶で働いているところをそれと知っていてナンパされ淫行 (当時彼女は未成年) され、それを愛だと勘違いしお嫁になりたいと言い出し嫁いでしまったのです。 

 17歳を妙なところに連れ込み淫行を働くほどの男ですから母 佳乃の最初の夫 (後々他の男と内縁関係にあったので敢えてこう呼ばせていただきます)憲之が愛し嫉妬するゆえ妻や家族を襲ったような猟奇的な性交をヤッてくれるものと思い込んでいたのに実際には真逆で、倫之は不幸にして若年性糖尿を患ったがゆえ不能に近かったんです。

 生まれつき孕みやすい体質だったこともあり、ご無沙汰状態であったにも関わらず結婚間もなく長女真理を産み、更に6年後に陽介を産んだことから躰が熟み母 佳乃のような いやもっと切実な淫性が頭を擡げ始めたんです。

 だから彼女の出逢い系歴は伝言ダイヤルが出始めたころには早くもこれに飛びつき、次いでネカフェ ~ ガラケーの出逢い系へと次々に手を伸ばし危ない橋を敢えて選んで渡り出逢いを謳歌していたんです。

 ですが不幸にも彼女の場合 - 前にも紹介したように - 出逢った途端簡易な淫行は行ってくれるもののいざホンバンとなると逃げられるのがほとんどで、本来欲しくて狂ってた猟奇交尾には至れなかったんです。

 その不貞なる猟奇交尾の夢が初めて叶ったのがガソリンスタンドでの同僚とのW不倫でした。
 ※ 明けても暮れても水仕事の日々 参照

 そしてそこからギャンブル喫茶のオーナーや彼の取り巻き連との淫靡な関係を持つに至り彼らによって更に仕込まれ爛熟期を迎えます。
 ※ ギャンブル喫茶のオーナーに拾われて 参照

 こののちに出逢うことになるのが今回の彼で、彼女もそうなら彼もW不倫を続けてきた近隣のご婦人方との仲を鬼嫁 (きれいで知的な女性だが潔癖症) に悉く知られ邪魔され別れさせられ、根が性欲旺盛なものだから異性が欲しく、一方厳格さが必要な議員であるからして悶々とした日々を送っていたのです。 まさしくそんな時彼女のサクラではなくまさしくホンモノと確信が持てる書き込みを見たのです。

 出逢い系を使おうとする男性はお誘いの書き込みを一応は疑ってみるもの、金銭目的のサクラが横行していたから。 だが理屈はどうあれハメたくてたまらない。

 それでも彼は騙されるのは嫌だと桂子の書き込みを見てもなお彼にすれば間一髪のところで踏みとどまっていました。 しかしそうすることで精液が溜まり過ぎ睾丸が収縮と膨張を繰り返し、時に吐き気をもよおす程になっていたんです。

 これは桂子にもあてはまります。

 日本人女性は基本的に器具を使っての自慰を好みません。

 むろんAVを鑑賞しながら気分を解放に向けるような手技をも嫌がります。

 彼女にできる鬱積した気持ちを解放できる手段はだから暴飲・暴食、それに加え母のオトコだった連中や旦那から受けた暴力を我が子に奮うことだったんです。

 彼女の中にある交尾の形も これから出逢うことになる男の交尾に対する切望も共にこの暴力・姦通を前提とした大自然の中でのまぐわい・獣 姦 交 尾に類似した行為だったんです。

 彼の家は資産家で嫁は令嬢。

 しかし彼はその整った顔立ちが災いし若くして人妻にマンちらの誘惑の末奪われています。

 いっとき彼女の慰み者になった経歴があり、それが彼を卑屈な交尾に走らせるようになったのでが出逢い系を使ったとなれば話しは別。 鬼嫁も相手の存在すら不明ですのでどこにも訴えようがないんです。

 では彼がなぜに檻を破ってまで彼女に走ったかと言うと、先にも述べたように下半身が限界点に達し普段の生活の中でともすれば暴力を奮うほどになっていたからでした。

 サクラでさえなければ誰でもいいからオンナという生き物と出逢ってその中にヌキたくて堪らなくなっていたんです。

 相手に軽蔑の念を抱きながらも交尾を乞い努力して堕としヌクんです。

 彼女の経歴を見ていただければお分かりのように淫靡なところを円光で使おうと決してしなかった。

 想いは不貞にまみれ堕とされたい その一言に尽きます。

 幾多の女を転がしてきた男にはそれらに対する直感のようなものが働きます。

 地味な業務をごくごく平凡な家庭を支えつつ行い、裏では旦那を裏切り他人棒を求める。

 たかだか出逢い系の書き込みであっても久美に指導され女を求めているであろう漢達のために書き込んでくれていて蜜にうまいこと吸い寄せられたら姦通に持ち込む。 そこに魅力を感じたからにほかなりません。 

 思い切って妻から返してもらったばかりのガラケーを使い人妻である桂子にメアドを知らせ気の良い回答を得た時、彼は腹の底から喝采を叫びそうになったんだと思います。
 - ウチのために溜めてくれたソレが今欲しい-
 そう感じ取れるほどに純で赤裸々な言葉が綴られていたからです。

運命のいたずら

 男から男へと渡り歩く佳子に転機が訪れたのは年末のある日だった。

 いつもの通り、勤務中に空き間 (店舗に商品を配送中の途上 - 路肩ではない) を使って出逢い系にコンタクトをとっていた時 突然、自撮りのイケメン画像が送られてきたんです。

 出逢い系を使うと実際とは違う画像を送り付けるヤツがいる。 だが、この画像だけは本物だと分かった。

 なぜなら配達経路上の風景とよく似た場所を、しかも空模様からしていましがたその背景を背に撮ったものと思われる写真を送り付けてくれたからだ。

 こちらから再度別の場所での写真をと送付要求を出すと、場所をほんの少し移動した所から直ぐに送り返してきてくれた。

 その実直さにイケメンと言う因子も加わり ”ひょっとしたらウチのような女が・・・” そう思ってしまうのが自然だが彼女はそれ以前にご無沙汰だったアソコが もうこれだけでキュンとしてしまったのだ。

 佳子自身したくて困っていた時期に舞い込んだ極上のお誘いメール。 決まりだった。

 「今すぐ出逢える?」 と送って来たイケメンと三度連続してコンタクトが取れた。

 コンタクトを取りつつある桂子の居場所がその彼が今しがた写真の背景として送ってくれた場所 (見慣れた場所) に近かったからだ。 深い関係目的で出逢うにはちょうど都合の良い距離と位置関係にあった。

 そう、待てなくなってイラつく桂子にとって到着を待ってくれている男の今いる場所が今佳子が乗る配送車が走っている国道から1本北に入った脇道の、ほんのすぐ先の山ひとつ越えたその先で再び国道方面に向かい左にハンドルを切れば今の桂子の運転技術なら3分経たずして着く場所だったのだ。

 佳子はそれが仕事時間中で次の店舗の店長と約束がものの30分もすればあることなどすっかり忘れ、夢中で車を男が指定してきた場所に向け飛ばしていた。

 桂子の走りは豪快である。 こうやって途中途中休憩を入れ各店舗を回るのだが多少休んでも指定時間にはぴたりと間に合わせた。

 途中の道では当時悪名高かった飛脚佐〇急〇の配送車はもちろんのこと鮮魚運搬のトラックまでもごぼう抜きし、前に回ってケツを振り挨拶代わりの威嚇までやってのけ彼ら以上に悪名高かったのである。

 一般道であっても制限速度30 ~ 40キロオーバーは普通にやってのいけていたのだ。

 桂子はこの時こそ血相を変え飛ばした。

 出逢い系は先に出逢ったモノ勝ちだ。

 目的がヌキ&ツユ払いしてもらいたくて逢うことだからだ。

 見つけることができなかった場合、このイケメンならすぐに他のオンナが狙いをつけ湿りを魅せつけヌキ 胎内を歓喜で潤すと分り切っていたからだ。

 いつも出逢い系の男と出逢うときのために地図は頭の中に叩き込んでいる。 この時は運のよいことに男はすぐに見つかった。

 桂子宛に送られてきた写真ソックリそのものの笑顔が海岸線のある場所で手を振って待ち受けてくれていたのだ。 もちろん桂子もどんな車で向かってるか写メで配送車を映し送っていたのだが・・・ 

 到着した場所は普段何気なく通過していた国道わきの少しだけ道が膨らんだ風に見える緩いコーナー付近で、とても車を止めてよいスペースなど見当たらないのだ。

 ところが彼はその少し膨らんだ道の脇の葦の生い茂る中に車を入れろと言うのだ。

 そこに果たして車が通れるほどの道があるのかさえ定かじゃなかったのである。

 だが彼は、 「大丈夫、ここに時々仕事で車を乗り入れてるから」 迷わず入って行っても大丈夫という。

 変に時間をかけたら往来上危険なカーブしている場所、下手に停車でもされ誰かに見つかるとふたりとも困ることになると考え桂子は思い切って茂みに頭から突っ込むようにして車を乗り入れてみた。

 確かに入れないことはないが生い茂っているのが葦 (あし) ゆえに萱 (かや) のように車が通ったあと草が倒れてくれず、通り過ぎると倒れた葦はすぐ元に戻るため数メートル進んだだけでバックミラーから国道は消えてしまっていた。

 さらに進むと少し広い場所に辿り着き、どうやらそこが彼の誘導したかった場所だとわかった。

 ここなら国道から見たって車も人も全く見えない。

 営業車の車体にかなりキズが入ったが気にしてはいられない。

 彼の後を追って更に奥に葦を押し分け入った。

 恐怖とこれから男の人と触れ合える期待で自分を見失いつつあった。

 出逢えた場所が場所だけに到着直後に手に手を取り合うことができ、イケメンが車はもちろん桂子も誘導してくれ水辺の葦の生い茂る繁みの中に入り込み姿を消しその意中を確認し合うことができた。

 だがそこはいくらお互い欲しくてたまらないとは言っても葦が生い茂る水辺。

 地面は靴底に水が浸み込むような湿地帯で横臥はもちろん掴まり立ちをしようにも相手は頼りない葦で支えにならないし下手をすれば沼に足を取られる。

 彼は茂みに入ってすぐに少し小高い場所に誘導し抱き寄せてくれ濃厚なキスを求めてくれ、互いの熱気が伝わると余程焦っていたのだろう 期待してた通りそのまま簡易な前戯に入ってくれた。

 首筋から乳房へ、乳房からスラックスの中へと手や唇が這いずり回り忍び込んできてくれ、パンティーの中の茂みに指先が触れた時羞恥と恐怖・期待が入り混じり思わずしがみついてしまっていた。

 彼は相当なテクニシャンで乳首を唇や舌先で転がしてくれていたと思いきや上手に中指2本を秘部の湿り気の中に埋め込んでくれ、すっかり出来上がってしまっていたその突起部を指先で捉えトントンとノックするように嬲ってくれ、声が漏れ始めるとファスナーを引き下ろし彼のイキリ勃つモノを出して握らせてくれ・・・

 上気し歓喜に打ち震えてるのが自分でもわかったが、彼はと言うと限界を超え始めたからだろう首から頭にかけ真っ赤になるほど興奮し淫靡なソコを睨みつけては指を蠢かせてくれていたのだ。

 喫茶のオーナーたちのように乱交の果て嬲られ続ける、まるで奪い合いのような状態で挿しこみが始まるという経験を経なかったら今の彼の怒りに満ちた顔の意味を理解できなかっただろう。

 彼らは先に桂子を奪った相手に嫉妬し怒気で激昂してくれていた時顔がその怒気によると思われる影響で血色の良さを示す朱を通り越し土気色に近いものに変かしてくれていた。

 その時と同じように彼もまた、出逢い系にのめりこむあまり自分を奪っていった相手方に嫉妬してくれているようで愛おしく、そんな彼が早く欲しくて堪らなくなった。

 やがて下腹部を覆っていた布は膝まで下げられ露わになり湿りきった淫靡なところに舌を這わせられ湿りをすっかり舐め上げ啜り取ってくれていたのだ。 しかも桂子のためにフル勃起させてくれていた。

 お返しは先ほど握らせてもらったモノへのご褒美の仁王立ちフェラだった。 久しぶりに味わう臭いや硬直し切った恋い焦がれた肉塊を夢見心地で含み乳首を与えてあげつつ唇や舌を使い扱いてあげ射出してもらい残らずごっくんした。

 あの喫茶で味わったどの男のモノよりも青臭さはキツく濃かった。

 彼は少し落ち着きが出たようだがこちらは逆に火が付き火照って仕方なくなってきた。

 葦野を吹き渡る風になびく茂みをガン診してくれる彼に 「ここじゃダメ、ウチ もっとシタクなった・・・ どこか近くにない?」 ラブホはと言いかける桂子を制し、 「すぐそこに嫁が迎えに来てると思うんだ。 あとで連絡する」 言いおいて 「桂子さんから先に出て行ってくれない? 一緒じゃまずいから」 せかされたが、 「お願い、名前と住んでるところ教えてくれない! こんなんじゃ帰れない!」 悲壮な顔で告げる桂子に、 「うん、僕も同じ気持ちだよ。 きっと・・・ 明日にでも逢えるかもしれないからさ」 許された時間はそこまでだった。

 この時桂子は思った。

 彼は他の女性をここに誘い込み逃れられないようにし姦通したんじゃないかと・・・ だがそんな彼であっても今は愛の方が勝ってた。

 車を国道に出すのに苦労した。

 なにしろ後ろがどうなってるかさっぱりわからない。

 しかも彼は桂子の淫靡なところを鎮めてくれた場所から桂子が帰る方向とは別の方向に向かって歩き出したのだ。

 エイ! ままよ! アクセルをふかし思いっきり下がった。

 途端にクラックションを鳴らされた。

 茂みの中から突然車が国道に飛び出したのだ。

 凄い剣幕で怒る運転手にメンチ切って桂子は来た道を一目散に引き返した。

 一目で彼に夢中になった佳子はきわどいところまで許して次の約束を取り付け、出逢ってものの30分も経ずして仕事に復帰した。

 久しぶりに男の手や舌を迎え入れ、しかも触らせてもらえたことへの満足感。

 飲み込んだ彼の溜めに溜めてくれてたアレの味を想い出し中に欲しく益々湿ってきたこともあってキュンキュンした。

 骨盤底筋群が発達した彼女の場合、疼きが始まると生殖器が筋肉によって締め上げられるのか雑巾を絞り上げるのに似た感覚を覚えるのだ。

 想い患う桂子のハンドルさばきは不安定になってしまっていた。

 彼と過ごした30分どころか50分近く遅れて到着し、約束していた店長からこっぴどく罵倒されたが何故か平身低頭素直に謝ることが出来た。

 頭の中はいつか近いうちにまぐわえるかもしれないその男のことでいっぱいになった。

 矢継ぎ早にイケメンからの質問が走行中の配送車の携帯に向かって飛ぶ。 
 出逢うまではもちろん出逢った後はそれが運転中だろうと懸命に想いを込めメールを送ったし、送られてきたメールに愛を込め湿りきったアソコの写メを添付し返信した。

 運転する車の前方を半分見て、残り半分は片手で持つ携帯画面をにらみ返信を繰り返しながら次の店舗に向かってハンドルを握っていたのだ。

 後続車に煽られ始め、仕方なく通行量が少ない遠回りと知りながらあの脇道に立ち戻ってなおも走った。

 ほんの少しでも側道に余裕があると車を止め新たな写メを撮り 「欲しくない?」 と電話に切り替え心にしみるイケメンの乞う声を聴いた。

 メールや電話交換しながらも誘いの言葉を、彼が出逢いの希望日を入れてくれるのを待った。

 恐怖と欲望がないまぜになった中で奪われたく、その日が待ち遠しくて仕方なかった。

 待ち受け画面はもちろん彼の顔に交換し、用もないのに携帯を開いて見つめ四六時中その時を待った。

 それがたとえ仕事が終わり自宅にいたとしても、すぐに指定の場所に駆け付けられるよう準備は整えおくほどののめり込みようだった。

 ほどなくして彼女はあの自然公園に、猟奇的な性交妄想に憑依りつかれ (とりつかれ) た挙句 彼を誘い込んだ・・・いや、不貞なる猟奇的な性交をやってくれるよう仕向けたのである。



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<筆者知佳さんのブログ>

元ヤン介護士 知佳さん。 友人久美さんが語る実話「高原ホテル」や創作小説「入谷村の淫習」など

『【知佳の美貌録】高原ホテル別版 艶本「知佳」』



女衒の家系に生まれ、それは売られていった女たちの呪いなのか、輪廻の炎は運命の高原ホテルへ彼女をいざなう……

『Japanese-wifeblog』










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