官能小説『父親の面影を追い求め』

知佳 作



桂子(image)





10 したくて我慢できない夜がくる

したくて我慢できない夜
 11/19のツイートまとめにも掲載されている通り個人差はあるものの大なり小なり健常な男女なら競い合ってでも異性を求めようとする。 だが現状では日本は夫婦間であっても性に関する会話はタブー視されていて滅多なことでその意志は相手方に伝わらない。 男性は見た目と違い非常に神経質にできており外、つまり職場で些細なことがあったとしても忽ち萎えが生じ性生活に支障をきたしてしまう。 気を使いすぎ脳内が疲れヤルという意思が働かないのだ。 ひとりの男性を母娘の3人で共有というのも男を生かすため、或いはこき使うため時に違う女性器が必要と考えたからかもしれない。

簡単に萎えてしまう男 VS 一旦発情してしまうと収拾がつかなくなる女という構図に見えなくもない。
しかし母娘であっても同じ男を好きにならないとは限らないですよね。
義父が妻の連れ子の女性器を妻と同等かそれ以上とみなし興奮し犯してしまう、或いは義母に欲情した父の連れ子である息子が童貞なるがゆえ興味を抱き義母と父との行為を盗み見し気持ちが抑えきれなくなり義母がたまたま優しく包み込んでくれたことから・・・などということはよくあると聞きます。

桂子も娘が男たちにおもちゃにされ帰ってくることがしばしばあると生理が始まって間もなくの頃から感ずいていて、でも母娘はオープンな関係でなかったことから怒りの方向が母という立場ではなくライバルとみなして爆発してしまったという。 後になってしっ責内容からして嫉妬に近かったと久美から聞かされた。
 では何故にこれまで男たちを自宅に招き入れなかったか。 それは母の男というのが桂子に幾度も関係を迫って来ていたことから欲情した時の男のしつこさに懲りていたのである。
もしも招き入れたら、いつかきっと娘に手を伸ばすに違いないと分っていたからであった。 そう、娘の貞操を心配していたのではなく男が娘に乗り換えようとするのがいやだったのだ。

昼間のゲーム喫茶はマシンの喧噪とお客様の怒声で沸き立っていてそれほどお客様からの注文はなくてもこの騒音と怒りに似た雰囲気だけで気疲れししょっちゅうモーションをかけてこられヤリたくなったとしても店内に入っただけで気持ちを紛らすことができた。
たとえそれが、準備室を兼ねたキッチンに立って注文品を用意している背後からオーナーが挿し込んできても気持ちとは裏腹に振り払うことが自分なりになんとかできてた。
褒めてほしいと思うほどちゃんと出来てた。

反面火を点けてくれたはずのオーナーは
ゲーム機で大当たりが出たりすれば大声を出し呼ばれるものだから同じ当たりでも高額配当が出たのかと殺気立つ。
一瞬で数日分の売り上げが消える日だって珍しくなかったからだ。 だがこうなると流石担える。
このように私の躰半分、儲け半分みたいな状態になることもままあったので身が持ったが・・・

 所詮ギャンブルなどというものは素人が傍から気をもんでみたからといってどうなるものでもない。 それが高額配当だ。

周囲に、表面上気づかれないようにしながらもオ-ナーが苦渋に満ちた顔で札束を手渡すと、件のお客様が自慢げに受け取る様子をキッチンの奥から覗き見て、そのあまりの多さと周囲の負けが込んだ顧客の怒りに満ちた表情の対比に少し怖くなったこともあった。
パチンコ店と同様 一応の閉店時間近くなると、諦めた客から三々五々散っていってくれる。
店は、喧騒から解き放たれ 平穏な時間が戻ってくる。
客を送り出しながら夕日が沈む様子を見ていると ”やっと” という思いが込み上げてくる。 

 オーナーとの我慢比べでしたくて我慢できなくなった桂子にとって待ち焦がれた夜がやっと訪れたからだ。

気持ちは踊り胸が高鳴った。
懸命に挿してくれたオーナーの限界まで怒張したモノを、濡れてるくせにつれなく振り払い何気ない顔して立ち働いていても躰は正直で待つ余裕すら失いかけておりパンティーはもう脱がせてほしいほどにグチョグチョなのだ。

言いつけられる前に閉店の看板を出し、戸締りを終えると表の片づけと 洗い物を済ませ私は奥の部屋に入ってオーナーの寝室の片付けや掃除に掛かるのが日課になっていた。
疲れたオーナーを寝かせる準備もだが、この作業は私たちの愛の巣作りの準備でもあり、この時ばかりははしたないと思いながらも気合が入ってしまう。

オーナーがその日の売り上げ計算や明日のゲーム機のセットなどをしている間にこれらを済ませ部屋に帰ってくるのを忙しそうなふりして待つのだが、時には何時間待っても帰ってきてくれない日もあった。

今日のような大当たりが複数回出たりしたら上層部に必ず連絡を入れ場合によっては上層部が一旦閉めた店を開けさせ夜っぴいて裏ロムの調整をやるからだ。
夫では感じえない男としての貫禄はこんなところからきているのかもしれないと、時々彼も目を見て思う。 ふとした時素人さんを射竦ませるある種業界人たる風格にたじろぐときがある。
こんな日は表に顔を出せないから寝床の支度が終わると抱いてもらうのを我慢して家に帰るしかなかった。

男ってどうしてああなんだろうと、ふと思う。
店内のソファーでお昼休みにオーナーのチ〇ポをワレメで受け止めた時も明らかにその時刻より随分以前からオーナーのチ〇ポは7~8分勃起してたように思えた。
それ以降というもの尻を狙われたときは必ずと言っていいほど同じかそれ以上に勃起させていた。 だから背後からパンティーを引き下ろされワレメに亀頭冠を宛がわれると悲しいかな女であるがゆえ僅かに足を開き花弁の位置を相手の高さに合わせるべく俯いて心の中で位置合わせをし亀頭冠が埋め込まれると挿入をも待ってしまう。 なのにキュンと来る所まで突っ込まれるとそれはそれで慌てふためき拒否するが如く振り払ってしまう。

特に今日みたいに何度も何度も物陰とはいえ店内で熱を帯び腫れ上がったワレメにあんなモノを挿されると女はいつまでもモヤモヤして治まりがつかなくなるのにお客様から声がかかるとスワッ大当たりかと飛び出していき帰って来た時オーナーは賭博のことですっかり忘れてしまったように目の色を変え、しかも待ちわびた変転後幹部の指示に従って収支決算俵を出すなどしてペコペコ頭を下げ立ち働いている。

こうなると日陰の女であることを自覚せずにはおれなかった。
いつの日か彼らに人身御供として捧げられる、人柱の身であるような気がしたが・・・
思い直してオーナーへの置き土産に休む準備を整えた布団の枕の下に、昼間オーナーに散々挿されシルで湿って臭い立つパンティーを脱いで潜ませ、「おやすみなさい」 とメモを残して裏口から帰ったりもした。

帰りつくや否や、旦那や家族に悟られまいと機械仕掛けの人形のように急いで家事を済ませる。
旦那の晩酌の後片付けも終え、寝るのを見届け深夜、子供たちが寝静まって後にシャワーに立ち真っ暗な脱衣場で手探りで脱いだときパンティーを着けていないことに気付き恥じていると、裏庭の奥の暗闇でオーナーが笑ったような気がして窓の外を覗き見た。

その瞬間、空から満天の星が降るように私の躰の中にオーナーとの感覚がパーッと蘇り、したくて我慢できない夜が・・・  ごく自然に指がソコに伸びていた。



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<筆者知佳さんのブログ>

元ヤン介護士 知佳さん。 友人久美さんが語る実話「高原ホテル」や創作小説「入谷村の淫習」など

『【知佳の美貌録】高原ホテル別版 艶本「知佳」』



女衒の家系に生まれ、それは売られていった女たちの呪いなのか、輪廻の炎は運命の高原ホテルへ彼女をいざなう……

『Japanese-wifeblog』










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