第12話 拉致された真弓
 
 テレビや新聞、雑誌がこの事件をとりあげた。
雑誌やテレビが、犯人のようにして由佳を取り上げていたから、由佳は元気がなかった。
内藤が証言して、自分から飛び込んだといくら説明しても、マスコミは生け贄が欲しくて、由佳を犯人と思われる報道をしている。
警察でも由佳は犯人でなく、事故だと会見で言っていたにも関わらずに。

 「ねえ、元気だしてよ」
「ありがとう、紀子さん」紀子は後ろから、由佳の白衣のボタンを外し手を入れて乳房を掴む。
「まだ、ダメよ。後でね」由佳は振り返って紀子に唇を重ねた。
「先輩!」
「今夜の仕事をがんばろう」わざとらしく作り笑いをする。
「はい、先輩がんばりましょう」紀子も作り笑いをした。
そして、事件から1ヶ月も過ぎるとマスコミも報道しなくなり、病院へも、マスコミ関係者は来なくなり、静けさが戻ってきた。

 今日の夜勤は、紀子と由佳で、時計はもう1時を回っていた。
2人は入院患者の様子を見回ってから抱き合う。
「先輩!」「紀子!」2人は唇を重ねてから、白衣のボタンを外していく。
2人はスリップは着てなく、お揃いの白いブラジャーが現れ、乳房の半分が飛び出している。
背中のホックを外し、白衣も脱ぐと、上半身に着ているのは何もなく、パンティ1枚である。

 「先輩!」紀子は由佳の乳首に吸い付く。
「あん!」由佳の体が反り、紀子の頭を抱きしめていく。
紀子は乳房を揉みながら、パンティを下げ、由佳も腰をあげて脱ぎやすくした。
そして、足を交互に動かして、由佳は一糸まとわぬ全裸になり、紀子は薄い絨毛を撫でていく。
「紀子さん!」由佳は紀子の髪の毛を、掻きむしりだす。

 紀子は徐々に頭を下げて、クリトリスの包皮を捲り、舌でなめだした。
「あ、あ、あ~!」体を反らせて由佳は悶える。
紀子は、なおも舌でなめながら、指で淫裂の入り口付近を撫でていく。
由佳は「いいわ、久しぶりだから感じる…」悶え声をあげている。

 紀子はさらに淫裂の襞や膣へと愛撫を繰り返しすと、淫汁が垂れだした。
「先輩、蜜が流れだしました…」
「紀子さん言わないで。恥ずかしい!」それでも、淫汁を流し続けた。
やがて「いく、いくわ!」由佳は動かなくなり、荒い息使いをしている。
紀子は体を由佳に寄せ、乳房と乳房を重ね合わせて抱き合った。
 
 次の日、紀子と由佳は真弓に休暇願いを出した。
「あら、2人同時なの?」
「はい、一緒に旅行しようかと思いまして!」
「仕方ないわね。で、どれくらい?」
「3日間です」
「わかった、ゆっくり楽しんできて。お土産を忘れないでね」
「勿論です」2人は夕方の5時まで勤務を終え、寮に戻った紀子はカバンに衣服を詰めて旅行の準備をしている。

 由佳も同様に準備をして、終わると玄関に向かう。
紀子も急いで玄関に向かうと「あら、紀子さん、休暇なの?」百合が声を掛けた。
「ええ、百合さんは、勤務でしょう?」
「そうなの、いいわね旅行なんて。お土産を忘れないでね。カッコイイ男なんか最高なんだけどな…」
「無理よ、私が貰うから。行って来るわね」2人は由佳が借りたレンタカーに乗って寮から走り出した。

 一方、病院では真弓が、2人の抜けた穴をカバーするために、勤務をしている。
「婦長、大丈夫ですか。そんなに働いて!」婦長代理の清美が冷やかした。
「ええ、まだ若いのよ、働かなくちゃ」笑顔で答えている。
 
 こうして、何事もなく勤務を終えた真弓は、暗い夜道をアパートへと歩いていく。
「ああ、疲れた。8時まで働くなんて、イヤな商売だわ」人通りの少ない夜道で、独り言を言いいながらアパートの前までき来ると、声を掛けられた。
「もしもし、宮園真弓さんでは?」見慣れない男が声を掛けた。
「はい、宮園ですが。なにか?」
「やっぱり、そうでしたか。よかった、これを見て下さい」男はポケットから布きれを取りだして真弓に見せた。

 「これは、何なの?」と叫んだ瞬間、男はその布きれを真弓の口と鼻に押しつけた。
(いやー、誰か来て~!)と叫んだが、口を塞がれているから、声にはならない。
それと同時に、睡魔が襲って(クロロホルムだ…)気づいたが、真弓は意識が遠退いていく。
男は、真弓を抱きかかえるようにして、停めてあった車に向かう。
それを見て、ドアが開き、中から2人が降りてくる。

 3人は、ぐったりした真弓を車に乗せて、暗い夜道を走り出した。
真弓は両手を後ろ手に縛られた。
「これで、逃げられないわよ」女性の声だ。
「高速で飛ばすぞ、意識だけ注意しろよ」運転している男が指図している。
車は市街を走り抜け、東名高速に入ると、制限速度ギリギリで走っていく。



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