13.隷属

ーーああ、もう、限界だわ

 あれから約半年後。私は大学で講義を受けながら脂汗をかき、辛い生理的欲求と戦っていました。原因は股間にガッチリと嵌められた、二穴バイブ付きの貞操帯。オシッコは何とか可能ですが、大きい方は無理なんです。もともと便秘気味の私が排泄を許されたのはもう5日ほど前でしょうか。午前の講義中に便意を覚え、ヤバいと思ったら、どんどん加速度的に排泄欲求が高まって来てしまいました。

 だけど汚物をせき止めるため真ん中が異様に太いアナルバイブのガードは完璧で、洩れてくれる気配は全くありません。おまけに強い力が入ると自然にスタートしてしまう嫌らしい微振動が、今では本来の性器以上に感じ易い尻穴の性感に訴え掛けて来るんですから、たまりません。排泄を止められた激痛とすぐにも気をやってしまいそうな淫密なアナル快感が交互に押し寄せて、もうメロメロでした。私は仕方なく講義を退出して、救いを求めるためご主人様町田先生の家へと向かいます。このままでは本当に体が壊れてしまいそうでした。

 出迎えて下さったのは奥方様だけでした。

「ご主人様は?」
「ああ、あのボンクラはパチンコに行ってるよ。それよりお前、何だってこんなに早く来やがったんだい?」
「あ、あのう……トイレを使わせて頂けませんでしょうか」
「けっ! 服を脱いで、そこで待ってな。奴隷メイドの分際でトイレを使おうなんざ、百年早いんだよ」

 私は屈辱に唇を噛み締めましたが、おなかが裂けそうな激痛には勝てません。慄える手で手早く服を脱ぎ捨て、黒革T字状の貞操帯だけの裸になると、奥方様を待ちました。

「ホラ、この中にヒリ出すんだ」
「はい」

 奥方様が持って来られた大きな金だらいの上に跨がって中腰になると、貞操帯に手が掛かりガチャリと解錠して下さいました。そしてアナルに埋まっていた中太バイブが抜き取られていくと、すぐさま不快な破裂音と共に、溜まってた汚物が流れ落ちて行きます。

「お前今、ウンコしながら気をやったな?」
「ああ……はい」

 5日も溜め込んでしまった排泄物をようやく出す事が出来る心地良さはあまりにも素晴らしく、おまけに奥方様が後部と合わせて前部のペニス型まで抜き取って下さったので、私は弾けてしまってたんです。

「はっはっは、傑作だねえ。どこの世界にクソをひり出しながらイッチまう変態女がいるんだい?」

ーーああ、おっしゃる通りですわ、奥方様。私はウンコしながら気分を出してしまう、恥知らずな女です。どうかお仕置きを下さい

 奥方様に嘲笑されて凄まじい恥辱に身を焼きながら、そんな事を考えてしまう私。この家の奴隷メイドとして一生仕える誓約を交わしてしまってからもう半年。私はご主人様と奥方様にしっかり躾けられて、どんなに酷い扱いも隷属の歓びに変えてしまう、嫌らしいマゾヒストに目覚めてしまいました。もう二度とまともな生活には戻れません。

「それにしても、よくまあそんなに溜め込んでたもんだねえ。恥ずかしくないのかい?」
「とても恥ずかしいです。申し訳ありません、奥方様」
「お前のビチグソを見てたら胸糞が悪くなったよ。さっさとトイレに捨てて、汚れちまった物を綺麗に洗って来な。ただしお前の体だけはそのままだよ。アタシが綺麗にしてやるからね」
「わかりました。ありがとうございます、奥方様」

 「アタシが綺麗にしてやる」と言うお言葉でお仕置きを期待してしまい、空き家になった股間を早くも疼かせてしまう私。今はまだ通いですが、気分はもうすっかり町田家の奴隷メイドでした。ご主人様を象ったバイブレータを見てるだけで胸がキュンとなり、汚物がベットリ付着したもう一本がなければ、しゃぶりたいと言うはしたない欲求に勝てなかったかも知れません。

 トイレに排泄物を流し、金だらいや貞操帯に付着したアナルバイブを水洗いしながら、私はこの半年間を思い返していました。

 町田先生の奥さんはとても小柄でやせており、初めてお会いした時は失礼ながら先生よりずっと年上のように見えてしまいました。本当は先生より少し年下なのに、ドギツイ下品なメイクや原色系の派手な服装、そして皺や染みだらけの肌を見ていると、無理して若作りしようとしてる高齢のおばさんみたいだったんです。私は他人の夫に手を出した不倫女だと口を極めて罵られ、どうしてもと言うのなら卑しい奴隷メイドとして家に置いてやると言われました。事前に命令されていましたので、町田先生の催眠支配から逃げられない私は、土下座して頼み込み奴隷メイドにして頂くよりありませんでした。先生だけでなく奥さんの事も「奥方様」とお呼びして絶対服従を誓わされ、この家に来た時は家事のほとんどを命じられてこなさねばなりません。

 私がまだ自宅で暮らし大学生活を続けながら、奴隷メイドとしてこの家に通う二重生活を強いられているのは、就職して町田家の家計を支えるためです。このまま予定通り大学を卒業し、すでに内定をもらってる高校教師として働く事が義務付けられました。町田先生はそれをアテにして早々と退職し、SMクラブで女王様をやっていると言う奥さんも、今ではめったに店に出られる事がありません。でも私は、就職したらそのSMクラブでも稼ぐように言われました。お金を持ったお客さんを取って、接待するんだそうです。私は今でも家庭教師や塾講師のアルバイトをこなし、報酬は全て町田家に入れています。

 客観的に見たらとんでもない悪条件でしたが、町田先生に催眠支配されてる私に選択の余地はありませんでした。このまま就職したら、いよいよ町田家に住み込みの奴隷メイドとして、一生過ごす事になるんでしょう。親を欺くため町田先生と私は偽装結婚する事になっています。親は絶対に大反対でしょうが、私を町田先生から引き離す事は出来ません。だって私自身がどうしてもこの家に戻って来てしまうに違いないんですから。

ーーああ、私の人生って、一体何だったんだろう……だけど、ご主人様と奥方様にご奉仕していれば、タップリかわいがって頂けるんだから……

 この頃では自分の強要された過酷な境遇に疑問を抱く事もさほどなくなりました。そして貞操帯内側のアナルバイブを水洗いしてるとドキドキして切なさと愛しさが胸に込み上げ、詰まらぬ気持ちの揺れなど消えていきます。
 
 町田先生に行動を操られる私ですが、気持ちまで一生奴隷メイドとして過ごす事に歓びを覚えるようになって来たのは、奥方様に調教して頂いたおかげだと思います。当初私は、小柄だけど逆らう事の許されない、この醜い中年女性を「鬼婆」だと思いました。私をこき使って、事ある毎に汚い言葉で罵り、ビンタや尻叩きなどの身体的暴力も毎日のように加えられました。町田先生が絶対に体を傷付けないように、と注意して下さらなければ、もっと酷い目にあわされたかも知れません。私自身「奥方様」にはどうしても素直になれず、上辺だけ服従してるフリをしてましたので、それを見破られてたんだろうと思います。

 ですが、奥方様はただ単に私をイジめ、痛め付けるだけではありませんでした。身体的暴力の後には、必ず私を性的に歓ばせる「お仕置き」も一緒に施されたんです。ご主人様とお二人でかわいがって頂く事が多かったですが、奥方様だけの事もありました。SMクラブでは女王様であり、女性を辱める術にも長けていらっしゃる奥方様の責めは、女性の快楽のツボを心得たとても巧みなもので、私がどんなに嫌がり体を閉ざそうとしても無駄な抵抗。最後は必ず何度も極めさせられてしまうんです。そしてそんな毎日を過ごしているうちに、私はすっかり奥方様の素晴らしい性戯にほだされて、どんな酷い仕打ちを加えられてもそれを歓び体を濡らしてしまうよう完璧に躾けられてしまいました。今や私は、絶対服従の奴隷メイドとしてご夫婦に仕え家事をこなしながら、稼ぎ手として仕事にも出ると言う理不尽な運命にすら、マゾの血を燃やしてしまう有様で、一日中嵌められている貞操帯の中はいつもグショ濡れ。やや小さめで物足らない二穴バイブを前後ホールで切なく喰い締めながら、お仕置きでイジめられる事を心待ちにしているエッチでど変態な奴隷メイドです。

「洗って来たのかい?」
「はい」
「それじゃお前の体を綺麗にしてやろう。四つん這いでお尻を突き出すんだよ」

 洗浄を終えた二穴バイブ付き貞操帯を持って戻ると、奥方様は黒のレザースーツと言う「女王様」スタイルに着替えておられ、股間にニョキリと突き出したペニスバンドの逞しさを目にしただけで私はもうドキドキと気もそぞろです。貞操帯の内側に装着されて水洗いしてるだけで妙な気分に陥ってしまった二本のペニス型より一回りは立派そうなソレは、ご主人様のペニスを象った上に生身より刺激を強めるイボイボが植えられた強烈な代物でした。さらにバイブ機能まで付いており、ご主人様の温もりが伝わって来る本物に劣らぬ夢のようなエクスラシーを私に味わわせて下さるんです。

「ふふふ、汚いねえ。お前みたいな美人でもクソはクソか……」
「あ、あ、あ、奥方様! 素敵です、いい~っっ!!」
「変な声出すんじゃないよ。アタシャ、お前のウンチを始末してやってるだけなんだよ」
「だ、だってえ! うひい~っっ!!」
「かわいいねえ。アタシに触られるのを嫌がって睨み付けてた頃とは大違いだよ、アハハ……」

 もう駄目でした。同性にいたぶられる行為を強く嫌悪していた私を毎日根気強く愛撫して、全身の性感帯をすっかり開かせてしまった奥方様の手指はまるで魔法が掛かってるみたいなんです。今では顔だの背中だの、性感帯とはほど遠そうな場所を軽く撫でられただけで、目がウルウルして頭がぼうっとしてしまうくらい感じちゃうんですから、清めると言う名目で鋭敏なアナルに指を突っ込まれクニクニと動かされては我慢出来るわけがありません。

「イキそうなのかい?」
「はい。ああ、もう、もおっ!」

 ところがそこで奥方様の指は意地悪く引き上げてしまったんです。そして、絶頂寸前までアナルを責められ四つん這いでお尻を嫌らしく揺さぶってしまうのが止まらない私の顔の前に、イボイボのペニスバンドが突き付けられました。

「コイツを入れて欲しかったら、おしゃぶりだよ」

 奥方様の言葉が終わるのも待たず、ソレを飢えた獣のようにバクリと口に頬張り、ネットリと愛おしくおしゃぶりを始めてしまった私。強烈なイボイボが口腔を擦り上げるとこんな部分にも性感帯が存在するのかと思う程興奮して歓びを覚えてしまいます。奥方様は私の後頭部を撫でながら言いました。

「スケベ娘を躾けるにはやっぱりチンポが一番だねえ。お尻が裂けないようにしっかりお舐めなさい」

ーーアナルに入れられるんだ! ああ、恐いけど……私きっと又狂っちゃう

 そしてとうとう奥方様のペニスバンドは、バックから私の尻穴をズブリと貫いて来ます。ズン、ズン、と挿入を深めるべく突き上げられる度に口から生々しく呻き声が洩れ、奥深くまで呑み込んでしまう頃には、あまりの興奮と強烈な快感で私は白目を剥き涎を垂らしていました。

「お尻がすっかり病み付きみたいだねえ」
「もう溜まりません、奥方様あ……ら、らめえ! 動かないで」
「いくらでもイッテいいんだよ。ホラ、こうすればイチコロだろう」
「ほお~っ! い、いぐううっっ!!」

 奥方様はアナルを犯したペニスバンドをゆっくり引き上げながら、すっかり鞘から弾け出たクリトリスを指で探り、ズブ濡れのアソコにも指を含めて来たんです。あっと言う間に弾けた私は、ドッと体液をまき散らして奥方様の指を汚してしまいました。

「ただいま」
「お早いお帰りだね。どうせ又すって来たんだろう」
「まあそう言うな。我が家にゃ金の卵を産むニワトリがいるじゃねえか」
「馬鹿な事言ってないで、アンタもそのニワトリをかわいがってやんなよ。さっきからもう、クジラみたいに吹きまくってんだよ、コイツ」
「よしよし」

 帰宅されたご主人様まで加わって私を責めて下さいました。口の中に乱暴にペニスを突っ込まれ、奥方様にアナルを犯された体を仰向けにされると、ご主人様に前の方から貫かれます。股間の前後に二本の男根を同時に迎え入れると、調教された私の体は火のように燃え上がって次々に極めるイキ地獄に陥り、意識が遠のいていったんです。

「おっと、動くんじゃないよ」
「痛むからじっとしてろ。もう少しの辛抱だ」

 あらぬ箇所を襲った激痛で目覚めた私は、とんでもない仕打ちを施されていました。背中で手錠を掛けられ、大きく脚を開いて人の字拘束された私の体に、ご主人様と奥方様が想像も付かない淫らな作業を行っていたんです。それは両乳首とクリトリスを丈夫な釣り糸で縛ると言う淫虐なもので、奥方様に縛られていたクリトリスの恐ろしい痛みで目が覚めてしまったんです。身じろぎするだけで大事な箇所が引き千切れそうな猛烈な苦痛が走って動けなくなった私は、程なく三点の敏感な肉の尖りを括られ一つにまとめた糸を奥方様に持たれていました。

「気分はどうだい? これは豆吊るしと言って、どんな気性の強い女でもヒイヒイ泣き出すってんで有名な、一番辛い責めなんだよ」
「どMなお前なら大丈夫だ。今から毎日豆を吊ってやるから、もっと大きく嫌らしく膨らませるんだぞ。そうしたら完璧な奴隷メイドになれるよう、体を改造してやる。どうだ、嬉しいだろう?」 

 「改造」だなんて言われてもピンと来ませんでしたが、どの道私はもう普通の女性の幸せなど望めない体なんです。妊娠が発覚して堕胎させられ、不妊手術を受けてしまったんですから。「豆吊るし」の糸はアームの付いた装置により上方に吊り上げて固定され、ご主人様が口をペニスで塞いで下さいました。すると私はご奉仕の歓びと豆を吊られた激痛が相まって、次第にわけのわからぬ錯乱状態に陥っていきます。そんな私の乳首にはご主人様の、そしてクリトリスには奥方様の持つ小筆が当てがわれました。

「お前の大好きなお薬を塗ってやろう」
「さあ、もっともっと膨らませるんだ」

 ご主人様と奥方様は「豆」にローションを塗り付けながら語り掛けて来ます。

「まず、クリトリスの包皮を切除してやろう。そうすりゃ一日中ソコをムズムズさせて男を欲しがるドスケベ女に変身さ。どうだい、嬉しいだろう?」

 ああ、この世にこんな淫らなお仕置きがあるんでしょうか。糸吊りにされた敏感な肉豆に薬を塗られるのは妖しくも強烈に心地良く、身じろぎ一つ出来ない私は脳から水が滴るような思いに慄え上がりました。包皮を切られる恐ろしい手術の説明にも、全身の血が逆流するような凄まじい興奮を覚えてしまいます。

「それから乳首とクリトリスにピアスを付けてやるよ」
「アソコのビラビラにもピアスして、アクセサリーでもぶら下げてみるかな」
「そんな事したら、この娘マンコから嬉し涙がドバだろうね」
「そりゃどMだからな、ハハハ……」

 ご主人様と奥方様がそんな恐怖の肉体改造について談笑しながら、小筆に変えた振動ローターを吊り上げられた鋭敏な尖りに押し当てて来ると、私はもう何も考えられずに獣のような恐ろしい悲鳴を咆哮し、この世のものとも思われぬ強烈な性の歓びで狂乱に巻き込まれていくのでした。




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