官能小説

『めぐみ 間違い温泉』

Shyrock 作



 
姉小路 惠 image



第5話「土産コーナーにて」

 熱くとろけた花弁の中へ俊介の先端がヌプリと埋まる。
 大きく膨らんだ亀頭、そしてえぐれたカリが入ると、俊介は根本まで一気に惠の中へ突き入れた。

「んあぁ~~~っ! あぁぁ、はぁっ……」

 俊介は珍しく高い声を上げ仰け反った惠の首に強く吸いつくと、火照った肌に濃いキスマークを残す。
 そしてグッグッと小刻みに動きながら丸く膨らんだ乳房を幾分強めに揉みしだいた。

「凄いよ、惠、いつもより濡れて、締めつけてくる」
「あはぁっ……俊介、いい、いいよぉ……っあぁん!」

 俊介が腰を打ちつけるたびにパシャパシャと水面が波打つ。
 温泉セックスならではの艶やかな光景だ。
 繋がったところからはそれとは別のグチュグチュと粘り気のある水音も響く。
 触発されるように惠も自ら腰を打ちつけ喘いだ。

 対面座位で攻めまくる俊介とそれに応え激しさを増す惠。
 対面座位はポルチオもGスポットも刺激ができる一石二鳥の体位だ。

「奥が気持ちいいの!?」
「いい、いい! すごくいい!」
「ポルチオに当たっているのが分かる?」
「奥のすごくいいところかな? あぁっ……もうたまらない!」

 ラストスパートをかけ激しく突き上げる俊介の背中に、強く抱きつき惠は甲高い声で限界を告げる。

「もう、イきそ……あぁぁ、イく、イっちゃう!……っ」
「僕も、そろそろ出すぞ……! 惠の中に、全部っ……!」
「あぁあんっ、もうダメ……ッ! 俊介っ、来てっ、きてええぇえっ!」

 思い切り奥へ押し込まれた肉柱は惠の中にドクドクと凄まじい勢いで精液を放出する。
 その勢いたるや、結合部から溢れかえるほどだ。

「あっあああっ! イクッ……! イっちゃう! んぁああっ~~~!」

 射精を感じながら惠も身体をブルブルと震わせ絶頂に達した。

「はあっ……はあっ、あん……」

 同時に達した惠もキュッキュッと膣を収縮させ、俊介の肉柱から精液を搾り取っていた。
 震える膣肉の感触を楽しみながら俊介は肉柱を引き抜いた。
 惠は湯に浸かったまま抱き合っていたかったが、中に出された精液がお湯に混ざってしまわないようにシャワールームへと向かった。

♨♨♨

 俊介と惠は部屋に戻ると、再び情欲の炎が燃え上がり激しく求め合った。
 惠としてはこの夜、例の男との行為を含めると4回交わった。

 惠は館内の混浴温泉に向かったのに、なぜ俊介と合流することができなかったのだろうか。
 実はこの旅館には混浴温泉が2か所あった。
 つまり【混浴温泉A】と【混浴温泉B】があったのだ。
 館内案内をよく見ておけば間違うことはなかったのだが、下調べもそこそこにしていたためにまさか2か所あるとは知らず、俊介は【混浴温泉A】で惠を待ち、惠は【混浴温泉B】に入湯してしまった。
 不注意だったとはいえ、間違いは偶然の悪戯といってよいだろう。

 ところがここからは偶然では済まされない事態となっていく。
【混浴温泉A】に入湯した俊介は惠が来ないことを妙だと考え、旅館の番頭に尋ねてみたところ館内には混浴温泉が2つあると知らされた。
 事情を知った俊介は急いで【混浴温泉B】に向かった。
 俊介が【混浴温泉B】に着くとすぐに脱衣し湯船に入った。
 湯船はガランとして人気はなかったが、湯煙で曇った向こうから男女の睦ましい声が聴こえてくるではないか。
 俊介がどこのカップルかと思い、そっと近づいてみたところ、何と惠が見知らぬ男と絡み合っているではないか。
 岩の陰から様子を見ているうちに、憤怒や嫉妬もあったが、それとは別の感情がムクムクと頭をもたげていた。
 それは愛しい恋人が見知らぬ男に寝取られている場面を見て興奮するという、歪んだ劣情であった。
 俊介は異常なほどの昂りを感じ激しく勃起してしまっていた。
 
♨♨♨

 翌朝、出発の準備ができた俊介は職場への土産を買うことにした。
 惠はまだドレッサーの前に座って化粧をしている。

「土産を見てるね。惠も後からおいでよ」
「うん、分かった」

 俊介が1階のロビーに向かった。
 土産コーナーで物色していると、ふと昨夜惠と交わっていた男の姿を見つけた。
 俊介は男の顔をはっきりと記憶している。
 男も土産を求めて来たのだろう。
 俊介は男に接近し直ぐに切り出した。

「昨日、僕の彼女がお世話になりました」

 男は驚きの表情を浮かべている。
 俊介が丁寧な挨拶をしたことが反って不気味なのだろう。
 もしかしたら厳しく詰め寄られたり、あるいは殴られるかもしれない、と予測しているようだ。
 男は喉の奥の方からようやく声を出した。

「ごめんなさい……」

 男は謝罪の言葉を口にした。
 かなり怯えていることは明らかだ。
 俊介から意外な言葉を飛び出した。

「謝らなくていいですよ。それより今度もう1回彼女を抱いてもらえませんか?」
「なんですって!?」
「とりあえず連絡先を教えてください」
「わ、分かりました」

 男は山嵐太一といった。
 俊介と太一は、早速、電話番号でLINEの友だち追加した。

「では詳しくは後日連絡します」
「楽しみにしています」

 太一は小躍りする気持ちを隠しきれない様子だ。




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