第5話「ディープキスは大人の恋の味」

 予想はしていたものの、射精の力強さと、ドクンドクンと喉の奥を押し揺るがす精液の量の多さに惠は目を白黒させた。
 濃密なジュースで喉を詰まらすまい、また真吾のエキスをこぼすまいと、惠は懸命に口内で受け止めた。
苦味のある精液を口内に含みながら、「こんなに大量の精液を口で受け止めとめるのは初めて」としみじみ思った。
 ようやく放出が終わると、惠は真吾の視線を避けティッシュで口を拭った。

「真吾くん、たくさん出たね、いつもあのくらい出るの?」
「たぶんいつもより多かったと思う。先生の唇のせいだよ。先生の唇、すごく気持ちいいんだから」
「真吾くん、女の子の身体を見たことないって言ってたけど、キスは……経験あるの?」

 真吾は恥かしそうに首を横に振った。

(こんなイケメンなのに、キスしたことがないんだ……)

「学校に好きな子とかは、いないの?」

 少し考え、真吾は少し不服そうに首を横に振った。

「いないよ。先生以外は……」

 真吾の純粋な想いに惠の胸が熱くなった。それと同時に、真吾の初めての女性になりたいと強く意識すると、身体がビクッと震えた。

「いいの? 初めてが、年上の私でも……?」

 そう言うと、真吾が必死な形相で口を開いた。

「と、年上とか関係ないよ! 先生のこと、前から好きだったから……だから……」
「だから?なぁに?」
「あの……その……」

 真吾は言葉に詰まってまたうつむいてしまった。
 顔が真っ赤になっている。

「大丈夫よ、思ってることちゃんと言ってみて」
「……だから、僕……惠先生としたいんです」

 真吾は素直な気持ちを告白した。
 はっきりとした口調だった。
 真っ直ぐな物言いに惠はドキリとしたが、真吾の真摯な想いを感じ、惠の胸は高鳴った。

「ありがとう、嬉しいわ……すごく」
「ほんと?」

 そうつぶやくと真吾は顔を上げた。

「本当よ……真吾くんみたいな子に気に入ってもらえると、先生、すごく幸せな気分よ」

 世辞ではなく本心であった。
 真吾の想いに応えてあげたい、惠はそう思った。
 こんな愛らしい少年が自分を選んでくれたということが、惠の中にほんのわずかだが積極的な気持ちが芽生えさせていた。

(教えてあげたい……)

 惠は覚悟を決めた。

「真吾くん……」

 真吾の目を見据えながら言った。

「は、はい」

 真吾がどきまぎしながら返事をした。

「キス……しようか……」

 惠は真吾にくちづけを求めた。

「うん……」

 真吾は小さく返事をすると、はにかみながらうなずいた。
 惠は真吾の仕草を初々しく思った。
 ただ、「うん」と答えたものの、真吾がおどおどとした視線を唇に向けているだけなのを見て、惠はハッとした。

(キス、したことないんだものね……)

 キス未体験の真吾にくちづけを求めた惠も動揺していたが、それ以上に真吾も動揺していた。
 そう、さきほどのフェラチオのとき以上に。
 惠は首に手を廻した。

「真吾くん……」

 惠は頬を寄せ真吾をやさしく抱き寄せると、顔をずらせて唇を半開きにした。
 真吾がゆっくり唇を近づけてきた。
 惠は軽く唇を突き出すと「チュッ」と真吾の唇にくちづけした。

「どう……?」
「なんか……」
「なんか? なぁに?」

 微笑みを浮かべながら惠がたずねる。

「ドキドキしてきた」
「ふふ……可愛いね……」
「もう一度しようか?」
「うん」

(驚いちゃうかな……)

 もう惠の自制心は消えかかっていた。
 惠はおもむろに真吾の首に廻した手に軽く力をこめると、真吾の頭を少し強めに引き寄せた。

「ん、ふ……んん……」

 再び真吾の唇に吸いつくと、ぬめった舌を尖らせると閉じた唇をこじ開け舌を進入させた。

「んんっ!ん」

 真吾は何をされているのかわからず短くうめくと、歯を食いしばってしまった。
 惠は慌てず真吾の歯茎に舌を這わせ、そっと粘膜を刺激する。

「はぅ……む、んっん」

 舌が真吾の口の中を刺激しだすと、力が抜けてきたのか口を少しずつ開いていく。
 その隙を逃さず惠はそっと舌を潜り込ませた。真吾は抵抗しなかった。

「はぁ…んふ…ん、ん」

 惠は隙間からそっと舌を進入させると、真吾の舌にそっと絡ませた。

「ふ……むぅ、ん、んんん……」

 真吾は初めて体験する大人のキスに驚いた様子であった。
 だがすぐにその幼い舌に、惠のとろけるような熱い舌を迎え入れ、絡ませて応じてきた。

「はぁぁ……ん、ん、んん、うぅぅん……」

 ふたりは夢中で舌を吸いあい、濃厚なキスを交わしていった。

「んんっ、ん、はぁ……むぅ、ん」

 惠は真吾と舌を絡ませ、自らの乳房を押しつけ、乳首で真吾の肌を刺激している。
 惠の乳房がふたりの間で押さえつけられた。

「んんっ……んふ、うぅ」
「あぁ、真吾くん……」

 さらに足を絡めあい、滑らかで柔らかな太腿を真吾に擦りつけ勃起した肉柱を刺激する。
 まだまだ性が未熟な惠であったが、彼女なりの渾身のテクニックであった。

「んっ、んん……はぁぁ、せ、先生…あ、んぐ、ん!」
「あぁ、真吾くん……こんなに大きくして……」

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