第3話「女の子のしくみ」

 母乳など出るはずがないのに真吾は喉を鳴らして乳首を吸い、片方の手で気持ちよさげに乳房を揉んでいる。

(まるで赤ん坊だわ。エッチしたことがなくてもこれって男の子の本能……?)

「ねえ、どんな感じ?」
「温かくて柔かくて……すごくいい気持ち……」
「そうなんだ」

 惠は満足そうに微笑んだ。

 いつしか真吾は椅子から下りて、惠と抱合ったままフローリングの上に座っていた。
 乳首の先をぺろぺろと真吾が舐める。
 触れられると少し痛いが、乳首の芯のその奥がチロチロとした愉悦を確かに惠に伝えてきている。
 快楽の炎は次第に大きくなっていき、惠はときおり声を出していた。

「っふ……ん……あっん……あは……」
「せんせい……」
「あぁん……真吾くん、すごく上手よ……」

 一心不乱に惠の乳首を吸いつづける真吾。
 女性が初めてという少年であっても、若くて敏感な惠の肉体の炎を燃やすには十分であった。

「あっ、あっっ……真吾くん、いい……」

背中にぞくっと寒気が走り、両腕が総毛立ってきたのだ。

(この子すごいわ……直也とは全然違う……)

 少し前まで感じていた母性本能のような感情は、いつしか雌豹の欲望へと変化していた。

「真吾くん、女の子の身体、胸以外だったらどこに興味があるの?」

 真吾は惠の問いに素直に答えた。

「うん、いっぱいあるよ」
「例えばどこ?」
「そんなこと恥かしくて言えないよ」

 真吾は顔を赤らめた。

「ねえ、真吾くんに借りたお姉さんのショートパンツ、ぴったりだったよ。ほら、見て」

 惠はそうつぶやきながら、ショートパンツからはみ出た美脚をさりげなく見せた。
 美脚を惜しげもなく晒し、真吾の視線を痛いほど感じる惠。
 ショートパンツの足ぐりからちらりと白いショーツが覗いてる。
 激しく高まった真吾は一気果敢に惠に襲いかかった。

「先生っ! もう辛抱できない!先生のことが好きなんだ!」
「あ、あ、ああ……し、真吾くん、ちょっと、ちょっと、乱暴はやめて~!」

 ダンスでいくら身体を鍛えているとは言っても、惠の力では成長著しい男子の力には敵うはずもない。
 いとも簡単にねじ伏せられてしまった惠。

「いや~! 乱暴はやめて!」
「先生!先生! 僕は先生が好きだ。全部見せて。先生の身体を全部見せて!」

 真吾は不器用な手付きで、惠のショートパンツをむしり取り、ショーツに指がかかった。
 目を爛々と輝かせ冷静さを失っている。

「真吾くん、お願いだから乱暴しないで!」

 真吾はふと我に返ったのか、ショーツにかかった指をぴたりと止めた。
 惠は足に引っかかった状態のショーツを自ら脱ぎ捨てた。
 そしてゆっくりと足を拡げる。

「見て、真吾くん、これが女の子の大事な場所よ」

 真吾の眼が一点を凝視している。その眼差しは真剣そのものだ。

「すごい……これが女の身体なんだ……本当にオチンチンが付いてないや……」
「当たり前でしょう? あったら大変だわ」

 惠は苦笑いした。

「ここの毛って男よりも少ないんだね」
「他に違いは?」
「よく分からないけど、オマンコって縦に割れているんだね」
「真吾くん、エッチの経験がないだけじゃなくて、女性のここを見るのも初めてなのね」
「うん」
「じゃあもっとよく見て……」

 惠は真吾の勉強椅子に腰を掛け、両足をM字にしてみた。
 陰毛は少なめでクリトリスから上方の恥骨にかけて生えてはいるが、陰唇周辺はつるつるで陰毛は生えていなかった。また陰唇の色素も薄めでとても美しい印象であった。
 足を閉じていると「Iの字」に見えた女性器が、開脚したことで細めの「Oの字」に見える。
 真吾の熱いまなざしが女性器をじっと凝視している。

「真吾くん、触ってみて」
「いいの?」
「うん、いいよ」

 惠は真吾の緊張を解そうと優しく微笑んでみせた。
 真吾の指が陰裂に触れる。
 かすかに震えているのが分かる。

「そんなに緊張しなくてもいいのよ。指で開いてよく見て……」

 真吾は壊れ物を扱うようにゆっくりと小陰唇を開く。

「ねえ、真吾くん、私のここ、どうなってる?」
「ピンク色で、グニュグニュしてて何だか柔らかいグミみたい」
「グミみたい?ぷっ」

 惠は思わず吹き出した。

「笑わないでよ。そう思ったんだから」
「ごめん、ごめん。でももっと具体的に説明して欲しいな」
「う~ん、まるで開いた貝のような感じかな。入口にビラビラしたものがついてて、その真ん中に穴が開いている」

 惠は真吾に説明を受けているうちに、奥の方から熱いものが込み上げてくるように思えた。
 自分が真吾に言わせたのに、言われてみるとすごく恥ずかしい気がした。
 真吾は惠に解説をしている最中も手を休めようとしない。
 興味津々と言ったところのようだ。
 だけど惠に遠慮があるのか、そこから一向に指を奥に進めようとしない。

「真吾くん、穴の中に指を入れてみて……」
「え?いいの?」
「うん、いいよ」

 真吾は覗き込みながら、おそるおそる指を沈めていく。

「痛くないの?」
「だいじょうぶ。そう、ゆっくりと優しくね……。あ、あぁっ……」
「もう少し奥に入れてもだいじょうぶよ」
「うん……」

 グチュッと湿った音がした。

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