第4話
(ふ、ふとっ……!)
まるで巻き寿司のような太さに驚きを隠し切れなかったきょうこであったが、両手を添えてゆっくりと咥えた。
(うぐっ……太過ぎて顎が外れそう……)
「きょ、きょうこちゃん……うううっ、いい……」
(ジュパジュパジュパ……ジュパジュパジュパ……)
「くぅ~~~……」
きょうこは舌も絡めながら丁寧に舐めあげた。
車野原とは今夜が初めてなのに、既知の男性であるかのような気がした。
それがどうしてなのかはきょうこには分からなかった。
もしかしたら愛しながら別れた彼にどこか似たところがあったかも知れない。
「うわ~…堪らなくなってきだよ……このまんまだと早々と発射してしまいんだかきや、わんつかばし中断して、今度はオレが舐めるよ。いいね?」
きょうこが亀頭から口を放すと同時に、車野原はきょうこを押し倒した。
そのような動作は別れた彼よりも少々荒っぽいようだ。
ベッドに横たわったきょうこの太ももからパンティが一気に引き抜かれた。
(す、すごく強引……)
パンティを抜き去った車野原はすぐさまきょうこの股間に顔を埋め、貪るように舐め始めた。
「きゃっ……」
(ベチョベチョベチョ…ベチョベチョベチョ……)
陰核を包む皮をめくりあげ桜色の実を剥き出しにして、美味そうにしゃぶりつく。
「あああぁ~!そんなぁ~!あああぁ~~~!」
野性剥き出しで挑んでくる車野原に、女の肉体が燃え盛るのに多くの時間を要しなかった。
身体の奥からも何かが芽生えて迸る。きょうこはそんな感覚に陥っていた。
車野原は花芯の奥に舌を挿し込み、舌先を激しく駆使する。
肉襞を舌で擦られることがこれほど気持ち良いとは……。
花弁からはおびただしい量の蜜が溢れていた。
「あぁぁぁ~~~いやぁぁぁぁぁ~~~!」
きょうこはまだ前戯の段階なのに、早くも絶頂を迎えようとしていた。
「それだば入れらし……」
車野原は小声で挿入の合図を送ってきた。
律義な男だ、ときょうこは思った。
脚は大きく拡げられ、花弁に太い肉杭が食込んだ。
「ああっ!……」
たっぷりと濡れているのに、太巻きが容易に収まらない。
「あ……あぁ……」
「ううっ……」
(グッ、グッ、グッ……)
それでも太くて硬いものがゆっくりと食い込んでいく。
「はぁ、はぁ、はぁ……いやぁ~ん、太い~…太過ぎるぅ……」
「痛でだな?」
「だいじょうぶ……」
きょうこは四つん這いになった。
車野原はきょうこの双臀を高々と持ち上げる。
最初の体位は〝鵯越え(ひよどりごえ)〟だ。
俗に言うバックのことで、挿入角度はペニスが膣の後壁を摩擦する角度で、結合が深いのが特徴である。
男女ともに腰が自由に使える体位として基本中の基本と言えよう。
(ズズンッ!…)
「あっ……はぁ~ん……」
車野原は力強く突きまくる。
その度にきょうこの身体が前後に波を打つ。
(パンパンパン……パンパンパン……)
独特の打撃音が響き渡るのもこの体位の特徴であろうか。
車野原はギアを入れ替えた。
“突き”から“回転”への移行する。
きょうこの双臀をしっかりと掴み、自分の腰をグルグル廻し始める。
これにはきょうこも堪らず嬌声をあげた。
「いや~~~ん……!すご~い!……」
太巻きが狭い肉道を擦り続ける。
きょうこは千切れるくらいにシーツを握り締め、手放しで喘ぐ。
気が遠くなるほどの愉悦の予感に、ついには感涙にむせぶ。
車野原は手を緩めることなく、激しく回転させる。
「ひやあ~~~!もうダメ、もうダメ、イキそう、イキそう、イッチャうよ~~~!」
車野原は“突き”と“回転”を同時に加える。
ねじ回しのように太巻きを捻じ込む。
「ダメェ~~~!ひい~~~!イクイクイクイクイク、イク~~~~~!」
車野原は体位を移行することもなく、ひたすら背後から攻め続けた。
ピッチも最高潮に達する。
きょうこがピクリピクリと痙攣し恍惚をさまよう中、少し遅れて車野原はフィニッシュを迎えた。
きょうこが腹ばいになってまどろんでいる中、車野原は抜くこともしないできょうこの背中に覆い被さりやさしく抱きしめた。
背中への熱いくちづけ……
きょうこは瞳を閉じて、官能の余韻に酔いしれている。
車野原はきょうこの髪を優しく撫でる。
「きょうこちゃん……最高だし……」
「そう?嬉しい……」
「きょうこちゃん、ひとつだけ聞いてもいがの?」
「うん、何?」
「やっぱりあんたは女優さんだばねの?テレビドラマさよぐ出てら人さそっくりのんしたばって」
「えっ?ち、違うわ……。私はごく普通のOLよ。よく似てるっていわれるけど」
「だべの~。本当さよぐ似ていらもの、本上きょうこさ」
「ありがとう!明日何か奢らせてもらうわ」
「それは嬉しいの~」
「ねえ、今度は私からあなたに質問してもいい?」
「んだ?なんだば?」
「車野原さん……結婚してるの?」
「え?んだ……してらし。4年前さ結婚して、子供も一人いらし」
「そうなんだ。奥さんおいくつ?」
「ちょうど30だ。オレより4つ下だし。あの……」
「なあに?」
「すまんきゃ……オレ結婚してらばて、こしたらごどしてまて……」
「いいのよ。私、昨夜あなたに惚れたんだもの。好きになったら誰だってエッチしたくなるでしょう?」
「うん、まあ、それはそうだばって……」
「気にしなくていいわ」
「んだ、ありがどーごし」
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