第6話 ポルチオにボレーシュート

 英俊は一言ささやくと、次の瞬間蜜壺に、指とは比べものにならない質量のモノが入ってきた。

「ひぁああっ……!」
「…くっ、狭すぎ……!」
「いきなり、シュートなんてぇ」
「何言ってる。ボレーシュートは突然蹴るから効果があるんだ!」
「ひぃっ……ヒデのボレーシュート効くぅ!」

 あやの語尾に合わせて子宮近くまでヒデの肉柱が入ってきた。
 すでにあやの思考力が無くなっている。
 とにかく気持ちいい。
 気持ちがよくて、頭が真っ白になってしまう。
 英俊も無心になってあやの中にズンズン突き込む。
 それに合わせてあやは喘ぐしかなくて、英俊の肉柱がピクピクと痙攣したのが分かると、あやの身体は痺れそうになる。

「あぁぁあ~~~っっ!」
「……うっ、あや、すげぇいいぞ……!」
「ヒデっ!いい~……すごくいいぉ~~~」

(ズンズンズン……ズンズンズン……)

 数分間ピストンがつづき、やがて……

「あや……ハイハイになって」
「あぁん……え?ハイハイ?」
「四つん這いになって」
「あぁ、そういう意味か……あはは……」

 腰をもじもじしながら、あやは四つん這いになった。

「あや、もっとお尻を上げて」
「だって恥かしいんだもん」
「いまさら恥ずかしいはないだろう?」
「だって……」
「いいから、いいから」
「うん……」

 あやはためらいがちに、ベッドに肘を付き腰を高々と上げた。
 縦に走った美しい肉裂がはっきりとうかがえる。
 英俊はあやの腰に手を添えた。

(うわぁ……後ろからやられちゃう……ドキドキ)

 あやは息を潜めた。
 まもなく硬いものが肉裂を割った。

(ググッ)

「あぁっ……」

 熱く猛ったものが、あやのとろけた肉を分け入る。

「あぁ……っ!」

 大きいソレが、肉道を広げながらゆっくりと進入していく。
 圧迫感と、ゾクゾクとした痺れが下半身から生じて身体中に広がっていく。
 わざとらしくもどかしい速度で全て入れ終わると、英俊はさらに奥を突くようにグリグリと腰を押し付けてきた。

「あ、ぁあっ、……ぁ……そんな……っ!」

 小さな絶頂は声にもならなかった。
 びくびくと腰が跳ね、溜め込まれた快楽が弾けて溢れる。
 脳がくらくらとまわった。
 
(気持ちいい……変になっちゃいそう……)

 余韻に浸る間もなく、英俊は腰を動かし始めた。
 今度は激しく出し入れされ、小さくイったばかりの敏感な中が、むずむずと快感を拾う。

「イったばっかなのにぃ……! あっ、ぁあ、んっ、んっ!」

 小さな絶頂からさらに快感の扉をこじ開けられ、裏返ったような高い声が、喉の奥から漏れて堪えられない。
 背後から英俊の腕に抱き込まれ、あやはもう快楽に逆らえなくなってしまっていた。

「っ……、あや……かわいい……)

 英俊の掠れた声を聞いた途端、また絶頂の気配があやに訪れた。
 しかしそれを察知したのか英俊はまた動きを止め、あやを焦らした。
 英俊の身体に擦り付けるように、腰がはしたなく動いてしまう。

「好きだ、好きだ!あやが好きだ!」
「あぁん、はぁん……ヒデぇ……私も大好きぃ……」

 息も絶え絶えに愛の言葉をささやく。もうどうだっていい。今は、精一杯気持ちよくなりたい。

「離したくない……あや……っ」
「あっ、あっ、あんっ、んん!私もぉ~!あ~、イっちゃう……っ」

 快楽の波が押し寄せる。
 絶頂が膨れ上がり終わらない。
 身体全てが性感帯になったかのような凄まじい快楽に身を委ねる。
 快感がキャパシティを超え、もう何が何だか分からなくなってしまった。

 深く突き込むことによって、硬い先端が最も奥の微妙な部分に触れる。

「ひゃあ~~~!なぁに!?この感じ!すごくいいんだけど!?」
「奥の突き当りがそんなにいいのか?」
「うん、いい!うん、いい!すごくいいよ~!」

 あやは縦に首を振った。
 英俊が無意識に擦っていた箇所は【ポルチオ】と呼ばれる女性の性感帯の中でも特に感じる個所であったが、若い二人がそんなことなど知るはずもなかった。
 二人が挑んだ体位がたまたまバックの中でも特に【ポルチオ】に到達し易い【つぶし駒掛け】(女性は土下座スタイルで尻を上げ男性が背後から挑む)という体位であったことが偶然至福の快楽を生む結果となった。
 体位の名称なんて知らなくていい。
 名称など知らなくても『気持ちの良い場所』を見つけそこを攻めまくればいいのだ。
 英俊は『気持ちの良い場所』を激しく突いた。

(ズリュンズリュンズリュン!)

「くはぁっ!ふはぁっ!あああっ!すごいっ!ヒデ!そこすごすぎ~~~っ!!」

(ズンズンズンズンズンズン~!)

 英俊の額からは汗が滲み、その一滴があやの背中にポタリと落ちた。
 滴り落ちたしずくを英俊がそっと指で拭ってやった。
 だけど英俊との愛の育みに勤しんでいるあやは全く気づかない。
 ダイナミックな腰の律動はとどまるところを知らない。
 サッカーで鍛え抜かれた強靭な肉体は無限のパワーに満ちている。

 あやはすでに快楽の坩堝に引き込まれ、切ない声で喘いでいる。
 突然、英俊は前後運動を止め、回転運動に切替えた。
 回転運動はピストンとは一味違った感覚を味わうことができる。

(グルングルングルン~)

「えっ……?どうしたの……!?やんっ!すごくいい~!あぁん……どうしよう!」

 あやは律動の変化を敏感に感じ取り、すぐに反応を示した。

(グリュングリュングリュン~!)

「はぁ~!お腹の中でグルグルグルグル廻っているよぉ~~~!ふはぁ~ん!あぁん、すごいよ~!」


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