第9話

 V字に開いた脚にV字を重ね合わす。
 普通に重ねただけではうまく肉棒が収まらないので、挿入角度を調整しながらゆっくりと挿し込んでいく。

「あぁぁぁ~……Shyさぁん、気持ちいいよ~、すごくいいよ~……」

 肉棒を深く挿入して子宮口付近にあるポルチオ性感を攻めるのがこの体位の目的だが、少しだけ角度をきつくしてずっと手前のGスポットをゴリゴリと擦ってみる。

「あっ!そこダメ!そこダメ!感じ過ぎちゃう!」
「いくらでも感じたらいいじゃないか。それそれそれ~」
「やんやんやん!あんあんあん~!」

 ありさが脚を開く分、僕は膣の中の粘膜を柔らかく感じることができる。
 膣粘膜が肉棒にねっとりと絡みつく感触はどう表現すればいいのだろうか。
 Gスポットを擦られ快楽の境地をさまようありさは、酸素が足りない金魚のように口をパクパクさせている。
 さらに肉棒を奥の方まで挿し込んでいくと、膣の奥のこりっとした感触の突起物がある。それがポルチオだ。
 幻の性感帯などと呼ぶ人もいるが、幻でも何でもない。少し知識のある男性であれば誰でも触れることができる。

「ありさちゃん?」
「なに……?」
「膣じゃイケないって言ってたけど、なんかイケそうな感じだね」
「そう?イケたらいいな~」
「さっき気持ちよかったところがGスポットなんだ」
「へえ~そうなんだ。すごくよかった~、続けて擦られてたらイッてたかも」
「でもね、そのGスポットよりももっと効く場所を今から攻めるよ」
「えっ!?そうなの!?きゃぁ~~~すごく愉しみ~~~~~~!ドキドキしてきた~~~!」
「そこって何というところ?」
「ポルチオ……じゃあ、イクよ」
「うん……」

 ありさは期待に胸を膨らませ、瞳を爛々と輝かせている。
 肉棒を奥まで挿し込むと奥の壁に突起物があった。
 おもむろに肉棒を動かした。最初はゆっくりと、次第に速度を上げていく。

「ひぃ~~~~~~~~~!!そ、そ、そんな~~~~~~~~~!!きゃぁ~~~~~~~~~!!すごい~~~~~~~~!!!!!」

 ポルチオやその周辺、子宮への刺激によって快感を起こすことを「ポルチオ性感」と呼ぶ。
 男の僕としては何とも羨ましい限りであるが、ポルチオへの刺激による快感を女性に尋ねると「セックスでの最高の快感」「深くて大きな幸福感」「相手を離したくなくなる愛情」が得られると語る女性もいる。

 ありさが初めて体験したすさまじいまでの膣快感は、やがて深い絶頂感の扉を開ける。

「…はあっ…あああ~っ…いやあぁ~~~~~~~~~っ」

(ズンズンズン!ズンズンズン!)

 肉棒の動きをピストンから回転技に切り替える。

(グリュングリュングリュン!グリュングリュングリュン!)

 ポルチオの擦れる部位が「点」から「面」へと広がっていく。

「きゃぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~~~~!!もう!もう!もう、イクぅぅぅぅぅぅぅ~~~~~~~~!!ありさ、イクぅぅぅぅぅぅぅ~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!」

 快感の坩堝に堕ちていくありさ、身体を弓のように反り返らせ、V字型に組んだ松葉から逃れようともがく。
 もしかしたらあまりにも強烈な快感は苦しみに酷似しているのかも知れない。
 だけどがっちりと填まった松葉は外れてくれない。

(グリュングリュングリュン!グリュングリュングリュン!)

「Shyさぁ~~~~ん!もうダメ!よ、良すぎる!!お願い、許して~~~~~~!!!!!」

 絶頂後もまだ覚めやらないのか、身体をぴくぴくと痙攣させているありさ。
『松葉くずし』の体位を解こうとしたとき、しばらくそのままでと訴えてきたが、僕はそれを承知せず次の体位へと移行した。
 ありさを仰向けに寝かせ正面から挑む。フィニッシュは正攻法で終わりたかった。
 絶頂後の余韻にまどろむありさは、僕が望むままに身体を開いた。
 ごく普通に正面から挿入した後、ありさの腰を持ちぐいっと持ち上げた。
 ありさが膝立ちになると『腰高正常位』の完成である。
 腰を持ち上げると肉棒を奥深くまで挿入する。
 出し入れはピストン運動だけではなく、深く挿入したまま腰をグルグル動かせる。
 この回転技は、クリトリスも間接的に刺激できるところにある。
 挿入角度からGスポットが擦れクリトリスも狙える。一石二鳥の体位なのだ。
 できればこれでもう一度、ありさを絶頂に導き、僕自身もフィニッシュを迎えたい。
 僕自身もありさのあえぎ顔を見ているうちにイキそうになったほどで、すでに限界が近づいていた。

 押し込むとありさも負けずに腰を押し付けてくる。
 挿入時お互いに突き合い擦り合う激しさ。
 快感のボルテージは一気に上がっていく。

(ズンズンズンズン!ズンズンズンズン!)

「ありさちゃん、気持ちいい?」
「うん……すごくいい……Shyさんのメッチャ硬くなってるぅ~…ねえ、もっともっと激しく突いて」
「そんなに激しく動かしたら、早くイッちゃうよ~」
「いいよ、私ももうちょっとでまたイキそうなの」
「じゃあ、ここも触っちゃおうかな?」

 そういいながら濡れてピンク色に輝くクリトリスに触れた。

「ぃやん…そこはダメぇ……ああ、感じちゃう……」

 ありさはかなり高揚しているので軽く擦るだけで十分だろう。

(スリスリスリ、スリスリスリ……)

「いい、すごくいい!たまらない~!シャ、Shyさん、さっきの回転技やって欲しいの……」
「いいよ」

 僕はありさのリスエストに応えて、肉棒を動きをピストンからスクリューへと切り替えた。

(グリュングリュングリュン!)

「…いい……硬いのが私の中で暴れまわってるぅ~……あぁん、すごくいいわぁ~……」
「そろそろ イクよ」
「え、ええ、私も……またイキそう……あん、すごくいい!」
「イッちゃっていいよ。でも僕はイク直前に抜くからね」
「あ……ダメ!抜いちゃダメ!……このまま、中に……中に出して……」
「いいのかい? じゃ、イクよ」
「いいよ~、私の中にいっぱい出して…Shyさんのいっぱい出して!あぁ、イ…イ、イク、イクぅぅぅ~~~!!」
「うううっ……!!」


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