第3話「ケーキよりも先に食べたい物は」
突如トオルの欲望スイッチが作動してしまったのだ。
カットソーの中に潜り込んだ手がCカップをまさぐる。
あまりにも唐突なトオルの行動に慌てふためくありさ。
「ちょっとちょっと、トオルくん! ケーキを先に食べようよ!」
「ケーキよりも先に食べたい」
「そ、そんなあ……」
胸の感触を確かめながら、両腕をありさの背中に回し、ありさに唇を求めるトオル。
「ん……っ!?」
ぬめった舌先がありさの歯列を強引にこじ開ける。
「ふ……あぁ……っ」
トオルはありさの歯茎を舐め、頬の裏をたどって口蓋をなぞる。
性急なキスに見合わない緩慢な舌の動きに、ありさはびくびくと身体を震わせた。
やがてトオルは舌先で、ありさの舌をつついてきた。
怯えるように引っ込められていたありさの舌を、下から器用にすくい上げる。
「……っ」
ありさは抗議にならない声を出すが、トオルはいっこうに気にしていない。
それどころか、無防備になったありさの舌を吸ってきた。
「ぁ……は……っ」
甘い嬌声が自然と鼻から抜けていく。
じんとする舌の刺激が身体の中心部を通り、なぜか股間をびりびりと痺れさせる。
「ありさちゃん、もっと舌を出して」
トオルの吐息が口の中で溶け、ありさの頭は熱に浮かされたようにぼうっとしてきた。
トオルは舌をありさの舌に絡みつかせ、ありさが躱そうとしても追いかけてくる。
かなり強引だ。
「ふ……っは……んっ……」
(トオルくんって一見堅そうに見えるけど、結構女の子に慣れているんだ)
まったくの無防備だったありさは、トオルの受け止めるだけで精一杯だった。
トオルがひたすらキスを繰り返しながら、くるおしげな手つきでありさの胸を撫でる。
「ど、どうしてそんな急ぐの……?」
ありさが尋ねるとトオルはポツリとつぶやいた。
「美味しいものは早く食べたいから……それは冗談。ありさちゃんのことが大好きだから……」
「トオルくん……」
「合コンで初めてありさちゃんを見たときから、君のことが頭から離れなくなって……」
「トオルくん、私もあなたのことが好き……」
やつぎばやにトオルの指がブラジャーの中に忍び込む。
ブラジャーが少し上にずれて乳房があらわになった。
柔らかさとぬくもりを確かめるように、ねっとりと指がうごめく。
トオルの手の動きを通して、ありさにもその弾力が伝わった。
「いい感触だね?」
「おっぱい小さいでしょう?」
「そんなことないよ。僕としてはジャストサイズ」
「そうなの?」
手のひらが乳首に触れるたびに身体が熱くなっていく。
トオルはカットソーとブラジャーを脱がせた。
「うわぁ、白くてきれいなおっぱいだな~」
「恥ずかしい……」
両手を交差させて乳房を覆うありさ。
トオルはやさしくありさの腕をとりのぞき、乳房に口を近づけた。
吐息が乳輪にかかる。
「あんっ……」
羽根のような動きで乳首を舐めるトオル。
もう一方の手は、指先で小さな円を描くようにしながら時折乳首に触れる。
「はぁ……」
下半身が熱を帯びたようにきゅんと熱くなり、奥から何かがじんわりと溢れ出してくるのが分かった。
ありさも夢中で手を伸ばし、トオルの硬くなったものにそっと触れる。
まだ一度も愛し合ってはいないが、まるで何度も愛してきたかのように愛おしい。
こんなふうに硬くなっていると、ハートを軽く掴まれたようなものぐるおしさを感じて欲しくなる。
「まだダメだよ……こっちが先……」
トオルはそうささやくと、スカートをまくりあげ薄いピンク色のショーツをゆっくりと脱がせる。
「やぁん……」
「ありさちゃんってここの毛が少ないんだね」
「恥ずかしいから見ないで……」
「こんなにきれいなもの、見せてくれなきゃもったいないよ」
「……」
「おなかの縦線もくっきりとしているけど、こっちの縦線もくっきり見えてかわいいね」
「ぃやぁ~ん……そんなこといわないでぇ……」
「もっとしっかりと縦線を見せて」
太腿を左右にゆっくり開いて顔をうずめるトオル。
「あっ……あんっ……」
舌を小刻みに左右させ動かす。
ちゅ、ちゅっとありさを愛する音が狭い部屋に響いた。
大事な豆肉を剥き出しにされて、舌先でチロチロと舐めながら、同時に中に指をそっと差し入れようとする。
もう十分に湿っているそこは、恥じらいを覚えてしまうほど容易にトオルの指を受け入れた。
「うわ~、すごく濡れてる……」
「やぁん……」
指の動きが止まらない。水音が一段と大きくなる。
「気持ちいい?」
「ん~、ん~、すごく……いい……」
「僕のモノも気持ちよくしてくれる?」
トオルは黒のスキニ―パンツを脱ぐと、そそくさとボクサーパンツを下ろし始めた。
上向きに反り返った太い肉柱がありさの前に現れた。
よくえらの張ったカリで力強さが溢れている。
彼のモノを目前にしたありさは急に恥かしくなってうつむいてしまった。
そこにはフェラチオを熱望しているトオルがいる。
「ありさちゃん、いい?」
「う、うん……」
上反りしたイチブツに両手の指を添える。
熱気が指に伝わってきて、たちまちありさの鼓動が高鳴った。
ありさは上目遣いでトオルを見つめると、舌先で亀頭をチロチロと刺激した。
すぐさまトオルは鼻にかかった吐息を漏らし始めた。
「んっ、っぁっ……ふ、ん、あ、ありさちゃん……きもち、いい……っ、ぁん……」
「ん……ん……むちゅむちゅ」
想像以上にトオルが反応をし試したため、気をよくしたありさは亀頭全体をパクリとくわえた。
「うお~~~っ! ありさちゃん、それ、すごくいい~~~!」