官能小説

『ありさ コウアーション』

Shyrock 作



 
野々宮ありさ



第7話「初めての年下男子」

 朝の明るい陽射しがカーテン越しに部屋へと降り注ぐ。
 そんな中、香ばしいコーヒーの香りが鼻腔をくすぐりありさは目を覚ました。 

「あっ、ありさ、起きた? おはよう」
「うん……? おはようございます……」

 ふと寝ていたベッドを眺めるありさ。まだ頭がぼんやりとしている。
 全裸で眠っていたことに気づいたありさは慌ててシーツを被った。

 キッチンに立っていた山岡が淹れたてのコーヒーを運んできた。
 すると隣からゴソゴソと音がした。

「おはよう……昨日は楽しかったね。もう1回する?」

 隣で寝ていた七ツ森課長がにやけながらしまらない顔で抱きついてきた。

「えっ!? いやいや、もうしないですよ!」
「え? しないの?」

 七ツ森課長ではなく山岡がありさの言葉に反応する。

「しないですよ!」
「昨日あんなに感じてたのに?」
「そうだよ。もうありさはねえ、俺らのもんだよ」
「分かりました……今日はお付き合いさせてもらいますが、今回限りということにしてください。こんな関係がずっと続くと皆さんの社内に変な噂が広がらないとも限りません。噂が広がるとまずいんじゃありませんか?」

 七ツ森課長が口を尖らせてつぶやいた。

「ふうむ、そりゃ噂が広がると拙いよ。君のいうとおりかもしれないな」

 今日限りという約束が成立し、七ツ森と山岡はまるで飢えた野獣のように欲望を剥き出しにして何度もありさに挑んだ。
 ありさが頼んでもシャワーにも風呂には入らせてもらえず、汗と精液にまみれて延々と……

◇◇◇

 翌朝、ありさはありのままを塩原主任に報告をすると、珍しく塩原主任から笑顔でねぎらいの言葉があった。
 塩原主任の話によると、朝一番、取引先の七ツ森課長から引き続き契約を行いたいとの連絡が入ったようで上機嫌であった。
 この日を境に塩原主任と中路からの要求はピタリと止まった。

 その後、ありさは車野部長と一頃より会う機会が月に2,3回に増えた。
 同時に池浦と会う頻度も増した。
 塩原主任と中路に解放されたことも池浦に報告していた。
 しかし解放のきっかけとなったのが、取引先の二人との性接待だったことを知ってから、池浦は急に冷たくなった。
 車野部長と月に2、3回は身体を重ね合うありさであったが、池浦とは会っても肉体関係は皆無となった。

 しかしこの数か月自身が気づかないうちにありさの肉体は開発され、セックスなしでは我慢できない身体になっていた。

◇◇◇

 それから数日後、ありさは1年下の新人社員で経理部の加納晴彦から飲み会の誘いを受けた。
 加納の友人たちといっしょに合コンをしたいという。
 1年上の先輩女性を誘っていったい何を考えているのだろうとありさは思ったが、誘われることは満更でもなく、結局3対3で合コンを行なうことになった。
 酒が進み会話も弾んでかなり盛り上がりお開きの時間となった。
 ありさは酔いが回り足元がおぼつかない様子だ。
 初めはありさの友人が送る話になっていたが、加納が同じ沿線に住んでいるらしくありさを送ることになった。
 ありさの友人が帰った後、加納と彼の友人2人が酩酊しているありさを介抱することを理由に彼のマンションに連れて行くことになった。

 深夜、酔いから醒めて素面になったありさは胸元がはだけてブラジャーが見えている状態になっていることに気づいた。

「……!?」

 ふと辺りを見るとそこは見知らぬ部屋で、3人の若い男性が床で眠っていた。図々しくも自分だけがベッドで悠々と休んでいる。
 ありさは昨夜自分が不覚にも酒に酔ってしまい、介抱するため彼らの中の誰かの家に運んでくれたものだと悟った。
 この家はおそらく加納の家だろう、とありさは思った。

(まあ、悪いことをしてしまったわ……)

 ありさは床で寝ている加納の額に「ありがとう」の気持ちを込めてキスをする。
 寝ぼけているのか、目覚めたのかは分からないが、加納がありさに抱きついてきた。
 ありさを介抱するとき、懸命に感情を抑えていただろう。
 それが1つのキスがきっかけで堤防の堰が切れるようにどっと溢れでたのであった。

 加納の行為にありさは抵抗をしなかった。
 目を覚ました加納に身体を預けて彼の行為を受け入れるありさ。
 移動してもそれほど変わらないが、少しでも友人二人から離れるためにベッドに移動する二人。

 加納はぽつりと耳元でささやいた。

「塩原主任と中路さんと関係してること知ってるよ……ずっと憧れてた……」

 加納に弄られてるうちに、気配で他の2人も目を覚まして結局4人プレイとなってしまった。

「わあ、きれいに剃ってるんだ」

 ありさの無毛を見て一段と興奮する3人。
 感嘆の声をあげながら三方から攻められると、ありさもその気になってしまい、いつしか「もっと……もっと……」と悩ましい声を奏で始めていた。
 年下ということもあったが、ありさは「今日だけ楽しめればよい」と割り切ろうと思った。
 果てることのない欲望のおもむくまま、激しい情事に溺れていく4人の男女。
 ありさも3人の要求を断ることもなく大抵のことを受け入れ、時にはありさからも求めた。

(これで11人も経験したことになるのね……)



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