第19話 勃起ペニスを二人の美少女が奪い合い


「おい、いいのか? 俺は……まあ、構わないけど」

「なに恰好をつけてるのよ。ねえ、オチ〇チン君……んふ」

智花は治彦の前に這い進むと、指でちょんとつついた。
射精の名残りに汚れたペニスがぺたんと倒れかけ、起き上がり小法師のようにむっくりと立ち上がる。

「元気みたいだけど、硬さが足りないようね」

「と、智花……わたしは……」

「今日はやめた方がいいかも。やっぱり初体験するなら、もっとカチカチのオチ〇チン君でないとね」

「はあぁ、俺の息子を玩具みたいに……させてくれないなら、しごくなよ」

治彦と、智花と、真由美と……

恋人関係の男の子と女の子と。
カップルの交わりを体験したばかりの女の子と女の子と。
結び合うにはいささか無理がある、女の子と男の子と。

(智花は平気なのかよ? 俺と山中がセックスしても、ぜんぜん気にならないのかよ?)

「はむぅ、ちゅぶっ……寂しかったよね。あたしが慰めてあげるね……レロ、レロ……」

智花の顔が、治彦の股間に埋められていた。
一度の射精ていどで萎えはしない。
十八才の精力旺盛なペニスを、同じ十八才の可憐な美少女の舌が丹念に舐めあげ刺激を加えていく。

「智花、こんなことまで……」

「んむぅ、ちゅばっ……大好きな男の子のオチ〇チンなら、ちゅりゅ、むちゅっ……平気よ。ぜんぜん気にならないの」

覗きこむ真由美に、舌足らずに答える智花であった。
そして、性技にはまだまだ初心な少女に見せつけるように、舌音を立てながら赤銅色の肉肌に吸いついていく。

「くあぁ……すげぇ、気持ちいい……」

治彦の顔が呆けた。
自家発電で漏らした白い残液まで、智花の舌と唇が舐め取ってくれる。
そのうえさらに、再起させた勃起ペニスを喉の奥にまで沈めて、激しい口のピストンを披露させる。

「むはぁ、ぶはぁ……逃げたりしたら、だめよ……じゅる、じゅば……最後まで、真由美……」

肌の火照りならありありと感じる。
その肌を癒してくれた女性が、今は男の性器を口に含んで奉仕しているのである。

見守る真由美であったが、いつしかいたたまれなくなり、腰を浮かせていた。
首元までたくし上げられた白シャツをこっそりと下ろし、脱ぎ落されたジャージパンツに手を伸ばして……

「これを見届けろって……わたしに智花がしていることを……」

臙脂色のブルマは、再びマットの上へと。
ぽつりとつぶやき、真由美は舌を覗かせた。
上唇と下唇を時計回りに一周、ぺろりと舐めあげた。

「ちゅる、じゅぶぅ……出してぇ、熱いの……」

「ぐぅ、はあぁ……だしてやるからな、熱いやつを……」

後ろ髪を結ったポニーテールが跳ねていた。
深く飲みこんでは、ハシタナイ口音を残して吐き出し、たっぷりと涎を垂らした肉の棒を素早く口の中に頬張らせる。

「で、出る……!」

簡潔に呻いていた。
快感に仰け反らせていた背中を、猫のように丸めた。
健気な口淫をする智花を両手で抱きかかえるようにし、下腹部に再充填されたマグマに点火の種火を……

「智花、ごめんね」

「むがぁ、キャァッ!」

その瞬間である。
治彦の股間に陣取る智花が、真横から押された。
傍らに待機する少女に、不意打ちの体当たりをくらったのだ。

発射寸前の膨張しきったペニスが、智花の唇からこぼれ出す。
ビンと弾かれて、中空をにらむようにそそり立つ肉棒は、風を切るように割りこんだもう一人の少女の口にパクリと咥えられた。

「んぐ、山中……?」

「むぁ、んふむぅ……わたしのお口にぃ……」

拙い舌の肌が、ペニスの肉肌を包んでいた。
ヒクヒクと頬の肉が震えて、それを透かし見せるように泣き笑いの顔をした真由美が、治彦を覗き上げていた。

「真由美、唇ではさみこんで、頭を揺するのよ。唾をだらだらとこぼして、オチ〇チンに塗りつけるのよ」

智花がアドバイスを送る。
恋人のペニスを奪われたというのに、真剣そのものの眼差しで、真由美の横顔を見つめる。

「じゅる、じゅぶぅ……これがぁ、オチ〇チン……はむんっ……」

「そこを刺激されると……ぐぅ……」

智花の助言が功を奏したのか、尖らせた舌先が灼けた肉肌をピンポイントでなぞった。
思いも寄らない突発的な行為に、瞬間委縮したペニスがムクムクと回復させられる。

「見て、治彦」

そんな真由美のフェラを援護射撃ということか。

智花は立ち上がると、治彦の眼前に股間を晒した。
ビキニのパンティーのように、その部分に食いこむブルマの股布を、指でつまんだ。
乙女の体熱でしっかりと蒸らされた紅いスリットを、露わにさせた。

「ドクンドクンしてる……レロ、レロ……オチ〇チン、すごい」

沸騰した血液が、猛然と流れこんでいく。
フェチな心をくすぐる智花の仕草と、いじらしくて未熟な口淫の合わせ技に、治彦のペニスはピュアな快感にのぼせ上がる。

「こぼしちゃダメよ。真由美、白いのを全部飲み干すのよ」

「はぁ、はむっ……飲むから……精液……」

保たせて数秒。
再点火された射精のカウントダウンに向けて、智花が早口で命じた。
そして、性技の先輩面を吹かせる友であり、恋人でもあり。
そんな彼女の声に従って、真由美が息衝くペニスを根元まで頬張る。
くぐもらせた覚悟を漏らした後、濡れた唇をキュッとすぼめた。

「んはぁ、出ちまう……」

気合いをこめた目で見つめる可憐な美少女が二人。
その彼女らの性奉仕の果てに、治彦は呆けきった顔を晒した。
喉を情けなく呻らせると、腰をガクンと弾ませた。

ドピュ、ピュッ……ピュル、ドク、ドク……

「真由美、ファイトよ!」

「くあぁっ、んぐぅっ……!」

突っ張らせて、背伸びしたペニスが、智花の喉奥で破裂した。
青々しい精の液を、受け止めようと懸命な粘膜の肌にぶちまける。

(俺のザーメンを、山中が……真由美が喉まで鳴らして……)

「ぐふ、ゴク、ゴク……ゲホ、ゲホ……ゴク、ゴク……」

涙がどっと溢れていた。
ペニスから離された口元を固く結んだまま、真由美は治彦の顔を見上げていた。

細くていたいけな喉が、何度も何度も切なく喘いでいる。
生臭くて、どろっとした、吐き出して当然な男の体液を、必死の形相で飲み下している。

(俺は真由美の唇を……穢しちまったんだよな……)

「偉いよ、真由美。治彦の精液を一滴もこぼさないなんて」

妙な罪悪感に胸を絞めつけられる。
そんな治彦の耳に、場違いなほど明るい智花の声が沁みこんだ。





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