第1話

僕の家の隣のお姉さんは、近所でも清楚で評判のいい人だった。
小さな頃の僕は、隣の優しいお姉さんが大好きでよく遊びに行っていた。
今思えば、何も考えずヒザの上に座ったり・抱きついてみたり・・
なんとも無邪気にお姉さんのそばにいられたものだ(笑)

そんな僕も小学校高学年になると、友達と遊ぶことに夢中で
中学に上がると、お姉さんと遊ぶなんてかっこ悪いと思えた。
その間、お姉さんは高校を卒業し、大学生になったらしい。
日々、キレイになっていると母が話しているのを数回聞いたような気がする。

僕は高校に上がり部活のサッカーに打ち込む日々が続き、
隣のお姉さんの存在は薄れていく一方だった。

ある日、2階の部屋から1階のリビングに行くと両親がこんな話をしていた。
(母)「お隣のサユリちゃん。○○に就職したらしいわよ」
(父)「おぉー○○かぁ。さすがだなぁ。昔から本当に優秀な娘さんだなぁ」
(母)「そうね、ご両親もとても上品で、感じがイイし、家族みんなが本当に素敵」
僕は久々に聞くお姉さんの名前に、思わずリビングに入っていった。
(父)「あぁ、タカシ。お前お隣のサユリちゃん覚えているか?」
(僕)「あぁ・・小さい頃によく遊んでもらったかな?
今は俺も部活の朝練で早く学校に行くし、全く時間が違うから
何年もまともに顔をあわせてないよ。」
(母)「そうね。昔はあんなにくっついて離れない位、サユリちゃんのことが
   タカシは大好きなったのにねぇ・・笑
  すごく清楚でお上品な娘さんになっているわよー。」
(父)「将来はマジメで清潔感のあるサユリちゃんのような嫁さんをもらえよ!」
(僕)「何を言っているんだ。僕はまだ高校生だよ?結婚なんて想像もつかないよ(笑)」
僕は、軽く流してその場を去った。マジメで・・上品かぁ・・

改めて考えてみると、噂では清楚な女性になったと聞くけど、想像がつかない。
いつまでも僕の頭の中のお姉さんは高校生のままだった。
よくよく考えてみると、隣なんだよなぁ・・こんなに顔を合わさないものなのかなぁ?
ふと窓の外に目をやると薄いカーテンのついた隣の家の窓があった。

お姉さんの家は、僕の家の小さな庭を挟んだすぐ隣だった。
今まで全く意識をしていなかったけど、小さい頃はこの窓から大きな声で
お姉さんを呼んでいた。まだ、ここの部屋を使っているのかなぁ・・

急に呼吸が速くなってきた。なんだろう?何も悪いことなんてしていないのに
ものすごく緊張をしているのがわかった。大学を卒業して、OLになったお姉さん。
今夜はまだ帰っていないようだった。
それから僕は明日の学校の準備をしていても、風呂から上がってマンガを読んでいても
そのまだ灯りのついていない窓をどこか意識していた。
どんな風になっているのだろう?こんなに近くにお姉さんの部屋があったんだぁ。

そんなことを考えているうちに、いつの間にかうたた寝をしていた。
ふと目が覚めて時計をみると深夜1時を回っていた。
僕は思わず、隣の家の窓をみた。・・・灯りがついていた。
隣が昔から知っている僕の家だからだろうか?何の警戒心もないのか
薄いレースカーテンしかつけていないようだった。
もちろん今まで意識などしていなかったのだから、誰もその部屋を見たことはないだろう。
しかし、夜に灯りをつけてレースカーテンのみというのは、ここまで見えてしまうのだ。
僕の家は少し高台になっているため、同じ2階でもお姉さんの家より少し高い位置にある。
それもあってか、少し上から見下ろす窓の中は、あまりにも丸見えだった。
悪いことと頭で判断しているのか、ごつめのカーテンからこっそり覗く形で
僕はお姉さんの部屋の窓に夢中になっていた。

しばらくすると、シンプルなジャケットを羽織った女性の後姿が見えた。
「お姉さんだ」なんとなく見覚えのある後姿・・僕は思わずつばを飲み込んだ。
休日出勤でもしていたのだろうか?ラフだがどこかまとまったスタイル。
髪も1つにシンプルにまとめられていた。
こんなに遅くまで、大変だなーなどと思っていた次の瞬間・・
お姉さんは肩を回しながら、ゆっくりとジャケットを脱ぎ始めた。
その様子から、疲れて帰ってきた事は容易に想像ついたが、そのけだるい雰囲気が
高校生の僕には、なんとも刺激的なものだった。
キャピキャピとはしゃぐ女友達の姿は見慣れているが、女性のけだるい雰囲気を
こんなに色気として感じたのは初めてのことだった。
そのまま1枚・1枚とゆっくり脱いでいくお姉さん。
僕は、心臓の音が体中に響いているのを感じながら、必死に見つめていた。


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