後編(4)


「やぁあっ! もっ、無理ィッ…!」

乳首は最初の頃より硬く尖り、縛ったりしたわけでもないのに今にも破裂しそうである。

この乳首を、爪を立てて抓られたらどんなに気持ち良いだろう。
歯でコリコリと噛まれたらどんなにいいだろう。
月讀がそう思っているのは明白で、すっかり下もぬがされた下半身の茂みからは、まるでお漏らしでもしたように濡れそぼっていた。

「もうっ…もぉ、嫌ァ…ッ」
「それでは何が嫌なのかわからんな。ん? 口に出して言ってみろ。…我が可愛い姫らしく、慎ましやかな言葉を使ってな」

これ以上生意気な言い方をすれば、気が狂うまでなぶられる。
そうわかっているのだろう。荒い呼吸を整えながら、月讀は甘ったるい声で哀願を始めた。

「もっ…ゅるし…て…。ぉねが…しますぅッ…!
 あんっ…先、とか下とか…触って、くださ、ぁ…ッ」

腰を揺らしながらそう、月讀がねだる。露骨な表現を避けて甘くねだるのは、まだ羞恥心が残っているからだろう。

「…先? それではわからないな。ほら…言うんだよ。淫乱」

キスぎりぎりまで近付いて囁くと、ビクンとまた躯が震える。淫乱といわれて、感じているのだ。

「ッ…ち、くび…! 姫の…いやらしい乳首ッ…虐めて、慰めてくださいぃっ…!」
「…仕方ない子だ。そんなにほしいのか」

天照が喉で笑う。そっと、月讀の胸の突起を舐め上げる。

「ひぁあァーッ!!」

洞窟に甲高い絶叫が響き、その後も引っ切り無しに泣き出す。
舐めてやるだけで終わるわけがなく、チュッと音を立てて吸ったり、爪で激しくこねたりと、敏感になりきっているそこをここぞとばかりに虐められたのである。
堪らないに決まってる。

「ヒィイッ! あ、あぁあっ! きゃんっ! や、もっ…ラメェエッ!!」

乳首への愛撫だけで、月讀は激しくのたうってイキ続けていた。
涙も唾液も撒き散らす姿は、お世辞にも美人とは言えない。けどその淫乱で浅ましい姿は滑稽すぎはせず、娼婦のような形のある悶え方だった。

「…何度いったか…数えられたか?」
「ひ…ぃ、ん…」

やっと開放された頃には、叫び過ぎて舌を口の外に投げ出して、ぐったりとしていた。躯が時折ビクンと跳ね上がるのが、陸に上げられた魚のようだ。

「…雌犬が」
「…ごめ、…なさぁ…」

とろけた瞳。吐息のような口調。
そうなった時の、月讀--朔羅の顔なんだけど--は、いつもの俺なら逆に落とされているだろう。しかし今は、天照なのだ。

「胸だけでいいのか? お前みたいな淫乱がこれで我慢出来るとは思えないが」
「あん…ッ。ぉねが、しますぅ…下も…おマメとか、穴とかも…可愛がってくらさぃい…。も、ぐちゃぐちゃにしてぇ…。姉様の…おっきいので、掻き回してェぇ…ッ」

月讀は天照を姉様と呼ぶ。アマテラスは女神だったから、本来はそれで正しいんだろうけど…。

「可愛い声を出す…。まったく相変わらずのケダモノぶりだ」

脚を開くよう撫でられただけで、月讀は悩ましげに腰を揺らした。



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