<第9話:第2ラウンド>

フライトは順調に消化し、減灯していた機内の照明を再点灯する時刻が近づいている。そして食事を提供する時間である。あれからは何も起きていない。
しかし、休憩を終えて食事の準備に取り掛かろうとしていた恵は、休憩中に取った食事を終えて暫くしたくらいから、体の火照りと股間の疼きを感じていた。普段には無い感覚である。
そう言えば、軽食サーブ中にストッキングを破られた時、アソコに妙な液体を塗られた。念入りに拭き取りはしたが、流石に影響があったのかもしれない。
そう考えながらギャレーに入ろうとした瞬間、恵は尻に何か当たる感触を覚えた。しかも肌に直接である。更に今度は左の襟足に冷たさを感じた。
またヤツだ。恵は慌てて非常口近くに移動し、扉に背中を向けた状態でさりげなくしゃがみ、スカートの裾で足許を隠した。
そして、人が居ないのを見計い、そっと両手をスカートの中に入れてストッキング越しにスカートを撫でた。やはり何か入ってる。
恵は人が来る前にと急いでスカートの中の手をウェストまで上げると、ストッキングそしてパンティの中に手を入れ、中に入ってる物を抜き取った。
4つ折りの紙がヘアピンで留められている。やはり犯人の仕業であった。またしても恵は恐る恐る紙を開き、手紙を読み始めた。

(前略)親愛なるCA様
消灯時間中だからって油断禁物だよ。後ろから見たら上から下まで隙だらけなんだもん。あんだけされても成長しないね。キャリア5年目のCA様(笑)
さっきは右だったから、今度は左の襟足しゃぶらせてもらったよ。しっとり濡れて、ヘアピン抜いてちょっと弄ったら、簡単にほつれた。恰好良い髪型維持するのも大変だね。
メイクだって、どうにか取り繕ったみたいだけど、間近で見たら最初の頃に比べると大分苦しくなってきたね。流石のCA様も、これだけやられれば、メイク維持するのも厳しいか(笑)
さっきから体が火照って、アソコが疼いてるでしょ。食事中隙だらけだったから、ちょっと悪戯しちゃった。恵ちゃんが食べてるものに、「媚薬」っての入れたの。今度は口から取り込むタイプ。この後のゲームを楽しむ為にね。
手紙入れる時に、ストッキング越しに撫でてみたけど、大分湿ってきてるね。よく効くって評判だったけど本当だったな。キャリア重ねてるCA様でも濡れてくるのは防げないみたいだね。偉そうにしててもフツーに女なんだね。
ピンク色のパンティ、飛行機降りた後は交換しないと、多分グッショグショになってると思うよ。折角の綺麗なパンティ汚しちゃったね。
それにしても、これだけのことされて本当に何も気付けないんだね。下半身はスカートで隠して、ストッキングとパンティで覆ってるけど、全然ガードになってないから、簡単に侵入出来ちゃったよ。
中まで手を突っ込まれても気付けないんだもん、キャリア5年目のCA様の実力、大したこと無いなぁ。これなら客の面前で号泣させるのも簡単そうだな。泣かされてみる?
まぁ、成田まであと2時間。27歳の小娘にしちゃよく頑張ってる方かな。大切なストッキング破られて、だらしなく床に垂れ下げながら情けない顔晒して逃げ出したCAちゃんも、あと少しでゴールだ。
あの時は、天下のCA様ともあろうお方が、美しく引き締まったパンスト脚を台無しにされて、カッコよく決めてキリっと魅せたメイク顔も自ら崩壊させて涙溜めて逃げるだけだったもんね。よく立ち直ったよ。
さて、第2ラウンドといきましょうか。時間的にこれが最終ゲームになりそうだね。
勝敗はね、これから成田に着くまでの間に、恵ちゃんが客の前で泣いたら僕の勝ち。頑張って泣かずに接客しきったら恵ちゃんの勝ち。
何をするかは秘密。でも、約束通りストッキングは破らないから安心して。ストッキング破らなくても楽しいことは一杯あるから。
1つだけアドバイスあげる。落とし物注意!それじゃ、あと2時間頑張ってね。(草々)

髪の毛しゃぶられて、パンティの中に手を突っ込まれても、全然分からなかった。今までずっとだが、どんなトリックを使えばそんなことが?
もう恵には、泣かないように感情の高ぶりを抑えるだけで精一杯であった。
あの1件以来、香織には元気が無く、殆ど目を合わせようともしない。まだ2年目。相当ショックだったのだろう。今回は頼れなさそうである。
客の前で泣いたら負け?って事は乗客の前で何かされるということだ。それは勘弁して欲しい。と言っても、犯人に対して訴える方法すら持ってないのだから、如何ともし難い。
この齢になって客の前で泣く訳にもいくまい。何とか乗り切らねば。自身は無いが、やるしかない。それにしても「落とし物注意」って?

香織が既に戦線離脱し、自分一人犯人に狙われていることに気付いていない恵は、どうにか香織と共に食事の提供は無事終えた。
そして時間も経過し、徐々に食事を終える乗客が出始めた。ここまでは何も起きていない。恵は客席を見回りながら、そろそろ片付けを始める準備をする頃かと考えていた。
と、通りがかりに窓側2列の通路寄り、さっきのテレビトラブルの客の斜め後ろに座る30代と思しき男性客に声を掛けられた。

「すみません。あの、、、」

「如何されました?」

このタイミング、絶対に犯人が関係してる。恵は返事をしながら、周囲に警戒をした。



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画像は相互リンク先「PORNOGRAPH」CAアンリ様からお借りしています
(原寸より縮小しています)






























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