第1話
間違いない・・・絶対に間違いない・・・
僕はそう何度も心で呟きながら、フロントのカウンターにあるパソコンの予約画面をチェックしていた。
「松井様・・・3泊の御予定でよろしかったですね?」
僕は予約画面からゆっくりと顔をあげながらそう微笑む。
松井と名乗る中年の男はそんな僕に「うん」と返事をしながらVISAカードをフロントの上にソッと置き、その隣にいる娘ほどに歳の離れた若い女に「メシ、どうする?」と聞いていた。
「お預かりします」と静かに囁きながらVISAカードを手にした僕は、作業をしながらもソッと2人の会話に耳を傾けた。
「お寿司がいいなぁ・・・」
若い女は大きな目をキラキラと輝かせながら松井の顔を斜めに見上げた。
僕は作業をしながらそんな彼女の顔を横目でソッと見る。
僕は彼女の顔を一度も見た事がないが、しかし彼女の細く品やかな背中や、カモシカのようにスラリと細い足、そして真っ白なお椀型のオッパイとその先にポツンと尖るピンクの乳首を見た事がある。いや、それだけでなく、グショグショに濡れた卑猥な性器や、そこに巨大なペニスを入れられて悶え狂う彼女を僕は今までに何度も何度も見たことがあるのだ。
そう、僕の勘が正しければ、この女は、僕のパソコンの中にブックマークされているブログ「ユイちゃんの露出日記」のユイちゃんに間違いないのだ。
「寿司かぁ・・・俺は肉が食べたかったんだけどなぁ・・・・」
松井が唇を尖らせながらそう呟いた。
彼の顔も僕は一度も見た事が無い。しかし、彼の事はよく知っている。彼の趣味や性癖、そしてクワッ!と傘が強烈に開いた獰猛な亀頭なんかも僕はよーく知っている。そう、彼は「ユイちゃんの露出日記」のカメラマンだ。Mのユイちゃんに卑猥な命令を出しながらそれを撮影し、そしていつも最後にはハメ撮りをしてしまうドSの変態カメラマンなのだ。
ブログの中ではユイちゃんは彼の事を「松っちゃん」と呼んでいるが、確かに、今僕の手元にあるカードに記された彼の本名は「松井」だ。うん、これはもう確実に本人であろう、間違いない。
そう確信した瞬間、「松っちゃんがお肉食べたいならお肉にしよっ」と彼女が「うふっ」と笑った。
その「松っちゃん」という言葉を耳にした僕は、ゴソゴソとカードの処理をしながら(やっぱりそうだった・・・)っとおもわずニヤッと微笑んだ。
すると突然、松っちゃんが「おい・・・」っと僕に言った。
「はい?」
僕が慌てて顔をあげると、松ちゃんは僕の顔をギッと睨みながら「何が可笑しい」と低く呟いた。
「いえ、別に・・・・」
「人の話し盗み聞きしながらなにニヤケてんだよ・・・」
松っちゃんがそう言いながらカウンター越しに僕に顔を近づけて来ると、隣のユイちゃんが「やめてよ・・・」と松っちゃんの手を引いた。
そんな様子をフロントの奥から見ていた支配人が慌てて飛んできた。
「申し訳ございません・・・」
支配人は松っちゃんたちにそう言いながらも、僕を肘で突っついては「あっちに行ってろ」と言わんばかりに僕を追いやった。
僕は慌てて松っちゃんに頭を下げると、そそくさとその場を支配人と交代した。フロントの奥へ行こうとするそんな僕の背中に松ちゃんの声が突き刺さった。
「なんだよアイツ・・・溜ってんじゃねぇの?気持ち悪りぃなぁ・・・」
松っちゃんが不貞腐れながらそう言うと、ユイちゃんが「クスッ」と笑った。ついでに支配人も「クスッ」と笑うと、いきなり松ちゃんが「テメェも笑ってんじゃねぇよ」と支配人に突っかかり、それをフロントの奥で聞いていた僕は「クスッ」と笑ったのだった。
第2話
事務室へ行った僕は、さっそくノートパソコンを手にするとそのままトイレへ駆け込んだ。
便座に座りながらパソコンを立ち上げると、急いで「ユイちゃんの露出日記」を開く。
トップページの「はじめに」というどーでもいい記事を通り過ぎると、2時間前に更新されたばかりの最新記事が現れた。
「そのまんまじゃないか・・・」
僕はその最新記事にアップされている画像を見ながらおもわず呟いた。
その最新記事の画像に映っている彼女は、顔にモザイクが掛けられて入るものの、しかし、白いTシャツにプリントされた「狂ったスマイル」のキャラクターも、尻がはみ出そうなマイクロミニのデニムのスカートも、そして長い茶髪を2つ縛りにしたその髪型も、もうズバリそのまんまだった。
一方、カメラマンの松ちゃんもそのまんまだった。
ホテルの近くにある湖の駐車場で、ユイちゃんにフェラをさせながら撮影しているカメラマンのそのズボンは、フロントで「なにが可笑しい」と僕に怒っていた男が履いていたグレーのスーツのズボンとまったく同じ生地だった。
こんな偶然はいったいどれくらいの確立なのだろうか?
僕はそう感動しながらとりあえずウンコをした。
半年前、何気なくエロブログを放浪しながら偶然に辿り着いた「ユイちゃんの露出日記」。
そこに映るユイという23才の女の子があまりにも可愛くて、僕は一瞬にしてユイちゃんのファンになった。
色が白くてスラリと細く、どこか怪しい影を背負う女。
そんな女が、ひとたび暗闇の中に紛れ込むと激しい淫魔へと変身するのである・・・。
ある時のブログでは、ホームレスが蠢く夜の公園にノーパン&ミニスカート姿で潜入し、ホームレス達の前で股を大きく広げながらウンコ座りをしていた。そんなユイちゃんの股ぐらを覗き込むホームレス達は自分でペニスをシゴき、そしてゆっくりと四つん這いになりながら尻を突き出すユイちゃんの丸い尻に、ホームレス達は順番に精液をぶっかけていた。
そしてある時のブログではバスの中。ユイちゃんの正面に座っている男子中学生にわざと見えるようにノーパン&ミニスカートの股を開いたユイちゃんは、そのグッショリと濡れたワレメを弄りながら男子中学生にオナニーを見せつけていた。そして最後にはやっぱりその中学生を公衆便所に連れ込み、まだ皮の剥けていない白ちんぽをユイちゃんは喉の奥まで銜え込んでいた。
そして又ある時のブログでは、痴漢男達が蠢くポルノ映画館に潜入したユイちゃん。たちまち痴漢男達から全裸にされてしまったユイちゃんは、何本ものペニスをしゃぶらされ、映画館の座椅子の上で何人もの男達に順番に犯されていた。
これらは全て、Sである松っちゃんの命令だった。
とにかく彼女は色っぽさと可愛いさを兼ね揃えた女の子なのである。
普段は可愛い女の子なのに、しかしひとたび松っちゃんに命令を与えられれば、ここまでするか?とおもわず突っ込みたくなるほどの破廉恥で卑猥で変態な行為を平然とやってのけるのである。
これは凄い。ブログ内容も然ることながらユイちゃんが素晴らしくイイ。このブログは凄く貴重だ。
そう思った僕は、毎日何度もそのブログを訪問しては、ユイちゃんに励ましのコメントやHなリクエストなんぞを書き込みながら、パソコンの画面に向けて大量の精液をぶっ飛ばしていたのだった。
そんな僕が働くこのホテルに、なんとユイちゃんがやって来たのである。
こんな偶然はいったいどれくらいの確立なのだろうか?
僕はそう感動しながらとりあえずウンコを終えたのだった。
トイレから出ると、煙草を銜えた支配人が僕をジッと見つめていた。
「困るんだよなぁ客を怒らせるのは・・・・」
支配人はそう呟きながら貧乏揺すりをし、そして僕に向けてフーっと煙草の煙を吐いた。
「すみません・・・・」
僕は支配人の前にソッと立ちながら項垂れる。
「キミ、これで何回目?」
支配人は呆れたように項垂れる僕の顔を覗き込む。
「1・・・2・・・」と、僕が数え始めると、支配人は大きな溜息を付きながら「6回目だよ6回目」と怒鳴った。
(知ってるなら聞くなよ・・・)
僕がそう心の中で呟くと、支配人はそんな僕の心を読んだのか「あ、あ、キミ全然反省してないでしょ、ね、ね、反省してないよね」と言いながら急に立ち上がり、「罰として、キミ、今日から3日間連続夜勤決定!」となぜか田原俊彦のように人差し指を立てたのだった。
まぁ確かに3日連続の夜勤は辛いが、しかし今日から3日間はこのホテルにはユイちゃんがいる。
だからこの3日間連続の夜勤も僕にとったら天国かも知れない。
そう思うと急にムラムラと欲情して来たのだった。
第3話
その晩、支配人達が帰るなり、僕は静まり返った事務室の奥で1人ニヤニヤと「ユイちゃんの露出日記」を開いた。
ブログはさっそく更新されていた。そこにアップされている画像は見覚えのある風景ばかりだ。
ホテルの近くにある大型スーパー「サンバロー」。その駐車場で、赤い車の助手席に座るユイちゃんがおもいっきり股を開いてオナニーをしていた。ユイちゃんが座っている助手席の窓には、隣の車に買い物荷物を詰め込んでいる中年夫婦の後ろ姿が映っている。
僕はそんな画像を見ながら、この時、僕はこのスーパーのすぐ目の前にあるホテルにいたのに!と無性に悔しくなった。
そんな記事の中に、なんと僕の事が書いてあった。
《ホテルに着くとさっそく松っちゃんがキレました。フロントにいたお兄さんがニヤニヤしてたから『なにが可笑しいんだ!』ってキレちゃったの。もう松ちゃんってすぐキレるからヤダよぅ。フロントのお兄さんごめんね♪》
そんな記事を読んだ僕は、おもわずパソコンに向かって「気にしないで下さい!」と叫んでしまった。
はっきり言って嬉しかった。憧れのユイちゃんが僕の事をブログに書いてくれるなんて夢にも思っていなかったからだ。
嬉しくなってどんどんと記事を読んで行くと、最後のコメント欄にまた僕の事が書いてあった。
それは「ユイちゃんの露出日記」の常連読者である「ピーナツちんぽ」という男だった。彼は僕の事をコメント欄でこう語っている。
《そのホテルマンはユイちゃんに気があるんじゃないの?最近のホテルマンは変態が多いからね、盗撮とか盗聴とか、それに下着とか盗まれないように気を付けた方がいいよ》
バカ野郎ピーナツちんぽ。勝手に人を変態扱いするんじゃないよ。それよりもキミのそのリアルなHNをなんとかしろ・・・・
そうムカッときた僕だったが、しかしそのピーナツちんぽのコメントに対するユイちゃんの返信を見て、僕の体は一瞬にして凍り付いた。
《>ピーナツちんぽさん。いつもコメントありがとうございます。盗撮怖いよぅ・・・でも、こっそりパンツを覗かれるってのは興奮しますね(笑)あのフロントのお兄さん、ユイのパンツで喜んでくれるかなぁ・・・》
「喜ぶも何も!」
僕はそう叫びながらいきなり立ち上がり、わけもなく机の周りを一周した。
そして再び机の前に座ると姿勢を正したままバス!と放屁した。
マジかよ・・・っと思いながらも次々に連なるコメント欄に目を通す。もしかしたらまた僕の事が書かれているかも知れないからだ。
すると案の定、またしても「ヘラヘラ笑うホテルマン」というタイトルのコメントを発見した。
このコメントを書いた「牧瀬里穂のオリモノ命」という時代遅れにトチ狂ったHNの男も、やはり「ユイちゃんの露出日記」の常連読者で、いつもくだらないリクエストばかりする変態野郎だ。
先日もこの牧瀬里穂のオリモノ命は、「バイブを挿入したまま段ボールの中に入って粗大ゴミの隅で放置されて下さい。そしてその中でウンコして下さい」などという、そんな事していったいなにが楽しいんだ!というような馬鹿げたリクエストをしてはおもいっきり却下されていた空気の読めない野郎で、いつもユイちゃんはこいつのコメントにほとほと困っている。
そんな牧瀬里穂のオリモノ命のコメントがこれだ。
《ヘラヘラ笑うホテルマンを部屋に呼び出してセックス見せましょうよ。それでもまだヘラヘラ笑っていたら犯しちゃって下さい。そしてウンコを喰わせましょう》
おいおい牧瀬里穂のオリモノ命よ、HNはトチ狂ってるがなかなかイイ事言うじゃない。
しかしウンコはちょっといかんよウンコは・・・
などとそんな事を思いながら、僕は、この牧瀬里穂のオリモノ命に対するユイちゃんの返信コメントを探した。
そしてユイちゃんのその返信コメントを見た僕はおもわず唸った。
《>牧瀬里穂のオリモノ命さん。いつもコメントありがとうございます。
それおもしろそうですね。
あのフロントのお兄さん、結構マジメっぽそうな人だったからユイのタイプなの。
ユイはMだからマジメな人にマジメに犯されるの好きなんです♪
でも、やっぱりホテルの人はちょっとマズイかも・・・
通報とかされちゃったらアウトですからね(笑)だからホテルのお兄さんは無理だけど、そのかわり今夜はマッサージのおじさんを呼びます♪松っちゃんがね『全裸でマッサージしてもらいなさい』って言うんです。ちょっと怖いけど、でも今のユイ、すごく興奮してます♪あとで画像アップしますから楽しみにしてて下さいね♪》
僕は机の上を両手でバン!と叩きながら立ち上がり、「全然平気なんですけど!」と叫びながら、わけもなく机の周りを今度は2周した。
そして再び机に座ると、パソコンの画面に向かって「通報とか全然する気ないし!」と叫び、わっ!と泣こうとした瞬間、フロントの電話が鳴った。
フロントへと走り、ベルが鳴る客室電話のディスプレイを見ると、「608」というユイちゃんの部屋の番号が表示されていた。
受話器を取りながら、「僕なら全然かまいませんけど」と言ってみようかなどとふと考える。
「はいフロントです」
僕が営業口調でそう電話に出ると、いきなり松っちゃんだった。
「マッサージ頼みたいんだけど」
「はい、かしこまりました。お時間は何時頃がよろしいでしょうか?」
「今すぐがいいんだけど」
「今すぐですね、かしこまりました。お客様は1名様でよろしかったでしょうか?」
「うん。1人でいいよ」
「かしこまりました。ではマッサージ会社に連絡致しますので、折り返しご連絡させて頂きます」
「あ、それでさぁ、できれば男の人にしてほしいんだけど・・・」
「かしこまりました。そのようにお伝え致します」
僕は「かしこまりました」を連発しながら静かに電話を切った。
さっそく契約しているマッサージ会社に連絡すると、今すぐ男性マッサージ師がOKという事だったので、僕はすぐに折り返し608号室に電話をした。
すると次に電話に出たのは松っちゃんではなくユイちゃんだった。
「フロントですが、先程のマッサージの件でご連絡させて頂きました」
僕は受話器にそう言いながらも、心の中で(なんなら僕がマッサージしましょうか?)と呟いてはフロントのカウンターの下でズボンの股間を弄った。
「あぁ、はい」
ユイちゃんの明るい声が受話器に響き、僕はその声を少しも洩らさないように受話器をギュッと耳に押し付けた。
「10時30分にマッサージを御予約させて頂きました」
「あ、そうですか、10時半ですね、わかりましたぁ」
「それで、男性マッサージ師が御希望という事でしたが、それでよろしかったんですよね?」
僕はあえてユイちゃんに聞いてやった。
そんな僕は既にズボンの中からペニスを捻り出し、それをシコシコとシゴいている。
「あっ・・・はい・・・男の人、大丈夫でしたか?」
僕はそんなユイちゃんの可愛い声を聞きながら、おまえの企みなど全てお見通しなんだぞこの変態女め!牧瀬里穂のウンコでも喰らえ!と心の中で意味不明に叫んではペニスをシコシコする。
「はい、御希望通り男性マッサージ師で御予約を取らせて頂きました」
「あ、わかりましたぁ、ありがとうございます・・・」
そう言いながらユイちゃんは静かに受話器を置いた。
キンキンに勃起した僕のペニスの先からニトーっと透明の我慢汁が垂れ、それが僕の革靴の爪先にポツっと落ちた。
そんな恥ずかしい雫を見つめながら、ふと僕は、やっぱりユイちゃんの声を聞きながら今イクべきだったのではなかったかと激しく後悔したのだった。
10時25分。
ロビーの自動ドアがグワー・・・と音を立てて開いた。
暗闇の駐車場を背景に白衣を着たマッサージ師がロビーにヨロヨロと入って来た。
どことなく笑点に出て来そうな売れない落語家のようなマッサージ師だ。
(こんなヤツがユイちゃんの体に・・・・)
僕はそのマッサージ師に激しく嫉妬した。出来る事ならヤツのその薄汚れた白衣を奪い取り、僕がマッサージ師としてユイちゃんの部屋に侵入したいくらいだった。
僕はそんな落語家のようなマッサージ師にユイちゃんの部屋番号を伝えると、そのままフロントの奥の事務室へと行き、インスタントコーヒーをドボドボと入れながら全裸でマッサージされるユイちゃんをムラムラと想像したのだった。
11時10分。
マッサージ師は通常の40分を過ぎてもロビーに現れなかった。
という事は延長しているのである。
僕は、早くブログが更新されないかと何度も何度もパソコンに目をやりながら待っていると、それからしばらくしていきなり最新記事がアップされた。
その記事は、ユイちゃんではなく松っちゃんが書いているものだった。
現在、ユイちゃんはマッサージされている最中という事で松っちゃんが記事を書いたらしい。
そのタイトルは「全裸でマッサージされるユイの実況生中継」という生々しいもので、そこにアップされる画像は僕の想像を遥かに上回るものだった。
そんな松っちゃんの実況生中継はこんな感じだった・・・・
《部屋にやって来たマッサージの男は四十代後半だった。マッサージ師は部屋に入るなりベッドの上の全裸のユイを見て一瞬驚くが、しかしすぐに営業的な冷たい表情に戻るとそのまま無言で全裸のユイが寝転ぶベッドに上がった。
ユイは恐怖に震えていた。恥ずかしそうに目を閉じたままジッと動かない。しかし俺はそんなユイのアソコが既にヌルヌルになっているだろうと予想する。そう、ユイはマゾだ。見ず知らずの中年マッサージ師に裸を見られそして体を触られる、そんな羞恥にマゾのユイが感じないはずはないのだ》
そんな松っちゃんの記事には、全裸でベッドに横になるユイちゃんとその横でユイちゃんのくびれた腰に手をあてる白衣を着たマッサージ師の画像がアップされていた。
もちろん、そんなマッサージ師やユイちゃんの顔にはモザイクが掛けられている。しかし、僕はこの2人の素顔を知っている。そう、この世の中で、この2人の素顔を知っているのは僕と松っちゃんだけなのだ。
そう思うと、僕は今までに感じた事の無い不思議な感動に包まれ、勃起したペニスを握ったまま、とりあえず机の周りを2周走らずにはいられなかった。
そんな松っちゃんの「全裸でマッサージされるユイの実況生中継」。
その内容はかなり過激で、どっぷりとエロかった。
僕はハァハァと荒い息を吐きながら、「全裸でマッサージされるユイの実況生中継」に釘付けになってしまったのだった。
第4話
《うつぶせの体勢で尻や腰を揉まれていた全裸のユイがいよいよ仰向けにされた。
ゆっくりと体を起き上がらせるユイは、ソファーから一部始終を見ていた俺を、暗く罪悪感に苛まれた表情でチラッと見るとすぐに目を背けた。
そんなユイのその顔は赤く火照り、目は完全に怯えている。
Mのユイが怯えるという事は、即ち感じているという事でもある。
俺は仰向けになったまま両膝を立てていたユイの足下に、カメラを構えてそっと移動した。
するとマッサージ師が訝しげに俺を見た。
俺はそんなマッサージ師に「あなたの顔は絶対に写さないから心配しないでくれ」と告げると、マッサージ師は目を伏せたまま小さな声で「はい」っと返事をした。
そんな薄汚い中年のエロオヤジは俺達の性癖を心得ているかのように、それ以上何も質問する事無く淡々とユイの体を揉み解していく。
見ず知らずの他人に生肌を触られるユイは、閉じた瞼をピクピクと動かしながらこの羞恥プレイに必死に耐えていた。
そんなマッサージ師のグニャグニャと蠢く五本の指がいよいよユイの太ももへと下がって来ると、ふいにユイの唇が少しだけ開いた。
マッサージ師の蠢く五本の指がユイの白い太ももを揉む度に骨盤がユラユラと揺れ、その度にユイの閉じていた股が隙間を作る。
俺はそんな股間の隙間に向けてデジカメのシャッターを押した。
それがこの写真だ・・・・》
そんな松っちゃんの記事の下に数枚の画像が連続してアップされていた。
松っちゃんが狙ったユイちゃんの股間の隙間。
白い太ももの奥に陰毛が蠢き、その奥にはまるでナイフでスパっ!と斬ったような縦のワレメがくっきりと写っていた。
写真が進むにつれ、そんな股間の隙間は段々と大きく開いて行く。
いや、これはどう見てもマッサージ師が意図的に開いたとしか思えないような股の開き具合だ。
そんなユイちゃんのパックリと開いた股間は、やはり松っちゃんが予想していた通りヌラヌラと濡れ輝いていた。
その汁はユイちゃんの肛門を伝わり、ベッドのシーツに丸いシミまで作っていた・・・。
松っちゃんの記事を続けよう。
《俺は、ユイの脹ら脛を揉んでいるマッサージ師に注文をした。
『最近、股関節を痛がるんだ。そこを揉んでやって欲しい・・・』
俺がそう言うと、ユイは閉じたまま瞼をブルブルと震わせては泣きそうな表情をした。
『股関節と言うと・・・この辺ですか?・・・』
マッサージ師が全裸のユイの太ももの付け根にゆっくりと触れた。
ユイの細い体が一瞬ピクッと震える。
『いや、もっと内側だ・・・』
俺がそう言うと、マッサージ師は重い息を「はぁ」と吐きながら、『この辺ですか・・・』と呟き、ユイの太ももの内側を太い指で押した。
そんなマッサージ師の指にはユイの刺々しい陰毛がチクチクと触れていた。あと、ほんの数センチ指がズレれば、そこはもうユイのヌラヌラに濡れた局部だ。
『そう。その辺だ。最近、ヤケにそこを痛がるんだ。そこを重点的に揉んでやって欲しい・・・』
俺がそう言うと、マッサージ師は目をギラギラと輝かせながら濡れたワレメを覗き込むようにしてグイグイとそこを揉み始めた。
マッサージ師の指が動く度に、ユイの小さなワレメが餌を欲しがる鯉の口のようにパクパクと開いたり閉じたりしていた。
そうされながらもユイは、ただただ目を綴じたまま、その羞恥にひたすら耐えるかのようにギュッと下唇を噛んでいた。きっと声が洩れるのを我慢しているのであろう。
俺はそんなユイを見下ろしながら、マッサージ師に『もっと激しく揉んでやってくれ』と囁く。
マッサージ師は時折「ハァハァ」と重い息を吐きながら、まるでマッサージ器のように五本の指の動きを早めた。
そんなマッサージ師の指は次第にユイのいやらしい汁でネトネトに濡れていく。
その溢れる汁がマッサージ師の指を伝わり、まるでオイルマッサージのオイルのようにユイの太ももの内側をキラキラと輝かせた。
『もっと上の方を揉んでくれ・・・・』
俺がそう言うと、無言のマッサージ師の指は汁でヌルヌルと滑りながらも恥骨まで行き、そして陰毛をジャリジャリと音立てながらそこを揉む。
そんなマッサージ師の小指が、ふいに突起しているクリトリスに触れた。
『うっ・・・・』
遂にユイはその少し開いた唇から声を洩らした。
ユイの声に刺激されたのか、マッサージ師は目をギラギラと輝かせながらユイの恥骨の下に指を移動させ、そして明らかに意図的と思えるかのように、小指でその突起物を摩擦し始めた。
『うん・・・あん・・・・』
そんな小さな声を洩らすユイは、恥ずかしさのあまりいつの間にか両手で顔を塞いでいた。
俺はそんなユイとマッサージ師を見下ろしながらシャッターを何度も切りまくる。
カメラのフラッシュに照らされるユイがいきなり「うっ!」と腰を反らした。
俺はカメラをソッとズラし、肉眼でユイの股間に目をやった。
なんとマッサージ師の太い中指の先が、ユイのパックリと口を開けた赤い局部にヌポッと入っているではないか。
そしてマッサージ師がモミモミと指を動かす度に、その中指はユイの穴の中にヌポヌポとピストンされていたのだ。
俺はそんなマッサージ師を見下ろしながら静かにニヤリと笑った。
そしてあたかも独り言のように『シャワーでも浴びて来ようかなぁ・・・』と呟きながら、2人を部屋に残したままバスルームへと向かった。
この後、部屋で2人っきりになったユイとマッサージ師がどうなるか、非常に楽しみだ》
記事はそれで終わっていた。
記事を読み終えた僕は、ふいに自分のパンツの中が冷たくなっている事に気がついた。
ソッとパンツの中に手を突っ込むと、ギンギンに勃起した僕のペニスの先は、まるでローションを垂らしたかのように大量の我慢汁が溢れていた。
僕はそんな我慢汁を潤滑油にしては敏感な亀頭を人差し指でヌルヌルと愛撫した。
見ず知らずのおっさんに裸を見られ、アソコを見られ、そしてアソコに指まで入れられては悶えるユイちゃんの姿を想像しながら、僕はズボンの中でクチャクチャといやらしい音を立てた。
(この後・・・どうなったんだろう・・・やっぱりユイちゃんは・・・・)
そう思いながら何度も何度も更新ボタンを押してみるが、まだ新しい記事は出て来ない。
(もしかしたら今頃・・・・)
そう思った瞬間、ロビーから「チン!」っというエレベーターのベルの音が聞こえた。
フロントの奥からそっと覗いて見ると、誰もいないロビーの大理石の床をスタスタと音立てながらマッサージのおっさんがこっちに向かって歩いて来た。
ふと時計を見るといつの間にか延長時間を過ぎていた。
第5話
マッサージのおっさんはフロントまでやって来ると「今終わりましたぁ」とフロントの奥に向かってそう告げた。
僕は乱れたズボンを急いで整えると、怪しまれないように平然を装いながらフロントへと出た。
「御苦労様でした」
そう笑いかけると、マッサージのおっさんは妙にスッキリした表情で「お願いします」とマッサージカードをカウンターの上に置いたのだった。
僕はそのカードに今日の日付と時間を書き込みながら、さりげなく「延長したんですね」と聞いてやった。
するとマッサージのおっさんは「え、ええ」となぜか不自然に動揺している。
もし、お客と淫らな行為をした事が発覚すれば、このマッサージのおっさんは2度とこの界隈のホテルでは仕事が出来なくなるだろう。
それを知っていた僕は少しこのおっさんに意地悪してやろうと、更に質問をしてやった。
「お客様は女性の方でしたか?」
そう言いながら、僕はマッサージカードに押すホテルの印鑑を朱肉にグリグリと押し付けた。
マッサージのおっさんは酷く動揺しながらも「あ、はい・・・」っと慌てて頷く。
「綺麗な方だったでしょ?」
僕はマッサージのおっさんの目をジッと見つめながら聞いた。
「あぁ、まぁ、はい・・・そうですねぇ・・・」
そんなマッサージのおっさんの顔は茹で蛸のように火照っていた。僕はマッサージカードに印を押しながらそんなマッサージのおっさんの顔を見つめ、(こいつ、ゼッテェにヤってるよ)と、心で呟きながら嫉妬の笑みをふふふふっと見せたのだった。
マッサージのおっさんが帰ると、急いで事務室に戻った僕は、再びブログの更新ボタンを押して見た。
あるある。
松っちゃんの「全裸でマッサージされるユイの実況生中継パート2」がしっかりとアップされいる。
僕はワクワクしながらパソコンの前に腰を下ろし、そして読む前に事前にカウパー対策しておこうと、丸めたティッシュの塊をパンツの中へズボッと押し込んだのだった。
《しばらくの間、浴室に身を潜めていた俺は、そろそろいい頃だろうと浴室のドアを少しだけ開いた。
とたんにドアの隙間からマッサージ師のハァハァという荒い息づかいが聞こえて来た。
ユイは必死で声を堪えているのか、マッサージ師の荒い息づかいに混じっては、時折、ススリ泣くような擦れた喘ぎ声を洩らしていた。
聞こえて来るその音から、もはやマッサージ師の指はズッポリとユイのオマンコの中に入れられていると予測できた。クチャッ、クチャッ、クチャッ、っというリズミカルに響くその音は、明らかに指の先ではなく指の根元までズッポリと埋まっているのを物語っているのだ。
俺はマッサージ師をもっと大胆にさせるために、空の浴槽にシャワーを噴射させた。
このシャワーの音を聞けば、あのマッサージ師は俺がシャワーを浴びていると安心し、更にユイを屈辱するに違いない。
しかしそんなシャワーの音のせいで部屋の音が聞こえなくなってしまった俺は、浴室のドアの隙間から息を殺して抜け出した。
腰を屈めたまま正面にあるクローゼットの中にソッと侵入し、音を立てないようにクローゼットの一番端まで足を忍ばせると、クローゼットのドアの隙間から微かにベッドを覗き見る事が出来た。
やっぱりマッサージ師はユイのアソコに指をズッポリと入れていた。
しかもそれは中指だけではなく人差し指も同時に入れているのだ。
俺はそんな衝撃的なシーンに嫉妬で目眩を感じながらも、息を殺してベッドを見つめた。
見知らぬマッサージ師の中年男に、指で激しく屈辱されるユイは、俺に声を聞かれないようにしようと必死で声を堪えている。
そんなユイをギラギラとした目で見つめていたマッサージ師が何やらユイに囁いた。
しかし残念ながらその声は浴室から響くシャワーの音で聞き取れない。
ユイはそんなマッサージ師に向かってイヤイヤと首を振っている。
するともう一度マッサージ師がユイに向かって囁いた。
『大丈夫ですよ・・・旦那さん、シャワー浴びてますから・・・・』
今度ははっきりと聞き取れた。が、しかし、マッサージ師が何をしようとしているのか、肝心な部分が聞き取れなかったため、その言葉の意味が理解できない俺は想像ばかりが膨らみ余計イライラする。
しかし、ヤツがユイに何と言ったのか、ヤツの次の行動からすぐに察しできた。
ヤツは、浴室をキョロキョロと何度も振り向きながら、仰向けに寝転がっているユイの両膝を曲げさせた。
そしてユイを、まるで赤ちゃんがオシメを取り替えられるような卑猥なポーズにさせながら再びこう呟いたのだ。
『指よりも舌で舐めた方が気持ちがいいですからね・・・』
マッサージ師はそう告げると、ユイの意思を確かめないまま、ほぼ強引にユイのカエルのように開いた股間の中に顔を埋めた。
ぴちゃ、ぴちゃ、ぴちゃ・・・・
大型犬が水を飲んでいるような下品な音がベッドから響いて来た。
そして同時に、ユイの『やめて下さい・・・』っという擦れた声が聞こえて来た。
俺はユイのその喉を掻きむしるような声を聞き、今のユイが相当感じている事を察した。
Mのユイが『やめて下さい・・・』とススリ泣くというのは、もっとヤって下さいと言っているのと同じ事なのだ》
ハァハァと荒い息を洩らしながらそんなブログを読んでいた僕は、いつの間にかズボンからペニスを捻り出してはシコシコとシゴいていた。
座っていた事務椅子はギシギシと軋み、次々に尿道から溢れ出る我慢汁が仮性包茎の皮のたるみと亀頭の隙間でぴちゃぴちゃといやらしい音を立てている。
ハァハァ、シコシコ、ギシギシ、びちゃびちゃ。
静まり返る事務室に響くそんな音を、僕は素直に誰かに聞かせたいと激しい興奮に包まれ、一瞬、ユイちゃんの608号室に電話を掛けてこのいやらしい音を聞いて貰おうかと頭を過るが、しかし松っちゃんが電話に出られても困ると思い諦めた。
仕方なく僕は携帯電話で「104」に掛け、ペニスを受話器に向けては激しくシゴきながらその電話に出た女性に「ハァハァ、シコシコ、ギシギシ、びちゃびちゃ」のフルコースを聞かせてやった。
「もしもし?もしもし?」とバカの一つ覚えのようにそればかりが受話器から聞こえ、とたんにアホらしくなった僕は電話を切ってブログの続きを読む事にした。
《そんなユイは、マッサージ師に舌をズッポリとオマンコに入れられながら激しく悶えた。
ユイのその声にいちいちビクビクしながら浴室を振り返るマッサージ師は、ジュルルルルルルルっと下品な音を立てながらユイの局部から溢れる汁を大量に啜っていた。
激しい指マンをされながらクリトリスを舌で転がされていたユイは、我慢が出来なくなったのか喉をヒクヒクとさせながらマッサージ師の下半身に手を伸ばした。
そんなマッサージ師が履いていた白いズボンの股間には勃起した男根がクッキリと浮かび上がっている。ユイはその浮かび上がる男根の形に沿って指で摘むと、それを指で激しく上下に摩擦したのだ。
マッサージ師はムクリと起き上がると、ユイに腰を突き出しながらユイにズボンの上から手コキをさせ、そしてプヨプヨと揺れるユイの胸を揉みしだいた。
ズボンの股間を摩擦するユイの手が早くなると、マッサージ師は、何度も何度も浴室に振り返りながらブルブルと手を震わせてはズボンのボタンを外した。
そして無言のまま、その強烈に勃起したペニスをユイの口元に突き出したのだ。
『いやです・・・・』
ユイはペニスからソッと顔を反らした。Mのユイはより被虐的なムードを作ろうと演技をしているのである。
『いいじゃないですか・・・ちょっとだけ・・・』
それがユイの演技だとも知らず、マッサージ師は浴室を警戒しながらもペニスの先をユイの唇に押しあてる。
『いや・・・臭い・・・』
ユイは顔をイヤイヤと振る。
するとマッサージ師は唇の隙間にヌルッとペニスを押し込んだ。そしてイヤイヤと首を振るユイの顔を押さえつけて固定すると、まるでダッチワイフにするようにしてユイの口の中にヌポヌポとペニスをピストンさせたのだ。
『うぐっ!・・・うぐっ!・・・』
ペニスを銜えながら暴れるユイに、マッサージ師は何度も何度も浴室を振り返りながら腰を振った。
そしていきなりヌポッ!とユイの口からペニスを抜き取ると、『もう我慢できない・・・』と焦りながら言い、ペニスをブラブラとさせたまま、なんといきなりユイの体の上にガバッと乗ったのだった。
『あっ、ダメ!』
慌てたユイが叫んだ。
そう、俺とユイとの計画の中では、マッサージ師のペニスを舐めるというのが最終目的だったのだ。
だからいきなり予想外のセックスになると、さすがのユイも慌てたのだった。
『松っちゃん!』
ユイが叫んだ。
しかし俺はユイを助けに行かなかった。俺は興奮していた。ユイがリアルにレイプされる姿が見たい。
だから俺はそのままユイの助けを無視したのだ。
そんなユイの口をマッサージ師は慌てて手で塞ぎ、浴室を何度も振り返りながらユイの股間にグイッと腰を突き刺した。
『あぁん!』
ユイの腰がおもいきり反り返った。
ズゴズゴズゴ!
マッサージ師は一刻も早く射精しようとしているのかいきなり激しく腰を振りまくる。
『ダメ!ダメ!あぁん!ヤダぁ!』
そう暴れるユイの細い腰を抱きしめたマッサージ師は、激しく腰を振りながら『あっ、あっ、あっ』と情けない声を出し始めた。
(中で出せ!大量の精液をユイの中に放出しろ!)
俺は心の中で何度も叫んだ。
そして(もっと汚せ!もっともっと滅茶苦茶にユイを汚してやってくれ!)と汗が滲んだ拳をギュッと握る。
『あぁっ!』
マッサージ師がそう叫びながらガバッ!とユイの体に抱きついた。
『くふっ!』
そんな声を漏らしながら、ユイの細い体に抱きつくマッサージ師は段々と腰のスピードを弛めていく。
遂にユイは、見知らぬマッサージ師の中年男に中出しされてしまったのだ。
そう思った瞬間、俺の我慢も限界に達した。
バタン!と激しい音を立ててクローゼットから飛び出すと、ユイの体の上でグッタリとしていたマッサージ師が「あわっ!」と叫びながら慌てて飛び起きた。
『どけ!』
俺はそう言ってマッサージ師をベッドから蹴り落とすと、ぐったりと横たわるユイの両足を大きく広げさせ、中出しされた直後の悲惨な局部の状況を目の当たりにした。
『いや!あの!これは!』
ベッドの下に尻餅を付いているマッサージ師は、俺が逆上すると思っているのか必死になって言い訳をしようとしている。
しかし俺はそんなマッサージ師を無視して、もう破裂寸前のペニスをズボンから取り出すと、それを見ず知らずの男の精液がどっぷりと溜っている壷の中におもいきり突き刺した。
『あぁぁぁぁぁぁぁぁ!』
ユイが悲鳴をあげた。
ユイのツボの中はマッサージ師の精液でドロドロだ。そんな不潔で熱い精液が俺のペニスに絡み付く・・・》
松っちゃんの記事はここで終わっていた。
残念ながらプレイ中の画像は1枚もなかったが、しかしこのレポートだけでも十分に僕を興奮させてくれた。
僕は事務椅子にリクライニングしながら強烈に勃起したペニスをビコビコと突き立て、カチカチとマウスを操作しながらブログの1ヶ月前の記事に戻る。
そこには『ヒッチハイクの男と・・・』という記事があり、深夜のドライブインの公衆便所で、まるで山賊のような荒々しい長距離トラックの運転手に逞しい男根を背後から挿入されているユイちゃんの画像がアップされている。
これはいわゆる僕のお気に入り画像で、僕はこれまでに何度この画像で抜いたかわからない。
今夜のフィニッシュもやはりこの画像だね、と独り言を呟きながら、しつこくも再び携帯電話で「104」に電話を掛ける。
プルルルルルル・・・・・
「はい、104の坂本です」
「あのぅ、新田町にあるスペイン料理のお店で『オメ・コナメーテ』は何番でしょう・・・」
僕はそう言いながら、事務椅子の上でピーンと足を伸ばしながらペニスをシコシコとシゴき、パソコンの画面に映るユイちゃんとトラック運転手の結合部分アップ画像を貪よりと眺めた。
「申し訳ございません、新田町のスペイン料理店の『オメ』なんでしょうか?もう一度お願い致します」
「・・・ハァハァ・・・『オメ・コナメーテ』です・・・」
「オメ・コナメーテですね、少々お待ち下さい」
受話器からオルゴールの音が響き始めると、僕はフィニッシュに向けての準備に取り掛かる。
腰を突き出し、机の上にあるパソコンの画面にペニスの先を向けながら激しくペニスをシゴく。ティッシュは使わない。どうせこのパソコンは会社のパソコンだ、今夜は盛大にぶっかけてやるつもりだ。
しばらくすると受話器の中のオルゴールの音がプツっと止まった。
「大変申し訳ございません、新田町のスペイン料理店の『オメ・コナメーテ』をお調べしたのですが、そういったお名前のお店は見当たらないのですが・・・」
「いや、絶対にあるはずですよ。あなた店の名前を間違えてませんか?」
「いえ・・・『オメ・コナメーテ』ですよね?新田町のスペイン料理店の『オメ・コナメーテ』ではお届けはございませんが・・・・」
事務椅子かギシギシと激しい音を立て、僕は何度も何度も「ユイ・・・ユイ・・・」っと唸った。
「えっ?」
104の坂本さんが不思議そうに聞き直す。
「だから・・・ハァハァ・・・絶対にあるはずなんですよ。もう一度・・・ハァハァ・・・店名言ってみてよ・・・」
「はい・・・『オメ・コナメーテ』・・・」
「だから違うって、『オメ・コイレーテ』だって」
「えっ?『オメ・コイレーテ』ですか?新田町のスペイン料理店の『オメ・コイレーテ』ですか?」
「うぷっ!」
104の坂本さんがオメコイレテと口走るのと同時に、僕のペニスから濃厚な精液がどぴゅっ!と飛び出した。
その精液はパソコンの画面に容赦なく降り掛かり、ユイちゃんとトラック運転手の結合部分画像の上に白濁の膜を作った。
「申し訳ございません、新田町のスペイン料理店の『オメ・コイレーテ』でもお届けはございませんが・・・」
僕はハァハァと脳を痺れさせながら104の坂本さんの最後の『オメ・コイレーテ』を聞くと、「満足です」と感慨深い声でそう呟き、そのままピッ!と電話を切ったのだった。
そんな僕は、あと半月足らずで30才を迎えようとしている・・・・。
第6話
翌日、宿直室で爆睡していた僕は、支配人の声で叩き起こされた。
「・・・もう夕方の5時なんだけどね・・・キミはこのホテルに働きに来ているのかな?それとも宿泊しに来ているのかな?」
支配人は、簡易ベッドの上でアタフタとしている僕にそうイヤミを言うと大きな溜息を洩らした。
僕は慌ててベッドを飛び起きるとシャワー室へと飛び込む。
「中国人の団体!そろそろメシの時間だからな!早くしろよ!」
シャワー室のドアの前でそう叫んだ支配人は、「ったく、使えねぇヤツだなぁ」とブツブツ言いながら当直室を出て行った。
ロビーに出ると、中国人のツアー客が既にドヤドヤと溢れていた。
「ワタシハ、ニクガ、タベレマセン!」
「スキヤキ、スシ、テンプラ、ドコニアル?」
飲食店のパンフレットを手にした中国人ツアー客が、まるで安売り家電量販店のレジに押し寄せるかのようにフロントに群がる。
このホテルに外国人ツアーの客が来ると、いつもこの時間のフロントはパニック状態となった。ビジネス系のこのホテルには館内にレストランがない事から、夕食時になると外国人ツアー客が夕食の店を紹介しろとフロントに押し掛けてくるのだ。
僕が慌ててフロントに入ると、支配人は僕の目の前に市内の飲食店パンフレットをドサッ!と置き、「オマエは寿司担当だ!」と叫び、そして先程から「ワタシハ、ニクガ、タベレマセン!」と切実に訴えている中国人のおっさんに向かって「フィッシュ!魚!ジャパニーズ・スシはこっち!」と僕を指差したのだった。
そんなチャイニーズハリケーンが過ぎ去ると、言葉のわからない中国人に振り回されてはヘトヘトになった支配人や従業員達がポツリポツリと帰り支度を始め、9時を過ぎた頃にはいつもの静まり返ったフロントに戻っていた。
やっと1人きりになれた僕は、事務室でカップヌードルを啜った。いわゆる、夜勤の僕にとったらこれが朝食なのだ。
カップの底のザラザラとするスープまで全部飲み干した僕は、空のカップをゴミ箱にパサッ!と投げ捨てると、さてさてユイちゃんのブログはどうなっているかなと、さっそくパソコンを立ち上げようとした。
と、その時、いきなりフロントの呼び鈴がチーン!と鳴った。
(またチャイニーズだな・・・もう勘弁してくれよ・・・・)
そうブツブツと呟きながらフロントに出ると、そこにはなんとユイちゃんがポツンと立っていた。
当然、僕は焦った。
ユイちゃんのそのパッチリとした大きな瞳に見つめられて焦らずにいれないはずがなかった。
「あのぅ・・・この山の上にある『スカイパーク』っていう公園に行きたいんですけど・・・・」
フロントのダウンライトに照らされながらそう聞いて来たユイちゃんは、なぜか僕の顔を見て「ふうっ」と微笑むと、いきなりカウンターにバサバサと地図を広げ始めた。
「あ、はい、スカイパークですね・・・」
少し動揺しながらも、僕は慌ててカウンターに広げられた地図を覗き込んだ。
ふいに、ほんのりと茶髪に染められたユイちゃんの髪から、なにやら高級そうなリンスの匂いが漂ってきた。
僕は地図を覗き込みながらも、目の前にいるそんなユイちゃんから発せられる匂いという匂いを全て鼻に吸い込むと、ふいに、昨夜ユイちゃんの性器を舐めたマッサージのおっさんがムカついて来た。
するといきなり、ユイちゃんの高級そうなリンスの香りに混じり、明らかに加齢臭と思われる殺伐とした香りが僕の鼻を襲った。
「この公園に行くにはさ、どっちの道が近道なの?」
ユイちゃんの隣から、殺伐とした加齢臭を放つ松っちゃんがヌッと顔を出し、地図に描かれた二本の道をコン、コンと指で叩きながら聞いた。
「はい、距離で言えば断然こちらの細道のほうが近いのですが、しかしこちらの道は舗装されていない山道でございまして街灯もなく真っ暗で、しかも熊が出ます」
僕がそう説明するとユイちゃんと松っちゃんは同時に「ぷっ」と笑った。
「熊はマズいよな・・・こっちの道から行くしかないね」
松っちゃんが笑いながらそう言うと、ユイちゃんが「うん」と可愛く返事をしながらガサガサと地図を畳み始めた。
「この公園って夜景が綺麗なんでしょ?」
ユイちゃんが地図をバッグに入れながら僕に聞く。
「はい。あなた方のような変態露出狂カップルには最適なスポットですよ」などとは答えられるわけがない。
「は、はい・・・夜景はとっても綺麗ですよ・・・」
僕は営業スマイルでそう答えながら、貴女ほどではないけどね・・・と、心でキザに呟いた。
地図を不器用に折り畳むユイちゃんは「今日も夜勤なんですか?」と僕の顔をチラッと見た。
「あ、はい・・・いつも夜勤です・・・はははは・・・」
そう照れ笑いする僕に、ユイちゃんは首を傾げながら「夜はいつも何してるんですか?」と聞いて来た。
「はい、昨夜は貴女のブログを読みながら104の坂本さんの声で射精してました」などと本当の事を答えられるわけない僕は、「ええ、まぁ、色々と・・・」っとなんだかわからない返答をした。
「お酒とかは飲まないんですか?」
ユイちゃんはなにやら妙に色っぽい声でそう言うと、おもむろにカウンターの上に両肘を付いて僕の顔を覗き込んだ。
すると僕の目の前に、おもいっきりユイちゃんの胸の谷間がムニュッと現れた。
(もしかして誘ってるのか?・・・いや、これはお誘い以外のなにものでもないだろ!)
目のやり場に困った僕がアタフタしていると、ロビーの自動ドアの前で「おーい、行くぞ!」と、松っちゃんが「おーいお茶!」のCMのようにユイちゃんを呼んだ。
「あーん!ちょっと待ってぇ!」
そうユイちゃんが後に振り向いた瞬間、僕は鼻の下を伸ばしながらユイちゃんの胸元を一気に覗き込んだ。
(あっ!)
ソコを覗き込んだ僕はおもわず叫びそうになった。
そう、ユイちゃんはなんとノーブラであり、白いTシャツの胸元の奥には、可愛いピンクの乳首がツン!と立っていたのである。
僕の思考は完全に停止した。
今はただ、とにかくそのピンクの生乳首が記憶の中から消え去る前にペニスをシゴきたいと、ひたすらそう思うだけだった。
そんな僕にニコッと微笑んだユイちゃんは、「それじゃあちょっと出掛けて来ますね」とクルッと僕に背を向けた。
カツコツとヒールを鳴らしながら去って行くユイちゃんは、やはりいつものマイクロミニのミニスカートを履き、強烈に美しい美脚を爛々と輝かせていた。
(今から夜の公園に行って素っ裸でブランコ乗ったり、金網フェンスに縛られたり、寝ているホームレスに放尿見せたりするんだろうなぁ・・・)
そんな事を考えながら、ユイちゃんのスラリと伸びた脚に僕が見とれていると、ふいにユイちゃんが手に持っていたバッグをポタッ!と床に落とした。
静まり返ったフロントに響き渡るユイちゃんのヒールの音がピタリと止まる。
ユイちゃんが床に落ちたバッグを拾おうと、体を前に屈ませた瞬間、マイクロミニのスカートから白桃のような尻がプルルンと顔を出したのだった。
「うっ!」
その「美しい」とか表現のしようのない美尻を見てしまった僕は、メデューサに睨まれたかのようにとたんに固まった。
するといきなりクルッとユイちゃんが僕に振り返った。
「そう言えば・・・今まで寝てたから、今日はまだお部屋のお掃除をしてもらってないんだけど・・・こんな時間でも掃除してもらえますかぁ?」
そんなユイちゃんの声がロビーに響き渡った。
僕はまだメデューサに睨まれては固まった石人間のまま、「はい・・・さっそく係の者に申し付けておきますので・・・」っと、まるでロボットのような口調で答えたのだった。
僕はそんなユイちゃんの細い後ろ姿を見送りながらそっと横目で時計を見た。
時刻はPM9:20。
スカイパークまでは、どれだけぶっ飛ばしても往復で2時間は掛かる。
彼らが、こんな夜更けにわざわざ人気のないスカイパークに行く理由は、やはり夜の公園での露出プレイを楽しもうとしているのだろう。
「それならば僕も・・・」
そう呟く僕は「むふふふふふふ・・・」っ不敵に微笑みながら、駐車場の奥へと消えて行く2人を見つめていた。
僕は完全に2人の姿が消えるのを見届けると、いきなりフロントの奥へと飛び込み、そして客室のスペアーキーのあるロッカーを開けては迷う事なく608号室の鍵を握り、これでもかというくらいの大きな声で「ざまぁみろ!」と叫んだ。
そんな鍵をギュッと握りしめたまま心臓を破裂させんばかりに興奮しながらロビーを早歩きする僕は、黄金色に輝くエレベーターに素早く乗込んだ。
「ユイちゃんの尻は白桃のようだった・・・・」
そう呟きながら6階のボタンを押す。
グワンっとエレベーターのドアが閉まるなり、僕は既に固くなっている股間を押えた。
「あの白桃を包み込んでいた使用済みパンティー・・・・」
そう言葉に出しては何度も呟きながら、僕はゆっくりと進んで行くエレベーターの表示をなぜか足踏みしながらジッと見つめていたのだった。
第7話
608号室のドアの前で足を止めた僕は、念の為、廊下の隅々まで見渡した。
客室に忍び込み宿泊客の下着を物色したなどという事が発覚すれば僕は間違いなくクビだ。
三流大学を卒業後、やっとの思いで就職できたホテルだ、こんな事でクビにされたくはなかったが、しかし、今の僕はもう止まらない。
今の僕は、例え人生を棒に振ろうとも、ユイちゃんのアソコにピッタリとフィットしていたパンティーでヌキたいのだ。
廊下をキョロキョロしながらドアにルームキーを差し込むと、ガタンっと重い音を立ててドアのキーが開いた。
静かにドアを開け、その隙間に素早く体を滑り込ませた。
とたんに部屋の入口のクローゼットに漂っていた甘い香水の香りが僕を包み込む。そんな甘い香りは、つい今さっきまでここにユイちゃんがいた事を生々しく物語っていた。
ホテルで働き始めて8年。今までに何度か客室に忍び込んだ事はあったが、しかしそれは客がチェックアウトした後の客室ばかりだった。
狙った客室は、全て若くて綺麗な女が宿泊した部屋である。
綺麗な女がチェックアウトした後、清掃が入る前に部屋にこっそりと忍び込み、客の汚物入れやゴミ箱を漁る。そこで手に入れたオリモノシートやコンドームを、ジップロックで密封しては自宅へ持ち帰りオナニーに耽るのだ。
そんな時の僕はまさに変態性欲者だった。びっちょりと黄色いオリモノがシミ付いたオリモノシートをペニスに擦り付けたり、使用済みのコンドームの外面をペロペロと舐めたり、そしてある時など興奮し過ぎてコンドームの中に堪っている精液まで飲んでしまった事さえもある。
それらの持ち主である宿泊客の携帯番号はフロントで調べたらすぐにわかる為、僕は携帯を非通知にしてオリモノシートの持ち主に電話を掛けては、綺麗な女の「もしもし?」というその声を聞きながら彼女が性器から排出したオリモノを舐めて射精していた。
そんな変態行為を今までに何度もしてきた僕だったが、しかし、宿泊中の客室に忍び込むという大胆な行為はこれが初めてだった。
とりあえずベッドが並ぶ部屋の奥へと進んだ僕は、2つ並んだベッドの枕を交互に嗅ぎ、どっちのベッドでユイちゃんが寝ていたかを念入りに調べた。
しかしそれは念入りに調べなくともすぐに判明した。窓側のベッドの枕にはあのフロントで嗅いだ高級っぽいリンスの香りに溢れ、そして入口側のベッドの枕からは、まるで東北農家の納屋に漂っているような加齢臭がプ〜ンと漂って来たからだ。
とりあえず僕は、おもいきり匂いを嗅いでしまったその加齢臭枕を「バカバカバカ!」っとまるで思春期の女学生のように殴りつけ、更にその枕を股間に挟んでは「バスバス!」と放屁し、気分をスッキリとさせると、窓側にある爽やかな香り漂うユイちゃんのベッドに潜り込んだのだった。
そんな僕は、ベッドに溢れるユイちゃんの甘い香りに包まれながらもこのまま全裸になってこのベッドの中で射精をしたいとふと考えるが、しかしのんびりしている余裕はない。一刻も早く目標を達成してこの部屋から脱出しないと、もしこれが発覚すれば本当に僕の人生は終わってしまうのだ。
僕は慌ててベッドから飛び出ると、ベッドの横に置いてあるゴミ箱の中を漁った。
丸まったティッシュは大量に詰まっていたが、しかしコンドームはなかった。そう言えば、昨夜のブログには、マッサージのオッサンも松っちゃんも中出ししたと書いてあったはずであり、コンドームなどあるわけがない。
となると、狙いはただひとつである。
そう、ユイちゃんの使用済みパンティーだ。
鼻息を荒くさせた僕は、入口のクローゼットに目を向けた。扉が半分開いたままのクローゼットの床には、ルイ・ヴィトンのボストンバッグが無造作にポツンと置いてある。
それを見ただけで既に興奮で目眩を感じた僕は、スー・・・スー・・・とラマーズ法のような荒い鼻息を更に荒くさせては、ゆっくりとクローゼットへと向かったのであった。
第8話
これは相当慎重に取り掛からねばマズいだろう・・・と、僕はそう思いながら恐る恐るボストンバッグのジッパーを開けた。
というのは、その昔、僕がまだ中学生だった頃、体育の授業中にこっそり教室に忍び込んだ僕は、机の上に置いてある女子の制服を片っ端から物色した事がある。制服の匂いを嗅いだり無理矢理に着てみたりと散々な変態行為を色々とやったのだが、しかし、その後、グラウンドから帰って来たほとんどの女子は僕のそれに気付かなかったのに、しかし山村という女子だけが「誰か私の制服触った?」と、鋭く気付いたのだ。
なぜだ!あれだけ完璧に証拠隠滅したのになぜバレたんだ!と、教室の隅でドキドキしながら昆虫図鑑を見ていた僕は、別の女生徒が「どうして?」と山村に聞くのにジッと耳を澄まして聞いていた。
「だって、私、いつも制服を畳む時、左側から畳む癖があるんだけど・・・これ、右から畳んである・・・」
それを聞いた僕は愕然とした。
不覚だった!と自分の浅はかさに怒りを覚えながら、もう2度とこんな事はしませんからどうかバレませんようにと、昆虫図鑑に描かれた「しゃくとりむし」という変な虫を見つめながらひたすら神に祈ったものだ。
そんなスリリングな体験を過去に経験していた僕だったから、このお宝が眠るルイ・ヴィトンのバッグをジッと見つめながら、「細心の注意をはらわなければいけないぞ辰彦」と、自分に言い聞かせては慎重にバッグを開けたのだった。
まず、バッグの中に重ねられている物の順番を覚えなければならなかった。
Tシャツをひとつ取り出しては「これは一番上」、ドライヤーを取り出しては「これは左の底」などと、いちいち頭にインプットしながらひとつひとつ取り出した。
そうやってどんどん奥へと進んで行くと、バッグの中間辺りになんとも怪しげな黒いポーチが無造作に転がっているのを発見した。
(これだな・・・・)
まるで、東北の豪家に忍び込んだコソ泥が、床の間にある「虎の掛け軸」をひょいっと捲ってはその裏から黒い金庫を発見したかのように、僕は不敵に口元をニヤリと綻ばせた。
息を殺しながらそれをソッと手に取り、ポーチの横の白いバラのアップリケなんぞを見つめながら恐る恐るジッパーを開ける。
果たして予想通りその中にはお宝が眠っていた。
赤や黄色や純白に輝くお宝は、小ちゃく丸められてはまるでお花畑のようにポーチの中に転がっていた。
しかし、まだ安心は出来ない。いや、ここがこの作業において最も危険な場所ともいえよう。
そう、可愛い女の子というのはなぜかやたらとパンティーを丸めるからである。それは日本古来から伝わる可愛い女の子特有の危機管理なのであろうか、パンツを狙われる危険性の高い可愛い女の子というのは、いつもそうやって己のパンツを複雑に丸めては自己防衛に励み、それをこっそり広げようとする不届き者を防いでいるのである。
まるでアルマジロだ。
正直言って、このパンツを複雑に丸めるという技は、変態男にとってはかなりのダメージだ。
そう、男と言うのは、その「パンツ丸め」という大和撫子な秘技を知らないため、綺麗に丸められたパンツを見ると、たちまち「1度バラしてしまったら元に戻せない!」という恐怖に駆られてしまうのだ。そしてせっかくのお宝を目の前にしながらも手も足も出せなくなってしまうのである。
そう言う僕もやっぱり「パンツ丸め」が出来なかった。男であんな秘技ができるヤツというのは余程のマニアかオカマくらいであろう。
(くそっ!)
僕はポーチの中でアルマジロの如く頑に自己防衛しているパンツを見つめながら、手も足も出ない悔しさに下唇を強く噛んだ。
(諦めよう・・・・)
そう思い、静かにジッパーを閉めようとしたその時だった。
僕はその黒いポーチの隅でひっそりと微笑む黒い女神を発見した。
そう、それはなんと、丸められていない黒いパンツだった。ポーチが黒いゆえにポーチと同色化したその黒いパンツを僕は見逃していたのだ。
しかもそれは恐らく唯一の使用済みであろう、他の赤や黄色のパンツは丸く防御されているというのに、この1枚だけがダラリンと広げられているのである!という事は、それが使用済みであるという証拠以外のなにものでもないのだバカたれ!
「よっし!」
僕は思わずガッツポーズを決めながら、恐る恐る黒いパンティーをポーチの中から摘まみ上げた。
僕の指に摘まれる黒いパンティーは、まるでUFOキャッチャーに摘まれる景品のように慎重に窓際のソファーまで運ばれた。
そして、白と黒のチェック柄のソファーの上にバサッと落とされたユイちゃんの黒いパンティーは、観念した女が「もう好きなようにしなよ」と開き直って股を開くかのように、その裏側の中心部分を全開に開いていたのだった。
第9話
女性の使用済み下着という物を、僕は今までに数回手にした事がある。
初めてソレを手にしたのは中1の夏休み。
北九州に住む親戚の辰也おじさん達の家族が東京に遊びに来た時だった。
その時、辰也おじさん達は僕の家に3日間泊まった。そして僕は辰也おじさんの奥さんの下着をこっそりと盗んだのだった。
当時僕は、辰也おじさんの奥さんの事を夕子おばちゃんと呼んでいたのだが、実際はおばちゃんというよりお姉さんだった。当時の夕子おばちゃんはまだ30才になったばかりだろうか、丁度今の僕と同じくらいの歳で、いつも明るくて清楚な感じのする夕子おばちゃんは、スレンダーな身体に白いTシャツとスリムのジーンズがとってもよく似合う綺麗な人だった。
そんな夕子おばちゃんのパンツを、浴室の脱衣カゴの中に発見した僕は、迷う事なくその日の真夜中、こっそり脱衣場からソレを持ち出した。
どうしてソレが夕子おばちゃんのパンツだとわかったかというと、ソレは赤い小ちゃなパンティーだったからだ。赤い小ちゃなパンティーなど50を過ぎたおふくろは履かないからだ。
部屋にソレを持ち込んだ僕は、生まれて初めて目にする女性の下着に激しく興奮した。
赤い小ちゃなパンティーの中心には、2センチほどのカリカリに乾いた白いシミが付いており、その匂いは爽やかな「磯の香り」がした。
ソレを舐める勇気はなかったが、ソレを指がカリカリと擦ってみると、なんだか夕子おばちゃんのアソコを触っているような気がして、おもわず僕はパジャマのズボンの中で射精してしまったものだった。
次に僕が女性の使用済み下着と遭遇したのは、夕子おばちゃんの下着を見てから2年後の中3の時だった。
中3の二学期、僕のクラスに川崎先生という女性の教育実習生がやって来た。
川崎先生は25才の独身で、どことなくNHKの教育番組のお姉さんのような、そんな健康的な明るい人だった。
ある時、クラスで仲の良かった原田に「今度の日曜日、おまえも一緒に川崎先生の家に遊びに行かねぇか」と誘われた。
そんな原田も女子の倉田さん達に誘われたらしく、先生の家に遊びに行く男子が原田1人だという事から原田は僕を誘ったのだ。
そんな川崎先生のアパートには僕と原田とそして女子の倉田さん達4人の計6人で遊びに行った。
先生のアパートは隣町にあり、先生はそこで1人暮らしをしていた。
先生は僕達を歓迎してくれ、先生の狭いアパートで僕達はくだらない話しをダラダラとしていたわけだが、そんな時、いきなり先生が僕と原田にこう言った。
「2人にお願いがあるんだけど・・・洗面所にこの棚を置くの手伝ってくれるかなぁ・・・洗濯機が重くて先生1人じゃ動かせないの。ね、キミ達男の子だから力持ちでしょ?」
先生はそう笑いながら僕達2人に「お願い」っと手を合わせたのだった。
さっそく僕と原田は狭い洗面所へと行き、そこに置いてある四角い洗濯機を両手で押えた。洗濯機をグググっと移動させると、先生が「あの棚をここに運んでほしいの」と居間の奥に置いてあるカラーボックスを指差した。そして入口にいた原田がその棚を取りに行ったのだった。
洗面所に1人取り残された僕は、素早く洗濯機の蓋をソッと開け中を覗いた。
まだ洗濯済みの衣類がドラムの底にバサッと落ちていた。
僕はドアからソッと顔出し居間を覗く。居間では川崎先生と原田がカラーボックスの中の荷物を取り出しており、女子達はそれを囲みながら見ていた。
チャンスだ。
そう思った僕は、急いで洗濯機の中の湿った洗濯物の中に手を突っ込んだ。赤いトレーナーとジーンズの間に紫色の小さなパンティーがペランっと横たわっているのを発見した僕は、迷う事なくソレを手の中に握りしめそしてポケットの中へ捻り込んだ。
いずれ川崎先生はこの下着が盗まれた事に気付くだろう。そしてその犯人として僕と原田の顔が真っ先に浮かぶのは間違いない。しかし、川崎先生はもう僕の学校の実習生ではない。だから、今後、川崎先生と僕が会う事はないのだ。
そんな安心感から僕はこの下着泥棒という犯罪を堂々とやってのけたのだった。
家に帰ると、さっそくポケットの中から先生の下着を取り出した。紫色の小さなパンティーはフロント部分がレースになっているという、まるでビニ本の女が履いていそうなスケベなパンティーだった。
(あの真面目そうな川崎先生がこんないやらしいパンティーを履いてるなんて・・・・)
当時、ビニ本ばかり見ていた童貞の僕にとって、そのパンティーはあまりにも衝撃的でショックが強過ぎた。
ドキドキしながらパンティーを広げ、そのアミアミ部分を覗き込む。
(これじゃあアソコの毛が丸見えじゃないか・・・・)
僕はそんなキワドいパンティーを見つめながら、明るくて活発的な川崎先生の姿を思い浮かべた。
同時に、先生のプリプリとした大きなお尻を思い浮かべ、ハァハァと興奮しながらパンティーを裏返しにする。パンティーのクロッチには、ネチャっとした黄色いシミが付いていた。以前に見た、夕子おばちゃんの白く乾いたカリカリのシミとは明らかに別物だ。
(先生・・・濡れてんじゃないのか?・・・)
まだオリモノというモノの存在を知らなかった僕は、その粘着性のある湿ったオリモノを愛液と勘違いし、「あの清い川崎先生がアソコからエッチな汁を出すなんて・・・」と、強烈なカルチャーショックを受けた。
そんな黄色いオリモノの匂いは強烈だった。15年経った今でもあの匂いはハッキリと覚えている、そう、川崎先生のそれはまさしくパルメザンチーズの匂いだった。それでも僕は、「先生臭いよぅ・・・」と呟きながら、それをクンクンと嗅ぎ、そして舐めた。
夕子おばちゃんの時はソレを舐める勇気はなかったが、しかしその時の僕は異常な興奮に包まれており、川崎先生のモノであるなら例えウンコでもシッコでもなんでも舐められるほどの勢いだったのだ。
まるでバターを舐めているように濃厚な脂が舌にまとわりついた。そんな僕は、今、川崎先生のアソコを舐めているんだと言う実感に包まれながら黄色いオリモノを舐め続けた。
そしていよいよ興奮した僕は、その川崎先生のアソコにピッタリとくっ付いていた部分をペニスに擦り付け、遂に憧れの教育実習生川崎先生と間接セックスをしたのだった。
これが、僕が女性の下着という物に関わった体験談だ。
結局、中学時代に受けたそれらの衝撃がトラウマとなり、今の僕はフェチという変態性欲者になってしまったわけだが、しかし、30近くなった今でも時々夕子おばちゃんや川崎先生のパンティーを思い浮かべては自慰をする事があり、それは僕にとっては懐かしい性春の1ページとなっている。
そんな僕が、今、再び女性の使用済みパンティーと遭遇する事になったのである。
僕は、ソファーの上に広げられたユイちゃんのパンティーのシミを見つめながら、ゴクリと喉を鳴らした。
当時はオリモノと愛液と小便の残り汁の区別も付かなかった僕だったが、しかし今の僕はあらゆるフェチネットで女性の下着のシミについてはかなりの知識を得ている。
そんな僕は、目の前に広がるユイちゃんの真っ白なカリカリシミを見つめながら、これは明らかに性的分泌物だな・・・と、まるで学者のように頷いたのであった。
第10話
黒いクロッチに付着している、まるで筆で殴り書きされたようなその達筆なシミは長さが約10センチほどあった。
ということは、ユイちゃんのワレメが10センチあるのか?というとそうではない。
そう、この10センチのシミというのは、このパンティーを履いたユイちゃんの性器が上下10センチに渡ってズレた事を物語っているのだ。
そういえば2人がこのホテルに来る前、ホテルの近くにある湖の駐車場で松っちゃんがユイちゃんに露出フェラをさせている記事がブログに載っていた。
この縦10センチのシミは、その時に出来たシミであろう、恐らく、露出フェラで興奮してはアソコをヌルヌルに濡らしたユイちゃんの股間を、松っちゃんが上下10センチ以内の範囲でパンティーの上からグリグリと擦ったに違いないのだ。
床に膝を付いた僕は、ソファーの上に広げられているそんなシミ部分にゆっくりと顔を近づけると、ゆっくりと鼻で息を吸い込んだ。
僕の鼻に怪しげな香りがプ〜ンと漂って来る。
この場合の「怪しげな香り」を表現するには非常に難しい。
成分の割合でいえば、香水3、小便1、汗2、イカ2、酢昆布2、といった感じであり、一言でこれを表現しろと言われれば、まぁ、「酸っぱい」が一番しっくり来るだろうか。
ならば最初から「酸っぱい」と表現すればいいだろうという話しなのだが、しかしそれではこの貴重なシミの価値観が読者に伝わらないだろうと思い、あえて割合という方法で示してみたわけだが、しかしあまり意味もなさそうなので先に進むとする。
僕はそんな酸っぱいシミに舌をヌッと伸ばした。
まるで蛇の首のようにうねる僕の舌は、ユイちゃんの性器から滲み出た性的分泌物の上をヌラヌラと這い回った。
カリカリに乾いたシミが僕の舌によって溶け始めると、そのシミは次第に粘着力を帯び始め、ヌルヌルしたローションのように変化し始めた。
そんなヌルヌル感を舌先に感じながら、ユイちゃんのヌルヌルのワレメを舐めている感覚に浸った僕は、しゃがんだまま股間のチンポを握った。
(どうやってフィニッシュを決めるか・・・)
僕はそう考えながらクロッチにニュルニュルと舌を動かす。
(このままベロベロとクロッチを舐めながら射精するか、それともチンポにこのヌルヌル汁を擦り付けながら射精するか・・・どっちにしようか・・・・)
そんな事を考えているとふと僕の頭にとんでもなく変態な案が浮かんだ。
(そうだ・・・全裸になってこのパンティーを履き、そしてユイちゃんのベッドに潜り込んでは全身をユイちゃんに包まれながら射精する・・・うん、これはいいかもしれないぞ・・・・)
そう思った僕は、ついでだからボストンバッグの中に入っていたユイちゃんのTシャツやスカートも身に着け、自分をすっかりユイちゃんに変身させてオナるのもいいかも知れないぞ、と、なんとも馬鹿げた想像を巡らし、その想像だけで早くも射精しそうになった。
しかし、そう思い立った時にふと思った。
憧れのユイちゃんの部屋に忍び込み、ユイちゃんの使用済み下着でオナニーできるなんてこんなラッキーな事は今後2度とないだろう。この先、ユイちゃんが再びこのホテルに宿泊する可能性は非常に低いのだ。
となれば、これを思い出として残しておきたい。
そうだ、デジカメだ。デジカメで憧れのユイちゃんのシミ付きパンティーや、ユイちゃんのボストンバッグの中や、ユイちゃんがセックスしたベッドなんかを撮影して記念に残しておこう!
そう思った僕だったが、しかし肝心のデジカメはアパートの机の引き出しの中だ。今からアパートへデジカメを取りに行くのはちょっと危険過ぎる。
(ちきしょう・・・いつもデジカメを持ち歩いておくべきだったよ・・・)
と、「チッ」と舌打ちした時、ふとソファーの前のテーブルの上に高価そうなデジカメがポツンと置いてあるのに気がついた。
それは、僕が持っている、数年前にジャパネットタカタで買った300万画素の安物デジカメとは違い、1400万画素は優にあろうかと思われる最新型の高性能デジカメだった。
僕はなにげにそのデジカメを手にした。
(へぇ〜・・・松っちゃんはいつもこのデジカメでユイちゃんのHな写真を撮ってるのか・・・さすが毎日何十万アクセスもある人気ブログを運営してるだけあって、いいデジカメ使ってるなぁ・・・)
そう思った瞬間、「ふっ」と嫌な予感が僕の胸を通り過ぎて行った。
(・・・って事は・・・今、スカイパークに行った松っちゃんはどんなデジカメ使ってるんだ?・・・・)
とたんに僕の背筋がゾゾゾっと寒くなった。
「ヤバっ・・・きっとこれ、松っちゃん忘れて言ったんだ・・・」
そう言葉にして呟いた瞬間、いきなり部屋のドアから鍵を差し込むグググッという鈍い音が聞こえて来た。
「あわわわわわわわわ・・・・」
慌てて立ち上がった僕は、どうしていいのかわからなくなり、ただひたすらその場で小森のおばちゃまのように開いた両手をブルブルと震わせていた。
「・・・いや、絶対に部屋に忘れたんだって、俺、確かにさっきデジカメをテーブルの上に置いた記憶があるんだって・・・」
そんな松っちゃんの声と同時にドアがガチャッと開く音が聞こえた。
「ウッソぉ・・・私は絶対にあのドライブインにいた男の子達が車から盗んで行ったんだと思うけどな・・・」
スリッパの音と共にそんなユイちゃんの声が近付いて来た。
「あっ!ほら見ろ!やっぱりテーブルの上に忘れたままだよ!」
部屋に入って来た松っちゃんがテーブルの上のデジカメを見て叫んだ瞬間、松っちゃんとユイちゃんは同時にベッドに振り返り、僕を見て「うわっ!」と叫んだ。
2人が呆然と見つめる先には、ベッドのシーツを直す僕が「あぁ・・・どうも・・・」と震えながら笑っていたのだった。
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