官能小説『父親の面影を追い求め』

知佳 作



桂子(image)





6 薄い掛布団一枚隔て、夫が脇で寝ているその隙にオーナーの唇が妻のワレメを這う

 桂子はガソリンスタンドに勤めているとき、あの同僚から大人のおもちゃを預かっていたのを思い出した。 逢瀬を重ねるにつれ彼のソレが役に立たなくなり、その分桂子に不満が募り男をではなく男根を責め立てたものだから男として如何にも軽んじられたような気になって 『このアマが!』 と軽蔑したのだろう、不機嫌さと皮肉が入り混じったような顔でその大人のおもちゃなるものを渡してくれたのだ。 今思えば面倒くさいから自分で自慰し癒せと言う意味だったのかもしれないが、その時の桂子には手渡されたモノの意味がまるで理解できなく、箪笥の奥底に彼からのプレゼントとして大切に仕舞ったままになっていた。 よせばいいものを その紫色のウサギという名前の張形がこの時になってオーナーのアレに似ているように思え恋しさのあまり生まれて初めて使ってみたのだ。 その翌朝のこと

 眠れぬ夜を過ごし、明け方近く僅かにまどろんだ夢の中で薄い掛布団の中の桂子を押さえ込み、疼くワレメに舌を這わせようと頑張るオーナーの姿がぼんやりと浮かんだような気がし慌てて跳ね起きた。
外は靄にかすんではいるがかすかに薄日が差す紛れもない早朝だった。
ふと、締め切ったカーテンの隙間から見える朝もやの庭先を家の裏を抜け表に向かって黒い影が駆け抜けたような気がした。
桂子が欲しくて仕方ないオーナーが一晩中中庭の物陰に隠れ潜み桂子を襲う機会はないものかと伺ってくれてたような錯覚にとらわれ胸が張り裂けそうな気がした。
薄い掛布団一枚隔て、夫が脇で寝ているその隙間に潜り込んで、ワレメを舐めようと必死になってくれてたようで、桂子は股間にこみあげるような疼きを覚えた。
あの日、オーナーは桂子が欲しくて我慢できず辛そうに怒張したモノを桂子の気持ちを確かめたく 『粗末なモノ』 と言いながら桂子の眼前に晒してくれた。

毎日何度も触れてくれるオーナーの肌を通して伝わる暖かみが桂子の母性を呼び覚まし、自分のためにいきり勃たせてくれたオーナーのそれが欲しくて眠れず・・・期待と興奮で乳首はツンと天を向いて硬くなりワレメから薄い生地では含みきれないほど液があふれ、一部はアヌスを伝って滴り落ちてシーツにシミを作っていた。
音を立てないよう起き上がると夫に見つからないよう急いで風呂場に行って着替え、汚れた下着やパジャマを洗濯機に放り込んだ。
だが、よくよく見るとそれは夢の中に現れたオーナーの男根に反応し愛液が溢れたのではなくまた別のものだったのだ。 まだ家族はまどろんでいてこんな時間に如何に汚したとはいえシーツまで交換するわけにはいかない。

「あぁ・・・もう・・・」 情けなくてため息が出た。 愛液ではなく毎月のお客様が来たのだ。 生理と一言でかたずけられない問題を桂子は抱えていた。 それが女性特有の欲情。 月経が近づくと男が欲しくてたまらなくなるのだ。
ワレメの疼きは何度トイレに行っても治まらず、さっき用を足したばかりというのにもうむずむずし、指で触ると熱っぽく感じ、心なしか腫れぼったい。
汚れたまま出勤するわけにもいかず家族が起き出す前にシャワーを使った。 浴室の鏡に映る裸身は、男の刺激を受け始めたからかしっとりと艶を増し水滴を弾き、早朝というのに既に全身が欲情してか紅に染まっている。

新婚当初はこのような時、旦那の巨躯で押さえ込んでもらいサオで中を抉ってもらうことによって治していた。
桂子の場合形だけでも良いから長い時間サオを留めてもらい最後に中にたっぷり注いでもらわないとむずむずは治まらなかったからだ。
だからオーナーの立派なサオを魅せつけられた今となっては それを頂かないことには熱っぽさや腫れが引かないような気になってしまっていた。

ここにオーナーが魅せてくれた立派過ぎるサオを自分を大人しくさせておいて秘めやかに割り込ませてくれると思うと、その背徳という言葉と言おうか意味合いが持つ甘美さに興奮が自慰後時に比べなお一層増してしまい全身を貫くが如く戦慄が走ってしまうのだ。 あらぬ妄想がそれ以上の妄想を掻き立て桂子は女の部分を妄想なるものでなおのこと狂わせた。 危険と分かっていながらいまだ微熱が引かないワレメにそっと指を這わせてみた。 キュンキュンした。
普通なら膣壁が見えないように陰唇がすっぽりと包み隠してくれているはずのワレメは男根を欲しがり腫れぼったく口を開け、いつでもオーナーを受け入れる準備が出来てるとばかりにくねりくねりと形を変えながら開閉を繰り返しシャワーで流したはずなのにいまだに粘液を滴らせているのだ。
「シャワーしても無駄みたい」 桂子は浴室を出てパンティーを履こうとした。 新調にしたばかりというのにクロッチの部分がもう黄ばんでマンスジの皺が出来ていた。 軽く舌打ちしつつ履く前にオリモノ用のパットをパンティー内に仕込んで 『これは生理のせいなんだ』 と自らに言い聞かせ自分で自分を鎮めた。

このようにしておけば出勤し喫茶店のトイレで外したとしてもオーナーが触れてくれた時にはある程度きれいなパンティーでいられるはずである。
女と意識してくれたオーナーに対し桂子もまたこれに負けじと意識し始めていて、彼が男根を与えてくれてないときも意識がそこに及ぶためか四六時中下腹部が湿ってしまうほど溢れさせている。 しかし恋の始まりの段階でせめてもそのようなふしだらな女と思われたくなかった。
その、渾身のパンティーを今オーナーは脇にどけようとしてくれていた。

直前に履き替え綺麗にしたつもりのパンティーは履き替えたにもかかわらず前にも増して濡れそぼってしまっている。
「恥ずかしいから観ないで!」 思わずオーナーの手首を掴んで睨みつけ、心にもない拒否の意思を敢えて示そうとした。
「いい子だから大人しくして!ねっ」 「ごめんなさい・・・パンティー汚れてるでしょ」 「わかった、わかった。どけたらいいんだね」 オーナーは桂子の尻の下に腕を差し込むと軽々と桂子の尻を持ち上げ、器用にパンティーを足首までずらし、露わになったワレメを覗き込んんでくれたのだ。

「イヤッ 恥ずかしいから観ないで!!」 「きれいだよ。 ごめんね。 こんなに待たせてたんだ」オーナーの唇がゆっくりと疼くワレメに近づき舌先があふれ出たシルを掬い上げながらクレバスに沿って下から上へと登りつめ敏感になり剥き出しになって頭をもたげているクリを捉えてくれた。
「アッアッ」 桂子は腹部をヒクつかせ懸命に股を閉じようとした。
それを閉じさすまいとオーナーの両手の掌がガッチリと大腿部を下方から支え逆に疼くワレメの奥深くが見えるよう押し広げていきながら溢れ出た蜜を音を立てて啜りクレバスをなぞっては舌先でクリをもてあそんでくれ始めた。 甘酸っぱい発情期特有の牝の淫臭が牡の鼻腔や舌を心臓なでをも貫いたのだ。 興奮し顔面を暗赤色に染め憤怒の形相となって暴れる牝を押さえ込み優しい言葉を発しながらも威嚇した。

「もっ・・・もう・・・」 男の力で押さえ込まれていたはずの桂子の尻が欲情のあまり浮き上がる。
それを 「きれいだよ。 ほら、欲しくてこんなにシルが流れてきただろう?」 あくまでも優しい音色を発しつつオーナーの舌先がクリと壺の入り口を往復する。 時間経過とともに桂子のワレメから溢れ出すシルは増すばかりだが、そうこうするうちに桂子の腰はオーナーの男根を求めて完全に浮き上がり、まんぐり返しとなって蜜壺の下に隠れていたアナルまでをも露わにしてしまった。
「お願い・・・早く ねぇ・・意地悪」 まんぐり返しを自分でやってしまうほど昇りつめた桂子、壺の入り口ばかりかすぼまりまでヒクヒクと痙攣を繰り返している。

だが、ワレメはこれで良しとしてもまだ安心できない部分があった。
それが乳房で、確かに服を着たままの状態で揉みしだいていた。
お互い下腹部にだけ気を取られ子の乳房を完全に逝かせるまで揉みしだくなどということはさせてもらえてなかった。

性興奮で我を忘れているワレメに己の怒張をあてがいながら桂子に全体重をかけ覆いかぶさり右手で乳房を捉えた。
空いた左手は桂子が下手な動きをし花弁から亀頭冠が外れないよう、或いは組み敷かれまいとして逃げないよう尻を抱え込んでいた。
桂子の左の乳房を包み込むように揉みしだきながら、口は右の乳首を捉え吸い、或いは舌先で乳輪や乳首を転がし桂子の表情を楽しんだ。

組み敷いたオーナーの腹部に向かって桂子の切なくなった腹部が挿入を急かし躍動し、押さえても押さえても腰を上下させ、あてがわれた怒張を蜜壺に迎え入れようとする。
それでなくても怒張は溢れ出るシルで亀頭冠どころか肉胴までヌルヌルになってなお刺激に耐え、裏筋でクリを捉えるべくこれでもかとクレバスに沿って上へ下へと擦りつづけている。
女体は限界を超え始め揉まれたことで普通でも豊かな乳房はさらに豊かになっていった。

「アッアッ・・・」 ついに桂子の口から意味不明な喘ぎが漏れ始めた。
こうなると女は、特に人妻というやつは後戻りできない。 夫婦間では味わえない背徳ゆえの快感がツーンと幾度も脊椎を駆け抜け頭頂部を貫き始めたからだった。
オーナーは改めて男根を引っ込め桂子のワレメに口をつけ、溢れ出るシルを全て吸いつくし臭いを味わうと再び太股を精一杯開かせ花弁に切っ先をあてがい挿し込みにかかった。

ソファーに半分腰かけたまま怒張をあてがわれ 「あ・・・あ・・・」 桂子は喜びとも驚きとも取れる声を発し他人棒の迎え入れに掛かってくれた。
オーナーは彼女の気持ちを示すため依然、怒張を花弁に埋め込まず桂子の顔前に結合寸前で止め晒してくれていた。 亀頭が睨みを利かすのに時間はかからなかった。 彼女が男根を欲して狂っているのに途中止めで晒して魅せたのは桂子にとってこれまでに味わったことのない太くて立派な、昨夜試したであろうバイブと一味も二味も違う百戦錬磨・歴戦の勇士のようなサオのように思いこますためだった。

それが今、自分のワレメにあてがわれ蜜壺に太いカリ首が寝取ってやるべく挿し込まれようとしている。
メリメリと割入る質感にさいなまされ一層股を割ることになった桂子はこの刹那、薄い掛布団の中で見た夢は正夢ではなかったのかもしれないと感じた。



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<筆者知佳さんのブログ>

元ヤン介護士 知佳さん。 友人久美さんが語る実話「高原ホテル」や創作小説「入谷村の淫習」など

『【知佳の美貌録】高原ホテル別版 艶本「知佳」』



女衒の家系に生まれ、それは売られていった女たちの呪いなのか、輪廻の炎は運命の高原ホテルへ彼女をいざなう……

『Japanese-wifeblog』










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