官能小説『掘割の畔に棲む女』

知佳 作





 

第26話 ~田舎に女が越してきた~

 千里さんが署に収監されたとき彼女の中ではまだ帰れば掘割地区で司が待ってくれていると思い込めたから希望を捨てずに頑張れたし、居なくなったと分かっても何時かはひょっこり姿を現してくれるんじゃなかろうかなどと希望を持つことが出来たから頑張れましたが、千秋さんの場合そのようなものは過去まるで無く出所して真っ先に何が欲しかったかと言えばそれは人の温もりだったのです。

 千里さんが働かせてもらってる地区 (山中の果樹園) の脇道で隆宏さんのお情けを受け止めて以来千秋さんは大塚家のおばあさんの許しを得ずして農場に千里さんの補佐役として留まりました。  車の中で隆宏さんと曲がりなりにも契りを交わしてからというものお互い情が募れば千里さんが小屋を開けている間に隆宏さんに来てもらい慰めてもらうようになっていったのです。

 このことは千里さんにとって困惑極まりなかったんですが根がこれまで誰にもまともに相手にされず育って来た千秋さん、辺鄙な地区での農作業を嫌うなんて気持ちはこれっぽっちもなかったんです。 頼れるのは千里さんと隆宏さんのみ。 千里さんが一緒にいてくれて、そこにときたま隆宏さんが現われ抱いてもらえる。 それだけで十分すぎるほどだったんです。
 千里さんの恩人でもあるおばあさんや源蔵さんが顔を出されたりすれば跡取りの隆宏さんと元女囚の千秋さんとの関係がバレ大変な騒ぎになると思われるんです。 以前房でお世話になったとはいえ素人としてやり直しを図ってる最中に実刑を食らった元女囚にともに棲み暮らそうと言われはいそうですかと応えられるほど度胸は据わってません。

 それにやっと安住の地として小屋を借り受けたのに、その小屋を欲情のはけ口として、ましてや雇ってくれてるおばあさんのお孫さんと元女囚に使われるというのは気持ちのよいものではありません。 心ならずもおばあさんを裏切ったような気持になるからでした。

 その反面、千秋さんは隆宏さんにも、そして彼のチ〇ポにも夢中になってしまったんです。 千秋さんがここに至るまでの間に何をやらかし堕ちていったか知りません。 もしも街角でそれと知らず男どもが声を掛けたらな、きっと血を血で洗うほどの奪い合いに発展したに違いないほど器量よしなんです。

 隆宏さんがもう少し世間を、殊に奥さんの篤子さんが旦那のいない間によその男と何をやらかしているか知っていたなら千秋さんをこのような環境に置いておくなどということはしなかったでしょう。

 そう思うにつけ千里さん、このまま千秋さんをここで過ごさせたらきっとまた過去起きたであろう不幸を背負い込むことになりはすまいかと、物は試し篤子さんの交友関係を洗ってみることにしました。 お金目当てに大塚家に入り込んでいたとすれば先々自分こそ厄介者として追い出されるかもしれないからでした。

 篤子さんが入れ込んでる相手に思い当たらないわけでもなかったからです。 その男こそあの千秋さんが以前棲み暮らしていた廃屋を出世の邪魔と解体業を送り込んだ役人その人だからです。

 確かにちょっと目にはご主人の隆宏さんの方がイケメンです。 しかし隆宏さんは役人と違って遊び心に任せ相手が人妻かそれに近い女と分かっていながら声を変えたりできないタイプ。 それに比べ木っ端役人は裕福さを鼻にかけ誰にでも気軽に声を掛け関係を持ってしまうという特技を持っていました。

 「あの~ すみませ~ん」 明らかにナンパ目的で街を男を漁りに歩いていた篤子さんに声を掛けたのが道に迷ったふりをしていた木っ端役人でした。 声を掛け彼女が振り返る前に既に木っ端役人は彼女の肩に手をかけ半ば強引に振り向かせていたんです。

 「この道を真っ直ぐ行けば何処に出ますか?」 「この道真っ直ぐって・・・まっすぐ進めば目の前の家の壁にぶち当たる遠むんですけど」 わざと入り組んだ道の奥まで篤子さんの後を車でつけていき声を掛けて来たので随分前からそれとなく気づいていた篤子さんも負けじとこう応えたんです。

 「そうなんだ・・・ そうですよね。 そうだと思った」 この冗談が効いたのかどうか知りませんが篤子さん、なんやかんやと話し込んでいる間にスイッチが入り木っ端役人の車の助手席に納まったんです。 乗り込んでからの木っ端役人のナンパ術が人生全てこれ男女という篤子さんには効きました。

 この日は休日で役所はお休み。 その役所の駐車場に木っ端役人は車を乗り入れ、早速にも篤子さんの太股を褒めちぎったうえで撫でまわしパンモロにさせ指マンを施しと骨抜きにしていきラブホにその勢いのまま直行したんです。

 「ねっ 」 木っ端役人が篤子さんに同意を求めたのはラブホで脱がされ四つん這いにさせられパンティーを引きずり降ろされ露わになったところでマン繰り返しにされ指を挿し込まれたそのオ〇ンコにシルが溢れているのを指で絡め採って彼女に糸を引く様子を指し示してくれたからでした。

 では何故そうなったかというと、篤子さんとしてはヒトトキを楽しみたいと車に乗りパンモロをご馳走したのですが、お礼にと魅せて頂いたチ〇ポが亭主のそれと比べ余りにも立派過ぎて子宮の奥がキュンキュンしてしまってどうにも収まりがつかなくなってしまったからでした。

 彼女にとって自分のオ〇ンコが愛液で糸を引いてるなんてことはこの際どうでも良かったんです。 問題なのはナンパしてくれた漢のチ〇ポが何時味わえるかにかかっていたんです。 そしてそれは思った以上に早く実現しました。 彼女が既に限界に近いぐらい興奮してると知っていそいそと脱ぎ始めたからでした。 彼女は未だ仁王立ちの彼のチ〇ポを咥え込み扱き上げ一気に騎乗へと突き進んでしまいました。

 木っ端役人、余程目立つことが好きなんでしょう。 チ〇ポ周辺の毛を全て剃り落とし如何にも雄々しく見えるようにし、しかもEDをによる見せかけも行って寝取りにかかったんです。

 「あの時間帯にそこを歩いてるからてっきり独身って思って声かけたんだけど、もしかして結婚??」 篤子さんのオ〇ンコにチ〇ポを根元まで挿し込み喘がせておいてこの質問を浴びせかけたんです。

 「ええ・・・ どうしてわかったの?」 結婚してたことがバレて挿し込まれたものを引き抜かれるんじゃないかと警戒する彼女に 「あの~ それって旦那さんさ」 何時も何時ごろ帰って来るのと問うたんです。 こんなことを何時間やれるのか問われたように思え 「夕方も遅くならないと仕事が終わらないみたいで」 と、あたかも農業は自分には関係ない風な言い方をしたんです。

 「ああ、それなら大丈夫だ」 「そうそう、ウチなんか家じゃ何にも作らない。 全部お義母さんやおばあちゃんが作るから」 うんうんとどんな話しでも聞き役に回ってくれる彼にすっかり気を許した篤子さんは自分が26歳で旦那が28歳ながら結婚して間もないのにもうレスであることまでベラベラしゃべっちゃったんです。

 「そんなに旦那が仕事仕事と家を留守にしがちなら淋しくないんですか」 なんて問われ、少し躊躇いつつも 「えっ ええ・・・ まあ・・・ 淋しいですね」 と応えてしまっていました。

 「新婚さんなら将来に備えお子さんとか計画なさって」 と問われた時 「ん~・・そうですね。 仕事いつ終わって帰るとかも連絡ないし、疲れたら直ぐバタン キューだし・・・ ここんとこ無いですね」 と、夫婦生活もご無沙汰続きであることまでしゃべっちゃったんです。

 「じゃあたまには外で遊びたいときってあるんじゃない」 と真剣な目で尋ねられ初めて 「ん~・・ そんなこと言われても相手もいないことですし・・・」 と現在探してる風に応えてしまいました。

 出逢って直ぐに肩を抱くとか手を取ってその白さを褒めるなどご主人の隆宏さんには望むべくもない女の扱いに長けた一言一言が子宮奥にズンと来て少しづつ身を任せている間に寝取られが始まってしまってたんです。

 指先から掌に移り次第に上腕の方に移動し腋から乳房に至る。 篤子さん期待を込め掌で拒否を示しイヤらしいとねめつけながらその先を許していきました。 左手を取って始まった口説きが右手に移っても篤子さん、これからどうやって口説かれるんだろうという期待に決定的な拒否を伝えることが出来ません。 

 「ここもちょっとだけ」 右手を触っていたその指先が乳房に触れた時だけ 「あっ イヤッ ここだけは・・」 右手で遮って拒否りましたが左腕は拒否を示さなかったんです。 「大丈夫だから・・・ちょっとだけ。 ねっ!」 「イヤッ やめてください」 ほんの少し体を逆方向によじったものの視線はちゃんと男の指先を追っていました。 乳房を揉みしだいてくれる木っ端役人の指に自分の指をそれとなく絡ませたりしてその先へと誘ったんです。

 「すっごい豊満な乳房だねえ」 褒められて益々その気になり男の手が下に下がって下腹部を抑え込んだ時、思わず自分の手をその上から添えてたんです。

 こうして手に入れた肥厚過ぎるオ〇ンコに木っ端役人はぞっこんとなってしまいました。 篤子さんにしても女へのアピールのためだけにわざわざ日焼けさせた褐色の勃起が肉片にめり込む様子を魅せ付けられ背徳の刺激も加わってすっかり感激し気も失わんばかりに狂態を晒し何度も何度も逝っちゃったんです。

 それをまた懲りない木っ端役人は周囲に吹聴して歩きましたが、こうなったからには篤子さんが身を引くはずもありません。 当然大塚家のおばあさんの知る所となりました。

 一方千秋さんと隆宏さんの場合は違いました。 隆宏さんは何時まで経っても千秋さんのムショ内での重ね餅が脳裏に焼き付いて離れないらしく、コトを始めようとすると必ず千秋さんを上に乗せ見上げながらこれからお世話になるオ〇ンコに舌を這わすんです。 千秋さんが狂い始めてやっと埋め込みを始めるんです。 木っ端役人のように派手に突き上げるなどということが出来ないものですから千秋さんが軽く頭を叩いてくれるなどの合図があって初めて躰を離すんです。

 だから千秋さんは隆宏さんが誘いをかけてくれるとまず彼の胸に飛び込んで体を密着させようとしました。 温かみを伝えておいてチ〇ポを咥え扱き上げるのです。 本来ならよくないことと分かっていて隆宏さんに中に注がせました。

 千里さんが心配になり 「あんなことしてて、もし間違って孕んだらどうするつもり」 と問うと、決まって 「産むに決まってる。 あの人の子だもん」 こう言い切るようになっていったんです。

 山中に住んでいるとはいえ世間に疎い千里さんのこと。 山中で連日賑やかに若い女の声が響き渡っているものですからこの頃では既に 「あんな山の中に女が引っ越してきたらしい」 との噂が広まり始めていました。 農家は後継者不足に喘いでいます。 若い女が嫁として来てくれたとなればその家はその代は安泰です。
 
 場所もそうなら独り者との噂から嫁に来手がない男にとっては絶好の足入れ対象と見られたのです。 どんな女か覗き見に来るものまで現れ始めたんです。



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<筆者知佳さんのブログ>

元ヤン介護士 知佳さん。 友人久美さんが語る実話「高原ホテル」や創作小説「入谷村の淫習」など

『【知佳の美貌録】高原ホテル別版 艶本「知佳」』



女衒の家系に生まれ、それは売られていった女たちの呪いなのか、輪廻の炎は運命の高原ホテルへ彼女をいざなう……

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