第20話 人事異動と結婚式
 
 この事件をきっかけとして、横川市長は決断を迫られていた。
病院の人事を一新するようにとの厚生省からの強い働きがあったのだ。

 横川市としては、市立横川大学医学部出身で固めたかったが、厚生省からクレームが付き、市長は民間大学出身を大学側に掲示したが、大学側は当然に猛反発して、医師の派遣をしないとまで言い出した。
しかし、市長は厚生省の意向を尊重して、東京の慈愛医科大学出身者を院長に決めた。

 これには、市立横川医科大学は猛反発して、病院への医師派遣を拒否した。
そのため、公立横川病院は医師不足に陥ったが、新院長に内定した人物は手腕を発揮し、県北の相原市と隣の浜崎市の2市に応援を頼み医師不足は解消された。
これをきっかけに、市立横川大学も人事異動の渦に巻き込まれた。
 
 当然、市民やマスコミは一斉に大学批判への批判を始めている。
市長は遂に決断し、文部省と内密に協議したうえ市立横川大学全体の人事異動を実施した。
今まで、悠々としていた大学側は慌てて、文部省と厚生省に仲裁に入るよう依頼してきたが、両省は受け付けず、世論も、反大学側に回っている。
それは、医師派遣拒否が災いし、大学側が世論と医学倫理に負けて、市長の意向を飲み込むしかなかった。
 
 そして、人事異動が発令され、新院長が赴任してきた。
「よかったね。紀子、百合」「ええ、由佳さん」喜んでいたのは3人だけではなかった。
医師に犯され、夜勤に相手をさせられていた看護婦も(よかった、地獄から抜け出れる)と内心では喜んでいた。

 院長は赴任の挨拶で規律を直すことを宣言し、優しさを持つことを強調している。
それを聞き終えて控え室に戻った紀子は「規律が激しくなるからもう由佳さんとはレズを楽しめなくなるわね」決意した。
「そうね、でも私のアパートなら平気かも。久ぶりにアパートでしようか?」「はい!」紀子は返事をした。
 
 勤務を終えると2人は病院近くの由佳のアパートにむかった。
部屋に入るなり「紀子!」「お姉さん!」唇を重ね、衣服を脱がし合い全裸になってく。
「あんー!」「そ、そこ!」2人は乳房と淫裂を擦りあう。
しかし、2人の乳首と乳輪は、かってのピンク色が消えて、黒ずんでいる。
それは、2人の胎内に、新しい生命が宿っていたからだ。

 その事は、2人とも知っていたし、婚約者も知っている。
レズを楽しんだ2人は、結婚式のことを話し合い、日取りなどを話し合っていく。
「ねえ、由佳さん。結婚しても、レズの相手してくれます?」黒ずんだ由佳の乳首を摘みながら紀子は言う。
「いいけど、たぶん無理よ。だって、旦那の面倒で忙しくて、レズどこじゃないわよ。レズよりも、夫のあれで入れられたほうが、私は気持ちいいと思うけど…」由佳は中指を曲げて、紀子の淫裂に挿入する。
「あんー。チ、チンポもいいけど、由佳さんの側から離れたくない…」
「しょうがない子ね」由佳は再び唇を重ねて、夜遅くまでレズを楽しんだ。
 
 それから2ヶ月後、3組の結婚式が行われた。
院長は赴任して間もないのに、部下の看護婦の結婚式に、かきだされている。
「忙しい時だけど、めでたいことはいいことだ!」それは院長の考えで、3組のカップルは、それぞれが違う場所へ新婚旅行に出かけた。
由佳と鈴木は沖縄、紀子と内藤は北海道、百合と後藤はハワイとそれぞれが飛び立った。

 新婚初夜を迎えた由佳は鈴木に普通の体位で乳首を吸われている。
「あなた、いいわ」
「これは僕のオッパイだよね」
「ええ、あなたのよ。それにお腹の子も」
「そうだよね。もう、入れていい?」
「ええ、奧までは入れないでね。赤ちゃんが驚くから」
「わかってるよ」肉竿の半分だけしか入れないで、ピストンを始める。
しばらくして、頂点に登りつめ「あなた、出して!」「わかった、出すよ!」動きを止めて、由佳の胎内に射精を始めた。
 
 一方の紀子は、横になって後ろからする体位でしていた。
「これだと、奧まで入れていいの。本に書いてあったわ」
「ホントに、奧まで入れていいんだね?」ベッドに横になったまま、後ろから紀子の乳房を揉みながら、ピストンを始めていく。
「い、いいわ、気持ちいいわ。あなた、いいわ!」内藤は、黒ずんだ紀子の乳首を摘むのも忘れてなかった。
勃起している乳首を、揉みほぐすようしていくと、紀子も「あ、あ、あ~」甘えるような悶え声をあげていく。

 3人の中で、まだ妊娠してない百合の場合は激しく、夫に馬乗りになり腰を上下している。
百合は夫に淫裂付近の絨毛を剃られて、淫裂の様子が見えている。
「百合のオ○ンコから、お汁が出てるよ」乳房を揉みながら、わざと言う。
「いやー。言わないで!」恥ずかしさに声を上げると「上手だよ、こんどは僕がしてあげるから」後藤は肉竿を淫裂に入れたまま、百合を四つん這いにさせて後ろからピストンしていく。
「あ、あー!」百合は、強い刺激に頭を振っている。

 やがて「いいかい、出すよ!」後藤が絶頂を迎えた。
「一杯出して!」一滴も逃すまいと、百合は腰を後ろに引いて、結合を強くする。
百合は子宮深く、暖かい液体が噴射されたのがわかった。
「あなた。赤ちゃん、きっとできるわよね」
「ああ、僕達の子供がね」百合は淫裂からこぼれるのを防ぐため上半身をマットに密着させ、尻を高く、突きだした。
「あなた、恥ずかしい格好だけど笑わないでね。こうすると、精子が子宮の奧に入りやすいって、本に書いてあったの」
「笑わないよ。もう一回、その体位でいいだろう?」
「いいわよ。しても!」後藤は、百合の尻を抱え、再び、肉竿のピストンを行い、この夜、百合の胎内にも新しい生命が宿った。
 
 結婚式を終えてから1年後、3人の看護婦はそれぞれが主婦になって子育てをしていた。
3人は看護婦を辞めてそれぞれ夫と子供の世話に追われている。

 そんな中、鈴木は書類を調べると、内藤と由佳が名字こそ違うが、双子の兄妹であることに気づいた。
それに、自殺した看護婦の兄妹であることも。
更に、紀子は看護婦へのレイプ事件に巻き込まれて死亡した、患者の娘であることもわかった。
「由佳とは離れたくない…。こんなのは、無い方がいい…」鈴木は書類をズタズタに破った。

そんな鈴木の気持ちも知らず「あなた、日曜日に、紀子と旦那さんが来るんだって!」とはしゃいでいる。
それには「そうか、だったらご馳走作らないとな」笑顔で答えた。

 それからも、二つの家族は末永く付き合い続けた。
紀子と由佳の二人は愛する夫に守られ、不幸な事件を乗り越えて幸せな家庭を築きあげた。
また、この事件も風化してだれもが忘れている。
そして、真実は闇に消え、それは、この家族の為にも良いことだった。






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