2 父への憧れ

 
 そして、日曜日が来た。
「由加、雅俊さんよ」直美が声を上げると「今行くわよ」それと同時に由加が現れる。
「上がって!」だが、今までとは違って、元気がない。
「失礼します」雅俊は由加と一緒に部屋に入って行く。
「あなた、由加の様子が変なのよ。何だか、元気がないみたいで…」
「そうかな。俺にはいつもと同じに見えるよ」
「もっと、真剣に考えなさいよ!」直美も機嫌が悪いが、そんな事など気にも止めず、新聞を読んでいる。

 暫く経って、2人が現れた。
「コーヒーで、いいかしら?」
「はい、いただきます。いつもすみません」
「遠慮は要らないわ。なんでも言ってね」雅俊と話す時の直美は弾んでおり、目も輝いていた。
だが、由加は以前程の目の輝きはしておらず、作り笑いをしているように見え、雅俊を見るよりも、父の昭次を見る方が、生き生きしている。
直美も、それに気付き、気がかりだった。
(もしかして、雅俊さんとケンカでもしたのかしら?)一抹の不安がある。
 
 4人で話をした後、2人はいつものように街に出て、夕方帰って来た。
「由加、丁度よかった。台所を頼むわ」
「え~。私がやるの?」
「だって、お父さんお風呂なの。久しぶりに背中を流さないとね」直美はエプロンを脱いで行く。
「わかったわよ。やっておくわよ…」渋々承知した。
「頼むからね」直美は浴室に向かうが「お母さん、本当に背中を流すだけかしら。もしかして…」この前のことを思い出した。

 由加は、悪いと思いながらも火を弱めて、浴室を覗いた。
「あなた、ここが痒いでしょう?」背中を擦る直美の姿がガラス越しに見える。
(何だ、服を着ているのか…)期待外れでもあった。
「直美、背中はいいよ。前だよ!」
「わかりました」体を屈め前を洗い出した。

 「そ、そこだ、もっと強く!」昭次の手が伸びたのが、ガラス越しに見えた。
「あなた、今夜しましょう。オッパイも今夜に…」乳房を掴まれたらしく、声も上擦っている。
「わかった。今夜だよ」手が退けられた。
「これくらいで、いいでしょう。後は自分でやって」その後、お湯の音がした。
 
 由加は急いでキッチンに戻り、火を強くして、刻まれた野菜を鍋に入れていく。
「ダメダメ、そんな一緒じゃダメよ。堅いものから入れるの。しっかりやらないと、雅俊さんに嫌われるわよ」
「嫌われたっていいわ。ここで一生過ごすもん」
「また、そんな事言って。お父さんが聞いたら怒るわよ」その言葉に由加が一瞬反応した。

 (そうよ、お父さんに嫌われたらどうしよう…)
「ご免なさい。これからは、ちゃんとやります」
「だったら、後をやって。着替えを用意するから」また直美が浴室に向かう。
「そうだわね、料理くらいやらないとね」直美に教わった通りに、調理した。
 
 その夜、直美と昭次は抱き合っていた。
「いいわ、凄くいい!」声を上げ、それは由加にも聞こえる。
「始まったわ。覗かないとね…」足を忍ばせて2人の部屋に向かい、そっと襖を開けて覗き込むと、直美が四つん這いになっていた。
乳房を揺らせ、悶え声を上げている。

 「出すよ、出すからね」
「出してもいいわ…。安心日だから…」体をくねらせながら言い、それと同時に「う~!」股間を密着させたまま2人は動かない。
「暖かい、あなたのエキスが暖かい…」ゆっくりと崩れていき、肉竿が抜けると、淫裂から白い液体が流れていく。
(あれが、射精なんだ!)それをジッと見ている。

 「あなた、よかったわ」息を弾ませて淫裂を拭いていく。
「俺もよかったよ。オ○ンコに出さないと、気分が良くないな」
「そんな言い方やめて。由加に聞こえたらどうするのよ」叱りながら肉竿も拭いていく。
 
 「由加だって、いずれ雅俊君とやるんだぞ。これくらい平気だよ」
「何言っているのよ、由加はまだ子供よ。それまでは言葉に気を付けてね。お父さん」そう言って、萎縮した肉竿を口に入れた。
「気持ちいいよ。今夜は2回やるからね」その言葉通りに、口で愛撫された肉竿が膨らみだした。
(オチンチンが膨らんでいく…)由加は驚きの目で見ている。

 「もう、いいでしょう。抱っこで、やって欲しいの…」
「わかったよ、駅弁だな」太股を抱えて立ち上がる。
「いいわ。オチンチンが、奥まで入ってくる…」背中を反らせて悶え声を上げいる。
「行くぞ」昭次は太股を揺すり始めた。
「あ、あ、あ!」喘ぎながら、淫裂から淫汁と精液を流している。
(お母さんは獣か、変態よ…。お父さん、お母さんとは、もうセックスしないで。代わりに私が…)2人の行為を見ながら考えていた。
 
 翌朝、由加は機嫌悪そうな顔で「おはよう」と起きてきた。
「由加、どこか具合が悪いの?」不機嫌な顔に声を掛ける。
「何でもないわ」昨日のセックスを見て、軽蔑しましたとは言えないから、そう言うしかない。
「だったらいいけど…」直美は朝食を盛りつけていく。
由加は食事を済ますといつものように「お父さん、行こうよ!」腕を組んで家を出て行く。

 「由加ったら、調子いいんだから…」1人残った直美は後片付けをし、ゴミ捨てに出ると「奥さん、お宅の娘さんと旦那さん。凄く仲がいいわね。まるで恋人みたい」やはり、2人のことが話題になっていたのか、数人集まって来た。

 「そうなのよ。どうして、女って、父親に憧れるのかしらね」
「あれは憧れ以上よ。きっと、お嫁に行かず、家に残るわよ」
「いやだわ、そうなったらどうしよう?」
「大丈夫よ。大人になったら、色気が出て旦那さんよりもいい男を見つけるから」
「そうよ、だから心配要らないわよ。それにしても、子供が女だと損だわよね」
「そうよね、損だわよね」井戸端会議が続けられたが、直美は由加の考えを知るよしも無かった。



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