第8話「フィニッシュはベーシック騎乗位で」
怒張したイチブツが膣に収まり切らず、はみ出た部分が蜜液にまみれてらてらと光り輝いている。
腹筋を使ってリフトアップするといっても、ブリッジをするときのように高く上げ過ぎないように心掛けた。
高く反り上げ過ぎると、腹部にまたがっている女性に不安を与えてしまうからだ。
俊介はそんな細やかな心配りのできる男性であった。
女性は腰がわずか10センチメートル浮くだけで、公園のシーソーのような浮遊気分を味わうことができる。
ただし俊介の場合、シーソーのような単調な動きではなかった。
惠を高々と浮遊させた後、腹を小刻みに振動させたり、前後に揺すったりと、多彩な動きを見せた。
惠の感度は一段と高まっていき、いつしか喜悦の声を奏でていた。
「いやぁん……どないしょ……浮いてるわぁ……すごぅ気持ちええわぁ……あぁ、あぁ、どないしょう……あああっ、あぁ、あぁ……もう最高やわぁ……ああぁ、すごぉええわぁ……」
「ぼ、僕だってすごくいいよ……」
(グニュグニュグニュ……ヌッチャヌッチャヌッチャ……)
惠は髪を振り乱し身体を揺らせているうちにバランスを崩してしまった。
「きゃっ!」
「あっ!」
転倒しそうになった惠を俊介ががっちりと受け止め事なきを得た。
受け止めた瞬間、偶然惠の背中を抱えるような体勢になってしまった俊介。
「惠……」
「ん……?」
「後から入れたい」
「うん……」
俊介のリクエストに応えて、惠は四つん這いになる。
「これでええのん?」
「うん、いいけど、もう少しお尻を上げて……」
「こう……?」
惠はベッドに肘をつき、尻を高々と上げた。
「うん、それでいいよ」
俊介は惠の両臀に手を副え、いきり立ったイチブツを亀裂にあてがった。
すでにたっぷりと潤った花びらは、容易にイチブツの進入を受け入れる。
(グッ……ググッ……グググ……)
「あぁ……」
「うっ……」
俊介のピッチはとても遅い。
ゆっくりとした重厚な攻めで律動させてくる。
スローピストンは、膣の中を肉柱がゆっくりと刺激するので、膣の襞のひとつひとつがしっかり感じられるようになり、より敏感に感じやすい身体になれる。
「あぁ……あぁ~……」
恵がときおり切ない声を漏らす。
20回ほどスローな反復運動を繰返した後、俊介は肉柱が奥に突き当たった状態で停止した。
そしてゆっくりと亀頭を旋回させる。
(グリグリグリ……)
「ああぁぁぁぁぁ~……」
膣の中は狭いので肉壁がしっかりと擦れ強く刺激する。
「あぁ……! そ、そこ……そこすごぅ感じるっ……ひぃ……~~~!!」
恵の想像以上の反応に気をよくした俊介は一段と激しくかき回す。
スクリュー技を浴びた惠は、髪を振り乱しシーツを掻きむしって懸命に堪えている。
「あぁぁぁぁぁ~~~……そこ、そこ、すごい! あぁぁぁぁぁぁ~~~! しゅんすけぇ~~~~~!!」
(グルングルングルン~、グルングルングルン~)
俊介の額から汗が一滴、惠の背中に滴り落ちたが、惠は全く気づかない。
それを指でそっと拭う俊介。
「はぁはぁはぁ……惠、体位変えようか……惠の顔を見ながらしたい……」
俊介のリクエストに惠はこっくりうなずく。
「仰向けに寝てくれる?」
「うん」
俊介は仰向けになった惠の上に重なり、惠の膝を大きく折り曲げた。
海老のようになった惠を抱え直す俊介の動きは実に俊敏だ。
体位変換をしても、肉柱は依然硬さを保っている。
怒張した肉棒は海老のようになった惠の亀裂に食い込んだ。
(ズニュッ……)
「あぁ……っ」
挿入はゆっくりと、しかしその後の律動はさきほどのスローピストンと打って変わり軽快そのものだった。
惠を抱きしめ唇を重ね小刻みに下半身を動かせる。
惠は俊介の背中に両手を廻し、ときおり俊介の髪を撫でる。
「んっ……うんっ……ふぅん~ふぅん~……うぅん~……」
唇を重ねているため声を出せないが、惠はときおり喉の奥から甘い声を漏らせる。
女の甘い声は男にとっては嬉しい媚薬。
俊介は惠から唇を離す。
「ああっ……! 惠ぃ! あぁ、もうイキそうだ~!」
「あぁん~、うちかてもうあかん! めろめろやぁ~……あっ、イクのんちょっと待ってくれへん……!?」
「……?」
「もういっぺん体位変えへん?」
「え? 屈曲位じゃだめなの?」
「そんなことないねんけど、うち、最後はやっぱり騎乗位で俊介の上でイキたいねん」
「うん、分かった」
フィニッシュは屈曲位で意気込んでいた俊介だけに、少し不意を喰らった形になったが、愛しい惠の注文だけに俊介は笑顔でうなずいた。
仰向けになった俊介は直ぐに惠を迎え入れた。
蜜壷はすでにしっかりと潤っている。
惠は目を閉じてゆっくりと腰を沈めていく。
一つになる歓び、かけがえのない快感。
(グジュ……グチュチュ……ズニュッ……)
「あぁ……」
「あっ……」
ふたりの口から同時に熱い吐息が漏れる。
先に動き出したのは惠だった。
膝を使って腰を上下させている。
俊介もじっとしていない。
惠のリズムに合わせ、腰を微妙に動かせる。
ふたりの呼吸はぴったりと合っている。
呼吸の合った結合は想像を絶する快楽を生み出すことがある。
「あぁ、俊介ぇ……すごぅええわぁ~……あかん! もうイクかも知れへん!」
「はぁはぁはぁ、僕もかなりやばい……」
腰の動きはどんどんと加速していく。
「ううっ! 惠の中で出していい!?」
「ええよぉ~! あぁぁぁぁ~! しゅ、俊介ぇ~! うち、イクッ! あかん! もうイクッ!! いやぁ! あぁん! あぁ!! あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~イクぅ~~~~~~~~~~~~~!!!!!」
「おぉぉぉぉぉ~~~~~~~~~~~!!!!!」
「ものごっつぅええ~~~~~~~! あぁぁぁぁぁぁ~~~~~! どないしょお~~~~~!! あかんわ!! 良すぎて腰抜けそうやっ! 腰がぁ!腰がぁ、あぁん!!!!! こし、あぁん~~~~~~~~~!!!!!」
つづく
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