
第49話「デルタゾーンにアワビ酒(2)」
懸命の釈明も聞き入れてもらえず、ありさは『アワビ酒』の罰を受けることになった。
あまりにも理不尽な要求だが、殿井たちの命令は絶対なのだ。
ありさをフローリングに寝かせ、仰向けにする。
腰のくびれは芸術的なラインを描いて臀部へと続いている。
生足や太腿は細すぎず太すぎず肉感的な色気が漂う。
「足をピタッと閉じるんだ。こぼしたら衣葡にも罰を与えるぞ」
男たちの視線が、股間のデルタゾーンに注がれる。
すでに陰毛を奪われた白い肌の中心部にはくっきりと美しい花裂が縦断し、男たちの欲情をそそる。
殿井が日本酒の入ったコップを傾け、デルタゾーンにトクトクとそそぎ、満足げに眺める。
「いいぞ、すごくいいぞ」
殿井が酒に口をつけ、舌を伸ばす。
「あっ……」
舌先が陰裂に触れると、ありさの声が漏れた。
二度三度と花裂をこそぐように舐めていると、ありさの汁が混じったのだろう。微妙に塩味が広がり、殿井は素直に「酒が美味い」と思った。
さらにレロレロと花裂をなぞると、酒にとろみが増していくのが分かった。
強張っていたありさの表情にも紅みがさし、目はとろりとほぐれ、口が少し開いていた。
唇が濡れており、興奮しているのが分かった。
殿井はあわび酒を啜り口に含むと、ありさの口に移した。
吐き出すのでは思われたが、殿井の機嫌を損ねるまいと考えたのか、そのままごくりと飲み干した。
「美味いか?」
「……はい、おいしいです……」
頬がひときわ紅く染まった。
殿井がありさの秘部に指を入れると、すでに溢れるようにヌルヌルしているのが分かった。
中指を腹側に曲げ、少し手前に引き、引っかかったところをトントンとリズミカルに刺激すると、ありさは面白いくらい切ない声で鳴いた。
「あっあっあっんっんっんっ……あっあっあっあっ……」
「そんなにGスポットがいいのか?」
殿井の問いには答えなかった。
周囲の視線がありさと殿井にそそがれる。
白い柔肌に浮かぶ桃色の乳首を唇に含み、舌で転がす殿井。
「あ……、っ、っ、ダメっ……、それはダメ……ぇ……」
「マンコも乳首も感じまくりじゃねえか。旦那の前でいいのかよ? ぐふふふ」
指の動きを激しくすると、ありさの腰がガクガクと震えた。
殿井は五分ほど続け、腕が疲れたので中断すると、ありさの顔は涎にまみれ、恍惚の面持ちで天井を見つめていた。
あわび酒をすべて飲み干すと、
「おい、富成、交代だ」
「いや、俺は酒が弱いからいい、崎野、頼むよ」
「いいのか、ジュースで構わないんだお。よし、それじゃ喉を潤すとするか」
崎野がふたたびコップを傾け、デルタゾーンに日本酒をそそぐ。
「奥さん、こぼすなよ」
崎野はありさのつややかな太腿が好みなのか、さわさわと指で撫で顔を擦り付ける。
その仕草がよほど可笑しかったのか、殿井がゲラゲラと笑っている。
太腿を愛撫されて震えるありさ、思わず太腿の筋肉が緩み足が開きそうになる。
こぼすとどんな罰が待っているか分からないので、懸命にこらえるありさ。
崎野はデルタに口を埋めると、ゴクリと一口喉に送り込んだ。
崎野はかなり欲情を抑えていたのだろう。堤防が決壊したかのように一気に襲いかかる。
花裂を撫で、とろとろに濡れていることを確認すると、すぐに彼女の中にねじ込んだ。
「あっ、やめてっ! そんな、いきなり!」
「奥さんの身体を見ていると、ムラムラが止まらなくなって」
崎野の突然の激しい猛攻に、殿井たちも驚くばかりで目を丸くしている。
俊介は正視していられなくて、顔を背けて耐えている。
デルタにまだ酒が残っているのに、まるで飢えたオオカミのようにありさの身体を貪る崎野。
唇を、耳を、腋を、乳房を、乳首を、臍を。
指で、舌で、愛撫する。
これだけ愛撫されて、酒がこぼれないわけがない。
太腿が開いてしまいアワビ酒が床にこぼれてしまった。
「やめっ! 酒がこぼれたのでありさの失敗! 約束どおり衣葡といっしょに罰を受けてもらうぞ」
「そんな……あんなに触られてこぼさないなんて無理……」
「いいわけは聞かねえ。失敗は失敗」
「罰ゲームの前座として、旦那にも一杯やってもらおうか、アワビ酒? さすがに夫婦でもこんなことしねえだろう?」
ありさが俊介に飲ませることを拒んだ。
「もういいでしょ? こんないやらしいことをするのは……」
「まあ、そう言うなって。旦那も飲みたいだろうから」
俊介がすごい剣幕で、殿井に抗議をした。
「君たち、いい加減にしろ! 散々妻たちを侮辱しておいて、これ以上の辱めは許さないぞ」
「誰にものを言ってやがる!」
崎野が俊介の背後から臀部辺りを蹴り飛ばした。
不意を喰らってよろけてしまい、倒れた場所はありさの膝の上だった。
「俊介さんだいじょうぶ!? あなたたち暴力はやめて!」
「素直に従ってりゃ痛い目に遭わせないさ。言われたとおりにすることだな~。ちょうど奥さんに乗っかったことし、さあ、旦那、奥さんのアワビ酒を飲んでもらおうか。おい、富成、マンコに酒をついでやれ。ありさ、足を揃えろ!」
ありさはこれ以上の暴力を避けるため、従うよりなかった。
太腿をピタリと閉じ合わせるありさ。
トクトクと日本酒が注がれる。
「さあ、飲みな」
俊介がひざまずくと一瞬ありさと目を合わせたが、すぐに視線を逸らしデルタゾーンの酒の泉に口をつけた。
その味は、俊介が過去飲んだ酒の中で、最もほろ苦く切ないものだった。