(第38話)



野々宮ありさ




第38話「淫獣たちの狂宴(4)」

(課長の奥さんと三十分内に二回って……そんなことできるわけがない……)

 響生悠太、24才。精力には自信があった。以前交際していた彼女との旅行で、一晩で5回以上行ったことがある。だけどそれはあくまで親しかった元彼女との出来事。
 今ここにいるのは、上司車井原課長の妻ありさなのだ。しかも車井原課長の視線を浴びながら行うことになる。

「課長の奥さんとするなんて、僕にはできません」

 きっぱり言い放つ悠太。

「できねえっていうのか……?」

 殿井の表情がにわかに険しくなった。

「それじゃ、今終わったばかりの旦那に再登場してもらって、三十分以内に、ありさと一回、衣葡と一回、中出ししてもらうことになるが、いいんだな? 部下の尻ぬぐいは上司の役目だからな~」

「そんなっ……」

 困惑する悠太に代わって、ありさが毅然と返答した。

「いいわ、響生君と私がします。いいわね? 響生君」

 覚悟に満ちたまなざしで、ありさは悠太を見つめた。

「は、はい……奥さんがそういうのなら……」
 
 ありさの言葉で少し気が楽になったのか、悠太は安堵の色を滲ませる。

「それじゃ、始めてもらおうか。おおっと、悠太はまだ服を着たままじゃねえか。早く全部脱いで仰向けに寝ろ。顔面騎乗からスタートだからな」

⌂⌂⌂⌂⌂

 全裸になった悠太は緊張の面持ちで、仰向けに寝転んだ。
 普段は着痩せしていて分からなかったが、脱ぐと野球で鍛えた立派な肉体が現れた。
 
「ごめんね。じゃあ、顔の上に座るわね」

 頬を紅潮させながら、ありさは悠太に告げた。

「奥さん、遠慮しないで腰を降ろして、僕の顔にまたがってください」

 ありさは躊躇いながらも、悠太の言葉に従いゆっくりと腰を沈めていくが、すんでのところで直前で止まってしまった。
 悠太の目前には、内部の肉色を覗かせてくっきりと縦に割れた花唇が迫っている。

「奥さん、時間がないです。割れ目を僕の鼻に擦こすりつけて」

 開き直ったのか、悠太は花唇を密着するよう求めた。
「時間がない」の一言がありさの決断を促した。
 ありさは端正な顔立ちの悠太の顔に腰を降ろし、花唇を鼻に押し付けた。
 悠太の鼻先がありさの花芯を突き、不思議な高揚感が湧き上がってきた。
 上司の妻を、彼の目前で唇で犯すという、背徳的で、少しサディスティックな快楽だった。
 それに応えるように、ありさもまた花唇を、悠太を凌辱する気分で押しつけ擦りつけた。
 悠太は両手でありさの尻を揉み始め、ぬめりを帯びて奇妙に硬くなった舌で、花唇の割れ目をこそぐようになぞった。

「あっ……あぁぁ……っ……」

 羞恥心と快感から、思わず腰を外そうとするありさだったが、悠太はしっかりと双臀をつかみ、逃さなかった。
 悠太は感情が高ぶってきたのか、滲みだしてきた蜜を音を立ててしゃぶる。

 愛液を飲み干した舌が、ありさの肉芽にのぼってきた。

「あぁっ、そこは……」

 舌の先がちろちろと、その悦楽の先端を舐めてもてあそぶ。
 横舐めする舌先が速さを増す。
 蜜壷の奥底からあふれる愛蜜はとどまること知らず溢れつづけ、いつしか悠太の存在を求めていた。

 ありさは顔を近づけて、悠太の目を覗き込んだ。
 瞳が潤んでいる。
 瞳の中で、快楽の源泉が、怒涛のように渦巻いているのが分かった。

「響生君……フェラチオ……しようか?」
「しなくていいです。もう十分硬くなっているので」

 ありさは後方を振り返り、思わず目が釘付けになってしまった。
 悠太のそれは、すでに猛々しく槍のように反り返っていた。
 
(もうあんなに……)

 ありさの花芯に舌を這わせしゃぶるだけで、激しく勃起している悠太を見て、殿井たちが手を叩いて喜んでいる。

「おい、悠太の野郎を見てみろ! ありさに顔騎されるだけであんなに興奮しちまって、ビンビンじゃねえか! がはははは~」
「上司の奥さんのマンコを吸って感動したんじゃね」

 戯言を並べる男たちの声など、当然ありさと悠太の耳には届いていない。

 何を思ったのか、突然、ありさが上体を前屈させ、悠太と唇を重ねた。
 ありさの唾液と悠太の唾液が混ざり合い、下にいる悠太の口の中に流れ込む。

「おいおい、やっぱりキスすんのかよ~。あんまりいちゃつくと、旦那が狂っちまうからほどほどにな~」

 キスの最中、悠太がありさの股間に手を伸ばす。
 指先が花唇に食い込み、淫らな蜜を指で掬いとる。

「いやっ……」

 恥ずかしさで居たたまれないありさは、悠太から唇を離し、頬を赤らめる。
 悠太の指が一本、花芯にゆっくりとめり込んでいき、グチョグチョとかき回す。

「ん……あぁ……っ、いや……」

 悠太が指を動かすと、淫靡な水音が聞こえる。
 中は熱く吸いつくような心地よい感触が伝わってくる。
 指が二本、三本と増やされていく。
 クチュクチュと内壁を擦られ、ありさの腰が意思とは無関係に跳ねる。

「あ、ぁぁ……っ! そ、そんなに掻き回さないでっ……おかしくなるから……」

 悠太は肉芽を親指で弾きながら、中の指を激しく出し入れさせる。
 ありさは白目を剥いて痙攣した。

「ひっ!イ……っ! イク……っ」

 ビクン、ビクンとありさの体勢が弓なりになった。
 俊介の目の前で、前戯だけでイかされるありさ。
 殿井たちは興奮のあまり、食いつくように見入っている。

 俊介は嫉妬で胸が張り裂けそうになっていた。
 悠太の意志ではないと分かっていても、悠太を殴り飛ばしたい衝動に駆られていた。
 だけど、その反面、不思議な興奮が脳を支配していた。
 ありさの異なる一面を垣間見た気がした。

 そして、ありさがかぼそい声でポツリとささやいた。

「じゃあ……挿れて……」



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早乙女衣葡













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