(第35話)



早乙女衣葡




第35話「淫獣たちの狂宴(1)」

 赤い手形が着くほどに揉みしだかれるありさと衣葡の乳房。
 執拗に何度も何度も力任せに弄ばれ、その都度ふたりは顔を歪ませた。

 散々揉まれて、彼らの興味が下半身に移った頃、突然扉が開き、俊介と悠太が崎野に背中を小突かれながら入ってきた。
 悠太は衣服を着用しているが、俊介はバスタオルを腰に巻いただけの半裸で、ふたりとも両手を後手に縛られている。
 ありさと衣葡が男たちに弄ばれている光景が目に飛び込んできて、悠太は言葉を失ってしまった。

「な、何でこんなことに……」

 俊介は声を荒げ、男たちに訴える。

「早乙女さん……まさか君までが捕まってしまうとは……おまえたち、すぐに女性を開放しろ! 彼女たちに手出しをするのはやめろ!」

 なぜこんなことになったのか、状況を把握できず戸惑いをみせる悠太だが、男たちに向かって……

「おまえたちの目的はなんだ!? どうしてこんな酷いことをするのだ!?」

 俊介と悠太が入室して騒ぎ出したことで、にわかに殿井が不機嫌になる。

「うぜえやつらだなあ……おい、崎野、タオルでもガムテープでも構わねえから、野郎どもの口を塞いじまいな!」
「やめろ!」
「な、何をする!」

 崎野はあらかじめ用意していたようで、またたく間に男性ふたりの口をガムテープで塞いでしまった。

(ングググググ……!)

 ベッドの上でありさが叫ぶ。

「衣葡さんと響生君は関係がないわ。ふたりを解放してあげて!」

 殿井がほくそ笑む。

「解放してやってもいいが、それには条件がある」
「条件って?」
「衣葡はありさの旦那とセックスをすること」

 衣葡は全身から血の気が引くのを感じた。

「そんな……そんなこと、絶対に無理。車井原課長はありさちゃんの夫なのよ」
「だから、やるんだよ」
「無理。そんなこと絶対にできないわ!」
「ふ~ん、そうか……。これでもできねえっていうんだな?」

 殿井は凄みながらナイフを取り出し、ショーツを切り落としてしまった。
 ありさと背中合わせで拘束されている衣葡が、一糸まとわぬ姿となって衆目に晒されてしまった。
 隠したくても縛られているため手をあてがうこともできない。

「下着はいらないだろう? どうせ後で脱がされるんだから」

 衣葡は全員が見ている前で全裸にされてしまった。

「みんな、見てみろ! これが秘書衣葡のフルヌードだ。形のよいぷりぷりのオッパイで、ありさに劣らねえいい身体をしてやがるじゃねえか」

 崎野がやんやと囃し立てる。

「おお! そんなきれいなパイパンマンコ見せつけられたら、俊介と悠太が勃起しちゃうじゃん! 俺だって勃ってきたけど」

 殿井はつづいてありさの黒いTバックの恥丘辺りをナイフの冷たい柄でピタピタ叩いた。
 ありさはナイフの冷たい感触に恐怖で震える。

「うう……やめて……」

 殿井はTバックのクロッチにナイフを差し込むとあっさりと裂いてしまった。
 周囲の視線がツルツルにされた秘所に注がれる。
 殿井たちは嫌らしい顔つきで全裸のふたりの肌艶や、乳房のふくらみ、そして陰裂をしげしげと観察する。

「おい、旦那、それから悠太、見たいんだろ? ふたりの裸を。しっかりと見てやれよ」
(んぐぐぐぐ……)
(……)

「おい、富成、ありさと衣葡の繩を解いてやりな。このままじゃセックスしにくいだろうからな。おおっと、男どもは解かなくていいぜ。後手縛りのままでもセックスぐらいはできるはずだからなあ。ぐふふふふ」

 ありさと衣葡を拘束する縄が解かれ、衣葡だけがベッドに残る。
 ありさがベッドから下りる時、衣葡はありさの耳元で詫びた。

「ありさちゃん、ごめんね……」
「うん……仕方ないよ……」

 ありさがベッドから下りるのと、交代するように俊介が崎野に背中を押されよろめきながらベッドに上がった。
 すれ違いざま、気まずさからか、俊介は顔を伏せ、ありさは俊介から視線を逸らした。

 殿井が衣葡と俊介に命令をした。

「今からふたりはセックスをする。所要時間は15分だ。15分で衣葡をイかせることができたら24時間以内に出て行ってやるよ。旦那は後手縛りのままだから指は使えないが、舌は自由だ。もちろんチンポは使い放題だ。がはははは~。衣葡はフェラしようが、扱こうが自由だ」

 衣葡が尋ねた。

「イッたかどうか、誰が判断するのですか?」
「俺たち三人が決める。三人のうち二人がイッたと判断したら『イッた』ということになる」
「それと……」
「なんだ?」
「コンドームを使ってほしいの……」
「無理だな。中出し以外は認めねえ」
「そんな……」

 衣葡と男たちの会話を、複雑な面持ちで耳を傾けるありさ。
 まもなく親友の衣葡と夫の俊介が、不本意ながら肉体関係を結ぶことになる。それも目の前で。
 そんなありさの辛い胸中は如何ばかりであろうか。
 否、辛いのはありさだけではなかった。
 まもなくありさの夫と交わることになるだろう衣葡も、ありさの心中を慮り悲壮な決意を固めていた。



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野々宮ありさ













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